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コラム

2016年08月05日 更新

アメリカでこの広告が炎上しました。なぜでしょうか??

今年4月に公開された「GapKids」の広告写真。

消費者からの抗議で取り下げになりました。いったい何がいけなかったのでしょうか?

GAP 広告写真

出典:@gapkids

その理由は、アフリカ系の子供を白人の子供が抑圧しているようにみえるから。

「GapKids」がツイッターに投稿したところ、アメリカで論争を引き起こしました。

ポリティカル・コレクトネスに反する

意図的でなかったにせよ「ポリティカル・コレクトネスに反している」ということです。

「ポリティカル・コレクトネス」の言葉は、最近ではある意味絶対の正義として扱われつつあります。日本語に直訳すると「政治的正しさ」ですが、ニュアンスはもうちょっと「社会的なスタンス」寄りの意味合い。

いわゆる、人種や性別、民族、国籍、障害の有無などにかかわる「差別」を肯定するか否かが境界線となります。

※ポリティカル・コレクトネスについては「あなたはムーアに似てないわ!」米人気歌手・アリアナグランデが日本の笑いを無視した理由の記事にても紹介しました。

つまり「PCを守る=差別的なことをしない、言わない」というわけです。

PCの考え方は、アメリカでは1980年代以降急速に浸透しました。

海外ドラマをよく見る方なら、昔のハリウッド映画と今のアメリカドラマでは、様々な「言い換え表現」が存在していることに気づいているでしょう。

例えば「黒人(Black)」は今では使われない言葉になり「African-American」と呼びます。

日本においても「差別語の言い換え」として「目が不自由な人」といった表現を使いますよね。

冒頭で挙げたGAPの広告写真は「アフリカ系の子供を白人の子供が抑圧しているように見える」ことが問題視されたのです。

(※コチラの動画も黒人の女の子が声を発していないことが指摘されています)

では、もし黒人と白人の子供の位置が逆だったら、問題になったのか?

おそらく、ならなかったと思われます。

つまり、現在のポリティカル・コレクトネスは「絶対的な平等を目指す」のではなく、「これまで受けていた差別をこれ以上、上塗りしてはいけない」というスタンスに立っています。

これによって、差別される要素の少ない多数派側には「差別を受ける側は不当に保護されている」という妬みや憤りを溜めこむ人も出てきます。

この事例においても、反対派の意見がさらなる論争を引き起こしたそうです。

Gapは抗弁せず、「不愉快な思いをさせたのは申し訳ない」と差し止めを決定。「たまたま、そういう位置だっただけで、差別的な意図はないはず」「大げさに考えすぎ」と多くの反対意見が寄せられ、ネット上で論戦が繰り広げられた。

出典:toyokeizai.net

これは非常に難しい問題ですが、双方のバランスを取りつつ、差別自体を緩和することが求められています。

無理やりポリティカル・コレクトネスを推し進めることで、かえって反発を招かないような取り組みが大切ですね。

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