愛とは何か
辞書で愛という言葉を調べると、“愛とは、そのものの価値を認め、強く惹きつけられる気持ち”とあります。ここでは、より具体的に愛とはどんなものかを解説します。愛について知りたい、愛ってなーに?と疑問に思ったとき、参考にしてみてください。
自分よりも相手を大切に想うこと
どんなことがあっても、その人のことを愛することを忘れず、誰よりも相手を大切に想うことができるのが愛です。
時にはネガティブな面を見てしまったり、感情的になってしまったりすることがあっても、根っこで相手をそのまま受け入れている状態でなければ、自分以上に相手を大切にすることはできません。
自分以外の誰かをただ“好き”と思うだけでなく、愛おしく感じたり、人生を一生共にしたいと思うようになったら、それは間違いなく愛と呼べるものでしょう。
常に心に相手がいること
一人で行った旅行先や、友達と行った美味しいお店で、ふと“あの人も一緒に連れてきたいな”と思ったことはありませんか?
このように何かあったときにまず思い浮かぶ相手や、最初に“この気持ちを共有したい”と思う相手こそが愛している人です。
愛があるからこそ、常に相手が自分の心の中にいて、物理的に会っていないときでも相手を感じ続けることができるのです。
“良いことがあったからあの人にも知らせたい”などの気持ちとは違い、ボーッとしているときや何気ない時間の中も、相手に共有したいという気持ちが生まれてくる……。そうであれば、相手に対して愛を感じている証と言えるでしょう。
“愛”と“好きや恋”の違いは?
愛と好きや恋ってなんだか似ていて、うまく区別できないという人も多いですよね。愛について深く知るためにも、愛と好きや恋の違いについて以下に詳しくまとめています。自分の中にある愛を知るため、ぜひ参考にしてください。
愛は相手のことを尊重すること
愛は時に自分を犠牲にしても、相手を尊重することができます。
恋をしているあいだは、相手よりも自分の気持ちを優先にすることが多いでしょう。恋は盲目という言葉もありますが、まわりが見えなくなって一直線に相手のことを想うだけで、本当の相手の気持ちにまで配慮できないということがあります。
それに比べて、愛は相手の気持ちを尊重することを第一に考えるため、自分のことを犠牲にしても苦にならないという状態になります。
愛はどんなときも相手を受け入れること
愛はどんなことがあっても相手を受け入れることができます。
恋をしているうちは、相手の欠点を見つけると嫌になったり、その欠点を正そうとしたり、相手をコントロールしたくなったりします。相手に理想の姿を押しつけて、変えようとしてしまうのでしょう。
愛は相手の短所まで愛おしいと感じることができる状態。相手のすべてを受け入れて認められるようになるので、相手も心地よくリラックスできるのです。
愛にはどんな形がある?
ひとえに愛といっても、その対象や関係性によってさまざまな種類があります。芸術を愛する気持ち、自然を愛する気持ちなど、対象が人間ではない場合も。ここでは代表的なふたつの身近な愛の形について解説します。
自分の子どもに対する愛
自分の子どもに対する気持ちは、まさに愛と呼べるもの。あまり子どもが得意ではないという人も、自分の子どもには自然と愛情を注いでしまうものですよね。たとえ、できないことがあったり、欠点ばかりが目についたりしたとしても、それで嫌いになるようなことはありません。
自分の子どもはかけがえのない存在であり、目の中に入れても痛くない……と表現されるほど何をしても可愛くて愛おしいと感じてしまうのです。
子どもへの愛は、永遠で見返りを求めない無償の愛です。親は自分のことを犠牲にすることを当たり前と考えるでしょう。
パートナーに対する愛
この人と一生一緒にいたいと感じる相手には、誰でも自然と相手を尊重し受け入れる気持ちが生まれてきます。この“尊重と受け入れること”は、時に自分を犠牲にしても構わないという愛の形。
パートナーとは最初は他人であっても、やがては他人を超えて家族になっていきます。元々ある家族とは違い、すべてを一緒に創っていく作業は、お互いの絆を深めてくれるものでもあるでしょう。
恋は3年で冷めると言われますが、愛は普遍的で常に変わらずそこにあるような穏やかさを持っています。だからこそ、家族という長い時間を共に過ごしたいと思えるのです。
愛している、愛されているという気持ちに気づくときは?
相手や自分の中にある愛に気づくのはどんなときでしょうか。好きや恋とは違う感情に気づくときはどんなシチュエーションなのでしょう?
自分でもよくわからない心の中の気持ちに気づくには、以下のふたつのポイントを見ていくとよいでしょう。
スキンシップがある
スキンシップは、愛を感じるために非常に重要な要素です。家族とハグをしたり、パートナーと手をつないだりキスをしたりすることで、人は愛していると認識したり、愛されていると感じたりするようになります。
またハグなどのスキンシップによって、イライラの原因となる物質を減らすホルモンが分泌されるので、よりあたたまった優しい気持ちになれて、自分の中に湧いてくる愛に気づきやすくなるのでしょう。
辛いときに支えてくれる
自分が辛いときに支えてくれる人がいたら、愛されていると感じることができます。誰でも人生に辛く苦しい時期はあるでしょう。そんなとき、そばにいて支えてくれる相手が一番愛してくれる人。
自分が楽しいときはそばにいて、辛いときだけ逃げてしまうような相手は、愛しているとは言えません。大変なときにどれだけ寄り添ってくれたか、その行動を見るだけで愛し愛されているかに気づけるでしょう。
まとめ
愛とは一体なんなんだろう……愛と好きや恋の違いって……そんなテーマについてお伝えしてきましたが、参考になりましたか?
愛は対象が人間ではない場合も。たとえば自然への愛や芸術への愛などさまざまな形で存在しているもので、そう考えるととても興味深いですよね。
何よりも愛と好きや恋との境界線は、自分のことを犠牲にしても相手を尊重し受け入れることができるかというところにあります。この犠牲が、相手に好かれたい、あるいは嫌われたくないという想いから我慢しているものであれば、これは愛とは言えません。
あくまで犠牲にしていると自分自身が感じていない、もしくは犠牲にしても相手を尊重できることを幸せだと捉えることができたとき、はじめて愛と呼べるものになるのです。
なんにせよ、愛は得ようと思っても難しいもの。自然と内側から湧いてくるものだからこそ美しいのかもしれません。
この記事をきっかけに、今ある身近な愛について振り返ってみるのもよいのではないでしょうか。普段は見過ごしてしまっていた愛に気づくことで、心身ともにリラックスして穏やかな気持ちになれますよ。