悲劇のヒロインとは?
そもそも悲劇のヒロインとは何なのでしょうか。なんとなく、物語などのストーリー上で出てくる女性のキャラクターという意味合いはわかるものの、どんな人を悲劇のヒロインと指すのかは明確にはわからないという人も多いでしょう。そこで悲劇のヒロインのそもそもの意味をまずは紹介します。
不幸を格別強調する普通の女性に対する皮肉
物語や歴史上の中では、不幸な境遇の中でも逆境に負けずに人生を歩んでいくというのが悲劇のヒロインのイメージとなっていますが、現代ではニュアンスが違います。現代では悲劇のヒロインと言えば、不幸を強く強調する女性に向けられる皮肉のようなものであり、周囲からは嘲笑される面も多くあります。
物語で苦難に見舞われる主役級の女性キャラクター
悲劇のヒロインは、物語中で最終的に悲惨な末路を迎える女性のキャラクターや、ストーリーの中で一貫して過酷な境遇で苦難に見舞われる女性のキャラクターのことを指しています。
具体的には、恵まれた環境で生活していたが事故や災害、戦争や事件などによってどん底を味わう、不治の病によって体を蝕まれていく、生まれたときから不幸な境遇で育ち、最後まで不幸な目に遭うなどです。
不幸に見舞われた有名な歴史上の女性
悲劇のヒロインは実際の歴史上にも存在しています。例えば、「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」でお馴染みのマリーアントワネットも悲劇のヒロインと言えるでしょう。政略結婚によって、オーストラリアのパプスブルグ家からフランスのルイ16世のもとへ嫁ぎました。浪費家で贅沢の限りを尽くしたことから、フランス王家の財政難を引き起こし、ヴェルサイユの品位を低下させるなど民衆から反感を買い、フランス革命後には夫であるルイ16世とともにギロチンによって処刑されます。
この他にも源義経の愛妾であった静御前や豊臣秀吉の側室である淀君、百年戦争のフランスの国民的英雄であるジャンヌ・ダルク、アンネの日記の著者として知られているユダヤ系ドイツ人のアンネ・フランクも歴史上の悲劇のヒロインとして語られています。
悲劇のヒロイン症候群=悲劇のヒロインを演じる人
悲劇のヒロイン症候群は悲劇のヒロインを何かと演じたがる人のことを言います。悲劇のヒロイン症候群の女性は、不幸話をすることで周囲から興味を持たれていると勘違いしている傾向にあり、自称不幸な女性としてアピールします。
みんなのまわりの悲劇のヒロイン症候群エピソード
つい「悲劇のヒロインぶるんじゃねぇ!」と突っ込みを入れたくなってしまうような、悲劇のヒロイン症候群の女性に遭遇したエピソードを持っている人はたくさんいます。それだけ悲劇のヒロイン症候群の女性が多いのでしょう。ここではみんなが経験した悲劇のヒロイン症候群のエピソードを紹介します。
ダメ男とばかり付き合う
悲劇のヒロイン症候群の女性に多いのが、ダメ男と付き合うパターンです。多くの人は幸せな恋愛を望みますが、悲劇のヒロイン症候群の女性はダメ男と付き合うことで自分は不幸であり、それを周囲にアピールすることで同情を引きたがります。いつもダメ男と付き合っている、ダメ男とわかっているのになかなか別れないなど、悲劇のヒロインを演じるためにわざわざダメ男と付き合っているのでは?と周囲からは思われています。
すぐに「どうせ私は」と言う
悲劇のヒロイン症候群の女性の口癖は「どうせ私は」です。自分を落とすことで、周囲から「そんなことないよ!」という励ましを待っています。もちろん誰しも落ち込むことはあり、どうせという言葉を使ったことがあるという人もいますが、悲劇のヒロイン症候群の女性が「どうせ」というフレーズを頻繁に使うことで、周囲はうんざりしてしまいます。
楽しそうに不幸話をする
悲劇のヒロイン症候群の女性の不幸話を聞いた人の多くが感じるのが、不幸話なのに楽しそうに話すという印象です。不幸であることが悲劇のヒロイン症候群の女性のアピールポイントであり、不幸話は周りから心配してもらう材料であることから、不幸話が嬉しくて仕方ないという気持ちが周囲に伝わっていることもあります。
時間が経っても失恋話ばかりする
失恋をすると誰しも悲しい気持ちになります。ですが、いつまでも引きずっていては前に進むことができません。中には、早く忘れたい気持ちから過去の恋愛の話をするのは避けているという人もいるでしょう。ですが悲劇のヒロイン症候群の女性にとって自分の失恋話は、不幸をアピールするための絶好のチャンスとなり、いつまでも失恋話をして周囲の同情を引こうとします。
悲劇のヒロイン症候群の特徴
不幸話を周囲に聞いてもらい、同情を引くことで安心感を得ることができるのが悲劇のヒロイン症候群です。不幸な自分を演じるためであれば非常に行動的で、妄想癖も強いのが特徴ですが、この他にも悲劇のヒロイン症候群の特徴はいくつかあります。
自分の不幸を周囲にアピールして同情を求める
自分の不幸話を周囲にアピールして、同情を引くことで心の安定を図ることができるので、恋愛や仕事、健康などあらゆる不幸話を周囲にアピールしてきます。
世界一不幸な物語のお姫様のように振る舞う
悲劇のヒロイン症候群は、世界で一番自分が不幸だと考え、自分の不幸な状況を周囲にアピールします。私を見て欲しいという気持ちが非常に強く、悲劇のヒロインである自分を助けてくれる王子様を待ち望んでいます。非常に自己中心的、ナルシストな性格からお姫様のように振る舞うことも多く、周囲から見ると痛い女性になってしまいます。
幸せな話も不幸話に変える
不幸話を周囲にアピールすることで同情を引き、心の安定を図る悲劇のヒロイン症候群は、時には幸せな話も不幸な話にすり替えてしまうことから、親切にしたつもりが不幸な話のネタにされてしまうことも珍しくありません。
不幸自慢をする
悲劇のヒロイン症候群の女性は、不幸話をするときは非常にイキイキしています。不幸話を自慢話のように話すので、周囲を唖然とさせることも少なくありません。悲劇のヒロイン症候群の女性は、自分の不幸話に酔いしれ、不幸話をしているのになんだか幸せそうに見えるほどです。
幸せを避ける
自分の不幸を必要以上にアピールする悲劇のヒロイン症候群は、この他にも特徴として幸せだと感じると逆に不安を感じてしまいます。場合によっては幸せになりそうになると、無意識にその幸せを壊す行動を取るなど、自分が常に不幸で可哀想な立場を守ろうとします。
他人の不幸話を妬む
悲劇のヒロイン症候群の女性は、世界で自分が一番不幸な存在でないと気が休まりません。他人の不幸話にも非常に敏感で、他人が不幸になった話を聞くと、他人の不幸話に嫉妬して、それよりも自分がいかに不幸かどうかマウントを取ります。
「可哀想」という言葉に優越感がある
周囲からの同情が大好きな悲劇のヒロイン症候群は、可哀想と言われるのが大好きです。可哀想と言われることに優越感を感じ、ますます不幸話を周囲にアピールします。
自覚がない
不幸な自分を演じていることに、悲劇のヒロイン症候群の女性は自覚がありません。自分の不幸自慢が周囲の人に不快な思いをさせているなんて思いもしませんし、空気を悪くしていることにも気が付きません。
悲劇のヒロイン症候群の人との接し方
悲劇のヒロイン症候群の人は周囲からすれば非常に厄介な存在です。場合によっては不幸話のネタにされてしまったり、不幸話を延々と聞かされることで気が滅入ってしまうこともあります。そこで悲劇のヒロイン症候群の人との接し方を知っておきましょう。
親身にならず、距離を置く
どんなに不幸話をアピールされても、基本的には親身にならずに悲劇のヒロイン症候群の人とは一定の距離を保つようにしましょう。親身になればなるほど、悲劇のヒロイン症候群の人にとっては、いいカモになってしまいます。
話を適当に聞き流す
悲劇のヒロイン症候群の人の話は、ある程度適当に聞き流しましょう。スマホを触りながら、話半分程度に聞くぐらいがベストです。悲劇のヒロイン症候群の人の不幸話は特に重要なものではなく、ただ聞いて欲しいという欲求を満たしてあげれば問題はないことから、適当に聞く程度で十分です。
治そうとしない
不幸話や相談をされても基本的には否定をしたり、状況を改善するためにサポートをしたりするのはやめましょう。悲劇のヒロイン症候群の人は、他人の親切も自分にとっては不幸だったと話をすり替えてしまいます。場合によっては親切で助言したつもりが、悪口を言われたと言いふらされてしまう可能性もあります。
まとめ
悲劇のヒロイン症候群は、被害妄想が強く、悲劇のヒロイン症候群を指摘しても、それさえも不幸話にしてしまいます。悲劇のヒロイン症候群の不幸自慢に巻き込まれないためにも適度な距離感で、話を聞き流すぐらいの気持ちで接していきましょう。