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ダイエットに効果的!?酢キャベツとは
酢キャベツとは刻んだキャベツを酢で漬けたものです。ダイエットに効果的とテレビで紹介されて、大きな反響を呼びました。酸っぱいキャベツと聞くとドイツの「ザワークラウト」を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、それとはまったく別物です。
作り方は、千切りにしたキャベツと酢と塩を混ぜ、冷蔵庫で保存するだけ。毎日少しずつ食事に取り入れれば、ダイエットができるという手軽さです。
酢キャベツに期待できる効果
酢キャベツにはどのような効果があるのでしょうか?キャベツと酢の効果それぞれについて見ていきましょう。
キャベツに期待できる効果
まず、キャベツに期待できる効果について紹介します。
食べすぎを防げる
キャベツはよく噛んで食べることが必要になります。しっかり噛むことによって満腹中枢が刺激され、満腹感を得ることができます。食事の前に食べることでそのあとの食事の量が減り、食べすぎを防止することができるでしょう。
便通を整える
キャベツは食物繊維が豊富で、便通を整える効果が期待できます。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、バランス良く摂ることが大切。水溶性食物繊維は水分を吸収して便を軟らかくして排便しやすくする働きがあり、不溶性食物繊維は便の量を増やして腸を刺激し排便を促します。
キャベツには100g中に約1.8gの食物繊維が含まれ、2種類の食物繊維がバランス良く含まれているのが特徴。便秘がちな人は酢キャベツを食べることで、ダイエットだけでなく便秘解消効果も期待できるでしょう。
腸内環境が良くなる
キャベツの食物繊維を摂ることで、腸内環境を良くすることができます。腸内環境の悪化は、太る原因のひとつです。
太りやすい人の腸内には「デブ菌」と呼ばれるという腸内細菌(フィルミクテス門菌)が生息していてますが、このデブ菌には脂肪や糖分を溜め込む性質があります。腸内にデブ菌が増え過ぎると、食事で摂った大量のエネルギーを吸収して、太りやすい体質になってしまいます。一方、腸内には「ヤセ菌」と呼ばれる細菌(バクテロイデス門菌)もあり、脂肪を燃焼してくれる性質があります。
食物繊維には腸の善玉菌を増やす作用があり、腸内にヤセ菌を増やす効果が期待できます。腸内環境が整い、痩せやすい体質になるでしょう。
むくみ予防
キャベツにはむくみを予防する効果も期待できます。むくみの原因のひとつは塩分(ナトリウム)の摂り過ぎにより体内に余分な水分が溜まってしまうこと。キャベツにはナトリウムの排出を促すカリウムが豊富に含まれ、むくみの予防・改善に働きます。
酢に期待できる効果
次に、酢を摂ることで得られる効果について紹介しましょう。
血中の中性脂肪低下
酢には酢酸、クエン酸という成分が含まれ、血中の中性脂肪を下げる効果が期待できます。酢酸は脂肪の合成を抑制したり、溜まった脂肪を燃焼する作用がある成分。また、クエン酸には、体内の脂肪をエネルギーに変えて消費する作用があります。酢を使った臨床試験では、血中の中性脂肪が低下するという結果が確認されています。
食後の急激な血糖値の上昇を抑える
食事と一緒に酢を摂ることで、食後の急激な血糖値の上昇を抑える働きがあります。糖分を摂り過ぎると血糖値が急上昇し、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンがたくさん分泌されます。
インスリンは脂肪を合成する働きがあるホルモンなので、血糖値が急上昇すると脂肪が蓄積しやすくなってしまうのです。酢を摂って血糖値の上昇が抑えられることで、体に脂肪がつくのを抑えることができるでしょう。
コレステロールの抑制
酢には悪玉コレステロールが溜まるのを防ぐ効果も期待できます。コレステロールには悪玉と呼ばれるLDLコレステロールと善玉と呼ばれるHDLコレステロールがありますが、そのバランスが崩れて悪玉コレステロールが増えると血管を塞いでいろいろな病気の原因になります。酢にはアミノ酸が豊富に含まれ、このような悪玉コレステロールを抑える働きが確認されています。
疲労回復効果
酢には、疲労回復効果も期待できます。クエン酸やアミノ酸が体の中でエネルギーを作り出す機能を高め、疲労を素早く回復してくれます。ダイエットで運動している人に特におすすめ。筋肉疲労の回復を早めて、運動効率が高まるでしょう。
酢キャベツを試したみんなの口コミ
とはいえ、実際に効果が出るのかは気になるところ。そこで、酢キャベツを試した人の口コミを集めてみました。


美味しく食べられて5kgも痩せられるなんて、素晴らしいですね!ダイエットは我慢しなければならない辛いものという認識が覆るようです。特に酸っぱいものやキャベツが好きな人には最適なダイエットです。
疲労回復や胃腸の調子が良くない時にいい、という効果をしっかり感じている方もいました。ダイエットだけでなく健康効果も得られるのは、大きなメリットですね。
酢キャベツダイエットのやり方
ここからは、酢キャベツを使ったダイエットの具体的なやり方について紹介しましょう。
酢キャベツから食べる
酢キャベツは食事のときに一緒に食べますが、一番先に食べることが原則です。ダイエットのためには、食べる順番はとても大切になります。炭水化物など糖質が多い食品を最初に食べると血糖値が上がりやすくなり、脂肪を溜めるホルモン・インスリンが分泌されてしまうからです。
食べる順番を「酢キャベツなどの野菜を含む副菜→肉・魚・卵・豆腐などのタンパク源となる主菜→ごはん・パンなどの主食」にすることで、そのような血糖値の上昇が抑えられます。
1回100gが目安
1回に食べる酢キャベツの量は100gが目安で、小皿1杯分になります。よく噛んで食べることで満腹感ができ、そのあとの食事の食べ過ぎを防ぐこともできるでしょう。食べる順番が一番最後になる炭水化物の量が減ることで、ダイエット効果が高まります。
2〜3週間は続ける
酢キャベツダイエットは少なくとも、2〜3週間は続けましょう。酢キャベツダイエットは、腸内環境を良くして痩せやすい体質に変えていくもの。食事を制限するダイエットと異なり、急激な減量効果はありません。毎食ごとに酢キャベツを食べることで穏やかに作用し、ダイエット効果を発揮していきます。
酢キャベツを多めに作って冷蔵庫に入れておけば、忙しいときでも簡単に摂ることができて続けやすいでしょう。
酢キャベツは効果ない?痩せない時の原因
酢キャベツを食べているのに、なかなか思ったように体重が減らない場合もあります。その場合、次のような原因が考えられます。
飽和脂肪酸を摂り過ぎている
食事で乳製品、肉などの飽和脂肪酸を摂り過ぎていると、痩せづらくなります。動物性脂肪に代表される飽和脂肪酸はエネルギー源として必要なものですが、摂り過ぎると肥満の原因になるからです。飽和脂肪酸の量を減らし、植物や魚に含まれる不飽和脂肪酸を多く摂るようにしましょう。
油料理にはオリーブ油などの植物油を使い、メインの料理では肉だけでなく魚も取り入れるようにするのがおすすめです。
酢キャベツ以外のものを食べ過ぎている
酢キャベツダイエットをしていても、それ以外のものを食べ過ぎていたら痩せることはできません。あくまでも体重が減少するためには、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることが必要になります。摂取カロリーが大幅に高い状態では、脂肪を燃焼することはできないでしょう。
酢キャベツを食べるだけでなく、カロリーの摂り過ぎにも注意することが大切です。間食の食べ過ぎや甘い飲み物を飲んでいる、カロリーの高い食事を摂っているなど間違った食生活をしていないか見直してみてください。
期間が短い
ダイエットをしている期間が短いのに「痩せない」と判断している場合もあります。酢キャベツダイエットで痩せるメカニズムは、腸内環境を整え、脂肪を溜めない体質に変えるというもの。そのため、効果が出るまでにはある程度の期間が必要になります。数日では効果を判断することはできません。少なくとも2〜3週間は続けてみましょう。
酢キャベツの量が足りていない
酢キャベツを食べる量が少ないと、その効果が十分に発揮されません。毎食の前に食べる量は100gで小皿1杯分です。酸っぱいものが苦手な人は、このあと紹介するアレンジ方法を試してみるといいでしょう。酢キャベツダイエットをより効果的に行うのであれば、1日1食分の主食を酢キャベツに置き換えるのもおすすめです。
ただし、三食の主食をすべて酢キャベツに変えるのはやめましょう。糖分が不足して低血糖になる可能性があります。
もともと野菜好きでよく食べていたので食物繊維の量が増えていない
もともと野菜をたくさん食べていて食物繊維を多く摂っている人は、酢キャベツを食べても劇的な効果は期待できないでしょう。食事だけでなく運動を取り入れるなど、ダイエット効果を高める工夫をしてみてください。
腸内にLDLコレステロールが多い
腸内に悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが多いと、ダイエット効果が上がりにくくなります。コレステロールはもともと体に必要なものですが、過剰なLDLコレステロールは病気の原因になるとされています。
酢キャベツにもコレステロールを抑制する効果が期待できますが、通常よりもダイエット効果が出るまでには時間がかかりやすいでしょう。
酢キャベツの作り方
酢キャベツの基本の作り方について、紹介しましょう。
材料
- キャベツ:½個
- 酢: 300cc
- 塩 :小さじ½
作り方
1.キャベツを千切りにし、ジッパー付きの袋に入れる
2.キャベツに塩を振って揉み込む
3.酢を加えてさらに揉み込んでできあがり
日持ち・保存方法
酢キャベツを作ったら、必ず冷蔵庫で保存します。食べるときは、清潔な箸で食べる分だけお皿に取りましょう。取りだしたあとは袋の空気をしっかり抜いてからジッパーを締め、再び冷蔵庫に保存します。保存期間は1〜2週間程度です。
酢キャベツはまずい?味に関する口コミ&アンケート結果
酢キャベツは毎日食べるものなので、味についても気になるところです。試した人の口コミを見てみましょう。



「他の食材と合わせれば一品料理として成立していて美味しい」「味の濃いものに混ぜて食べないと辛い」「甘くも苦くもなく美味しい」など、さまざまな意見が集まりました。
アンケートの結果はこちら!
さらに、幅広い年代の男女100人に、「酢キャベツは美味しいと思うか」アンケートをとりました。その結果は次のグラフの通りです。
「美味しい」「どちらかといえば美味しい」という回答が半数近くを占めていて、美味しいと思っている人が多い印象です。「普通」と答えている人も合わせると64%になります。
一方、「美味しくない」「どちらかといえば美味しくない」と答えている人も34%います。美味しく感じられないと、毎食ごとに食べ続けるのは厳しいかもしれませんね。
特に「酸っぱいものが苦手」な人は美味しいと感じるのも難しいという意見が多かったです。
酢キャベツがまずいと思ったら!食べやすくなるアレンジ法6選
アンケートの結果では、少数派ながら酢キャベツが「まずい」と感じている人もいました。そんな人は、そのまま食べるのでは途中で挫折してしまう可能性が高くなります。
また、美味しいと思っていても、毎日食べ続けると飽きがくることも。ここからは、美味しく食べられるアレンジレシピを紹介します。
米酢キャベツ
レシピはそのままに、酢を米酢に変えるだけで食べやすくなるという意見がありました。

作る手間は一緒なので、試しやすいですね。
リンゴ酢キャベツ
酸味が苦手な人は、酢キャベツを作るときの酢をリンゴ酢にするのもおすすめです。リンゴ酢は他の酢に比べて酸味が強くなく、食べやすくなります。また、りんご酢の原料であるリンゴには「アップルペクチン」という成分が含まれていますが、アップルペクチンは腸内の善玉菌を増やす働きがあり、酢キャベツの腸内環境の改善効果をより高めてくれます。
砂糖入り酢キャベツ
酢だけだと食べにくいという人は、カロリーゼロの甘味料・ラカントなどで甘味を足すと酸味が和らいで食べやすくなります。ラカントには合わせ酢として売られているものもあるので、それを用いるのも良いでしょう。
砂糖を加えることで、クエン酸回路というエネルギー代謝に関わる体のシステムに働きかけ、エネルギー生産を向上させます。代謝が高まって痩せやすくなったり、血流が良くなって、健康効果が高まることも期待できます。
納豆×酢キャベツ
酸っぱいものが苦手な人は、納豆を混ぜるとマイルドになり食べやすくなります。大豆イソフラボンやナットウキナーゼなどの栄養も一緒に取れ、とてもヘルシーです。
作り方はいつも食べる酢キャベツ100gに納豆1パックを混ぜるだけ。よく混ぜることで、酢キャベツの酸味が緩和されます。好みで醤油を加えましょう。
酢キャベツたっぷりサンラータン
ヘルシーな具材で作る、ボリューム満点なスープです。たっぷりおなかいっぱい食べても罪悪感がありません。
材料 2人分
- 酢キャベツ :100g
- 鶏ささみ :2本
- 水:500ml
- 絹ごし豆腐: ½丁
- 卵 :1個
- 片栗粉 :小さじ2
- ブラックペッパー: 少々
- 糸唐辛子:適量
- ラー油 :少々
○酢 :大さじ1
○醤油 :大さじ1と½
○砂糖 :小さじ1
○塩 :小さじ1