青パパイヤの基礎知識
青パパイヤとは?
パパイヤはアメリカ原産のパパイヤの常緑樹になる果実ですが、日本においても沖縄や鹿児島など温暖なところで栽培されています。パパイヤは雄雌異株という特徴があるので、両方を植えて受粉させるのが一般的です。両性花と呼ばれる自家受粉によって花をつけることもあります。
青パパイヤは品種改良されたわけではなく、パパイヤが成熟する前に収穫されたものです。青パパイヤは分類上果物になりますが、栄養価が高く野菜と同じように食されることから野菜というイメージが定着しています。
青パパイヤの時期
パパイヤはもともと熱帯で育つ果物であり、温度変化が小さい熱帯では年間を通して収穫される果物です。日本においては冬に気温が下がるという季節変化があるため、収穫量は時期によって異なっています。市場に出回るようになるのは7月から11月初旬くらいです。
国内で販売されている青パパイヤは輸入品が多かったのですが、近年は育てる農家が増えたことによって国内産も多く出回るようになりました。年間を通して市場で手に入れることができる果物というのも特徴の一つになります。
青パパイヤが売っているところ
青パパイヤはスーパーや市場で販売されています。ただし、地域によっては販売が少ないところも多く、欲しいときにすぐ手に入る果物ではありません。青パパイヤを確実に入手する方法としてはネット通販を利用して自宅まで送ってもらう方法です。
地域の農作物を中心に取り扱っているお店だと、シーズンになると青パパイヤが多く出回るようになります。国産ということで信頼性が高く、通販を利用して買うよりも安価な価格で買えるのもメリットです。
青パパイヤの含有成分
青パパイヤはさまざまな効果をもたらしますが、たんぱく質を分解するパパインやポリフェノールなどが豊富に含まれているのが特徴です。ポリフェノールに関しては強い抗酸化作用があるのも特徴で、健康や美容とも結びつきが大きい成分として知られています。
美容成分としてお馴染みのビタミンCも豊富に含まれています。糖分や脂質の含有量が少ないのでカロリーは低く、ダイエット食品としても注目されています。食物繊維やカロテン、ナイアシンなどもたっぷり含まれています。これらの栄養成分は体の中でプラスの働きをします。
青パパイヤの効果
整腸作用
青パパイヤにはタンパク質を分解する働きがあるパパイン酵素が豊富に含まれています。パパインが腸内に達すると、腸内に蓄積しているタンパク質を分解して便通を改善する働きがあります。腸内をキレイにすることができるわけです。
青パパイヤの整腸効果は高く、便秘の解消や下痢の改善効果などが期待できます。整腸効果を促すことによって体臭予防効果など間接的な効果が得られるのも特徴です。腸に違和感がある人におすすめの食材です。
免疫機能の向上
空気中には細菌やウイルスがたくさん浮遊していますが、呼吸によって体内に取り込んでも病気にならないのは免疫機能が働いているためです。免疫機能は腸内環境とも密接な関係性があるのが特徴で、青パパイヤがもたらす整腸作用が免疫機能の向上につながります。
免疫機能が高まることで病気に強い体を作る他、代謝機能を高めることにもなるので低体温による病気のリスクを軽減することもできます。風邪を引きやすい体質の人は、積極的に青パパイヤを食べると体調を崩すことも少なくなります。
美容効果
青パパイヤはミネラルやビタミンが豊富に含まれている食物です。パパイン酵素は代謝機能を高めるだけでなく、美容効果を高める特徴があります。肌荒れを抑えて、乾燥肌や敏感肌などの気になる肌質にも効果を与えます。
また、ビタミンやミネラルが新陳代謝を促す働きも大きく、古くなった肌の角質を取り除き新しい肌の生成をサポートします。美容効果を得るためには継続して青パパイヤを食べることが大切です。青パパイヤの成分は化粧品にも多く使用されています。
母乳生成を促す効果
青パパイヤは出産した後の女性が食べる食材としても最適です。実際に東南アジアでは出産後の女性が積極的に青パパイヤを食べていますが、これは青パパイヤを食べることによって母乳が出やすくなることや母乳の栄養価が高くなることが理由です。
また、出産した後は体力を消耗しており、栄養分が足りてない状態になっています。青パパイヤを産後に食べることは消耗している体力を復活させるという意味でも大きな意味があるのです。乳腺炎予防など、女性特有の病気を予防する働きもあります。
青パパイヤ摂取の注意点
子供の摂取
青パパイヤは健康や美容成分がたっぷり含まれている優秀な食材で、さまざまな料理に使うことができる汎用性も兼ね揃えています。一方、子供に青パパイヤを与える場合はアレルギーに気を付ける必要があります。果物アレルギーがある子供はアレルギー症状が顕著に出やすい食物です。
また、食べ過ぎると腸を崩して下痢が起こることもあります。もともと胃腸が弱い子供は食べ過ぎに気を付ける必要があります。適量を守って食べれば、胃腸にかかる負担も小さく子供でも安心して食べられます。
アレルギーについて
アレルギーが起こるのは、果物に含有されているタンパク質が原因です。小腸から吸収されて血液に乗って全身を巡り、免疫機能が異物だと判断してアレルギー症状が起こります。若い世代に多く見られ、顕著なアレルギー症状が出ることもあります。
また、口腔アレルギー症候群がある人は青パパイヤが原因で喉の痛みや腫れ、口の中がかゆくなる症状が出ることもあります。体に害はないものの、症状がひどいと他の食事の弊害になってしまうので注意が必要です。
下痢との関係
青パパイヤは体質によって下痢の症状を引き起こすことがあります。これはパパイヤに含有されているペクチンが原因であり、水溶性の食物繊維なので水に溶けるとお腹が緩くなります。また、パパインも同じように食べ過ぎると便を緩くさせて下痢の原因になります。
青パパイヤを食べることによって下痢になる原因の多くは食べ過ぎです。健康や美容にいいからと言って必要以上に食べるのは避けましょう。どんな薬でもたくさん取ると毒になると言われているように、他の食材とバランスよく取ることが大事です。
一日の摂取量
青パパイヤはイソチオシアネートという解毒作用がある成分も豊富に含まれており、高いデトックス効果を得ることもできます。青パパイヤが持つ効果を発揮するためには、1日に200g程度食べることが望ましいと言われています。
美容や健康効果を得るために食べるのであれば、できれば毎日食べることをおすすめします。たくさん食べたからと言って効果が高まるわけではないので、200gを超える量は食べないように気を付けましょう。
青パパイヤに合う料理
青パパイヤサラダ
青パパイヤの栄養分を効果的に摂取する料理としてサラダがおすすめです。サラダには豊富な栄養分が含まれているので、健康や美容効果を高めることができます。トマトやツナ、キュウリとの相性もいいので、これらの食材もサラダに入れると食べやすくなります。
青パパイヤは生で食べることができます。調理の方法は皮をスライサーで剥いて、中の種を取り出すだけです。生が気になるという人はゆでてからサラダに使う方法もあります。栄養価を意識するなら生の方がおすすめです。
青パパイヤチャンプルー
青パパイヤのおすすめ料理の一つにチャンプルーがあります。沖縄地方で実際に多く食べられている料理で、醤油とみりん、だしがあれば簡単に作ることができます。青パパイヤと一緒に入れる野菜でおすすめなのは歯ごたえがいい人参です。
青パパイヤは半分にカットし、中の種を取り除いてからスライサーなどを使って千切りにして食べます。スライスすることによって青パパイヤの独自の苦みを減らすことができます。食味にも優れ、食事のメインにもなるのでおすすめです。
青パパイヤ炒め
青パパイヤを美味しく食べる方法に青パパイヤ炒めがあります。青パパイヤ以外に使用する材料としては鳥もも肉、おろしにんにく、塩、酒、しょうゆ、サラダ油、ごま油、オイスターソースなどです。
青パパイヤは縦半分に切って、種をくりぬいて千切りにした後、水にさらしてシャキッと水切りさせます。鳥もも肉は食べやすい形に切ります。後は調味料と一緒に炒めるだけで完成です。すぐに作ることができて、食味にも優れており、コスパに優れた料理です。
青パパイヤ漬物
青パパイヤのおすすめ料理に漬物があります。パパイヤの漬物の作り方は全体に塩をすり込んで、浅漬け鉢に入れて冷蔵後で数日漬け込みます。後は溜まった水分を取り除き、一度洗ってから通気性のいいザルに移します。
最後に米味噌や黒糖、焼酎などを入れてよく混ぜ、冷蔵庫で二週間ほど寝かせると完成です。寝かせる期間が長くなると、それだけ歯ごたえもしっかりします。作るまでに時間がかかりますが、味が良くご飯ともよく合うので時間に余裕があればぜひ作ってみてください。
まとめ
いかがでしたか?今話題の青パパイヤについて紹介してきました。青パパイヤはパパイヤが成熟する前の果物ですが、パパインやポリフェノールを始めとする健康や美容成分が多く含まれているのが特徴です。
青パパイヤはさまざまな料理に合うので、食を楽しむ食材としてもおすすめです。特にサラダや炒め物は栄養価が失われにくく、青パパイヤの栄養をしっかり摂ることができます。いろいろな料理に合うので、オリジナルの青パパイヤ料理に挑戦してみるのも面白いかもしれませんね。