バジルの育て方とは?効果や栽培のポイント

料理に使われることの多いバジルですが、実は繁殖力が強く、比較的簡単に育てられるハーブです。香りがいいことはもちろん、ビタミンやミネラルなどの豊富な栄養素を含んでいますので、健康やアンチエイジングのためにぜひ取り入れたいハーブの一つです。

今回は

  • バジルとはどんな植物かどうかや、効能について
  • バジルの育て方
  • バジル栽培のポイント

についてご紹介します。バジルはどのようなハーブか、どうやって育てるのかについて知っておきましょう。

バジルとはどんな植物?

最近ではよく目にするようになったバジルですが、原産地や、どういった場所で使われていたかなどをご存知でしょうか。それを紐解いていくと、バジルの面白い歴史が見えてきます。

インド原産の植物


バジルは洋風料理に使われていますのでヨーロッパ原産と思われがちですが、実は熱帯アジア原産のハーブです。インドが原産であり、アレキサンダー王によってインドからヨーロッパに伝えられたという説があります。とてもポピュラーなハーブですので、インドでもほかの国でもいろいろな儀礼や迷信に使われたことでも有名です。

150もの種類がありイタリア料理にも用いられる

バジルは実は栽培しやすいハーブです。そのため、品種改良も容易に行われるのでバジルの種類は相当なものとなり、現在では世界に150もの種類があるとされています。一般的によく使われるのがスイートバジルですが、シナモンに似た香りを持つシナモンバジル、レモンに似た香りを持つレモンバジル、同じくライムバジルなどいろいろな料理があります。特にオリーブオイルやトマトと相性が良く、ピザやパスタには欠かせない存在となっており、ゆえにイタリア料理には多く用いられるのが特徴です。

インドでは儀式や伝統医学で用いられる

インドでは、バジルは5000年以上前から栽培され、葬儀の際に支社にバジルを供えるという習慣がありました。また、ヒンドゥー教の神様、クリシュナ神とヴィシュヌ神にささげる神聖なハーブとして重宝されています。今でもインドでは数多くのハーブや香草類の中で、バジルこそが「もてなしの心」の尊重とされています。

イタリアではバジリコと呼ばれている


イタリアでは、オレガノやローレルなどと並んで、バジルは料理にも良く使われています。バジルというのは英語読みで、イタリアではバジリコと呼ばれています。イタリアではバジルは求婚のシンボルとしても尊重されていますが、特にイタリア料理には欠かせないトマトやチーズとの相性がよいので料理に使用されてきました。イタリアの北西部の都市ジェノヴァ付近で作られるジェノベーゼソースは有名で、そのソースを使ったパスタのことを日本ではスパゲッティバジリコというように、バジリコという言い方もまた馴染みのあるものです。

熱帯アジアやアフリカなどに広く分布している

バジルはもともと熱帯を原産とする多年草のハーブであり、南ヨーロッパ、ハンガリー、モロッコ、アメリカ、インドネシアなどが主産地です。気温の下がらない場所では越冬できますので多年草として扱われますが、日本では越冬できませんので一年草として取り扱われています。バジルの種類150種類程度あり、世界各地で様々な種類のものが栽培されていますが、普通バジルといえば葉が緑色のスイートバジルを指します。

日本には江戸時代に伝来

バジルが日本に伝来したのは、江戸時代のことです。バジルの日本語の名前、和名は「メボウキ(目箒)」といいます。バジルは最初薬として使われたようです。メボウキと呼ばれた理由は、バジルの種子は水を吸うと寒天状になり、目の中に入ったホコリやチリなどを取るのに便利だったため、目を掃除するという意味で呼ばれました。現在ではバジルないしバジリコという呼び名が一般的になっています。

バジルの効能

添え物のようなイメージの強いバジルですが、実は栄養価の高いハーブです。どんな成分が含まれており、どういった効能があるのかご紹介します。

βカロテンが豊富に含まれており抗酸化作用が期待できる


バジルには栄養素が豊富に含まれています。まずはβカロテンです。βカロテンはニンジンに含まれていることでも知られていますが、特徴としては抗酸化作用があるとされていることです。体内の不調の元や老化の原因である活性酸素を除去するなど、アンチエイジング効果が期待できます。それだけでなく、βカロテンは免疫力を高める力も。若さを保つためのビタミンEも含まれていますのでアンチエイジングを考える人には、バジルは最適なハーブと言っていいでしょう。

リラックス効果をもたらしてくれる

ほかのシソ科のハーブと同じように、バジルの香りにも鎮静化作用があります。そのため、イライラを鎮めてくれリラックス効果をもたらします。心身の興奮を消し去り、心と体を落ち着けリラックスさせてくれますので、バジルのハーブティーなどは、不眠の人におすすめです。

胃腸の働きを改善してくれる

バジルの香り成分にはリラックスできる成分もありますが、胃腸の働きを改善する役割もあります。また、食物繊維も含まれていますので、便通を促進し腸内環境を改善する効果も期待できます。便秘に悩んでいる人は、バジルを積極的に食生活に取り入れましょう。殺菌作用もありますので、消化器系の不調にも良いと言われています。特に食後にバジルティーを飲むと消化が促進されますので、胃もたれの予防も期待できます。

身体を温めてくれるため冷え性に効果的

バジルには、身体を温めてくれる働きもあるとされています。そのため、冷え性に悩んでいる人にもおすすめです。バジルは血行促進の作用もあるため、末端神経にまで血液や栄養がいきわたり、また老廃物を除去する働きも活性化します。そのため、冷え性はもちろんのこと、水分や老廃物を溜め込んでしまうむくみにも良いとされています。特に身体が冷えて眠れない人には、寝る前にハーブティーを飲んでみることをおすすめします。

かゆみを抑えてくれる

バジルには、かゆみを抑える効能もあります。 虫刺され跡にバジルの葉を刷り込むと、かゆみが収まるということもあります。バジルには抗菌作用もあるとされていますので、少しくらいの擦り傷ならば、バジルの葉を刷り込むだけで普通よりも早くキズが緩和されることも。バジルはいろいろなことに使えるハーブです。

神経を落ち着かせてくれることから偏頭痛に効果的

バジルには、鎮静成分が入っているとされています。そのため、バジルの香りをかぐとリラックス効果が期待できます。それだけでなく、神経系にはたらきかけ強壮作用もありますので、血液の循環が良くなるとも言われています。神経を落ち着かせてくれ、イライラの予防にもつながります。

バジルの育て方

バジルを育てる際には、管理・収集方法などもきちんと覚えておきたいところ。部屋で育てる場合やプランターを使った場合など、シーンによって育て方も異なるので、正しい方法を覚えておきましょう。

バジルの育て方や管理・収集方法


バジルの育て方としては、やはり管理収穫に気を使いましょう。バジルの葉は下の方から順番に切って収穫しながら使います。根元から切ってしまうと新しい芽が出てきませんので収穫の時には下から使う葉を1、2枚収穫しましょう。まだ育ち切っていない小さな葉は切らないようにしましょう。新たにそこからまた延びるからです。手入れや収穫の際に気を付けていれば、かなり長い時間収穫できます

バジルを大きく育てる方法


バジルは放置しておくとかなり大きくなります。畑にバジルをまいておくと、花が育って大きくなります。バジルを長持ちさせるには、摘花をして花を取ってあげるのが良いです。花を残したままにするとそのあとは枯れていくのみです。そのため、花が咲く前に花を摘み取るようにするとよいです。しっかり毎日観察してやることでバジルは長持ちします

お部屋でバジルを育ててみよう


バジルは部屋で育てることもできます。部屋やキッチンで育てると部屋を彩る緑になります。最近では部屋で育てられる栽培キットも売られていますので、そういったものを利用すると手軽に育てられます。水耕栽培ではなく、土での栽培が向いています。容器に土を入れたら、しっかりと水を入れます。水が溜まり過ぎるとよくないので、水受けも用意します。そうすると、種を少し間隔をあけて蒔き、水をやります。それだけで問題なく育てられます。時々は水をやっているとよいでしょう。1か月半くらいで収穫できます

バジルの育て方・切り方


バジルの育て方はさほど難しくはありません。しかしながら20度以下だと発芽しないので、温かい時期に種をまきます。虫がつくことがありますので、その都度葉の裏側などをチェックするとよいです。虫のいる所や枯れそうになって黄色くなっている葉は切り落としましょう。葉っぱだけ取りながら使うのも良いですが、大きくなりすぎないうちに枝を切って、小さな脇芽が今後伸びていくようにしましょう。あまりにも茎などを残しておくと脇芽が伸びていかないからです。花を咲かせないように枝を切ることも必要です。

プランターでハーブを育てる方法


プランターでバジルを育てることもできます。プランターにいきなり種をまく方法もあれば、育苗ポットで芽を出してから植え替えるという方法もあります。バジルをプランターに植えるときは枝の大中小混ぜて、20センチ程度開けて蒔くようにしましょう。育っていく間に芽が多くなるようだったら間引きをします。苗を植え替えた後に肥料をやり、それから水をしっかりやれば完成です。

ペットボトルでバジル栽培


バジルは専用のプランターを使わなくても、ペットボトルの容器で増やすこともできます。ペットボトルを切って容器を作るのですが、バジルは20センチほど伸びますので、安定性が良く、根も伸ばしやすい容器を使うようにしましょう。芽がいくつか出てきたら、たくさん容器を用意して新しい芽を植え替えすることで増やすこともできます。

水耕栽培でバジルを育てる


水耕栽培でバジルを育てるという方法もあります。土がつかずに育てられますので、部屋で育てるのによいです。スポンジを使い、しっかりと水をしみこませます。2ミリ程度切込みを入れたところに、バジルの種を2,3粒ずつ撒いていきます。しばらくたつと芽が出てきます。芽が出てきたら、元気な芽を適度な間をあけ、スポンジごと移動します。それを繰り返していくと大きくなります。

バジルの間引き


バジルの芽が重なると大きく育ちませんので、間引きをしてやることが大切です。元気がない方の芽を根元から引き抜き、大きい芽を一つ残してやります。これは、一度に行うのではなく成長するにしたがって段階的に行うとよいでしょう。最終的に一つの株と一つの株の間が20センチ程度開くとよいでしょう。

バジル栽培のポイント

さまざまな効能があり、料理にも取り入れやすいバジル。実は家でも栽培できます。比較的簡単に育てられるハーブなので、押さえておきたいポイントを知ってぜひ挑戦してみましょう。

そこまで過保護にならなくてよい

バジルは比較的簡単に育てられるハーブで、ワンシーズンで収穫できる葉っぱの量もそれなりに多いものです。バジルの手入れについてはそんなに神経質になることはありません。できるだけ室内の日当たりのいい場所におり、保温と保湿に気を付ければある程度長く育てることができます。乾燥しきってないか時々はチェックしながら、水のやりすぎに気を付けましょう。バジルの葉が黄色くなると、肥料が不足していますので、見逃さずにタイミングを見て追肥します。

バジルは20℃を超えないと芽が出てくれない


バジルはもともと熱帯で育っているハーブです。そのため、日本では越冬できませんしある程度気温の高いところでしか育つことができません。バジルの成長時期は3月から6月ごろですが、20度を超えないと発芽することができませんので温度管理に注意をしましょう。バジルの種をまくならば北海道をはじめとする寒冷地では5月から6月、関東から中部地方は4月から6月、四国や九州・沖縄では4月から6月上旬ごろが適切です。

種まきの間隔は最低20㎝以上

バジルの種をまく際は、種まき用の土を9分目くらいに入れます。陽気はプランターを利用するとよいでしょう。また、種が重ならないよう、種まきの間隔ですが、最低20cm以上は開けるようにしましょう。種まきをしたときはたっぷりと水をやります。本葉が2枚から3枚くらい生えた段階で、葉っぱが触れ合わないように弱い芽や枯れた芽を引き抜いていきます。庭などにそのまま植える場合も同様です。

摘心すればたくさんのバジルが収穫可能に

バジルは何も手入れをしなくてもある程度育ちます。ですが、摘心をしないでバジルの花を咲かせると8月ごろに種を付けた後は元気がなくなってきます。しかしながら、摘心をすることで収穫できる時期が延びて長く収穫し続けることができます。摘心とは、花が咲く前に茎の先端を摘み取る剪定方法です。花が咲いてしまうとバジルの成長は終わってしまいますので、20センチほどバジルが育ってきたら花が咲く前の摘心を行います。ワンシーズンに3、4回は摘心を行うようにしましょう。

間引きは一度に行わずに様子を見ながら行う

バジルはかなり大きく成長しますので、成長する前までには間引きを行う必要があります。間引きを行う際は、2,3センチくらい育ってから、8~10センチ程度育ってからと何回かに分けて行うとよいでしょう。様子を見ながら枯らさないように行います。

バジルは乾燥に強く毎日の水やりの必要はない

バジルはもともと熱帯原産のハーブですので、乾燥には比較的強いです。そのため、毎日の水やりは必要ありません。しかしながら、鉢やプランターは水切れを起こしやすいです。そのため、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやるようにしましょう。露地栽培であれば特に水やりは必要ありません。乾燥した日が続いている場合のみ水をやりましょう。

まとめ

バジルはインド原産のハーブであり、150種類もあります。インドでは儀式や伝統医学で、イタリアではバジリコと言う名前で料理に使われます。バジルの効能は幅広く、βカロテンが豊富に含まれていて抗酸化作用が期待できるだけでなく、リラックス効果ももたらしてくれます。バジルは過保護にならなくても育てられますが、種まきの間隔は20センチ以上、そして時には間引きをしながらしっかりと育つようにしましょう。バジルを大きく育てるには花が出る前に芽を切る、虫害に注意することなどが大切です。