倫理観と道徳観の違い・倫理観の欠如の原因を知って高める方法

「倫理観」の意味と利用シーン

倫理観という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。テレビやラジオでのニュースでも耳にすることがありますし、討論の場でも倫理という言葉は耳にしますよね。倫理を辞書で調べてみると人として守り行うべき道、善悪の判断において普遍的な規準になるもの、と書いてあります。つまり、倫理観とは社会的な秩序や規律に対してどのように対応していくかという考え方のことを指している、ということになりますね。

あくまで社会に対してという部分がポイントです。個人に対するものではなく社会に対してという部分が重要ですから覚えておきましょう。こうした性質ですから時には法律を基準にして倫理観が語られたり激しい議論が行われるようなことも少なくありません。では、倫理観という言葉はどのような時に用いるのでしょうか。次に簡単な例文をご紹介したいと思います。

倫理観とはどういう時に使う?例文

「Aさんの倫理観には問題がある」「あの会社は社会的な責任をしっかりと果たして倫理観を徹底させている」といった感じで使います。

倫理観とよく似た言葉は「道徳観」や「モラル」

先ほど倫理観についてご説明しましたが、「道徳観やモラルとはまた違うの?」と思った方もおられるでしょう。確かに、倫理観と道徳観、モラルなどは混同されやすいですし、似たようなもの、まったく同じものと認識しているような方も少なくありません。社会人として立派に働いている方の中にもこれらを同じように捉えている方が多いのは事実ですし、間違った使い方をしているような方もいます。倫理観と道徳観との違いについてはまた後ほどお話しますからここでは割愛します。

専門職など仕事においても使われる

倫理観や道徳観といった言葉を日常生活で使ったことが一度もない、という方が多くてもそれは不思議なことではありません。確かに、そうそう使うような言葉ではないと思いますし、学生はもちろん社会人の方でもなかなかこうした言葉を口にする機会はないでしょう。ただ、専門職や特定の業界などで使われることはよくあります。

倫理観と道徳観の違い

倫理観と道徳観の違いについて見ていきましょう。先ほどもお伝えしたように、倫理観と道徳観は混同されやすくまったく同じような意味を持っていると勘違いしている方もいます。倫理観と道徳観は確かに似た性質は持っているものの対象とするものが異なりますから覚えておきましょう。最初にお伝えしたように倫理観というのは社会に対して用いられるとお話しましたが、道徳観というのは人、つまり個人に対して使います。倫理観は社会、道徳観は個人にと覚えておけばとりあえずは大丈夫でしょう。

倫理観は社会全体の広範囲に用いられる

倫理観を個人に当てはめることはできず、個人に使うときには先述したように道徳観を用います。社会全体の広範囲に渡って用いられると考えると分かりやすいかもしれません。日本で生活している方だと日本国の法律についてはある程度理解していると思いますが、倫理観にはそのようなイメージがあります。法律のように広く認識されている考え方がベースとして存在するのです。

道徳観とはどういう時に使う?

道徳観の例文を見てみましょう。先だって倫理観の例文をご紹介しましたが、基本的にはあれと似たようなものです。「Aさんは道徳観に問題がある」「あの経営者の道徳観はいったいどのようになっているのか」といった感じで使うことが多いですね。先ほどは企業を対象にしましたが、今度は個人になっていることが分かると思います。

倫理観がない人の特徴とは?

倫理観がないというのはいろいろな意味で問題がありますし、日本の社会で生きていく以上最低限の倫理観は必要です。倫理観がない、乏しい方というのは共通する特徴がありますから、ぜひここで覚えておきましょう。もし自分が当てはまるという場合には何とかして今のうちに道筋を正したいですね。

マイペースでまわりからの評価を気にしない

常にマイペースで周りからの評価をまったく気にしない方は倫理観がないと言えます。マイペースなのは特に問題ではありませんが、周りの評価を気にしないというのは社会で生きていく上で問題ではないでしょうか。周りの評価を気にしないというのはかっこいいように聞こえてしまいますが、言い換えればどうでもいいということです。自分のこと以外気にならないということですし、これは大変危険な考え方と言えるでしょう。

自分の心をコントロールできない

人間は動物と違って自分の心をコントロールできます。理性や倫理観があるからこそ人間なのであって、それが欠如してしまってはもはや動物と同じです。倫理観がない人に共通することの一つに自分の心をコントロールすることができないということが挙げられますが、自分の心をコントロールできないということは感情の起伏が激しいということです。いきなり怒り出したかと思えば次の瞬間には笑っている、といったこともあるでしょう。正直このようなタイプの方とはまともにお付き合いできないでしょうし、距離を置いて付き合うことになると思います。

善悪の判断がつかない

これも多いですね。善悪の判断がつかないというのはもはや危険人物以外の何ものでもありませんが、実際倫理観に乏しい方だと善悪の判断がつかないことが多いです。平気で犯罪に手を染めたり、人の恋人や奥さんに手を出してしまうようなタイプです。善悪の判断がつかないというより自分の中にある欲望をコントロールできないとでも言いましょうか。欲しいと思ったものは犯罪を犯してでも手に入れるなど、がまんができないのです。説得が通用することもほとんどありませんから適当に距離を置いてつきあうことになるでしょう。

悪いと思っていないので平気で嘘をつく

自分が悪いなどと思うことが少ないですから平気で嘘もつきます。普通は嘘をつくと罪悪感に苛まれてしまうものですし、後悔してしまうこともあるでしょう。しかし、倫理観が欠如している方だとそのような感情を抱くことは少ないですし、あっさりと当たり前のように嘘をつきます。それが例えどんなに酷い嘘であっても悪いと思っていませんから関係ないのです。

「自分が良ければそれでいい」と思ってしまうタイプ

基本的に倫理観がない人というのは自分さえ良ければそれでいいと考えている傾向にあります。他人のことなど一切考えていないことが多いですし、とりあえず自分が楽しく幸せに暮らせるのならそれが一番だと考えているのです。正直かなり危険な考え方だと言えますが、実際このような方が同じ国の中に大勢いるのも事実です。このタイプの怖いところは自分の幸せのためには平気で他人を蹴落とすような行動に出ることもあるということです。信用できない相当危険な人です。

倫理観の欠如の原因とは

社会の中で生きていくために必要な倫理観は基本誰にでも備わっていると思いたいですが、先ほどお話したように欠如している方も少なからずいます。しかし、そもそもどうして倫理観が欠如してしまっているのでしょうか。

過去の出来事に対するトラウマ

過去に何らかの事件があり、それがトラウマになっている可能性があります。酷い裏切りを受けた、倫理観が壊れるくらいの衝撃を受けたというケースだと倫理観が完全におかしくなっていても不思議ではありません。自分が過去にやられたことと同じことをしているというケースも考えられるでしょう。

人に対して共感できる感覚がない

人に対して共感できる感覚を持っていれば倫理観が完全に欠如してしまうようなことはないと考えられますが、その感覚がない場合だとそうもいきません。人に共感できる感覚がないとなると倫理観もなくしてしまうでしょう。

悪いことをしても適当にいい逃れられると思っている

例え悪いことをしてもなんとか言い逃れできると考えている方もいます。社会人になってから犯罪のような悪いことをしてしまうと警察に捕まった上でそれなりの罰を受けることになりますが、何とかなると思ってしまうのです。また、過去に何度もそのようにして助かってきた経験がある場合だとなお顕著ですね。今までも上手くいってきたからこれからも上手くいくはず、と思ってしまうのです。

まわりにも倫理観がない人がいる

倫理観がない人のそばに同じように倫理観がない人がいると最悪です。明らかに自分と周りの人とでは考え方などが違う、と分かればそこから倫理観が芽生えてくることもあるのでしょうが、近くに自分と同じく倫理観がない人がいるとこれが正しいと思ってしまいます。おかしいのは自分たち以外の人たちだと考えるようにもなりますし、それが倫理観が完全に欠如してしまう原因になることもあるでしょう。

仕事やプライベートなどの悩み・ストレス

仕事やプライベートの悩み、ストレスが原因で倫理観が欠如してしまうということも考えられます。正直、生きていればいろいろなストレスに悩まされるものですし、誰もがストレスや悩みを抱えています。そのため、仕事やプライベートのストレスで倫理観を喪失、というのは正直どうなのかなといったところです。もちろん、仕事やプライベートでとてつもないほどのストレスを感じた、倫理観を壊されるほどの悩みやストレスを受けたという場合だとその限りでもないかもしれません。

倫理観の欠如が引き起こす主なトラブル

倫理観が欠如しているとさまざまなトラブルを呼び寄せてしまうことがあります。自分自身に降りかかってくるトラブルなら正直自業自得でもあるのですが、周りにいる人までトラブルの巻き添えになってしまう可能性があるため注意が必要です。

社会的に自分の評価や信用が下がる

当たり前ですが、倫理観が欠如していると自分自身の評価や社会的信用が下がってしまいます。普通の人は倫理観を持って生活をしていますし、倫理観がないとなるとやはり白い目で見られてしまうでしょう。そこに至った経緯など誰にも知る由がありませんし、頭がおかしい人、危険人物だと見なされてしまいます。

人間関係がうまく築けない

倫理観が欠如していると人間関係をうまく築くことができません。善悪の判断があまりつかず、悪いと思っていないため平気でうそをつくこともあるのですからまともに人間関係を築くことなどできないでしょう。実社会の中で生活するうえで人との関係を築けないというのは致命的ですし、最終的に信じられるのは自分だけ、といった状況に身を置くことになるでしょう。

倫理観を高める方法

倫理観を高めるためにはどのような方法があるのでしょうか。ここではいくつか倫理観を養う方法についてご紹介したいと思います。

スケジュールを管理して約束を守る習慣をつける

日ごろから自分のスケジュールを管理することをおススメします。スケジュールを管理して約束は絶対に守ることを心がけるだけで倫理観を養う良いトレーニングになります。

客観的に自分を見つめてみる

難しいかもしれませんが、客観的に自分のことを見つめなおすことで倫理観の欠如に気づけるかもしれません。自分と周りの人との違いなどについて真剣に考え、何が違うのかについても考えてみましょう。

規則正しい生活が心にも変化を生む

規則正しい生活を送ることによって精神的な変化も生みます。規則正しい生活を送ることで次第に倫理観を養っていけるでしょうから、少しずつでも良いので規則正しい生活を心がけてみましょう。

まわりに対して誠実な気持ちを忘れない

自分の周りに対して誠実な気持ちを持つことが大切です。嘘をついてもいい、気に入らなければ殴ってしまえばいい、といった欲望のままに生きるのでは動物と同じです。常に誠実かつ謙虚な気持ちを持って生活を送ってください。

礼儀正しい行動

常に礼儀正しい行動を心がけることで倫理観を養うことができます。基本的に倫理観が欠如している方は素行が悪いことも珍しくありませんし、行儀も悪いです。礼儀正しい行動を日ごろから心がけてください。

まとめ

倫理観と道徳観の違い、倫理観がないことの問題点や改善法などについてお伝えしてきました。何度もお伝えしたように、現代社会の中で生きていく上で倫理観を身につけておくことは非常に重要です。人間は一人で生きていくことはできませんし、助け合いの精神が大切です。倫理観なくして幸せな人生も訪れないでしょうから、確かな倫理観を身につける努力をしてみましょう。