土用の丑の日って何?
古来よりの自然の表しかた
古代から万物は、木、火、土、金、水の5種類からできているという思想がありました。それらは五行と言われており、その五行は四季を表し、「木」が春、「火」が夏、「金」が秋、「水」が冬の象徴と言われているのです。
「土」は季節の変わり目を表し、「土用」と呼ばれています。土用は立春、立夏、立秋、立冬の直前でそれぞれ約18日間あります。
また今でも、年を表すのにねずみ、うし、とらなどの干支が使用されていますが、実は日にちや時間などにも干支が使用されています。そのため土用の丑の日は年に数日あるのですが、今では《夏の土用の丑の日》を指すことが多いでしょう。
土用の丑の日は毎年変わる!
土用の丑の日は、7月19日~8月7日になることがほとんどで、日にちは毎年変わります。ちなみに、8月8日が丑の日になったことも、過去に一度だけあります。また、7月18日が丑の日になるのは、計算すると2096年ということになります。
そして今年、2018年の土用の丑の日は、7月20日と8月1日の2回もあります。律儀に2日間ともうなぎを用意していたら…しゅ、出費が!
こんな雑学、しってましたか?
なぜうなぎを食べるの?
日本の夏はジメジメと暑く、体力を想像以上に奪われてしまいます。また、季節の変わり目は体調を崩しやすいとも言われていますね。そんな時期に、ビタミンA、Bなどの栄養価が高いうなぎを食べると夏バテすることなく、夏を乗り切れると言われているのです。
夏真っただ中の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は最近始まったことではなく、江戸時代まで遡ります。由来は諸説ありますが、うなぎ屋が「本日丑の日」と書いた貼り紙を掲げたところ、大変繁盛したので、他店も真似るようになったなどと言われています。
また、丑の日には「う」から始まる食べ物を口にすると夏バテしないとも言われていたようで、うなぎの他に梅干し、うどん、瓜なども食べられていたようです。しかし、うなぎ以外は定着しませんでした。暑苦しく食欲がない時でも、うなぎの蒲焼の匂いに食欲をそそられしっかりと食事を摂ることができるので、うなぎは夏に最適ですね!
うなぎのおいしい時期は?
”うなぎ=夏”というイメージが強いですが、実はうなぎは、晩秋から初冬にかけての時期が旬だと言われています。冬のうなぎのほうがさらにおいしいということです。夏の土用の丑の日だけでなく、旬の時期や季節の変わり目にも食して、年中うなぎを楽しみたいものですね!