低い声の出し方とは?低い声を出せるようになるための練習法

低い声は、渋くて魅力的であるという声をよく聞かれます。確かに、落ち着いたバリトンボイスは、聴いているだけでうっとりとしてしまうほどの美しさがあるようです。では、そのように艶のある低音を出すにはどうしたら良いのでしょうか。そのメリットや練習方法、また、低い声を出すときのポイントについて詳しく知っていきましょう。

低音が出せることのメリット

声に深みを出すことができる

低い声には、他の声とは違う深みがあると言われています。成熟した大人にしか出すことの難しい低音の響きは、その美しさだけではなく、それまでの人生が熟成されたような深い旨味すら感じられるという声が聞かれます。そのため、どこかで歌声を披露するときには、このような低音ボイスを習得しておくことによって、ワンランク上の評価を得ることが期待出来るでしょう。

聞く側に安定感を与えられる

低音の音域そのものに安定感や安心感、または落ち着いた雰囲気を与えることが多いです。このことによって、聴いている人に対して安定感をあたえることができ、その声をより聞きやすいものにするのです。楽器に例えたらベースなどの低音を担当する楽器が楽曲の支えになるということをイメージしてもらえると理解しやすいかと思います。また、歌だけに限らず、介護の声かけなどでも、高音よりも低音の方が聞き取りやすいというデータも聞かれます。このことからも、低音には聞く側に安定感が当てられることが分かるかと思います。

実は高い声も出しやすくなる

低音ボイスを上手にコントロールすることによって、高音ボイスも上手に出すことが出来るようになりますね。それは歌に使う息の量を上手く使うことが出来るからです。自分の出せる限界まで低い声を出そうとすると、まるで唸り声のような音になります。そして、そのときには息を流す量がかなり減るはずです。そのとき、声帯には大きなストレスがかかります。そのようなことがないように、しっかりと息が流れるように発生するようトレーニングを重ねることで、低音が出しやすくなり、そのアプローチを高音にも活用することで、高低両方、魅力的なボーカルへと近づいていくのです。

低い声を出す練習

ポルタメント


ポルタメントは出す音を上げ下げするように歌う方法です。あまりイメージが付きにくいかもしれませんが、日頃行う「あくび」のような「ふわぁー」というものを想像してもらえるのが一番近いかもしれません。ポルタメントは、まず顎を下げ、口を開けます。そして、舌先を下の歯に触れるようにしましょう。口のポジションを整えたら、あばらの一番下に左手をあてます。その後、高い声から低い声へと声を出していきましょう。これがポルタメントです。もしも出来る人は、一番低い音にあたったときにビブラートをかけて腹式呼吸が出来ているか確認してみてください。

腹式呼吸


腹式呼吸が上手く出来てない人は、大きい声が出せない、声が震える、喉を痛める、一息で歌を歌えないという症状が出てしまいます。これらを改善するのは腹式呼吸です。腹式呼吸のやりかたは、心臓とみぞおちあたりに手を置いて、リラックスをした状態を取ります。そして呼吸をするのですが、そのときに、胸と肩を動かさないようにしましょう。そうするとみぞおちが動きますので、これをイメージしましょう。そして、吐くときには自然に緩めましょう。横隔膜が動くことが腹式呼吸を語るときによく使われる言葉ですが、そうではなく、自然に息が入ってくることを心がけましょう。

ペットボトル練習法


身近なものをボイストレーニングとしては、ペットボトル練習方が挙げられます。これは、2リットルの空のペットボトルを用意して、それを思い切り吸い込み、凹ませ、また息を吐いて元の大きさに戻すという方法です。この方法でボイストレーニングをすることによって、腹式呼吸のやり方を確認することができます。また、肺活量を鍛えることにも繋がるかと思いますので、息を上手に流すことが必要とされる低音ボイスをマスターするには欠かせません。

低い声の出し方についてのポイント

低い声を出そうと意識しすぎない

低い声を出そうとすると、どうしても無駄に力が入ってしまったり、喉が緊張した状態になってしまいます。そうすると、声が張り上げてしまうため、喉が疲れてしまい、すぐ声がしゃがれてしまいます。そういったことを繰り返してしまうと、声帯にもダメージが蓄積していくのです。このようなことを避けるため、なるべく自然に低音を出せるように努力してみましょう。

体勢は大きく動かさない方が良い

よくプロの歌手でも見かける光景ですが、自分の歌う音階に合わせて身振り手振りをしてしまう人がいます。しかし、これは上手に歌を歌うという観点からはあまり良いことではありません。上半身に余計な力をかけてしまうことによって、緊張した状態になってしまいます。

低音を出す時は首を下に下げない

低音を体で表すと顔も下に向いてしまいがちです。このときには喉が締め付けられる格好になるので、力が余分に使われてしまいます。なのでこのようなクセがあるという人は、視線を下向きにし、出来るだけ遠くを見るという風に工夫して見るのも良いかもしれません

お腹から響かせる


歌を歌うときのアドバイスの定番として「お腹に声を響かせる」というものがあります。これは、声の高低によって、身体の部位と連動していく傾向にあります。低音の時にはお腹から声を響かせるというイメージで出すと良いそうです。このイメージを持っていくことで、身体に自分の声が共鳴して、心地よさを感じられるかと思います。

しっかり息を吐き出す

歌う時に息を吐き出すというのは当たり前すぎて、あまり意識をしないポイントかもしれませんが、とても重要となっています。歌っている場合でさえ、多くの人が息をしっかりと吐き切れていません。自分の声を自分の手のひらにあてるように歌ってみると、その息の弱々しさに驚くかと思います。一般的に息が使いづらいと言われている低音ボイスであれば、なおさら注意が必要です。しっかりと声帯が振動出来るように息を吐き出し、魅力的な低音を手に入れましょう。そのためには、しっかりと息を吸うことも必要です。呼吸を制するものを歌声を制します。

ちょっと遠くの人に話しかけるように発声する

歌を歌うというのは非日常的な行動です。さらに、それが人前で歌うとなるとより緊張した状態になります。腹式呼吸などのテクニックを覚えると、より大きな声が出せるようになるため、ついつい音量が大きくなりがちです。しかし、低音で歌う場合には力を抜いたリラックスした状態を作ることが肝心ですので、無駄な力を抜くことを心がけましょう。イメージとしては、少し遠くの人と会話をするように歌うと良いです。

胸に手を当てて声を出してみる


腹式呼吸を会得すると、お腹の動きをよく感じることが出来ると思います。しかし、呼吸に大切なのは胸も同じです。しかし、胸はあまり動きを感じることができません。ですので、胸に意識が上手く集中することができないのであれば、手を当ててみて歌ってみると良いでしょう。胸に振動が感じることが出来れば、身体に歌が共鳴している証拠です。この響きを感じられるように努力することが大切です。

まとめ

高音とは違った魅力を持つ低音ボイスは、安心感や安定感を聴く人に与えるため、その歌にさらなる深みを持たせることが出来るでしょう。また低音を出すトレーニングをすることによって、高音も伸びやかに発生することが出来ます。低音を出すトレーニングには、ポルタメントや腹式呼吸、ペットボトル練習法などが挙げられます。さらに、低音を出す時に必要な注意事項も存在するので、それらも会得しておくようにしましょう。高音ばかりが注目されるボーカルの世界ですが、高低両方カバーすることによって、その楽曲の魅力を十二分に引き出すことが出来ます。低音ボイスを攻略するための扉を開きましょう。