人生相談、美輪明宏さんが回答
有働由美子アナウンサーが、30代の方の悩み「人生うまくいかないなと思った時、どう切り替えればよいですか? 悪いことしか思い浮かんでこなくなります……」を読み上げます。
「この世の中は2つのモノで構成されているんですね。宇宙の法則、正と負、プラスとマイナス、陰と陽、光と闇、吉と凶、まったく違うモノ」
「それなのに、みんな片方だけを望んでしまうんですよ。幸せだとか、明るいとか、光だけとか。もし、昼間だけだったらどうします? この世の中」
「闇がなかったら、明かりも光も出てこない。陰がないんですよ。だから人間はものすごい調子の良い時があるけれど、最高潮に良いモノを手に入れない方がいいんです」
「功績があり、最高に素晴しい賞をもらう。例えば、ハリウッドスターならアカデミー賞とか、アカデミー賞をいくつも貰うと、ろくな死に方をしないと向こうでは言われている。そういうこと」
「日本でも凄いモノを貰うと、だいたい病気になるか怪我なさるか、亡くなったりする。身分不相応な大邸宅を建てた人には、同じことが起こる」
「だから、昔の人は『負の先払い』といって、棟上げ式(むねあげしき:新築の際に喜び、感謝するお儀式)の時に、紅白のお餅を撒いたり、近所の人を呼んでお酒を振る舞ったり、五十銭玉、五円玉を撒いたり…負の先払いをしていた。だからバランスなんです」
「悪い時期っていうのは、どこの扉を叩いても開かない。外へ向かおうとしてもドアが開かないから、じゃあどうすればいいのか? 内に向かえっていう指令なんです」
「内に向かうっていうのは『棚卸し(たなおろし)の時期』。バーゲンセールの時期じゃない」
「だから品物を揃えなさい。美・知識・教養・技術、そういう自分の財産を増やしておきなさい。そういう時期だよ」
「それで、セールの時期がくると、アレ? って思うくらいに色んなところに突破口が開けていくんです。そういう時に貯めてたものをバーっと出すと、人生がうまく回り出す。回り出したら最高までいかないうちに、人生は2番3番手で引いておいたほうが無事でいられる」
「あっちがダメならこっちがあるさ。こっちがダメならそっちがあるさ。なにか突破口があるんですよ」
ドアが開かなければ、内に向かえ。
開かなければ、悲観するのではなく、内に向かう時期であることを認識する。感情的にならずクールに淡々と準備すれば良い。
ネット上でも、「深すぎる」「これはポジティブになれる良い助言です…」「美輪さんの話、タメになりすぎる」「いざという時のために、引き出しを増やしておくって言うのも大事だなぁ」などの声が寄せられました。
リズムが悪くなった時は、ぜひ美輪明宏さんの言葉を思い返してみてはいかがでしょうか。
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