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結婚しない人生を選んだ日本人の割合は?
はじめに、結婚をしない道を選んだ日本人の割合を確認してみましょう。多数派とはいえないまでも、多くの人が生涯未婚を貫いていることがわかります。
2018年のデータ
「国立社会保障・人口問題研究所」によって公開されている「人口統計資料集2018」があります。これを見てみると、50歳時に未婚の割合を表す「生涯未婚率」(45~49歳の未婚率と、50~54歳の未婚率の平均値)は、男性23.37%、女性14.06%が50歳時点で一度も結婚経験がないという結果が出ています。
なお、この割合は微増傾向にあり、結婚しないことを選択する人が年々増加していることがわかっています。将来的には男性の4人に1人、女性の6人に1人が結婚しなくなるという見解もあり、結婚することが当たり前という価値観に変化が生じはじめていると考えられるでしょう。
都道府県別ではどう?
この「人口統計資料集2018」では、都道府県別での50歳時の未婚の割合も公開されています。男性でもっとも割合が高いのは沖縄県で26.2%、低いのは奈良県で18.24%。一方、女性でもっとも割合が高いのは東京都で19.2%、低いのは福井県で8.66%という結果が出ていました。
結婚しない人生を選択をする人が増えているのはなぜ?
結婚しない選択をする人が増えている理由が気になる方もいるでしょう。考えられる理由を以下に4つピックアップしました。順番にチェックしていきましょう。
自由な価値観が許される社会になったから
昔と比べると、現在は結婚に関する判断を自由に行えるようになりました。昔であれば、結婚は家同士の問題でもあり、お見合い結婚や親が勝手に結婚相手を決めることもあったでしょう。現在は半強制的に結婚させられるということがほとんどありません。
自由に結婚相手を選択したり、生き方を選べたりする時代だからこそ、あえて結婚しないという選択肢をとる人が増えてきていると考えられるでしょう。
働く女性が増えたから
働く女性が増えてきていることも、結婚しない人が増えた理由のひとつです。以前は女性は働きに出ずに家を守るという価値観が主流だったため、適齢期に結婚をするしか選択肢がないという女性は珍しくありませんでした。
現在は働く女性が増えたことによって、女性が男性に依存せずに暮らすことができる環境が整いつつあります。女性が無理に結婚を急ぐ必要がなくなったため、結婚よりも自由な生活を求める女性が増えはじめていると考えられるでしょう。
子どもを望まない人が増えているから
昔は農作業などに必要な人手を増やすために子どもを作っていた側面もありますが、現在は少ない人手で十分な生活が送れるようになっています。生活のために子どもを作る必要性が薄れてきているため、子どもを作ることを望まない人が増えてきているという背景があります。
結婚は家族を増やすために行うものではなく、好きな人といたいから行うものであるという考えが浸透しつつあるため、晩婚や事実婚が増加傾向にあります。
経済的に厳しいから
日本は不況であるため、経済的な理由から結婚を避ける人も増加しています。非正規雇用などによって収入が安定していない人にとっては、自分の生活を維持することだけでも大変。そのため、結婚して家族を養う自信を持つことができない男性は多く見られます。
結婚しない人生のメリットは?
結婚しない人は、どのような点に魅力を感じて結婚しない道を選択するのでしょうか。結婚しないことで得られるメリットをご紹介します。
自由が得られる
配偶者や家族のことを意識する必要がないため、時間やお金を自分自身のために自由に使うことができるというメリットがあります。好きな人生を好きなように生きていきたいと考えている人にとっては、拘束や出費の少ない独身のほうが暮らしやすいのでしょう。
プレッシャーがない
家族を抱えている場合、自分が家族を養っていかなくてはならないというプレッシャーがかかります。独身であれば、そのようなプレッシャーとは無縁でしょう。マイペースにのんびりと暮らしたいと考えている人の中には、結婚によるプレッシャーを抱えたくないと考えている人もいます。
恋愛を楽しむことに集中できる
結婚をするとさまざまな制約が発生することになるため、純粋に恋愛を楽しみたいと考えている人には結婚は向いていません。結婚後にほかの異性と恋愛することは許されず、慰謝料などを求められてしまうケースに発展してしまうリスクもあるでしょう。
独身であれば誰とどのような恋愛をしても自由なので、長く恋愛のトキメキやスリルを楽しむことができます。
結婚しない人生のデメリットは?
続いて、結婚しないことで生じるデメリットを説明します。結婚をしないことで得られるなどメリットは魅力的ですが、デメリットもしっかりと把握した上で今後を考える必要があるでしょう。
老後の不安が大きい
結婚しないと多くの場合は子どもを持たずに暮らすことになるため、自分の老後の面倒を見てくれる人がいなくなります。子どもがいれば確実に安心できるというわけではありませんが、独身者のほうが天涯孤独になってしまうリスクは高いでしょう。
結婚によって得られる喜びが味わえない
結婚しない道を選んだ人は、結婚で得られるさまざまな喜びを得られなくなります。結婚する道を選べば結婚式や子どもの誕生などを通して人生の喜びを感じる人は多く、孫の顔を見たいという両親の気持ちにも応えることができるでしょう。これらの幸せを得ることができない点は、独身者のデメリットであるといえます。
健康を損なう恐れがある
既婚者よりも独身者のほうが平均寿命が短く、とくに男性の独身者は健康を損ないやすくなることがわかっています。食生活の乱れを正してくれるパートナーがいないことや、孤独への不安から精神的に不安定になってしまうことが要因と考えられています。
偏見の対象になりやすい
結婚適齢期を過ぎても独身である人を見て、何か問題があるからこそ結婚ができないのではないかと偏見を持つ人もいます。偏見を持たれてしまうことは気持ちの良いことではないため、結婚しないことで生じるデメリットのひとつであるといえるでしょう。
結婚しない人生を選択する場合に心得ておくべきことは?
結婚をしないという選択をした場合に、心得ておくべきことをご紹介します。自分で選択した生き方で幸せを掴むためにも、押さえておくべきことはしっかりと把握しておきましょう。
後悔しない道を選ぶ
結婚しない選択をした人の中には、後悔してしまう人もいます。今は結婚が必要ないと感じていても、のちに結婚したくなる可能性も考えた上で将来を考える必要があるでしょう。絶対に後悔しないという自信が持てる場合にのみ、結婚しないという選択をするのが良いです。
健康に気を遣う
独身の場合は健康を損なうリスクが高いため、人一倍健康に気を遣う必要があるでしょう。体調不良時に看病してくる人がいないため、もしものときに助けてもらえないことも覚悟しておく必要も生じます。普段から体調管理をしっかりと行い、少しでも体調に不安を感じたら早めに受診しましょう。
働けなくなったときのことを考えておく
働いているあいだは仕事に夢中なので、結婚していないことに寂しさを感じることもないでしょう。しかし、いざ働けなくなったときに急に孤独感を感じてしまう可能性があるので、生涯孤独な生活するための心構えをしておく必要があります。
また、自分が働けなくなってしまった場合の経済的問題も不安要素となるので、あらかじめ貯金をしておくなどして老後を安定させる努力もしましょう。
結婚している人を妬まない
結婚できなかったことで、既婚者に対して攻撃的になる人もいます。しかし、そんなことをしても何の意味もなく、相手が結婚していることと自分が独身であることを選択したのは別問題です。絶対にそれを忘れず、人にやさしく接するようにしましょう。
そうすれば、誰かが必ずあなたのまわりにいてくれます。
まとめ
結婚しない人生を送ることで得られるメリットや、デメリットについてご紹介しました。結婚するか否かについては誰もが悩むことですが、自分が最終的にどのような人生を送りたいかを明確にすれば、自分が結婚するべきかどうかが見えるでしょう。
早い段階で将来設計を行い、後悔のない道を選択してください。