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2016年07月25日 更新

カナダに漂流した東日本大震災「津波バイク」受け取りを断るオーナーの言葉に胸が詰まる…

東日本大震災により津波で6500km離れたカナダの小島に達した津波バイクの悲しい物語です。

6,500㎞。

2011年3月11日14時46分に発生した東日本大震災、M9.0最大震度7となる日本の観測史上最大の地震が襲いました。
地震に伴う津波により、多くの方が家族や友人、そして大切な物を失いました。

宮城県在住の横山育夫さんも、この東日本大震災により被害を受けた方の一人です。

家族だけではなく、このとき自身が大切にしていたハレーダビッドソン(Harley‐Davidson)のナイトトレインというバイクも、津波でコンテナごと流されてしまいました。

ハーレーダビッドソン fxstb

出典:@unavitadabiker

そして、家族や帰る場所、さらに大切な相棒であるバイクを失った一年後、発見されたのです。

津波でコンテナごと流されてしまったバイクは漂流しながら、なんと6,500㎞も離れたカナダ・ブリティッシュコロンビア州のグレアム島で見つかりました。

砂に埋もれたバイクを発見したのは、この島に住むピーター・マイクさん。
ナンバープレートを確認し、日本から、それもおそらく震災による津波によって流されてきたのではないかと推測したマークさん。テレビ局にコンタクトをとり、横山さんが持ち主であることを突き止めました。

ナンバープレート

そして偶然にも、このバイクを知ったハーレーダビッドソン社は、横山さんに連絡をします。

「あなた(横山さん)のバイクがカナダで発見されました。修理してお送りしますよ」

見つかった報告だけではなく修理まで申し出たハーレーダビッドソン社の親切な計らい。

ここで喜び、その申し出を受け入れることかと思われましたが、横山さんは違いました。

その理由とは・・

「大変ありがたいお気遣いですが、断ります。私の周囲の人々も、震災と津波により、多くの人や大事な物を失いました。私だけがこのような恩恵にあずかるわけにはいきません」

横山さん自身、大切な物をたくさん失いました。

ですが、それは周りも同じ、自分だけが特別扱いをされるわけにはいかないという、横山さんの強い信念と悔しさがありました。

そして、震災による痛みや悲しみを忘れないでほしいという思いから、ハーレーダビッドソン社の担当者にこう伝えます。

「ミルウォーキーにあるハーレーミュージアムの博物館で展示していただけますと幸いです」

この言葉に、ハーレーダビッドソンの担当者だけではなく、多くの方の心に響きました。

“津波バイク”として展示される横山さんのバイク

津波バイク

津波バイク

横山さんの願いも叶い、ナイトトレインはそのままの形で博物館に展示されています。

創業者一族のビル・ダビッドソンさんは「海水によってバイクの腐敗・劣化が進行しているが、あえて止めることはしない」と、説明しています。

その理由は、津波の恐ろしさを少しでも多くの方に伝えるために、あえてそのまま保存しているとのことです。

東日本大震災の悲しみを忘れないようにと、遠くカナダにて横山さんの津波バイクは、現在も津波の傷跡と戦っているのでした。

画像出典:facebook.com

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