黒いバラってあるの?
冒頭でも少しお話したように、漫画やアニメなどでは時々黒いバラが登場しますよね。そのため、現実に黒いバラが存在すると思っている方が多いと思いますが、実際に見たことがないという方が多いのもまた事実でしょう。では、実際のところ本当に黒いバラは存在するのでしょうか?
漆黒のバラは存在しない
いわゆる漆黒のバラは存在しません。自然界にそのような漆黒のバラは存在しませんし、アニメや漫画の中にだけ登場して実写ドラマや映画などに出てこないのはそうした理由からです。バラのカラーバリエーションはかなり豊富ですから漆黒のバラもありそうなものですが実際にはありません。そのため誰も黒いバラを見たことがないということです。もし黒いバラを見たことがある、という方は後述するようなバラを目にしたのでしょう。
花屋にある黒いバラ:黒い水を吸わせている
「そんなはずはない!確かに以前本物の黒バラを見た!」という方もおられると思います。造花でもなく、実際にその手で触って本物だということも確認したという方もおられるでしょうが、もしお花屋さんで見たのなら黒い水を吸わせたものだと思います。花屋に置いてある黒いバラは黒い水を吸わせることで花びらの色を変色させているだけなのです。もともと赤いバラに黒い水を吸わせることによって無理やり色を変えているというわけですね。
いわゆる黒いバラとは:黒に近い色や黒みがかった深い紅色
世間一般に出回っているいわゆる黒いバラとは黒に近い色をしたバラということになります。黒みがかった深い紅色のバラということですね。先ほども言ったように漆黒のバラはありませんが、黒っぽい色の黒バラは確かに存在するということです。遠くから見ると黒に見えるバラも、間近でよく見てみると赤い部分が残っていると思います。気になる方は一度近くで目を凝らしてみてみるといいですね。
黒いバラの品種
黒いバラにもいくつかの品種が存在します。ここでは黒バラの代表的な品種についてご紹介しましょう。
黒真珠
宝石の黒真珠はかなり希少なものですし価値の高いものです。黒バラにも黒真珠と呼ばれる品種が存在しますが、これはかなり黒みの強い黒バラです。ほかの品種だとどちらかというと赤いバラに見えるようなケースが多いのですが、黒真珠に関してはかなり黒く見えます。日本名では黒真珠という名前ですが、英名ではブラックパールとなります。日本を代表する黒バラと言っても過言ではない品種です。
ルイ14世
ルイ14世はハイブリッド・パーペチュアル系統のオールドローズとして人気があります。黄色いおしべが残っていることが特徴ですね。黒バラと言ってもそこまで黒みが強くないことも特徴です。深い紅色といった表現がピッタリかもしれません。1800年代後半にフランスで造られたバラで、トルコのハルフェティ地方にたくさん咲いている黒バラはこの品種だといわれています。
シャルル・マルラン
とてもゴージャスな見た目が印象的な黒バラです。これも先ほどのバラ同様そこまで黒みは強くありません。見た目のすばらしさばかりが目に付きますが、それ以上に素敵な香を放っていることも特徴ではないでしょうか。フランスのフランシス・メイアンの手によって誕生した黒バラです。黒バラの中でもかなり高い人気を誇っているバラでもあります。
ブラック・バカラ
ブラック・バカラは恐らくもっとも黒いバラになるのではないでしょうか。見るからに黒みが強いですし、ほかの黒バラと比較しても明らかに黒いです。2000年に誕生した比較的歴史の浅いバラで、しっかりとバラの形状もしていますから人気があります。ゴシック系のファッションにマッチしそうですね。花もちが良いことも特徴で、切り花としても使いやすくそこも人気の理由でしょう。
黒いバラの花言葉
花には花言葉があります。多くの花言葉は花名の由来からそうなったようですが、黒いバラにも花言葉は存在するのでしょうか。黒バラにも花言葉はありますし、いくつもの意味があります。ここでは黒バラの花言葉についてご紹介しましょう。
憎しみ
赤いバラには愛情といった意味がありますし、だからこそプレゼントとして最適な花となっています。しかし、黒バラになると憎しみという花言葉がありますから注意が必要です。黒バラの見た目が好きという方も大勢おられるでしょうが、このような花言葉があることを忘れてはいけません。知らずにプレゼントしてしまうと人間関係が根底から崩れてしまう可能性もあるでしょう。それにしても見た目通りの花言葉ではないでしょうか。
恨み
一つの花には良い花言葉と悪い花言葉が混在しています。黒バラもそうなのですが、怖い意味として恨みという花言葉があります。もし誰かから特に何も言われずに黒バラをプレゼントされたのなら、そこにはアナタに対する恨みがこもっているのかもしれません。もちろん、先述したように黒バラには良い意味もありますから、黒バラを貰ったからといって絶対に悪い意味だとは限りません。
永遠の愛
黒バラには永遠の愛という花言葉もありますから安心してください。永遠の愛というのはいつまでも未来永劫に続く愛ということです。滅びることのない愛、変わることのない心を表していますね。生涯の中でそのように思える人と何人出会えるかは分かりませんが、もしそのような気持ちになれる人がいるのなら黒バラをプレゼントしてみると良いかもしれません。もちろん、その時には永遠の愛という花言葉をメッセージカードとして添えておきましょう。
決して滅びることのない愛
決して滅びることのない愛という素敵な花言葉もあります。先ほど黒バラの怖い花言葉をいくつかご紹介しましたが、それとはまったく真逆のような意味の花言葉ですね。決して滅びることのない愛ですから未来永劫愛し続けるということを示していますし、何があっても一途な愛を守り通すという意味も込められています。この花言葉と一緒に黒バラを受け取ったら誰でも心から嬉しくなるに決まっています。
あなたはあくまで私のもの
あなたはあくまで私のもの、という花言葉も印象的ですね。いろいろな花言葉を持つ黒バラですが、その中でも特にこの花言葉は印象的ではないでしょうか。あなたはあくまで私のもの、という強烈な執着心が見え隠れする花言葉だと思います。あくまで、と釘を刺しているのも見逃せないポイントですね。最近恋人の行動がおかしい、というときには黒バラを贈ってみるのも一つの手かもしれません。
黒いバラを贈るシーンと工夫
黒いバラを贈るシーンとはいったいどのようなときなのでしょうか。赤いバラだと誕生日プレゼントや何かの記念日などに贈ることが多いですが、黒バラとなると贈るシーンが想像がつきませんよね。ここでは黒バラを贈るシーンや工夫について見てみましょう。
結婚記念日:永遠の愛
結婚記念日に黒バラを贈るのはアリでしょう。黒バラには恨みや憎しみといった怖い意味もありますが、永遠の愛、滅びることのない愛という素敵な花言葉もあります。そのため、結婚記念日にパートナーの方に永遠の愛を誓って黒バラを贈るというのは十分アリだと思います。ただ、永遠の愛や滅びることのない愛という花ことばはとても素敵ですが、黒バラそのものをあまり好まない方もいますから、もしそうなら赤いバラのほうが無難かもしれません。
別れたくない恋人へ:永遠に想う
大好きな恋人と別れたくない、という気持ちを持つのは当然のことですが、そのような相手がいるのなら黒バラをプレゼントとして贈ってみてはいかがでしょう。黒バラには永遠に想うという花言葉もありますから、別れたくない恋人へのプレゼント花にするには最適です。花言葉を書いたメッセージカードを添えてプレゼントすればきっとアナタの気持ちも理解してもらえるでしょう。ただ、永遠に想うというインパクトの強い花言葉だけに相手の方が「重い」と感じてしまうことがあるかもしれません。そこは注意が必要ですね。
花言葉の書いたメッセージを添える
黒バラを贈るときには花言葉を書いたメッセージカードを添えることをおススメします。黒バラは赤いバラに比べて珍しいでしょうし、貰った方は恐らくネットなどで花言葉を調べることになるでしょう。永遠の愛や滅びることのない愛など素敵な花言葉もあるのですが、黒バラの印象からか怖い花言葉しか紹介していないケースも少なくありません。そのため、貰った人が憎しみや恨みといった花言葉だけを目にしてしまうことも考えられるのです。そのようなことにならないよう、花言葉を書いたメッセージカードを添えてプレゼントするようにしてください。
贈っても失礼のない相手へ贈る
花言葉など関係なくどうしても黒バラを贈りたい、という場合には贈っても失礼のない相手にだけ贈るようにしましょう。贈っても失礼のない相手、気にしなくてイイ相手ならあまり気にすることもありませんし、気兼ねなく贈ることができるでしょう。また、気軽に話せるような間柄の人に贈るときには事前に花言葉をすべて伝えておくのもいいかもしれませんね。そうしておけば後からトラブルになるようなこともないでしょう。
まとめ
黒バラの花言葉や贈るシーンなどについてご紹介してきました。黒バラは赤いバラよりも印象に残りますし、見た目も独特の美しさがあるためプレゼントとして贈りたいという方も多いと思います。お部屋のインテリアとして飾りたいという方もきっとおられるでしょう。
自分の部屋に飾る分には構いませんが、もし誰かに贈りたいのならここでお話したことをよく思い出してくださいね。メッセージカードを添えてプレゼントすれば多分大丈夫だとは思いますが、黒い色のバラということで不気味に思ってしまう方がいるのも事実です。そうした事実も理解した上でプレゼントするようにしてください。