有酸素運動とはどういうもの?メリット・デメリットと運動のコツ

運動には有酸素運動と無酸素運動の2種類があります。有酸素運動はゆっくりとした動きを継続する運動で、無酸素運動は筋肉トレーニングのように短い時間で負荷をかける運動です。

今回は

  • 有酸素運動とはどういうものか、行う目的とは?
  • 有酸素運動のメリット・デメリット
  • 有酸素運動の主な種類
  • 有酸素運動を効果的に行うコツと注意点

についてご紹介します。ここでは、ダイエット方法などに推奨されている有酸素運動についてご説明しますので、ぜひチェックしてみてください。

有酸素運動とはどういうもの?

有酸素運動の代表的なものに、ジョギングやウォーキングなどがあります。こうせいた有酸素運動は、無酸素運動とどう違うのか、ふたつの違いのカギとなる酸素はどのように使われているのか、詳しく見ていきましょう。

筋肉への負荷が低い運動のこと

有酸素運動を一口でいうと、筋肉への負荷が軽い運動のことです。比較的弱い力が継続して筋肉にかかり続けることで、体脂肪を燃焼させることができます。ウォーキングやジョギングだけでなく、ヨガやフラダンス、踏み台昇降なども有酸素運動の一種です。誰にでも取り組めるという点も、有酸素運動の特徴でしょう。

運動のエネルギー源として酸素を消費する

筋力トレーニングのような無酸素運動であっても、もちろん呼吸をしますので酸素を使わないわけではありません。なぜ有酸素運動といってこれらの運動と区別するかというと、有酸素運動は運動のエネルギーとして酸素を消費するからです。一方、無酸素運動は酸素ではなく、糖がエネルギー源となって筋肉を動かし、鍛えます。

酸素の消費と同時に脂肪や糖質が燃焼される


有酸素運動は、酸素の消費とともに脂肪や糖質が燃焼されるのでダイエットに効果的です。運動をしているときに酸素を燃料として皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼するため、体内の脂肪が減り、痩せることができるのです。

脂肪を燃焼させるには継続的な運動が必要

有酸素運動は脂肪を燃焼させることができますが、燃焼させるには継続的な運動が必要です。運動を始めてから20分くらいまでは、まず血液をサラサラな状態にするために血中の脂肪が先に燃焼します。血中の脂肪がきれいになったら内臓脂肪や皮下脂肪という順番です。そのため、ダイエット効果を実感するには、少なくとも皮下脂肪が燃やされ始める20分以上は身体を動かさなければなりません。

有酸素運動を行う目的とは?

有酸素運動を行う目的は、なにもダイエットだけではありません。有酸素運動は健康維持や病気の予防に役に立つのです。どんな効果が見込めるのか紹介します。

ダイエット


激しい運動を長時間行っても、脂肪を燃焼させることはできません。頑張りすぎると糖質、グリコーゲンばかり燃焼されます。有酸素運動を継続して行うことで体内にある内臓脂肪や皮下脂肪が燃焼され、ダイエットに役立つでしょう。

高齢者の健康維持

有酸素運動は、運動神経を高めるだけでなく、心肺機能の強化にもつながるとされています。年をとるとどうしても運動神経が鈍くなり、ケガをしやすくなったり、体力の低下で病気にかかりやすくなったりするものです。有酸素運動を週間づけることで、負担をかけずに身体機能を維持する訓練ができるでしょう。

スポーツをするための基礎体力の養成

有酸素運動は体力づくりにも最適です。スポーツをする人は、ジョギングなどで基礎体力をつけます。継続的に行っていると、同じ運動強度でも、だんだんとスピードが上がったり、長時間続けられるようになったりしてくるでしょう。特にふだん運動習慣がない方の場合は、スポーツをする準備として、無理なく基礎体力を向上させる有酸素運動が適しています。

有酸素運動のメリットとは

有酸素運動には、健康や身体に良い、ダイエットなどたくさんの効果があります。激しい運動が必要ないため、誰でも取り組みやすいのも利点でしょう。有酸素運動のメリットについて解説します。

疲労が蓄積せず長時間続けられる

有酸素運動は、ストレスなく長く続けられることが最大のメリットです。筋力トレーニングなどの無酸素運動は、身体に負荷をかけ、疲労の原因となる乳酸を作り出します。もちろん、乳酸を作り出すからこそ得られるメリットもあるのですが、長時間続けることは困難でしょう。有酸素運動は「つらい」と感じない程度に身体を動かすため、運動が苦手な方でも長時間続けられます。

ケガの心配が少ない

身体への負荷が少ないため、ケガや疲労の心配が少ないことも特徴です。そのため、運動をまったくやったことがない人や、高齢者、体力に不安のある人でも始められます。運動を始める雨にストレッチをして身体をほぐしておくと、よりリスクが抑えられます。

心肺機能の向上に役立つ

運動
水泳をはじめ、有酸素運動全般が心肺機能向上効果が期待できるとされています。負荷の軽い運動を一定時間続けることによって、心臓の周りの筋肉、心筋が強化されます。ふだん運動不足であれば、20~30分のジョギングだけでも効果が期待できるでしょう。

体重が減りやすい

有酸素運動は、一定時間以上続けることによって、血液中にある脂質と皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼させることができます。脂肪を直接減らせるため、ダイエットには効果的な方法といえるでしょう。食事制限と違って緩やかに体脂肪を減らしていくため、リバウンドしづらく健康的に痩せられます。

足腰の強化に役立つ

有酸素運動、特に水泳などの全身運動、ジョギングやサイクリングなど足を使う運動は、足腰の強化に役立ちます。加齢によって足腰の筋肉が弱くなるのを防ぐ対策としても効果が期待できます。若いうちから有酸素運動を継続することが大切です。

ストレスや不眠を解消できる

過剰な筋肉トレーニングや過度な食事制限など、ダイエットというと何かとストレスがつきものです。しかし、筋肉に負担をかけない有酸素運動は、適度に身体を動かすことにより気分が良くなりストレスも解消されます。特に自然を感じながら行うウォーキング、ジョギング、サイクリングなどは、ストレスや不眠解消効果が高いといわれています。

運動による筋肉太りを防げる

ダイエットには運動が必要ですが、筋肉をつけるためにやみくもに運動するのはNG。体脂肪を落とさずにアウターマッスルだけを鍛えると、筋肉太りで余計に身体が大きくなってしまうかもしれません。有酸素運動はインナーマッスルを鍛えることができる運動です。筋肉太りを防ぎつつ、効果的に脂肪を落とすことができるでしょう。

有酸素運動のデメリットとは

有酸素運動はダイエットにも健康維持にも生活習慣病の予防にもなると、メリットがたくさんあります。一方、目指す方向性によっては有酸素運動では意味をなさないというケースも。有酸素運動のデメリットについても知っておきましょう。

運動能力の向上には直接つながらない

女性 運動

有酸素運動は身体への負荷が少ないため、運動能力の向上には直接つながりません。ジョギングやサイクリングをすることによって、持久力・体力はつきますが、走ったり跳んだりという瞬発的な力を出す筋肉は鍛えられません。運動能力の向上を目指すのであれば、専門的なトレーニングが必要です。

負荷が小さいため筋力アップが見込めない

同様に、負荷の小ささから筋肉を大きくしたい方には不向きです。有酸素運動だけを続けていると体内の脂肪が燃焼されるので、場合によっては筋肉が低下してしまうこともあります。有酸素運動をした後にはタンパク質をしっかり摂取して、必要な筋肉がなくならないようにしましょう。

継続的な運動が必要なためリバウンドしやすい

有酸素運動は、週3回程度は継続的に行う必要があります。そのため、ある程度長いスパンでやらないと成果が上がりません。ダイエット中だけ熱心に有酸素運動に取り組んでいても、目標の体重に到達したからといって急にやめてしまうとリバウンドしやすいです。

運動後の食べすぎは逆に太る原因に

有酸素運動は、筋力トレーニングなど無酸素運動に比べて消費カロリーが少ないです。とはいえ疲労感はあるため、運動後はやはり空腹を感じてしまいます。「運動したから」といって空腹にまかせて食べすぎると逆にカロリー過多になり太ってしまうため、注意が必要です。

オーバーワークすると老化の原因にも


有酸素運動はある程度時間をかけて行うことが必要ですが、オーバーワークをすると活性酸素が発生します。活性酸素は老化の原因とされている物質です。運動は適度に、負担のない程度に行いましょう。

有酸素運動の主な種類とは?

有酸素運動にはいろいろな種類があります。道具が必要ない手軽なものから、ジムやプールなどの設備が必要なものまでさまざまなので、自分が取り組みやすいものを選んで始めてみてください。

ウォーキング・ジョギング


ウォーキングやジョギングは有酸素運動の代表格です。ウォーキングやジョギングは自分のペースで行えることや、初心者でも始めやすいことが特徴です。いきなりジョギングをすると息が切れてしまう場合は、ウォーキングやスロージョギングなどから挑戦すると良いでしょう。

エアロバイク

スポーツジムなどにあるエアロバイクも、負荷のかからない程度に継続すると、有酸素運動になります。ランニングよりも疲れにくく、テレビを見ながらでも取り組めます。自分のペースに合わせてスピードや負荷を変えられることも、人気の理由の一つです。

水泳


水中は水の抵抗があるため消費カロリーが高く、比較的少ない時間でカロリーを消費できます。また、水中は浮力がありますので体重が重くてジョギングができない人や、ひざや腰を痛めている人にも最適です。

水中ウォーキング

泳ぎが苦手で水泳はハードルが高いという場合でも、水中で歩くだけで十分有酸素運動になります。ひざや腰が痛くて満足にウォーキングできない方でも、水中であれば関節に負担をかけずに筋肉を鍛えることができます。スポーツジムなどにコースが設けられていることが多いのでチェックしてみましょう。

サイクリング


サイクリングは中級者から上級者向けの有酸素運動です。競技用サイクルを使うとかなりの距離まで行くことができ、風景を楽しみながら運動に取り組めます。普通の自転車であっても十分な有酸素運動になるので、通勤や通学、買い物などに取り入れましょう。

有酸素運動を効果的に行うコツと注意点

有酸素運動をやみくもにやっていても、方法を間違えていると、効果がないどころか逆効果になってしまうこともあります。ポイントを押さえて、効率的に運動に取り組んでください。

目的に合わせて負荷を調整する


目的に合わせて負荷を調整することも、有酸素運動を始めるには大変重要です。有酸素運動は開始してから20分以上たたなければ脂肪燃焼がされません。負荷をかけすぎて20分継続できないなら本末転倒です。無理のない運動強度を常に意識してください。

運動の前後にストレッチをすると身体への負担が少ない

有酸素運動は無酸素運動に比べてケガをしにくいのが、メリットです。さらに身体への負担を減らすには、運動の前後にストレッチをしましょう。筋肉をしっかり伸ばすことで大きな効果が見込めます。

血糖値が低い朝食前や空腹時は避ける

有酸素運動を行う際は、時間帯にも注意しましょう。血糖値が低い朝食時や空腹時に継続した運動を行うと、血液中の糖分がエネルギーとして使われ、血糖値が低くなります。低血糖を起こすとめまいなどの危険があるため、きちんと食事を摂ってから運動を行うようにしてください。

食後1~2時間後に運動を開始するのが理想的

空腹時に有酸素運動を行うのが危険だからといって、食後すぐに運動をするのも考えものです。食後すぐは、身体が消化にエネルギーを割いています。そういったときに運動をすると内臓に負担がかかってしまうため、食後は1~2時間あけて運動するのが望ましいでしょう。

自分のペースで継続することを第一に考える


身体の代謝や筋肉量は人によって違いがあります。有酸素運動は、「ややきつい」と感じる程度までの軽い運動がもっとも効果的といわれています。ふだんからスポーツをしている人と、まったく運動習慣のない人では適切なペースがまったく異なるということです。人と競うのではなく、自分のペースで継続することを第一に考えましょう。

まとめ

有酸素運動は、ストレスの解消や生活習慣病の予防、ダイエットなどさまざまな効果が期待できます。筋肉アップは見込めずリバウンドもしやすいというのが難点ですが、誰にでも手軽に始められるのがメリットです。いつもはあまり運動しておらず、引き締まった健康的な身体を手に入れたい方には有酸素運動が最適でしょう。自分のペースでやる、食後1~2時間後に取り組むなど、ポイントを押さえたうえで挑戦してみてください。