筋膜リリースとは
筋膜リリースとは別名「筋膜はがし」とも言われており、筋肉をもみほぐすことで、コリや痛みを取り除くことを指します。
そのため、筋肉をほぐすことがダイエットになるとしても注目されています。実際に取り組むときは、どのように行ったら良いのでしょうか。
筋膜に負荷をかけ固まった筋肉をほぐす
筋膜とは筋肉を覆う膜のことであり、長年凝り固まった筋膜はシワができてしまい、固定されてしまっています。
筋膜は筋肉だけでなく、骨や臓器を所定の位置に固定する役割を持っています。そのため、筋膜が凝り固まってしまうとシワができてしまい、そのシワに引っ張られて筋肉が収縮し、凝り固まってしまうのです。筋膜リリースは、凝り固まった筋膜をはがし、シワをできにくくします。
縦横無尽に優しい力で筋膜に効かせたストレッチ
凝り固まった筋膜は、ボディスーツのように全身を覆い固くなってしまうことで、コリや痛みを引き起こします。筋膜をほぐしていくことで、長年悩まされていた頑固な肩こりも和らいでいきます。
また、筋膜をほぐすことで血行の流れが良くなる効果も期待できます。そのため、代謝の良い体になり、いつもと同じ運動やストレッチでもより大きな効果が期待できるでしょう。
ストレッチをするときは、身体にある筋膜を優しい力で全体的にほぐすことを意識してください。
ダイエット目的の筋膜リリースの方法
筋膜リリースは、筋膜をほぐすことでしつこいコリや痛みも軽減しますが、ダイエットにも効果的です。筋膜リリースによって柔軟性や血流の活性化につながり、身体の内側から改善することができます。
また、筋膜リリースはフォームローラーを使うことが効果的と言われているので、こちらも合わせて読んでみて下さい。
筋膜リリースはフォームローラーが効果的!ローラーの選び方とおすすめ商品
筋膜リリースで足のダイエット
足回りの太さが気になる人も、フォームローラーを使った簡単なストレッチで下半身痩せを実現できます。横を向き、フォームローラーを太ももの部分にあて、腕で支えながら何度か身体を動かします。
左右両方の太ももで行うようにしましょう。1日10分行うだけで、下半身痩せを実現できます。太ももはなかなか痩せにくく、筋肉や脂肪が凝り固まっている部分のため、念入りに筋肉を伸ばすようにしましょう。
筋膜リリースで背中のダイエット
なかなか自分ではケアできない背中のたるんだお肉にも、筋膜リリースは効果的です。椅子に座ったまま手を後ろに組み、ゆっくりと起き上がります。椅子の背に手をつけてから肩甲骨を意識して息を吸ったり吐いたりしましょう。
肩甲骨を意識しながら行うことで、肩や背中のコリもほぐすことができ、自分では難しい背中のお肉にアプローチすることができるのです。デスクワークが多い方でも、休憩するときに気軽に行うことができるでしょう。肩が凝ってきたなと感じたら一度行ってみてください。
筋膜リリースでお腹周りのダイエット
筋膜リリースで、気になるお腹周りにもアプローチできます。これも、フォームローラーを使います。うつ伏せになってお腹にフォームローラーをあてがい、腕を曲げてお腹に力を入れながら体を前後に動かすだけです。
すると、ちょうどお腹の下をフォームローラーが動くような形になります。4分程度のトレーニングで脂肪を落とせる効果が期待できます。また横向きにやると、横っ腹のぜい肉にも効果がありますので、うつ伏せだけでなく横(左右)を向いてやるといいでしょう。
筋膜リリースで小顔ダイエット
メイク前やお出かけ前に、顔の筋膜ほぐしを行って小顔に近づける方法もあります。顔から肩にかけて筋肉を伸ばすことを意識しながら肩に手をあて、反対側を向くように首の筋肉をほぐします。逆も同じようにやります。
このとき、手をあてる位置は首が伸びているところと、鎖骨の部分とししっかりと手を置きましょう。首を伸ばすことで顔周りの筋肉がほぐれます。また手を胸の前でクロスして手のひらを身体にあて、深呼吸をしながら上を向きます。首の筋肉の伸びを意識しましょう。
そのほかにも筋膜リリースにおすすめのエクササイズがあるので合わせて参考にしてみて下さい。
筋膜リリースダイエットをやる頻度と時間
筋膜リリースを行うストレッチやトレーニングについては、長時間やればいいものではありません。なぜなら、同じところに繰り返し負荷をかけることによってその部分の筋肉や骨、関節に負担がかかるからです。筋肉や骨にも悪影響を出さないためには、どの程度やればいいのか確認しておきましょう。
1日3セット
同じところの筋膜リリースを繰り返し行うのは、その部分の筋肉に過剰な負荷をかけますのでおすすめできません。心地よさを感じる程度の強さにしましょう。同じところのトレーニングは1日3セット程度に留めておきましょう。
筋膜リリースダイエットは、即効性のあるものではありません。その点からも同じところを何回もやるのではなく、全身の様々な部分をゆっくりと行うことが大切です。
1回20~30分間
筋膜リリースは、何十分も行うようなトレーニングではありません。負荷をかけすぎないためにも1回のトレーニング時間は、20分~30分程度におさえておきましょう。
筋膜リリースダイエットは、即効性のあるトレーニングではありません。他の運動と同じように毎日続けることが大切です。運動に苦手意識がある方は10~15分から始めるようにし、少しずつ時間を伸ばしていくようにしましょう。慣れてきたら20分~30分間のトレーニングを継続するようにし、痩せやすい身体を作りましょう。
筋膜リリースダイエットで気をつけること
コリや痛みをほぐしてくれるだけでなく、ダイエットや美容にも効果がある筋膜リリース。どのような点に注意したほうがいいのでしょうか。筋膜リリースダイエットの気をつけることをまとめました。
時間をかけて焦らずに行う
筋膜リリースは、短時間で筋肉に負荷をかける筋力トレーニングとは目的もやり方も違います。筋膜リリースのポイントは、ゆっくりと時間をかけて、焦らずに行うことです。
ゆっくりと負荷をかけないトレーニングをするように注意しましょう。また、時間や回数を意識して、やりすぎないようにしてください。
鈍痛があれば、その部分を重点的に伸ばす
筋膜リリースを行う上で、少し鈍い痛みがあるのであれば、その部分の筋膜が凝り固まっていて身体のほぐれを阻止している可能性があります。そのため、鈍痛があればその部分を重点的に伸ばすように心がけましょう。
コリや痛みがあるところは、ゆっくりと伸ばしてコリや痛みを丁寧にほぐすと良いでしょう。血行も良くなり、身体の不調が改善できます。
痛みを感じない程度に伸ばす
筋膜リリースでは、痛みを感じるまで強く行う必要はありません。痛みを感じるというより、むしろ気持ちいいと感じるところまでのトレーニングに留めておきましょう。
筋膜リリースは、痛みや負荷をかけるよりも筋肉を伸ばすことを意識して取り組むようにします。基本的には全身に効くトレーニングではありますが、骨や関節などは筋肉が少ない部分になるため、その部分の筋膜をはがさないようにしてください。骨や関節は避けて、気になる部位をトレーニングしましょう。
まとめ
筋膜リリースとは、全身を覆う筋肉の膜である「筋膜」をほぐすことによって血行を良くし、コリをほぐしたりするものです。筋膜リリースは負荷をかけるトレーニングではなく、縦横無尽に優しい力でストレッチを行うことです。太もも周りのぜい肉、背中や肩甲骨、お腹周りダイエットや顔など、いろいろな部位で行えます。
行う際は1日3回、1回20分から30分程度にし、時間をかけて焦らずゆっくり行うようにしましょう。激しい痛みを感じるようであれば医療機関を受診しましょう。