健康のための睡眠時間は?質の高い睡眠が与える影響

現代人の多くが睡眠不足になっていると言われています。たとえ十分な睡眠時間を取れていたとしても、質の良い睡眠がとれていないため、日中に眠気を感じたりする人も少なくありません。理想的な睡眠時間はどのくらいの時間か、良質な睡眠を取るためにはどのようなことをすればよいのか知っておけばよいでしょう。

健康のために最適な睡眠時間

一般的に理想とされるのは7時間

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理想的な睡眠時間が何時間かというのは、個人差がありますが、だいたい一晩7時間程度です。長すぎず短すぎないこの7時間が適切な睡眠時間です。ベッドにいる時間が6時間を切ると睡眠時間が少ないと感じる人が多いです。睡眠時間は子供が多く加齢とともに少なくなっていくのが一般的です。思春期の中高生なら8時間以上必要になります。

諸外国と比較して日本人の睡眠時間は短め

先進国の中では、日本の睡眠時間は比較的少なめです。アメリカやカナダ、メキシコ、フランスやスペイン、フィンランドなどは8時間30分程度の睡眠時間です。ニュージーランドに至っては9時間近くの睡眠時間です。一方、韓国も日本と同じくらいの睡眠時間で、8時間に満たないのです。日本人の多くが睡眠不足を感じているという見方もあります。

極端に短い睡眠時間は死亡リスクを増大


睡眠時間が少ない人は、死亡リスクが十分な睡眠時間をとれている人の2.4倍高まると言われています。睡眠時間が少ないと、血糖値を下げるためのインシュリンの働きが弱くなり高血圧になります。さらに血管の石灰化も進みやすくなり、動脈硬化のリスクも上がります。それだけでなく、短時間睡眠の人は心臓病にかかるリスクも比較的高いです。こういったことを総合しても、睡眠時間が短くなると死亡リスクが相対的に高まります。

睡眠時間以上に大切なのは睡眠の質

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十分な睡眠時間を取っているのに日中眠気が発生してしまう、そういった人は睡眠の質が悪いのかもしれません。寝ていても熟睡できていなければ、それは睡眠不足と同じように体に悪い状態を作っています。そのため、睡眠時間を確保するのはもちろんのこと、質の良い睡眠を確保することが必要不可欠です。夜中に起きてしまう、なかなか熟睡できない人は注意をしましょう。

質の高い睡眠とは?

ノンレム睡眠の状態を作ること

質の高い睡眠とは、ノンレム睡眠をいかに充実させるか、ノンレム睡眠の状態を作り出すことが必要です。人が入眠すると深い眠りであるノンレム睡眠が90分くらい続きます。それから明け方にかけてレム睡眠という眠りが浅い睡眠になり目が覚めるというサイクルです。しかしながら何らかの理由でノンレム睡眠ができなければ、熟睡できずに体と心のいろいろな部分に支障をきたすのです。

成長ホルモンを分泌させること

ノンレム睡眠の重要な役割の一つとして、成長ホルモンが促進されるということです。アンチエイジング効果のある成長ホルモンは、一日の分泌量のうち7割が睡眠中に分泌されて、そのうちの約7割が眠り始めの2,3時間に分泌されます。そうすると、成長ホルモンの多くはノンレム睡眠中に分泌されることになります。ノンレム睡眠を充実させることは成長ホルモンを分泌させ肌の新陳代謝を促進し、美肌にも役立つのです。

質の良い睡眠が健康に与える影響

疲労回復


質の高い睡眠は、疲労回復を促します。ノンレム睡眠中に分泌される成長ホルモンは、体内の修復や回復を促すからです。そうすると体内での代謝活動が促進されます。良い睡眠は自律神経のバランスを整える役割もあります。自律神経の中でリラックスをつかさどる副交感神経が優位になり、脳だけでなく身体全体を休養させることができます。疲労の自覚症状がない部位も疲労回復できます。

ストレスの解消

十分な睡眠を取ると、身体だけでなく脳内の疲労も解消することができます。特に内分泌系のリズムが整いますので、ストレスが解消されます。睡眠不足が深刻化すると、ストレスを感じることでコルチゾールというストレスホルモンが発生します。コルチゾールは脳を委縮させますので、過剰な不安感を感じてしまう抑うつ状態になるリスクがあります。ですので、睡眠不足は過剰なストレスだけでなくうつ病の原因にもなるのです。

集中力や記憶力をアップ


十分な睡眠を取ることは、脳の疲労も回復させることができます。それだけでなく、熟睡している間に、脳がその日に得た情報を整理したり、大事なものだけを研ぎ澄まされてお記憶されます。そのため、寝る時間を惜しんで勉強しても翌日さほど記憶していないのは、脳の中で整理ができていないからです。集中力や記憶力をアップさせるには十分な睡眠が必要です。

肥満予防

睡眠時間が短くなると、食欲増進ホルモンであるグレリンが活発に分泌されます。一方、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの量は少なくなります。そのため、睡眠不足が続くと食欲が増してきます。さらに、レプチンが少なくなりますので代謝の悪い体になります。しかしながら良質な睡眠を取ることは、食欲が抑えられるだけでなく代謝も良くなりますので肥満防止になります。

生活習慣病や心疾患リスクの軽減


十分な睡眠時間がとれていないと、自律神経のバランスが悪くなります。活動をつかさどる交感神経が優位になり、活発に臓器が動き血圧が高くなります。生活習慣病を引き起こす高血圧の状態になります。また、睡眠時間が短いと血管が石灰化するリスクもあり、動脈硬化を引き起こします。良質な睡眠時間は生活習慣病のリスクを減らしてくれます。

質の高い睡眠に必要な1日の生活サイクル

朝起きたらすぐに太陽を浴びる


良い睡眠を手に入れるには、まずは生活サイクルをきちんとして体内時計を。人間の体内時計は、目覚めてから15時間程度たって眠気を感じるようにセットされています。そのため、朝起きたらすぐに太陽の光を浴びて太陽の光をリセットします。特に寝室のカーテンを薄めのものにしておくとよいです。

太陽を浴びたら早めに食事をする

しっかり睡眠を取ったら次は、生き生きと活動することを目指して早めに食事をしましょう。しっかりとよく噛んで食事をすることで脳が活性化して活動しやすくなるからです。特に身体の活動を支えるタンパク質を摂取するのを忘れないようにしましょう。

通勤や通学などでなるべく歩く


生き生きとした生活に必要なのはちょっとした運動です。日中の活動量が不足していると、疲れていませんので夜眠れなくなります。ぐっすりと寝て心身を休めるためには、日中の活動が必要です。最近では運動不足になっている人も多いので、通勤通学中は一駅歩くなど、普段の生活に運動を取り入れましょう。

自宅に帰ったら40℃のお湯に浸かる

身体が冷えていると血行が悪くなって熟睡できません。そのため、寝る前には身体を温める必要があります。最近ではシャワーで済ませる人も増えてきていますが、しっかりと入浴するようにしましょう。しかし、厚すぎるお湯ではリラックスできずかえって覚醒してしまうリスクがありますのでお湯は40度程度とややぬるめのお湯にしましょう。

夕食は寝る3時間前に済ませる

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夕食が遅すぎると、熟睡することができません。消化には2時間程度かかりますので、消化器官が動き、リラックスをつかさどる副交感神経が働かないからです。そのため、寝床に入っても熟睡できません。消化を済ませられるように夕食は寝る前の3時間以上前に済ませるようにしましょう。磯貝氏人は難しいですが、時には外食やお惣菜を利用するとよいです。

寝る前のパソコン・スマートフォンは控える


スマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトという光は、脳内を覚醒させます。そのため、寝る前にスマートフォンやパソコンの光を浴びてしまうと脳が活性化して熟睡できません。ノンレム睡眠に入りにくくなります。そのため、睡眠の質を上げるのでしたら最低限就寝の1時間前にはスマートフォンやパソコン、タブレットなどを手放しましょう。

まとめ

良質な睡眠は、健康のために必要です。先進国の中でも日本は比較的睡眠時間が少ない国ですが、適正な睡眠時間は7時間程度です。極端に短い睡眠時間は突然死や生活習慣病のリスクが上がりますし、ストレスを増大させます。睡眠の質を上げるためには、朝日を浴び、すぐに朝ご飯をしっかり食べて毎朝体内時計をリセットすることが必要です。また、入浴で身体を温めたり、適度な運動を取り入れる、夕食は早めに済ませる、寝る前にスマートフォンやパソコンのブルーライトを浴びないなどという工夫が必要です。