アーユルヴェーダとは?アーユルヴェーダで調子のよい毎日を!

アーユルヴェーダと聞いて真っ先にアロマオイルマッサージをイメージする方も多いでしょう。しかし、もともとは世界最古の医学とされているものであり、インド・スリランカの伝統医学、生命の科学ともいわれているとても奥深いものです。自分自身の心と体と向き合い、状態を把握してその状態に合ったさまざまな健康法を取り入れることによって病気になりにくい心身に導くことを目的としています。自然との調和を重視するものでもあり、身体浄化法や食事療法、ヨーガ、瞑想などを実践することによって自己治癒力を最大限に高めることができるアーユルヴェーダの基礎やヘルシーライフを送るための極意を伝授します。

アーユルヴェーダとは何か

国内ではオイルマッサージやヨガ、瞑想、独特な呼吸法などが注目されていることから、アーユルヴェーダを知らない人はほとんどいないでしょう。アーユルヴェーダは、単なる民間療法ではなく、古い歴史と伝統、そして体系化された理論に基づいたインド・スリランカの伝統医学であり、病気になりくい心身を手に入れるための予防医学の側面が強いものです。病気に罹ってからの治療がメインとなる西洋医学とは違って、健康な心身の状態を定義して、それを維持するためにはどうすればいいかという視点で取り組むものです。

5000年もの歴史をもつ世界最古のインドで発祥した医学

アーユルヴェーダは、約5000年前にインドで発祥した世界最古の医学と呼ばれるもので、現在主流となっている西洋医学のほか、東洋医学や代替医療など、ほぼ全ての医学のベースになっているものとされています。サンスクリット語で生命と知識・学問という言葉が合わさってできた言葉であり、自分自身で身体や心の状態を知り、心身共にバランスのとれた健康的な生活を送るための方法を説いてくれるものといえるでしょう。

ユナニ医学、中国医学とともに世界3大医学の一つ

現代の医療は西洋医学がメインとなっていますが、そのなかでも漢方薬が処方されることもあるように、世界には昔からさまざまな伝統医学というものが存在しています。今日、世界3大医学と呼ばれているものには、伝統医学でもあるユナニ医学中国医学、そしてアーユルヴェーダがあります。ユナニ医学とは、アラブ・イスラムの殿堂医学で自然治癒や病気の予防を重視するものです。なかでもアーユルヴェーダは、医学のみではなく生活の知恵や生命科学、哲学の概念なども含んだより良い生命を目指すものとして注目されています。

現代医学とは違い体、心、スピリット全体のバランスを大事にする

現代医学は、病気に服薬治療や外科治療で治癒を試みるものです。病気が起こってから治療がスタートするものであり、消極的な対症療法的なものとなることも多いのが特徴です。一方、アーユルヴェーダは心身のバランスがとれた健康な状態をいかに自力でいかに維持できるかに重点が置かれているため、病気にならない体づくりが基本となります。そのためには体だけでなく、心やスピリットなどのバランスを重視しており、このバランスが崩れると病気になると考えられています。

アーユルヴェーダで大事なこと

5000年もの古い歴史をもつアーユルヴェーダは、伝統医学であるとともに一人ひとりの人間が生きていく指針となるものでもあります。体質の分類や健康な生活のためのバランスのとり方など、あらゆることが網羅されているものであり、自分の心身の不調に自ら気づくことから始まります。アーユルヴェーダでは、病気で痛みや苦しみがない状態でないことだけでなく、不安や心の動揺がなくすっきりとした状態健康と定義しています。そのために重視していることが、食事、心身鍛錬、自然との調和です。

医食同源~体に入れる食物を意識する

アーユルヴェーダ 食べ物
アーユルヴェーダでは、日頃何気なく食べている食事が体調を改善させることがあれば、逆に悪化させることがあることを示唆しています。食べ物は薬にも毒になるという考え方こそがアーユルヴェーダが説く医食同源です。心やスピリットを大切にするアーユルヴェーダでは、心の性質を3つに分けておりそれぞれの状態に合った食べ物を摂取することで健康を維持できると考えています。中国医学にも薬食同源という言葉があるように、日常の食事から病気を予防、治療することを重視していますが、体質や心の状態に合わせた食物を意識して摂取するという点で違いがあるといえるでしょう。

ヨガや瞑想などで心身を整える

アーユルヴェーダの知恵は、賢者がヨガの瞑想をしていたときに得たものとされており、現在でもヨガや瞑想はアーユルヴェーダの重要なキーワードとなっています。女性に人気のヨガは、アーサナというポーズで知られていますが、実はアーサナの後に実践する呼吸法や瞑想法の方がヨガの最も大切な部分と言われています。呼吸法で心をコントロールしながら、雑念を払い静寂を体験しながら、自分の内にある生命の声に耳を傾けることが大切であるとされています。

自然と調和して生きる

アーユルヴェーダには、宇宙は創造や維持、破壊を繰り返しながら再び新しい宇宙が創造されるという考え方があり、この宇宙は自然界や世界そのものを指します。自然界を生み出したものが根本原質であるプラクリティとされており、大きなエネルギーであるとされています。アーユルヴェーダの身体や心に対する考え方の基盤には自然が不可欠であり、自然と調和して生きることを目指すべきであるとされています。

アーユルヴェーダの3つの体質とは

アーユルヴェーダでは、心に働きかける3つの属性エネルギーと体に働きかける3つのエネルギーがあるとされています。生命を支える3つのエネルギーバランスによって、体質が決まるとされており、生まれながらにして決まった体質をもっていると定義しています。根本原質とも呼ばれるプラクリティは、生まれつき持っている本来の体質であり、食生活やライフスタイルによってプラクリティのバランスの崩れ変化するものをヴィクリティと呼んでいます。

ヴァータ:風

ヴァータは風のエネルギーとされており、動くものや軽さ、冷たさや乾燥など、風から連想される全ての性質を持っていることを意味しています。身体的な特徴としては、細くて華奢であり、やせ形で肩幅、腰ともに細いとされています。性格的には、好奇心が強くて活発、新しいことや変化に富んだことが好きで、創造的な面がある一方で、気まぐれで飽きっぽく、物事を長く持続することが苦手であるという特徴があります。

ピッタ:火

ピッタは火のエネルギーとされており、明日さや鋭さ、賢さや変換など、火から連想される全ての性質をもっていることを意味しています。身体的な特徴としては、中肉中背で標準的な体型でスタイルがよく、肌の色つやもいいとされています。性格的には、情熱的でチャレンジ精神が強く、好奇心旺盛、正義感が強い反面、完璧主義者であるために他者への非難、中傷をしがちで、怒りっぽく見栄っ張りな一面もあります。

カパ(カファ):水

カパ(カファ)は水のエネルギーとされており、重さや冷たさ、穏やかさや結合など、水から連想される全ての性質をもっていることを意味しています。身体的な特徴としては、一般的に体格がよく、肩幅、腰ともに大きく骨太で、体力や持久力に優れているとされています。性格的には、物静かで穏やか、慈愛に満ちて忍耐力がある一方で、保守的で物への執着心が強いことから、独りよがりになってしまうという一面もあります。

アーユルヴェーダに関連する「トリ・グナ」という考え方とは?

アーユルヴェーダでは、生み出された個々の自我が世界に働きかける、サットヴァ(純性)、ラジャス(動性)、タマス(鈍性)という3つの属性のエネルギーをもたらすと考えられています。3つの心の基礎的案エネルギーのことを「グナ」と呼んでおり、総称して「トリ・グナ」と呼んでいます。グナは増減することでバランスが崩れて心の健康状態や感情の起伏として表れ、肉体的な健康にも影響を及ぼすとされています。

サットヴァ

サットヴァとは、質が「純質」、働きは「生む」と考えられており、サットヴァの心の状態とは、否定的ではない純粋で澄んだ心を指します。心のバランスがとれて全てにおいて安定している状態であるため、物事を冷静にクリアに見ることができる理想の状態です。この状態の人間は、進歩や創造的で生命を支持するような健康的な行動を好みます。愛情が深く純粋であり、自己実現をするにも向いている状態であると言えるでしょう。

タマス

タマスは、サットヴァと正反対の位置にあるもので働きとしては滞ることを表すものです。不活発で気力やバイタリティーに欠けた状態で、怠惰で努力をしないことから同じ状態、環境から抜け出すことが容易でない状態となります。過去への執着も強く、いつまでも過去の失敗を根に持って囚われることもよくあります。また、自己中心的な態度を曲げようとしないため、新しい考えや忠告などを受け入れることを良しとしない傾向もみられます。

ラジャス

ラジャスは、激質で働きとしては動くことを表すものです。サットヴァとタマスの中間的なエネルギーを指すもので、情熱的で活動的である反面、一歩間違うと恨みや妬みなどのエゴが働きやすく、怒りなどの激しい感情でバランスを崩しやすい状態でもあります。心が絶えず動いていて、短期で衝動的な行動が目立つのもラジャスの特徴です。仕事やお金、地位や名声などに対する関心が高く、自分のやりたいことを邪魔されると感情が爆発することもあります。

それぞれの体質におすすめの食べ物

アーユルヴェーダでは、心が持つ性質によって求める食べ物に違いがあると考えられています。理想は、純質のサットヴァであり、生命力にあふれた新鮮な食材や消化のいいもの、心地いい食べ物を摂取すると心のバランスを整えることができるとされています。その一方で、ラジャスの心も持ち主はさらにラジャスを増すような刺激物を好むようになり、タマスの心の持ち主は脂性食品を過剰に摂取してさらにタマスに偏っていくとされています。また、同様に3つの体質に合わせて食べ物を選ぶことも重要であるとされています。

ヴァータにおすすめの食べ物


ヴァータは水、冷たい属性を特徴としているため、それ以上に体を冷やす働きのある食べ物の摂取は向いていません。冷たい食べ物や生野菜などをなるべく避け、火や熱を通した食べ物を積極的に摂るようにするといいでしょう。油いためや鍋料理、スープなどの煮込み料理などがおすすめで、牛乳も温めたものならOKです。また、食欲にムラがあり食生活が不規則になりがちなのもヴァータの特徴であるため、できるだけ規則正しい時間に食事をとるようにすることが大切です。

ピッタにおすすめの食べ物

ピッタの体質は、火を連想させることから消化器官が強く食欲も旺盛であることが多いとされています。甘味や苦味、渋味のある食べ物や果物、緑黄色野菜、熟した甘味の強い果物、などが向いていると言われています。また、スパイスは熱属性のある辛いものは控えてコリアンダーやサフランなどを選びます。一方、酸味や辛味の強い食べ物やナッツ類、ニンニクや唐辛子、生玉ネギなどはなるべく控えた方がいいでしょう。

カパ(カファ)におすすめの食べ物

カパ(カファ)体質は、基本的に太りやすい傾向があるため、食事の量や摂取カロリーには特に配慮が必要となります。代謝を高めることができるような温かい食べ物やスパイスなどを使った料理を時間をかけてゆっくりととるといいでしょう。温野菜やスパイスをかけたサラダ、豆料理や良く熟した果物、鶏肉や卵などを進んで摂取することが推奨されます。また、塩分の多い食べ物や肉類、乳製品や冷凍食品などは控えた方がいいでしょう。

アーユルヴェーダライフを送ってみよう

アーユルヴェーダというとヨガや瞑想、オーガニックな食事などがイメージされることが多いものですが、重視されているものには日常生活の過ごし方も含まれています。生活習慣病という言葉があるように、ほとんどの病気や体の不調は乱れた生活習慣によって引き起こされます。特別な健康法を行わなくても、毎日の生活を見直せば健康を手に入れることができるといえるでしょう。古代から生活習慣が病気の原因になることと考え、それに応じた生活習慣を提案しているアーユルヴェーダライフを送ってみませんか。

早寝早起きをして、睡眠をしっかりとる

睡眠 女性

朝は大切な1日のスタートですが、夜更かしなどによってなかなかエンジンがかからない、朝食が食べられないなど規則正しい生活が乱れることもよくあります。アーユルヴェーダでは、特に朝の目覚めを重要視しており、神聖な時間といわれる4時~5時半ころに起きると最もよいエネルギーを吸収することができると言われています。自然との調和することによって体や心がリズムを取り戻すことができるため、早寝早起き、十分な睡眠時間の確保に努めるようにしましょう

朝起きたら舌磨きをする

ほとんどの人が、起床後すぐに顔を洗って歯を磨くという習慣があるのではないでしょうか。アーユルヴェーダでは、歯だけでなく舌苔をとるために舌磨きをするのが一般的です。最近では、ドラッグストアなどでも舌磨き専用のブラシやスプーン状の金属のアイテムなどを手に入れることもできます。舌の掃除をすると唾液の分泌や消化を促すことができるとともに、口臭予防にも効果を発揮してくれます。また、嗅覚や味覚を正常に保つのにも有効と言えるでしょう。

白湯を飲む

健康のために白湯をのむ女性が増えています。特に朝の白湯は代謝を上げるのに効果が期待されるといわれており、目覚めと同時に白湯を飲むのがおすすめです。少量ではなくできれば400ml程度飲むといいでしょう。量が多くて飲みにくいという人は、ライムやレモン、はちみつなどを少し入れてジュースとして飲むのもおすすめです。白湯を飲む前に歯磨きや下磨きなどを終えておくことがポイントとなります。きれいな体にきれいな白湯を流し込むとすっきりすることでしょう。

ごま油でうがいをする


アーユルヴェーダでは、ごま油は口内の毒素を洗い流して美容や健康をサポートするのに効果が高いと考えられています。ガンドウーシャという種類のごま油を使ってうがいするのが一般的な方法として知られています。ごま油を100度ぐらいになるまでゆっくりと火を通して加熱処理をしたものを口に入れて、クチュクチュしながら数分かけてうがいします。うがい後は飲み込まず必ず吐き出すことがポイントとなります。

オイルマッサージをする

アーユルヴェーダでは、マッサージを重視しており、良質なオイルを選ぶことから始めるものとされています。オイルは肌から吸収されて真皮層の血管、リンパ管にまで入っていくものであり、良質なオイルを選ぶことによってコレステロール値や中性脂肪値を下げる効果も期待できます。また、マッサージによってリンパの流れをよくすることで、デトックス効果リラックス効果などさまざまな効果が期待できます。セルフマッサージの仕方を覚えれば、費用をかけることなく自宅で簡単に効果を得ることができるでしょう。

アーユルヴェーダの体質診断や基本を知る方法

アーユルヴェーダでは、生まれながらの決まった体質があると考えられており、風、火、水の3つのエネルギーで表されています。それぞれに体質や性格の傾向が規定されており、自分がどの体質に分類されるかを調べることで、体質や性格に変化をもたらすことも可能です。また、アーユルヴェーダに関する書籍やセミナー、本場を訪れて究極のアーユルヴェーダを体験することによって、より深く知ることができ心身ともに健康な生活を送ることができるようになるでしょう。

診断サイトが多数あるので自己診断してみよう

ネットには無料でアーユルヴェーダ理論に基づく体質や心のエネルギーの状態などを診断できるサイトが多数あります。そのほとんどは、アンケート形式で答えて得点に換算して自分の傾向をみるものであり、いつでも簡単に診断することができます。自分の身体や心の傾向がわかれば、それに見合った食事や生活習慣などを取り入れて健康を維持することにも役立たせることができるでしょう。複数のサイトを試してみれば、理論に一貫性があることも理解できるのではないでしょうか。

書籍で基本を抑えよう

これ1冊できちんとわかるアーユルヴェーダ
ヨガや瞑想に心を落ち着かせたり、体を健康にしたりする効果があることを理解していても、その根本理論となるアーユルヴェーダの理論に触れてみたいという人は少ないかもしれません。古代インドの伝統医学がなぜ日本で注目されているか疑問に思う方も多いでしょう。しかし、四季の移ろいを繊細な感性でとらえる日本人にとって、自然のエネルギーを感じ取って自然と調和しながら自分の心と体をみつめるアーユルヴェーダは決してなじみのないものではありません。この本では、読んだその日から実践できる食生活やマッサージ、ヨガなどの方法や日常的なセルフケアの仕方を簡単に理解することができます。

アーユルヴェーダ関連のサロンやセミナーに参加する

ヨガや瞑想に特化した教室や講座などは全国的に数多く開催されていますが、その基本となるアーユルヴェーダに関するサロンやセミナーなども活発に行われています。表面的なことだけでなくアーユルヴェーダ全般に関する知識や技術を習得するためには、一度は受けてみたいものと言えるでしょう。胃炎やうつなど、日本人の多い病気と生活習慣との関連などのピンポイント的な理論検収、呼吸法、目のマッサージやうがいなどの具体的な手法など、身体、精神、スピリチュアルなどさまざまな要素をトータルで学ぶことができます。

スリランカのアーユビヤサを訪れ究極のアーユルヴェーダ体験を

スリランカのアーユピヤサは、国際空港から車で4時間ほど山奥に入った所にあり、決してアクセスはよくありませんが、空港から直行する人が後を絶たないほどアーユルヴェーダのメッカとされています。スリランカの大自然のエネルギーを体いっぱいに感じながら、究極のリラクゼーションを味わうことができると世界中から多くの人が集まっています。オイルトリートメントやヨガ、瞑想、敷地内で有機栽培された植物を使った食事など、体質や心の状態に合ったアーユルヴェーダの生活を実感することができるスポットとしておすすめです。

まとめ

アーユルヴェーダは、インド・スリランカを発祥とする5000年もの歴史を誇る伝統医学です。ヨガや瞑想、オイルマッサージなどがそれぞれの分野で有名になっていますが、実際はインドの古典哲学や理論に基づいた体系的な医学が基本となっています。心のエネルギーや体質にそれぞれ3つの種類があり、バランスを保つことで病気になりにくい健康な体と心を維持することができます。これを機会にアーユルヴェーダの真髄に触れてみてはいかがでしょうか。