記事の目次
婚姻届を提出したあとの結婚生活の進め方や準備
入籍をしたらそれでひと安心……ということはなく、やるべきことはたくさんあります。スムーズに結婚生活を進めるために、やっておきたいことをご紹介します。
引っ越しの手続きをする
入籍したあとで新居に引越しをするとき、異なる市区町村に引っ越す場合は、「転出届」および「転入届」を提出する必要があります。また、同じ市町村内での引越しの場合は、引越しから2週間以内に、住所のある市区町村の役所に「転居届」を提出するだけです。
結婚式を挙げる場合は式場を検討する
婚姻届けの提出後に結婚式を挙げる場合、まずは式場選びからはじめましょう。ブライダルフェアなどをやっているところも多いので、いろいろと見てまわり、見積もりを出してもらうと良いです。
人気のある式場だと、半年以上先まで予約でいっぱいということもあるので、希望の式場がある場合は、早めに動くことをおすすめします。ただし、ある程度余裕を持って準備をすることも大切ですが、入籍から結婚式までの期間が長くなるほど、結婚式に対する“新鮮な気持ち”は、薄れやすいかもしれません。
新しい印鑑を作成する
入籍して姓が変わったら、早めに新しい印鑑を作成しましょう。氏名や住所が変わったら、各種変更手続きをする必要がありますが、その際に新しい氏名の印鑑が必要になるためです。
印鑑は、専門店に依頼すれば作成してもらえますが、作成にかかる期間は、即日だったり1週間程度かかったりと、ショップや印鑑の種類によってさまざまです。そのため、あとで慌てないためにも早めに作成しておくと良いでしょう。
婚姻届けを出したあと急いで手続きすべきことは?
籍を入れたら、各種変更手続きをしなければなりません。「どうしよう、何からやればいいの?」という人は、急ぐべき順番にご紹介するので、とりあえず次の手続きは済ませておきましょう。
運転免許証の氏名と住所変更
運転免許証は、入籍して氏名や住所が変わったら、すぐに変更届を提出しましょう。手続きは警察署や、運転免許センターでできます。手続きに必要なものは以下のとおりです。
- 運転免許証
- 住民票(取得手数料:300円)
- 運転免許証記載事項変更届
銀行口座やクレジットカードの氏名変更
銀行口座やクレジットカードの住所や氏名変更の手続きは、できるだけ早めに済ませましょう。まずは、銀行口座の変更手続きをして、それからカード会社に変更の連絡を入れましょう。
それぞれの手続きでは、次の書類が必要です。
【銀行口座の場合】
- 通帳
- キャッシュカード
- いままでの届出印
- 新しい届出印
- 住民票(取得手数料:300円)
【クレジットカードの場合】
カード会社に連絡し、必要書類を取り寄せる
*インターネットで手続きが可能な場合もあり
マイナンバーカードの氏名・住所変更
マイナンバーカードは、氏名や住所変更後、14日以内に手続きする必要があります。市区町村の窓口にて、マイナンバーカード裏面の“追記欄”に新しい情報を追記し、記載内容を変更してもらいます。変更手続きの際は、それぞれ以下のものを用意しておきましょう。
【氏名変更の場合】
- 本人の確認書類(住民票の写しや戸籍謄本など)
- マイナンバー通知カード(またはマイナンバーカード)
【住所変更の場合】
- 転入届(手数料は無料)
- 身分証明証(運転免許証や保険証など住所が記載されているもの)
- マイナンバー通知カード(またはマイナンバーカード)
健康保険証は変更手続き不要
以前は氏名が変わったら、健康保険証の変更手続きが必要でしたが、平成30年3月以降、手続きは不要になりました。マイナンバー制度が導入されたことで、企業で働いている場合もそうでない場合も、自動で新しい健康保険証が発行されます。新しい保険証は、古い保険証と引きかえで受け取ることになります。
急ぎではないもののやっておいたほうがいい手続き
入籍して氏名や住所が変わったら、できるだけ早く済ませたほうが良い手続きがあります。また、それほど急がなくても良いですが、やっておいたほうが良い手続きもあるので、ここで確認しておきましょう。
印鑑登録
車を購入したり、各種ローンを契約したりする際は、実印が必要になります。すぐに必要になるわけではありませんが、入籍後は新しい姓で印鑑登録をしておくと、いざというときに困らないでしょう。
印鑑登録は住民票登録地の役所で、以下のものを持参して手続きを行います。
- 新しい姓の実印用の印鑑
- 本人確認書類(免許証やパスポートなど顔写真付きのもの)
- 印鑑登録証発行手数料(300円)
ちなみに、実印用の印鑑はどんなものでも良いわけではなく、「8mm以上25mm以下で、欠けにくくない材質のもの」などの規定があるので注意が必要です。印鑑を用意する前に、お住まいの市区町村のホームページなどで、規定を確認しておきましょう。
パスポート
入籍して挙式したら、新婚旅行に行くこともありますが、その際には新しい姓でのパスポートが必要になります。海外に新婚旅行に行く予定がある人は、できるだけ早めに手続きを済ませておきましょう。
ちなみに、パスポートの氏名や本籍地の変更手続きには、名義変更(記載事項変更旅券)と作成し直し(切替変更)の2通りの方法があります。もし、有効期限が数年残っている場合は、手数料が安く済む「名義変更」を行うと良いでしょう。
それぞれの手続きに必要なものは、以下を参考にしてください。
【共通で必要な書類】
- 戸籍謄本または抄本(1通450円)*発行から6カ月以内のもの
- パスポート用写真1枚
- 一般旅券発給申請書(記載事項変更用)
【手数料】
- 切替申請の場合:10年用16,000円、5年用11,000円
- 名義変更の場合:6,000円
会社への報告や手続きの方法
会社に勤めている人の場合、入籍したら会社へ報告したり手続きが必要になったりと、やるべきことはまだあります。入籍するにあたり、会社で行うべき手続きについて見ていきましょう。
早めに会社に報告を
結婚することが決まったら、会社にはできるだけ早く報告しましょう。結婚式で、会社の上司や同僚などに、スピーチや主賓を依頼する場合は、このタイミングにあわせて、直接お願いしておくとスムーズです。
必要な書類を提出する
入籍後は、結婚や引越しなど、私生活に動きがあった際に届け出る「身上変更申請書」という書類を提出する必要があります。また、会社から通勤手当が出ている場合などは、「通勤手当区間変更届」も提出することになるでしょう。
引越しによって、通勤にかかる費用が変わる可能性があるため、早めに手続きする必要があります。
結婚を機に退職する場合に注意したいこと
退職の報告をする際は、いつまでにどのように報告すべきか、何かと悩ましいですね。ここで、退職の報告や退職する際に気をつけるべき点をチェックしていきましょう。
退職の報告は3カ月前までに
結婚が決まったら、遅くても退職する3カ月前までには、退職する旨を伝えることが大切です。いつまでに報告すべきということは、就業規則などに記載されている場合もあれば、そうでない場合もあります。
ただし、引き継ぎなどのことを考慮すると、半年前には報告したほうが良いという意見もあります。会社に報告する際は、まずは結婚の報告をして、そのあとで退職することを伝えましょう。
退職する際に押さえておきたい注意点3つ
退職するにあたり、それぞれの会社によって規則があったりします。また、迷惑をかけずに気持ち良く退職するためにも、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
退職届のフォーマットを確認する
会社によっては、退職届のフォーマットが用意されているところもあるので、注意が必要です。上司や担当部署に確認して、フォーマットがないようであれば、退職届のテンプレートなどを参考に作成すれば良いでしょう。その際は白地の便せんに、黒のボールペンか万年筆で記入するようにしましょう。
上司に引き継ぎのサポートをお願いする
仕事の引き継ぎについては、上司と相談して決めることになります。その際には、スムーズに引き継げるように、上司にサポートをお願いしましょう。可能であれば、後任の担当者とある程度の期間、引き継ぎの時期を設けることが大切です。
挨拶まわりをきちんと行う
挨拶まわりをきちんとすることは、とても大切です。上司だけではなく、身のまわりでお世話になった方々にも感謝を伝えて、円満に送り出してもらえるように心がけましょう。
まとめ
入籍後にはやるべきことがたくさんあり、「考えただけでも頭の中がパニックになりそう」という人もいるでしょう。しかし、氏名や住所が変わったら、すぐにでもやるべき手続きもあるので、落ち着いてひとつひとつ順番に手続きを済ませることが大切です。
また、結婚にともない仕事をしている人は、会社で必要な各種手続きの確認も忘れてはいけません。辞める場合には上司などに相談してやるべきことはきちんと済ませ、気持ち良く退社できるようにしましょう。