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2016年07月24日 更新

「宇宙犬クドリャフカ」私たちの未来のために星となった一匹の犬のお話

現在では宇宙飛行士が宇宙へ行って生活したり、様々な実験するのが当たり前のようになりました。しかしその一番初め、人類が宇宙へ行くよりもさらに前に、私たちの未来のために空の星となった一匹の犬のお話をご存知でしょうか?

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出典:https://ja.wikipedia.org

彼女が宇宙へ旅立ったのはもう半世紀以上前、1957年11月3日のことです。

宇宙へ行った初めての命

彼女の名前はクドリャフカ。ロシア語で「巻き毛ちゃん」という意味だそうです。ロシアで有名な犬種であるライカ犬の雌犬で体重は5kgととても小柄な犬でした。(名前が「ライカ」であるという説もあります。)
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出典:http://oreshiten.blog47.fc2.com

彼女はソ連の宇宙実験により、スプートニク2号に乗って「世界で初めて宇宙へ行く動物」としてたった一匹で宇宙へ旅立ちました。

なぜ彼女だったのでしょうか?

それは彼女が一番おとなしくて「優秀」だったからだそうです。当時、宇宙実験のために20匹以上の犬が訓練されていたそうですが、高度200kmからのパラシュート降下や、数週間小さな気密室に閉じ込められるというような様々な訓練を受けても体調などにあまり変化を起こさなかったのが、彼女、クドリャフカだったのです。

人工衛星には実験用動物(ライカと呼ばれる犬)をのせた。
第二号衛星にのったライカは小型犬で目方は約5キログラムであった。ライカの系統は残念ながら明らかでない。ライカの性格は粘着質であった。飼育室の中にいても、同僚犬たちと争ったことがなかった。
(『スプートニク-ソ連の人工衛星のすべて』(朝日新聞社翻訳):Wikipediaより)

そうした訓練を受け続け、運命の日となる1957年11月3日彼女は宇宙へ旅立つことになりました。

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出典:http://andy0330.hatenablog.com

・発射の際に発生するガスを吸収するための装置
・酸素を供給する装置
・カプセルを15度に保つための自動温度調節装置

クドリャフカが乗せられた宇宙船は、たったこれだけの装置を載せた重量18kgのカプセルだったそうです。(宇宙犬ライカより)
そして10日間分の自動供給される食料。つまりもとから彼女がが地球に生きて戻ってくるための装置はついてなかったのです。当時の技術ではまだ宇宙船を発射することは出来ても、大気圏の再突入に耐えうる宇宙船は作れなかったため、無事に帰還させることができなかったのです。

狭いカプセルの中で動けないように鎖につながれ、彼女は宇宙への片道切符を持ったまま旅立っていきました。

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出典:http://andy0330.hatenablog.com

これはスプートニクから送られてきたクドリャフカの映像です。
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出典:http://www.geocities.co.jp

当時から彼女の死については様々な情報が交錯していました。実験結果を良く伝えたい政府の意向などにもよりずっと真実は伏せられてきました。

そして2002年10月、スプートニク2号の計画にかかわったディミトリ・マラシェンコフの論文で、クドリャフカは宇宙船の欠陥による過熱とそのストレスにより打ち上げ数時間後に死んでいたと発表されました。しかしそれも計器観測により知らされたもの。本当のことは誰にも分りません。

ライカに取り付けられたセンサーは、打ち上げ時に脈拍数が安静時の3倍にまで上昇したことを示した。無重力状態になった後に脈拍数は減少するも、地上実験時の3倍の時間を要しストレスを受けている兆候が見られた。この間、断熱材の一部損傷のため、船内の気温は摂氏15度から41度に上昇し、飛行開始のおよそ5~7時間後以降、ライカが生きている気配は送られてこなくなったという。結論としては“正確なところはわからない”ということである。
(Wikipediaより)

クドリャフカを乗せたスプートニク2号は彼女の死後も地球の周りの軌道を2570回まわった後、1958年4月14日、地球の大気圏へ突入し燃え尽きました。

クドリャフカに関する動画

この話は多くの人の心を動かし、彼女の話を紹介する数多くの動画がつくられています。今回はその中から見やすいものを2つ紹介しておきます。

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彼女のことがとても分かりやすく丁寧に説明されています。

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ニコニコ動画にアップされた初音ミクの歌ですが、犬の視点で描かれていてとても心打たれます。

今年で58年目、あと2年もすれば彼女が宇宙へ旅立って60年となります。私たちの今、そして未来がこんなにも小さな命に支えられて存在することを、どうか忘れないであげてください。そして夜空の星の中に彼女の姿を思い出していただけないでしょうか?

クドリャフカについて詳しく書いてあるページを紹介しておきます。もっと知りたい方はこちらもご覧ください。
栄光なき宇宙飛行士 ~或るライカ犬の旅~

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