依存体質のタイプと特徴
一口に依存体質といっても色々なタイプがあり、依存対象も人によって違います。恋愛に依存するタイプや友人に依存するタイプ、仕事に一生懸命なあまりに仕事に依存してしまうタイプなど様々で、それぞれに特徴があります。
ここでは依存体質のタイプとその特徴について見ていきます。
恋愛に依存するタイプの特徴
依存体質というと一番に思い浮かぶのが、恋愛への依存だと思います。実際に、恋愛に依存しているという人は多くいます。その中には、恋人といつも一緒にいなければ不安になるというような恋人に依存する人もいれば、はたまた常に恋をしていなければ気が済まないというような恋愛自体に依存している人なんかもいます。
このタイプの一番の特徴は、とにかく相手を束縛してしまうということです。いつも一緒に行動していたい、一緒に暮らしたい、常に連絡を取り合っていたい、と相手を独占しようとし、同性の友達相手でも嫉妬します。そして失恋をすると日常生活にも支障をきたしたり、惚れっぽい性格の人が多いのも特徴です。
友達に依存するタイプの特徴
依存する相手は恋人だけとは限りません。依存する体質の人の中には友達に依存するタイプというのもあります。特定の友達から頻繁に遊びや食事の誘いがきたり、何をしているのか尋ねる連絡が度々来たりするようなことがあれば、その友達はあなたに依存しているのかもしれません。
このタイプの人は、依存相手の友達が自分の知らないところで楽しい時間を過ごしているとやきもちを妬いたり、自分が一番であることを示すためにお揃いのものを持つよう強要して来たりするという特徴があります。友達相手にまるで恋人に求めるかのような態度を取ってしまうのです。
仕事に依存するタイプの特徴
仕事にやりがいを感じている、仕事が好きという人も少なくないと思います。しかし仕事に集中しるぎるがあまり、仕事に依存するタイプの依存体質になっている人もいます。このタイプの特徴は、人とのコミュニケーションが上手くいかないということです。
恋愛や人との付き合いなども全て「仕事が忙しいから」との理由で避けることができてしまいます。飲み会や遊びの誘いも仕事を理由に断っているうちに、誘われる回数も減っていき、気づけば独りになってしまいます。そして孤独から逃げるために、より仕事にのめり込むという悪循環に陥ってしまうのです。
趣味に依存するタイプの特徴
仕事の生き抜きやストレス解消のためにも趣味を持つことはいいことです。しかしだんだんと趣味が日常生活に浸食し始めると注意が必要です。趣味に依存するタイプの特徴は、なにかと現実逃避をしてしまいがちだということです。
趣味に没頭している間は現実を忘れられるのでいいかもしれません。しかしその時間が長くなっていき仕事や私生活に影響が出始めることもあります。またストレス解消のための趣味のはずが、それができない時間が続くことで、余計にストレスを感じてしまったりするのです。
物に依存するタイプの特徴
物への依存、というとあまりピンとこないかもしれませんが、ニコチン依存や薬物依存がその代表です。たばこや薬、アルコールなど特定の物質を摂取することで、不安やストレスから解放されようとするのです。精神安定剤やサプリメントなどに依存している人も増えています。
依存している物質が切れてしまうと我慢ができなくなったり、イライラしたりするのが特徴で、ヘビースモーカーが仕事の合間の短い時間でもタバコを吸いに行く、という行為も依存の証拠といえるでしょう。このタイプの依存症は、健康被害が懸念されるため特に注意が必要かもしれません。
SNSに依存するタイプの特徴
あなたの周りにSNSの投稿への反応がやたらと早い人はいませんか?長年連絡をとっていなかった友人と繋がったり、いろいろな情報が入手できたりととても便利なSNSですが、その普及に伴いSNSへの依存が社会問題にもなっています。
SNSへ依存しているタイプには、寝る前や朝起きてすぐに必ずSNSをチェックする、人といる時にもスマホの画面から目が離せないという特徴があります。またSNSに投稿しより多くの共感を得るためのネタをいつも探している、というのも依存の表れだといわれています。
食べ物に依存するタイプの特徴
特定の食品にハマりやめられなくなってしまうのが食べ物への依存です。何かひとつの食べ物がマイブームになり度々食べてしまう、ということは誰にでもあることですが、毎日のようにそればかり食べてしまったり、やめたいと思っていても抑制が効かなくなってしまうと要注意です。
食べ物への依存は、アイスやドーナツ、チョコレートなどの高エネルギーな食品や、スナック菓子、インスタント食品などへ特に表れやすいといわれています。こういった食品を食べ続けてしまったり、食べる量もどんどん増えてしまうことで、栄養が不足するなど健康への影響も出てしまいます。
依存体質のセルフチェック
ここでは依存体質かどうかを見極めるセルフチェックの項目を設けてみました。
依存体質の方は自分がそうだと気づいていないことも多く、周りの人がどんどん離れていって初めて気づくというケースも少なくありません。セルフチェックで確かめてみましょう。
誰かと一緒に行動したい
常に誰かと一緒に行動したい、と考えている人は依存体質である可能性があります。依存体質の人は一人で行動することが極端に少なく、誰かと一緒に行動していないと落ち着きません。自分の周りに誰かいないと不安になってしまい、どこに行くにも誰かと一緒にいることを望んでしまいます。
分かりやすい例だと、トイレに行くたびについて友だちや知人について行こうとしていませんか?このようなタイプは依存体質である可能性が高いです。
他人の意見に流されやすい
これも代表的な特徴の一つと言えるでしょう。他人の意見にすぐ流されてしまうのは依存体質である可能性が高いです。
自分なりの考えを持っていたとしても、周りの意見を聞くと「やっぱりそっちがいいかも」と思ってすぐに考えを変えてしまう、周りに流されやすいという場合は要注意です。
もちろん、他人の意見を聞いて本当にそっちのほうがイイと思ったときに心変わりすることはあるかもしれませんが、毎回そうだと依存体質と言えます。
精神的に打たれ弱い
何かつらいことがあったり、行く無いことが起こるとすぐに落ち込んでしまうのも依存体質の人の特徴と言われています。依存体質の人の多くが、精神的に打たれ弱いのです。
自分にとってマイナスの出来事や状況に耐えることができないため、甘えさせてくれる彼氏や友達に、現実を忘れさせてくれる趣味に逃げようとするのです。また打たれ弱いところを周囲にアピールして、気を引こうとする人も少なくありません。
自分に自信がない
自分に自信がないという人も、人や物に依存しやすい傾向にあります。自信がないため「自分にはどうせ無理だから」「自分が頑張ったところで意味がない」という心理が働き、その結果、他人に頼ってしまうのです。
お守りや占い、ジンクスなどの物に依存し「これがあれば大丈夫」と安心しようとする人もいるでしょう。そして依存する対象がないと不安になり、なくなることへの変化を恐れているのも特徴です。
幼少期にトラウマがある
過去にトラウマがある人も依存体質になりやすいといわれています。何かに依存することで、心の傷を癒そうとしたり、忘れようとするのです。元彼に浮気されたことがある、裏切られたことがある、など過去の恋愛にトラウマがある場合は、二度とそんな経験をしないようにと、新しい恋人へ依存し、激しく束縛してしまうということがよくあるのです。
言い訳が多い
依存体質の方は何かと言い訳が多い傾向にあります。自分なりに意見や考えを持っているのかもしれませんが、言い訳が多いのも依存体質の特徴なので注意が必要です。
かまってちゃん
周りの人にいつも、かまってほしいと思ってはいませんか?こうしたかまってちゃんな人も根本は依存体質と言えます。
かまってほ欲しいばかりに、余計な行動や発言をしたりするのでより嫌われてしまうことがあります。もし心当たりがあるのなら注意しましょう。
独占欲が強い
特に人に対して独占欲が強いという場合は、かなりの依存体質と言えるので注意したほうが良いでしょう。
彼氏を束縛してしまう、ほかの人と会話しているだけで嫉妬してしまうという人は、依存体質と言えるでしょう。独占欲が強い人ほど依存する傾向にあるので覚えておいてください。
過去を話したがる
過去をやたらと話したがる人も強い依存体質だと言えます。過去を話したがるのは自分に関心を持ってほしい、構ってほしいという気持ちの表れでもあります。
時には過去の話をしたくなるのも理解できますが、頻繁に過去の話を持ち出されるのは周りからしても鬱陶しいものです。
依存体質は嫌われる?
依存体質が過ぎると周りからは嫌われてしまう傾向にあります。依存体質の人は何かと鬱陶しいものですが、もしかするとあなた自身がそうなっているかもしれません。
では、そもそもどうして依存体質の人は嫌われてしまうのでしょうか。
自分の意見がないから嫌われる
依存体質の人の特徴一つに、自分の意見がないことが挙げられます。こうした人の多くは、他人に依存しており、自分の考えや意見を持っていません。
そのため、意見などを求められたとしても、他人に乗っかってばかりでいて、はっきりと自分の意見を口にすることがないのです。それでも良いケースが時にはありますが、毎回のように他人の意見や考えに乗っかってばかりだとやはり鬱陶しく感じられてしまいます。
頼りすぎが原因で嫌われる
すぐ周りの人に頼ってしまうのも依存体質の特徴です。あなたの周りにもそのような人がいませんか?あれをしてほしい、これをしてほしいとお願いしてばかりの人は、どうしても嫌われてしまいます。たまにならいいのですが、度が過ぎると人は離れて行ってしまいます。
どうしても仕方ないときには人に頼ることも必要ですが、普段から事あるごとに頼るような性格だと、誰からもそっぽを向かれてしまうでしょう。
依存体質から抜け出す方法
ここまでの話しでわかるように、依存体質の人は周りから嫌われてしまいます。もし自分の周りに依存体質の人がいたらと考えると、イラっとしてしまいますよね。また、自分自身が周りをイラっとさせる存在になっていないか注意も必要です。
ここでは、こうした依存体質から抜け出す方法についていくつかご紹介します。
いまの気持ちを紙に書き出す
今の気持ちを紙に書き出してみましょう。ノートでもメモ帳でもいいので、自分の胸の中にしまい込んである気持ちをすべて書き出してみましょう。
依存体質の人は自分の気持ちを心にしまい込んでしまう傾向にあり、それを表に出そうとすることを拒んでいます。まずは今の気持ちを紙に書き出すことから始めてみてください。手ごろな紙がなければ、ブログに書くというのもいいかもしれません。
自分を褒める
自分を褒めてあげるというのも効果的な方法のひとつです。依存体質の人は、自分に自信を持てない傾向にあります。おそらく自信満々という依存体質の人は少ないでしょう。そのため、まずは自分を褒めてあげることから始めることをおススメします。
人は、他人から褒められたいと考えるものですが、自分の一番の理解者は自分自身です。まずは自分で褒められるような人間になることが、周りからも褒められる人間になるための第一歩です。
年下の知り合いを作る
年下の知り合いや友人を作るというのもおススメです。依存体質の人は、周りの人にとにかく依存し頼ってしまいがちですが、周りに年下が多くなると自然とそれもできなくなります。
もちろん、人によっては年下でも平気で頼ったり依存したりする人もいますが、多くの場合、依存しにくくなるのではないでしょうか。自分の方が年上だというプライドや、自分がしっかりしなくてはという思いが出てくるはずです。
年下の知り合いや友人を多く作ることで依存体質から脱却でき、リーダーシップを発揮できるようになるかもしれません。
自分の考えを持つ
自分の考えを持つことは本当に大切なことです。依存体質の人は自分の意見や考えを持っていないことが多く、周りにも流されやすくなります。常に周りに依存してしまうため、自分で考えることすらやめてしまうよう場合もあり、それだと半永久的にそのままになってしまいます。
自分の考えを持ち、それをしっかりと口に出して周りに伝える癖をつけることで、依存体質から抜け出すことができるはずです。自分で考えること、自分の意見をはっきりと口に出して伝えることを覚えておいてください。
ペットを飼って責任感を養う
ペットを飼って責任感を養うという方法もあります。ペットはあなた自身が世話をしてあげないと生きていけません。そのため、依存体質から抜け出すことができるかもしれません。
ただ、もし依存体質が治らなかった場合に、ペットを手放したり、放置して死なせてしまうことも考えられるので、ペットを飼うときはそれなりの覚悟を持って飼う必要があります。
ペットは物ではなく、依存体質を改善するための道具でもありません。そこはきちんと理解しておきましょう。
一人旅をする
一人旅をしてみるのもおススメです。一人旅だと、周りにすぐに頼れる人はいないので、誰かに依存するということができません。自分で決断しなくてはならないシーンにもたくさん直面するので、依存体質を改善するにはもってこいかもしれません。
いきなり海外旅行に行くのは少しハードルが高いかもしれないので、まずは国内旅行にチャレンジしてみるといいでしょう。
新しい趣味を見つける
何か新しい趣味を見つけてみるのもいいかもしれません。依存体質の人は周りの人に合わせていることが多く、大して好きでもないの趣味でも付き合っているということがあります。これだと依存体質から抜け出すことはできません。自分で新しい趣味を見つけてみましょう。
夢中になれる趣味を見つければ、やがて依存体質からも脱却できるでしょう。カルチャースクールに通う、習い事に通うというのもいいかも。新しいことにチャレンジするというのはそれだけで依存体質から抜け出すきっかけになるでしょう。
まとめ
依存体質だとどうしても周りから敬遠されがちですが、意外と自分で依存体質ということに気づけないこともあります。セルフチェックをしてみた結果、該当する部分があれば頑張って依存体質を克服するようにしましょう。依存体質を克服することで人生が開け、明るい未来も待っているかもしれません。
すぐに克服するのは難しいことだと思いますが、少しずつ努力することで依存体質は改善できるはずです。依存体質を改善すれば、きっと周りの目も変わってくるでしょう。