乳首が痛い原因は?痛い時のケア方法や注意点

乳首が痛む原因は様々あり即病気と判断するのは早計です。しかしながら検査してみないとわからない事もありますから、違和感が続くようでしたら早めに皮膚科あるいは婦人科を受診してみる方が、賢明です。乳首が痛む原因と対処方法をまとめてみました。

乳首が痛い時に考えられる病気

更年期が原因で痛む場合もある

更年期障害で乳首が痛むのは急激なエストロゲンの減少に、心身がついていけない状態になっているゆえです。エストロゲンは別名卵胞ホルモンとも呼ばれる、女性ホルモンの一種で女性らしい体を作る働きをします。胸を大きくしたり乳腺を育てたり、あるいは生理に備えて子宮内膜を厚くしたりしながら、妊娠の準備をするのもエストロゲンの重要な役割の1つです。

自律神経の安定や感情の安定、骨や肌の形成および脳の働きをサポートするなど、生きていくために必要最低限の働をもしています。45才を過ぎて更年期に入ると、閉経に向けて子宮機能が少しずつ衰えていきますから、エストロゲンの分泌も減っていきます。その変わりもう1つの女性ホルモンである、プロゲステロン別名黄体ホルモンの分泌が増えていきます。

黄体ホルモンは妊娠を司るホルモンで、排卵や受精サポートおよび妊娠サポートが主な仕事ですが、子宮は閉経に向かっているわけですから、黄体ホルモンと卵胞ホルモンのバランスがのきなみ乱れていきます。その結果いくつもの不快な症状を発症するようになります。いわゆる更年期障害と言われる症状です。その不快な症状の1つに乳首の痛みがあります。ただし一時的なものですから55才を過ぎた頃には症状がおさまってきます。

触れるだけで痛い時は、乳腺症や乳腺炎の可能性も


乳腺症は通常月経前に発症する症状で、30代から40代によく見られるのが特徴です。乳首の痛みの他乳房に鈍痛やしこりが生じる事が多く、時には透明な分泌液や血液が出てくる事もあります。しばし乳ガンと勘違いされますが、しこりは良性ですから治療の必要はありません。原因は女性ホルモンのアンバランスによるものです。

日ごろから生理不順がある人や、生理は通常どおりに来ても排卵しない無排卵月経症の人、そして出産経験がない人にみられる特有の症状でもあります。乳ガンはそもそも痛みがありませんから、乳首の痛みがあるなら炎症を疑る方が正解です。ただし他の病気である場合もありますから、素人判断せずに婦人科もしくは、乳腺科を受診して検査を受けましょう。

乳腺炎は文字どおり乳腺が炎症をおこしている状態で、授乳中に乳頭から雑菌が混入して生じます。発症すると授乳中も痛みを生じますから、大変つらくなります。かといって授乳をやめてしまうと母乳がたまりすぎて、別の痛みをも生じますから吸引やマッサージ治療が必要です。悪化すると乳輪下膿瘍を発症して膿がたまってしまいますから、早めに婦人科を受診しましょう。

乳がんなど、重い病気のときもあります


乳がんの主な症状としては乳房に米粒大の硬いしこりがある、陥没乳首になる、乳房がひきつる、乳首から血液の混じった分泌液が出るなどの症状があり、自覚症状がないまま進行していきます。出産経験がない人や初潮が早かった人、良性のしこりが何度も出来た経験がある人、血縁者に乳ガン患者がいる、いた人は要注意です。

その他乳頭に水疱ができる乳頭ヘルペスなどもあり、しこりがあるもので乳腺線維腺腫、白い汁が出る高プロラクチン血症などもありますが、乳首が痛む大半は乳腺炎です。いずれにせよ我慢せずに専門医の治療を受けて早めに対処した方が賢明です。

アトピーなど、皮膚に問題があることも

アトピーは痛いというよりも激しいかゆみを生じるのが、特徴です。全身に広がりますから当然ながら乳首にも生じます。アトピーの一般的な対処法はすステロイドなどの塗り薬を、患部に塗る方法になりますが、問題はかゆみを我慢できずに、かきむしってしまう事です。特に就寝中に無意識にかきむしってしまい、朝目が覚めたら全身ひっかき傷で、血もにじんでいる状態になっている事が多く、傷口から雑菌が入り乳腺炎を併発してしまう事も考えられます。

元々が全身敏感肌である事に加えて、ストレスで症状が悪化してしまう事もあります。とても苦しい状態ではありますが、かきむしる事をせずに、専門医に相談をしてください。あわせてストレスを早めに解消するなどの対処法も試してみましょう。

乳首が痛い時にはこんな原因も多い

成長期で乳腺が張っている

思春期にちょっとした刺激で、乳首が痛む経験をした人が多いのではありませんか。乳首がある時から過敏になり始め、下着との摩擦でひりひり痛むだけではなく、なんとなく熱がこもって蒸れている感じもしますし、かゆみを感じる事があります。胸のふくらみがほぼ成熟した形になるころには、痛みがおさまっており、それに伴い大人のブラを付け始めた人もいるでしょう。

乳房は乳腺と脂肪で出来ていますが、成長に関わっているのは卵胞ホルモンことエステロンです、初潮がいよいよ始まるという時期に入る1年前から、子宮は初潮に向けて着々と準備を開始します。エステロンの分泌が少しずつ増えるのと同時に、乳腺が増えていき、胸がまず横広がりに広がり、次に徐々に立体的に膨らんでいきます。

エステロゲンは血管を通して乳腺に届けられますから、乳腺の成長に伴い血管が拡張します。その期間は約4年です。乳頭がぽっこりとふくらみ始める時期から、乳首のひりひりする痛みが始まりますから、子供用ブラを装着する事で、乳首を刺激からまもってあげる事を検討しましょう。

生理前後が原因の痛み

エステロゲンは生理が終わった後から分泌が増えていき排卵に備えます。排卵が終わるとプロゲステロンの分泌が増えて生理に備えます。体もほてっている感じになり、なんとなく胸がはっていたりそれに伴い、乳首が痛んだりなど不快な時期は生理が始まるまで続きます。乳首の痛みはこうした生理周期の影響を受けておこります。エステロゲンの分泌時期および、プロゲステロンの分泌時期いずれも、血管が拡張しますし特にエステロゲンの分泌の影響で、乳腺も増えていきますから、その狭間で痛みを伴うようになります。

妊娠の症状


妊娠初期に乳首が痛む、胸が張るなどの違和感を憶える事があります。これは女性ホルモンのアンバランスが原因でおきる症状の1つです。特に黄体ホルモンがいよいよ妊娠状態に入った事を察知して、今度は妊娠状態を維持するために、分泌を始めたのです。生理の時期ではないのに生理前のように乳首が痛みだした時は、妊娠の可能性も考えて専門医を訪ねてみましょう。くれぐれも素人判断で痛み止めなどの医薬品飲まないように注意してください。

授乳や出産後に痛みが生じることも


妊娠に深く関わっているのはプロゲステロンであり、妊娠しやすい体に整える事にあわせて、その後も妊娠がスムーズに維持できるようにサポートもします。出産をすれば赤ちゃんに母乳をたくさん飲んでもらわないといけませんから、乳房は一気に膨らんでいきます。これは女性ホルモンの分泌が急激に増える故ですが、乳腺も血管も一気に拡張しますから、乳首は我慢できないほど膨らんでいきます。

赤ちゃんの中には乳首の加え方が浅いケースも、たまにあります。しっかり乳輪まで大きな口を開けて吸ってもらいましょう。母乳はどんどんたまっていくのに、吸う方が追いつかなければ乳首は痛みます。授乳後に乳首が強く痛むのは、もしかしたら乳腺炎の場合も考えられます。どんどんお乳が出るお母さんに多くみられる症状です。授乳後は乳首を清潔にしておく事も重要で、雑菌が混入して乳腺炎の原因になる事もありますから、注意してください。

乳首が痛い時は、早めに原因を突き止めないと危険?

乳がんなど大きな病気の症状の可能性もあります


まったく思いあたる事がないのに、乳首が急に痛みだすと多くの人は乳ガンを疑います。乳ガンの場合最も警戒しなければいけないのは、しこりです。米粒が入っているのかというほど硬く、痛みを伴わないものがほとんどです。痛みを伴うものはがんよりも乳腺炎を疑った方が正解です。ただし素人には判断が難しいですから、早めに受診するのにこした事はありません。特にホルモン治療によってエステロゲンを急に増やすと、乳がんの発症率が高くなる事は、よく知られています。

乳首の痛みは放置するとどんどん悪化することも

乳首の痛みは様々な要因があり、最も大きな要因は乳腺炎ですが自力での完治は難しく専門医の受診がオススメです。悪化すると乳房内に膿が溜まって、ますます痛みが激しくなりますし、最悪切開手術が必要になりますから注意してください。乳腺症も30代の女性を中心に多い症状です。放置していても症状が消える事もしばしばありますが、悪化するとほんとうに乳ガンになってしまう事もありますから、早めの受診をオススメします。

乳腺症に似た症状で乳腺線維腺腫という良性の腫瘍ができるものもありますが、こちらも放置すると拡大していき手術が必要になりますから、痛みが無くても受診した方がオススメです。生理に直接関与しているのはプロゲステロンですが、生理直前まで分泌されます。

量が増えてくると乳首の痛みはもちろんのこと、いらいらや腰痛および腹痛あるいは、頭痛など様々な辛い症状があらわれ、最悪失神する人もあらわれます。月経前症候群通称PMSと言われる、女性特有の疾患です。あまり辛いようなら我慢せずに婦人科を受診して早めに対処してください。

授乳に悪影響を及ぼし、母乳が詰まるケースも多い


授乳中のお母さんを苦しめる乳首の痛みは、特に初産で授乳にまだ慣れていない、若いお母さんに多い症状です。赤ちゃんの抱っこのしかたが悪くて、赤ちゃんが乳輪までしっかり加えてくれないと、お母さんの乳首に余計な負担がかかり、痛みを生じる事があります。母乳が過剰に出ているゆえにあかちゃんが、飲みきれていないケースもあり、乳管途中に母乳が残ってしまう事があるのです。

放置すると乳腺炎になり、ますます乳首に激痛が走る事になります。雑菌が混ざって乳腺炎になる場合もあるのですが、古い母乳がそのまま乳管内に残っていてなる場合とがあります。いずれの場合にも赤ちゃんに直接の害はありませんから、しっかり最後まで飲んでもらうか、搾乳をして乳管内に母乳が残らない工夫をしましょう。

乳腺炎で高熱を発症する場合もあるので要注意

授乳までの時間が長いとバストががちがちに硬くなる事に加えて、乳首が痛くなる以外に発熱をして熱くなる事があります。悪化すると微熱や風邪のような症状が出る事があり、乳頭から白く透明な汁が出てくる事もあります。乳管が未熟なゆえに母乳がつまりやすい人もいるようですが、生活習慣の問題やサイズが合わないブラの装着でバストを締め付ける事なども、原因の1つとして指摘されています。最悪入院してしまうお母さんもいますから、早めに受診して相談してみるのもオススメです。

乳首が痛い時の対処方法

根本原因を見つけ、原因に合わせたケアを行う

乳首が痛い原因は様々あり病気が背後にあるものもありますから、油断は禁物です。放置していても自然に痛みが緩和されていくケースもありますが、実際完治しているのかどうかを、素人で判断するのは困難なものも多々ありますし、適切な対処方法をしないと悪化してしまう事もありますから、やはり婦人科を受診する事で根本原因を見つけ、症状にあった対処法をしていった方が、後から後悔しなくてすみます。完治も早くなりますからオススメです。

往々にして乳首が痛い時は乳腺炎である事がほとんどですが、多くのケースで悪化しているのも現実です。痛みを我慢しない事は大切です。

乳首に余計な刺激を与えない

乳首はとてもデリケートな部分でちょっとした刺激でも痛みやかゆみを伴う部分ですから、弱酸性の洗剤で優しく洗うようにして、ごしごし磨かない事も重要です。アトピーがある場合はかゆくてもかかないようにすることも必要です。敏感肌で化学繊維の下着で乳首が必要以上に刺激を与えないように、コットン100%の下着を着けてみるのもオススメです。

乳首を出来るだけ優しく扱う

乳首が痛い背後に病気が隠れている事もありますから、痛みをこらえずに婦人科を受診してみましょう。大半の痛みの背後にホルモンバランスの乱れが隠れている事が多々あり、食生活や生活習慣を見直して改善できるところから改善していってみる事で、不調が治る事もあります。特に更年期障害は長ケースでは約10年間悩んだ人もいます。カウンセリングや精神治療で改善する事もあります。

授乳関係が原因の場合は、授乳方法を工夫して見る


乳首の痛みが主な症状に乳腺炎がありますが、往々にして授乳中に発症しやすい症状です。抱っこの仕方が悪くて赤ちゃんが、うまく母乳が飲めない事もありますから、抱っこの仕方を工夫してみるなども良策です。乳輪までしっかりくわえてもらえば、痛みはほとんどおきません。母乳が多すぎてどうしても赤ちゃんが飲み残してしまうようなら、搾乳する事も1つの方法です。ほ乳瓶に慣れてしまうと赤ちゃんが乳輪までくわえてくれない事もありますから、初めからほ乳瓶になれさせずに母乳で育てる事も、工夫の1つです。

乳首が痛い時にはこんなケア方法も

下着を見直して負担を軽減する

思春期での乳首の痛みおよび更年期での痛み、あるいはなんでもない時の痛みすべてに言える事ですが、ブラがサイズにあっていないゆえの摩擦が原因である事がほとんどです。痛いと思ったらワンカップ上の下着を装着してみるとか、子供専用のブラを子供に装着してもらうなどの対処法も必要です。特に授乳中は一時的に胸が肥大していますから、本来のサイズよりも大きめのサイズを装着した方が無難です。

バストマッサージをして巡りをよくする

バストマッサージというと女性ホルモンの分泌を促して、バストアップをはかるタイプを思い浮かべるかもしれませんが、乳首だけを鍛えて乳腺炎を予防するおっぱいマッサージが主になります。乳首を人差し指と中指で夾んで、引っ張ったり回したりなどの軽い運動になるのですが。担当医師の指導を受けながら正しい方法で行えば、効果的に痛みを緩和できてオススメです。

乳首を清潔に保ち、衛生面をケア

乳腺炎の原因の1つは乳首から雑菌が混入した事による炎症もあります。赤ちゃんに授乳した後はすぐに殺菌して清潔にする事が重要です。雑菌混入が原因であっても赤ちゃんへの深刻な影響はないものの、乳首の痛みが続けば授乳がつらくなりますから、婦人科を受診して適切な対処法をとる事が良策です。バストマッサージをするにしても、乳首を衛生にした上で行う事が大切です。

クリームなどを使って痛みを軽減

バストマッサージのためのクリームやジェルが、多種多様なメーカーから出ていますが、バストアップのためのものが多く、血行促進やエストロゲンの分泌を促進させるなどの効果をメーンとしているのが一般的であるものの、保湿効果や美容効果も加味されているものが増えてきました。そのまま乳首にも使えるものも多いですし、これらを最初に塗布してから血液やリンパの流れを良くしたり、乳腺に刺激を与えたりなどして乳房全体の巡りをよくしてあげるのも効果的です。

まとめ

乳首の痛みだけをとりあげても、様々な原因と対処方法とがある事に驚かされます。痛みを伴うものはおおよそが乳腺炎ですから、放置はオススメできませんが、素人判断であわてる事なくまずは婦人科など専門医を受診して、適切な対処法をアドバイスしてもらいながら、正しい方法で対処していく事が、早期解決につながると憶えておきましょう。