育児も仕事もこなすパワフルなママ
出典:india.com
こちらの写真は、イタリア選出の議員リチア・ロンズーリさんが欧州議会に参加している様子です。
アレ?
胸に抱えているのはもしかして赤ちゃん・・・?!
そうなのです。
彼女は2009年に欧州議会に初当選を果たしました。
そして、2010年9月22日には生後44日めである娘のヴィットリアちゃんを連れて、議会への初子連れ出勤を果たします。
▼ヴィットリアちゃんの穏やかな寝顔と、リチアさんの真剣な仕事の時の顔との対比がなんだか不思議ですね。
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きっかけは、仕事に行かなければならないという日に、どうしても生まれたばかりの娘を家に残してはいきたくないという気持ちが抑えきれなくなってしまったそうです。
ベビーシッターを雇うという選択肢があるのは承知のうえで、愛する娘と職場で過ごすことをあえて選んだようです。
そしてリチアさんの職場もそれを許可し、ヴィットリアちゃんのお世話と仕事を同時にこなす日々が始まったとのこと。
雇用と社会問題を扱うセクションで副委員長としてご活躍のリチアさんですが、この「議会に子連れで参加する」という行為に政治的な意図はなく、単純に母親としての愛情表現からくるものだとおっしゃっているようです。
▼すくすくと成長し、お母さんと一緒に挙手までするようになりました!
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政治的に何かを訴えているわけではないとのご本人のコメントでしたが、この子連れ出勤は働く女性の権利や産休などについて、国を超えての議論をもたらしました。
▼お母さんの膝の上で自分なりに遊ぶヴィットリアちゃん。
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様々な意見があったことはもちろんですが、多くの女性に「母親業と仕事の素晴らしいバランスのとり方」と評され、好意的に受け取られているようです。
▼両手を上げている時は「激しく同意!」って気分の時なのでしょうか?
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実際の議会への子連れ出勤の様子
こちらの動画をみると、非常に真剣な議論が行われる中にヴィットリアちゃんがいるのがわかります。
隣にいる娘を気にかけながらも、自らの仕事を遂行するお母さん。
ちがう女性が上手にヴィットリアちゃんをあやしていますね。
ヴィットリアちゃん自身、幼いながらも、お母さんの仕事を邪魔してはいけない場面というものをどこかで理解しているのかもしれません。
最近では日本の企業でも、「子連れ出勤」を試みる会社が増えてきたようですね。
優秀で経験豊富な人材であるのにもかかわらず、出産を機に退職せざるを得ない状況は残念だという考えが少しずつ広まってきているようです。
まだまだ始まったばかりの新しい試みなので、問題点などがでてくるかもしれません。
しかし、仕事を持つ女性たちが「子どもを産みたい」「安心して育てられる」と感じられる世の中にしていけるのなら、挑戦する価値がある方法なのではないでしょうか?
■リチアさんのfacebookページはこちらです>>>Licia Ronzulli Due