みりんの効果に驚き!料理をぐっと引き立てる秘密

もち米を醸造して造られる「みりん」は、砂糖とは違った甘味が特徴です。アルコールが配合されており、アルコールの働きによる健康や美容効果も期待されます。みりんは日本の食卓では、欠かせない調味料のひとつでしょう。

今回はみりんがもたらす効果や料理の味を引き立てる秘密に迫っていきます。

みりんの効果

うま味やコクを引き出す

みりんに含有されているアルコールは浸透性に優れています。そのため料理に加えることで食材にアルコールが浸透し、そのタイミングで素材の旨味を一緒に引き出すことができます。甘味だけでなく、料理が持っている成分を引き出すために重要な調味料と言えるでしょう。

またみりんに含まれているアルコールは、熱で蒸発するのも特徴です。素材の旨味だけがちょうどいい加減で残ります。同じようにコクを引き出すのにも優れており、食材が持つおいしさにプラスαの効果を与える調味料です。

甘味を引き出す


調味料の甘味成分と言えば砂糖がスタンダードです。しかし、みりんも同様に甘味を加える調味料という立ち位置にあり、砂糖とは違った甘さを引き出すことに長けています。砂糖とみりんの甘さの違いは、甘味成分の違いが大きくなっています。

砂糖の場合はショ糖による甘味成分ですが、みりんの甘味はブドウ糖やオリゴ糖などの糖から構成されているのが特徴。やわらかく上品な印象で、奥深くさっぱりとした甘味です。砂糖とみりんを上手に使い分けることで、食材が持つうま味の引き出し方も変わってきます。

煮崩れを防ぐ

アルコールは組織に浸透したあとに引き締める作用があります。この働きによって、料理にみりんを入れると荷崩れを防ぐ効果が期待できます。見た目が美しく仕上がるだけでなく、食材が崩れないために旨味成分を閉じ込めておくことも可能です。

たとえば煮物にみりんを入れるのは、甘味を出すためだけでなく煮物の形状をキープする目的もあります。料理酒を使って代用することも可能ですが、みりんには独特の深い味わいがあるもの。味の濃い料理にはみりんも一緒に使ったほうが完成度も高くなります。

照りやツヤを出す


みりんは加熱することによって膜を張る性質があります。みりんをフライパンで熱しているとやがて焼き付きますが、その際には照りも一緒に出てくるはずです。そのため料理のツヤを出すときや、照り焼きなどの料理を作るときにみりんを使うケースもあります。

なお料理の味付けのバランスを崩さないためにも、適量のみりんを使うことをおすすめします。砂糖やお酒を使って照りやツヤを出すことも可能ですが、みりんに比べるとかなりの量が必要になるのでみりんのほうが手軽です。

料理の臭みを消す

みりんに含有されているアルコールには、消毒作用や消臭作用があります。肉や魚のようなニオイが気になる食材でも、みりんのアルコールを浸透させることでニオイを軽減できるでしょう。これはアルコールが蒸発するときに、ニオイ成分も一緒に蒸発させる働きがあるためです。

料理酒も同じようにニオイを消すために使用する調味料ですが、アルコールが主体になっている料理酒と違って、みりんには独自の甘味があります。料理のニオイを消すだけでなく、プラスαで味をつけられるのが魅力です。

味が染み込むので時短しやすい

料理にみりんを使うと、みりんの中に含まれているアルコールや有機酸、糖類などが食材に浸透します。特にみりんは浸透効率が高く、すぐにアルコールの小さな分子が料理に浸透して味を染み込むのが特徴です。単に味付けするだけでなく、食材の深部にまで味を浸透させるのにも役立ちます。

熱が通りにくい野菜の煮物にみりんが多く使用されるのは、野菜の深部にまで味を浸透させることも目的です。もちろんみりんのほどよい甘さも浸透するので、野菜が持つ本来のうま味成分を引き立てることにもつながります。

本みりんとみりん風調味料の違い

本みりんとみりん風調味料の成分比較

みりんには本みりんとみりん風調味料があります。本みりんにはアルコール成分が12.5~14.5度含まれており、糖分は約45%です。原材料は酒税法に定められた原料が使用されています。

一方、みりん風調味料はアルコールが1%未満、糖分は約65%となっており原材料に規定はありません。このような違いが出てくるのは、ふたつのみりんに使用されている原材料が異なることが理由です。

本みりんはもち米や米麹、アルコールなどを長時間じっくり熟成して作られるのに対し、みりん風調味料はブドウ糖や水あめなどの糖類を軸に製造されます。後者はうま味調味料と香料などを短時間で調合して作られているという違いがあるのです。

本みりん:アルコール度数が強い

本みりんはアルコール度数が高いのが特徴です。一般的なお酒と同じくらいのアルコールが配合されているため、本みりんは酒類販売免許を取得しているお店ではないと販売できないルールになっています。また酒税がかかってくるので、みりん風調味料と比較すると金額は高めです。

ただし、アルコールの含有が多いぶん、食材に味が浸透しやすいメリットや食材が持つニオイを消しやすいというメリットがあります。なお加熱しない料理に本みりんを使うときは、先に熱を加えてアルコールを飛ばしておく手間が必要です。

みりん風調味料:アルコール度数が低い

みりん風調味料の特徴はアルコール度数が低いことです。含有されているアルコール度は1%となっており、本みりんと違って酒税がかからないことや、「酒類販売免許のあるお店でしか販売できない」といったルールは適用されません。

みりん風調味料はアルコールの含有が少ないため、アルコールを事前に飛ばしておく必要もありません。しかし、そのぶん保存性が低いという特徴があります。開封したあとはすぐに使わないと状態が悪くなってしまうため気を付けましょう。

みりんを使った料理の種類

煮魚

みりんを使った料理としておすすめなのが煮魚です。これは魚が持つ特有の臭みをみりんで消すためです。みりんに含まれているアルコールは魚の深部にまで浸透しやすく、またみりんが持つ本来の甘味で魚の旨味を引き立てることができます。

また、煮魚を作るときはみりんと砂糖と醤油の割合を揃えると、みりんの味がより引き立つでしょう。煮詰め具合によって照りやツヤ感を変えることができるので、好みに応じて作ってみてください。

煮物

みりんは煮物料理に適している調味料です。具材にみりんが浸透し、崩れを防ぐことができます。また煮物は食材に味が浸透するほどおいしさもアップしますが、みりんのアルコールが浸透することで食材に甘味を加えることも可能です。

味付けそのものは砂糖でも代用することができるものの、煮崩れさせずに仕上げるためにはみりんが必要になってきます。砂糖もみりんも一緒に使うのがスタンダードなので、それぞれの調味料のバランスを考えながら料理を作っていくのがコツです。

すし飯


恵方巻きやチラシ寿司、いなり寿司などの料理にはすし飯が使用されています。すし飯は砂糖を入れて味付けする方法もありますが、みりんの甘味成分を活かしてすし飯を作ることも可能です。ただし本みりんの代わりにみりん風調味料を使用してしまうと、砂糖が含まれるので注意しましょう。

すし飯を作る際にみりんを使うなら、本みりんを使うほうがベターです。ただし本みりんにはアルコールが配合されているので、事前に煮切りをしていく必要があります。使う分量のおよそ2倍の本みりんを用意し、鍋で煮詰めてアルコール分を飛ばしていけば完成です。

まとめ

みりんには食材の旨味を引き立てて、味を浸透させる効果があります。大きく分けて本みりんとみりん風調味料があり、どちらもみりんとして販売されていますが、配合されている成分には違いがあるため注意しましょう。

料理によってふたつを使い分けていくことが、みりんの効果を発揮させるためのコツです。みりんと砂糖の甘味の違いも理解しながら、必要に応じた使い方できるようになると、料理の腕も上がります。