LDLコレステロール基準値はどれくらい?高い場合・低い場合の症状

健康診断のLDLコレステロールの基準が分からないという方は多いでしょう。数値が高いか低いか判断できないと、健康診断の結果をどう受け止めるべきなのか分からなくなります。

そこでここでは、

  • LDLコレステロールの基準値
  • コレステロールが基準値外だった場合の問題点
  • コレステロールを基準値に近づけるための改善策

について紹介します。

コレステロールの基準値

健康 コレステロール

全身に幅広く分布しており、細胞膜やホルモン、胆汁などの材料となるのがコレステロールLDLコレステロールは悪玉であり、HLDコレステロールは善玉と呼ばれています。この違いは、コレステロールを回収する機能の有無。どちらも人間の体に欠かせないものです。

ただし、LDLコレステロールが余分にたまってしまうと、それが酸化して動脈硬化を引き起こすことがあります。そこからLDLコレステロールに悪いイメージがつきました。LDLコレステロールは体に必要なものであり、基準値を超えなければ問題ありません。

善玉と悪玉コレステロール、さらに中性脂肪には基準値が存在します。それぞれの基準値について紹介します。

LDLコレステロール:基準値60~119mg/dl

LDLコレステロールの血中濃度の基準値は60~119mg/dlです。この範囲内であれば、健康へのリスクは低いと考えられています。

以前は総コレステロール値が診断基準となっていたのですが、これは善玉と悪玉を区別しません。そこでより正確な診断をするために善玉と悪玉、さらに中性脂肪が多い場合の3つの基準が生まれました

HDLコレステロール:基準値40mg/dl


HDLコレステロールについては基準値を超えていないと、つまり、40mg/dl以上でないと問題があります。HDLコレステロールは余分なコレステロールを運ぶ役割があるため、これが少ないと血液中にコレステロールがたまります。その結果、脳梗塞や腎不全、糖尿病といった病気のリスクが高まるでしょう。年齢とともに値が低下していくものなので注意が必要です。

ただし、HDLコレステロールについては高すぎる場合も注意が必要です。100を超えている場合は異常な値と判断されるでしょう。

中性脂肪:基準値30~149mg/dl

こちらは数値が高いほど肥満であり、脂肪肝のリスクが高まります。また、中性脂肪が多いとLDLコレステロールの増加につながるでしょう。そのため、コレステロール値とともに記載されることが多いのです。脂肪が少なすぎるのも問題となります。女性は60代のときに最も高くなると言われています。

コレステロールの基準は、何を見て判断するの

善玉と悪玉の割合や危険因子の有無によって、問題がないか判断されます。コレステロールの基準について紹介します。

LH比

これはLDLとHDLコレステロールの比率であり、この値が高いほど血中のLDLコレステロールが多くなります1.5以下は正常値であり、2.0以上だとリスクがあり。2.5以上だとすでに血栓がある可能性が高くなります

悪玉も善玉も人間に必要なものですが、そのバランスが重要。LH比は簡単に計算できるため、コレステロールに異常があるかどうかが分かりやすいです。もし異常があるならば、善玉を増やして、悪玉を減らすことが重要でしょう。

LDLコレステロール基準値と危険因子との関係


LDLコレステロールについては、危険因子がある場合、より厳しい数値が設定されます。

たとえば

  • 家族に狭心症や心筋梗塞などの病歴がある
  • 自身が高血圧や糖尿病

などの場合です。

危険因子のある方はコレステロール値が同じでも病気のリスクが高くなるため、特別な治療が必要と判断されるのです。

危険因子のない場合は、多少LDLコレステロールが高かったとしても、リスクは低いと判断されることもあります。この場合は生活指導を中心とした治療となるでしょう。ただし、治療方針は患者ごとに細かく判断されます。

LDLコレステロールの値

LDLコレステロールは高くても低くても病気のリスクを高めてしまいます。LDLコレステロールの値の考え方について説明します。

高い場合:動脈硬化の原因になる

LDLコレステロールは血中の余分なコレステロールのことです。LDLコレステロールが高いと血管壁に入り込んで、コブのような状態となるでしょう。これが血液の流れを妨げてしまい、動脈硬化を引き起こすリスクを高めるのです。

また、高血圧や喫煙、糖尿病、低HDLコレステロールなどがあると、動脈硬化のリスクがさらに高まるため、LDLコレステロールを下げつつ、危険因子も取り除く必要があるのです。

低い場合:脳出血の原因になる


LDLコレステロールが少ないと血管がもろくなり、出血のリスクが高まってしまいます。LDLコレステロールは血管に入り込み、強くしてくれるので、LDLコレステロールをちょうど良い濃度に保てれば、リスクは低くなるでしょう。

LDLコレステロールは体に必要ないものであるという勘違いは多いです。しかし、LDLコレステロールが低すぎてしまうと、逆に危険性は高まり、脳出血で死に至ることもあります。

HDLコレステロールの値

HDLコレステロールは高すぎても低すぎてもいけません。HDLコレステロールの値の意味について説明します。

高い場合:心疾患やガンになる危険性がある

HDLコレステロールは低すぎる方だけではなく、まれに高すぎる方もいます。その場合心疾患やガンのリスクが高まるという報告があります。ただし、HDLコレステロールが高い場合については、まだ研究が十分に進んでいません。そのため、分かっていないことが多いのが現状なのです。

もしHDLコレステロールが基準値を大幅に超えて高い場合は、医師の指示にしたがいましょう。ただし、医師によって判断が異なる領域となっています。

低い場合:脂質異常症かもしれない


HDLコレステロールが低いと血液中の余分なLDLコレステロールが取り除かれなくなります。そうなれば、さまざまな病気のリスクを高めてしまいます。このような状態のことを脂質異常症といいます。

HDLコレステロールが低い方は、LDLコレステロールが高くなっている可能性が高いでしょう。血液がドロドロの状態となっているかもしれません。

総コレステロールの値

総コレステロールの値は高すぎても低すぎても病気の可能性があります。総コレステロールの値が基準値から外れている場合のリスクについて紹介します。

高い場合:糖尿病・甲状腺機能低下症の可能性

総コレステロールの値が基準値より高いと脂質異常症と診断されるでしょう。糖尿病や甲状腺機能低下症の患者は総コレステロールの値が高くなりやすいです。そのため、これらの病気が原因となって、脂質異常症となっている可能性があるのです。

低い場合:甲状腺機能亢進症・肝硬変・貧血の可能性

総コレステロールが低い状態は、重度の甲状腺機能亢進症や肝臓病でよく見られます。また、貧血のために総コレステロールの値が低くなっている可能性もあるでしょう。原発性低脂血症といって、生まれつき総コレステロールの値の低い方もいます。

中性脂肪の値

中性脂肪は高くても低くても問題があります。中性脂肪が基準値の範囲から外れているときのリスクについて説明します。

高い場合:肥満・脂肪肝の可能性


血液中の中性脂肪が多い方は、すでに肥満となっている方が多いでしょう。使われない中性脂肪が内臓周辺や皮下にどんどん貯蔵されていくのです。この中性脂肪が肝臓にたまってしまうと脂肪肝といいます。

低い場合:低栄養・甲状腺機能亢進症の疑い

脂肪の摂取量が少なければ、中性脂肪の濃度がどんどん低くなってしまうでしょう。無理なダイエットをしていると、このような状態となります。

また、中性脂肪が低すぎると甲状腺が活発に働き、甲状腺機能亢進症になりやすいです。甲状腺機能亢進性は動悸や眼球突出といった症状が出るでしょう。

コレステロールを基準値に近づけるためには

規則正しい生活を送っていれば、コレステロールは基準値に近づきます。コレステロールを正常な状態に戻すためのポイントをまとめました。

食生活の見直し


食生活の内容によってコレステロール値は大きく変化します。コレステロールを多く含むのは内臓類や卵、コレステロールを減らすのに役立つ食材は食物繊維

コレステロール値が高い方と低い方で食生活の見直し方は異なります。コレステロールの高い方は、一日の摂取量を300mg以下に抑えましょう。栄養のバランスの取れた食事をしていれば、基本的に問題ありません。

過度なダイエットをしている方はコレステロール値が低くなることもあります。適度な栄養を摂取することは大切です。食事制限をしすぎないように注意しましょう。

適度な運動

脂質異常症の治療法として運動療法があります。有酸素運動をすることでコレステロールを減らすことができるのです。ウォーキングをしたり、ランニングをしたりすることがおすすめ

出勤の際にできるだけ歩くようにしたり、エレベーターやエスカレーターを使わないだけでも効果的です。運動をする習慣を生活の中に取り入れてください。激しい運動である必要はありません。適度に体を動かすということが大切です。

喫煙や飲酒を控える

喫煙
アルコール摂取量の増加とコレステロール値は関係ないとされています。ただし、アルコール摂取量が増えれば中性脂肪が増えやすくなります。そうなれば、病気のリスクが高まるため注意しましょう。

また、喫煙はLDLコレステロールの沈着を促します。さらにHDLコレステロールを低下させる作用もあります。そのため、喫煙によって、コレステロールのバランスが悪くなり、病気のリスクが高まるでしょう。

健康のためにもアルコールやタバコは控えることが大切です。これらはさまざまな病気のリスクを高める要因となるため気をつけましょう。喫煙や飲酒は危険因子です。これらと、コレステロール値の異常が同時に起きると病気のリスクが高くなります。

適度な睡眠

睡眠不足の人はHDLコレステロールが低くなることが分かっています。1日の睡眠時間は7時間から9時間程度が良いとされています。適度な睡眠はあらゆる病気のリスクを低下させるでしょう。

たとえば睡眠不足だとストレスが溜まります。ストレスはコレステロールを増やす作用があるため、これがコレステロールのバランスを乱すでしょう。

ただし、適度な睡眠時間は人によって異なります。自分にとって一番健康的になれる睡眠時間を見つけましょう。また、質の高い睡眠を取ることも大切です。睡眠環境を整えることも大事にしてください。静かな環境で、ベッドも自分に合ったものを用意しましょう。

まとめ

コレステロールには2種類あり、それぞれが基準値となっていることが大切です。ただし、それぞれの比率や危険因子の有無も診断の基準となります。

規則正しい生活を送っていれば、コレステロール値は正常な値になるでしょう。こちらで紹介したポイントを参考にして、生活を見直してください。