居場所がないと感じる心理
人は周囲とうまくなじめないとき、自分を必要ない存在だと思ってしまいます。悩んでいても誰かへ相談することはできず、何をすればいいか分からなくなることもあるかもしれません。
ここでは、居場所がないと感じる心理について紹介します。
自分が必要だと思われていないと感じる
仕事を休んでしまい、久しぶりに出勤してみても、特に変化がなかったとき。こうなると、自分には存在価値がないような気分になるでしょう。
また職場で誰も自分のことを頼ってくれず、必要とされていないと感じることもあります。
そんなマイナス思考でお悩みの方は以下の記事もチェックしてみてください。
自分の悩みや意見を人に言えない
場の雰囲気が自分と合っていないため、「どうせ理解されない」と、なかなか悩みや意見を言えないケースがあります。
本人のコミュニケーション能力が低いために、まわりの人達と打ち解けることができない場合もあるでしょう。言いたいことが言えない環境に身を置いていると、自分がいても仕方がないと思ってしまいます。
また、そのせいで人間関係が上手に築けず、人間関係に疲れたと感じてしまっている方は、以下の記事もチェックしてみてください。
自分が何をやればいいかわからなくなってしまっている
その場所で自分が何をするべきなのか、どんな役割を果たすべきなのか分からなくなることがあります。その人のなかでは「何もできない=役立たず」であり、このままでは誰からも必要とされないという思考回路に。
しかし何をするべきか自分で考えることができず、焦ってしまいます。最終的には居場所がないと感じて、その環境から離れてしまうことも珍しくありません。
また、それに転じて「自分がわからない」と感じている方は以下の記事もチェックしてみてください。
周囲に嫌われるのが怖い
周囲と打ち解けるためには、積極的に自分をさらけ出すべきです。しかし、それをすると「まわりに嫌われてしまう」と不安になる方がいます。自分には魅力や長所がなく、それを知られることが怖いという考えです。
しかし嫌われることを恐れていては何もできず、そのまま居心地がどんどん悪くなっていくばかりでしょう。
嫌われるのが怖く、八方美人になってしまっている人は、以下の記事もチェックしてみてください。
居場所がないと感じる人が陥ってしまう6つの行動
居場所を見いだせない人は、他人と比較して自分を卑下し、だんだんと意見も言えなくなます。結果、卑屈な性格になってしまうこともあるでしょう。
居場所がないと感じたときにしてしまう、6つの行動を紹介します。
好かれてないと勘違いして関係を進展できないでいる
「自分は相手に嫌われている」と勝手に思い込んでしまう人がいます。こうなると、関係を進展させようと思っても、相手に拒絶される恐怖がつきまとうでしょう。
この考えに囚われる限り、何のアプローチもできません。せっかく相手が好意的に思ってくれていても、深読みをしてしまい、勘違いのために関係が発展しないのです。
否定されるのを恐れて自分の意見を言えない
相手に自分の意見や好みを否定されると、自分の存在そのものを否定された気分になってしまいます。自分の存在価値がなくなったように思えて、完全に居場所がなくなるという考えに陥ってしまう恐れも。
その結果、自分からは何も言い出せなくなってしまいます。
他人と比較して自分の悪いところに目が行く
自分に自信がなくなっているため、他人と自分をつい比較してしまいます。すると、自分の悪いところばかりが目につくようになるでしょう。自分は価値のない駄目な人間だと思い、その存在価値を見いだせません。比較を繰り返すほどに、ますます自分の居場所はないという気持ちが強まってしまいます。
隣の芝生は青く見えるように、他人はなんの不自由もない、優れた人間に見えるものです。相対的に自分のことは、実際よりも悪く見えてしまいます。冷静さを失っている状態なので、このときの比較にはあまり意味がありません。
自分がやることに自信が持てず人がやった方がうまくいくと思ってしまう
自分の担当している仕事に対して、自信がなくなってしまうこともあるでしょう。別の人に任せたほうが上手くいく、自分がするべきではないと考えてしまいます。そのためモチベーションが上がらず、ミスをしてしまうこともしばしば。それで失敗すると、余計に自信を失っていき、悪循環に陥ります。
本来の自分ならできることであっても、自信がないと100%のパフォーマンスは発揮できません。自信を喪失している方は、その状況をなかなか自力で改善できないのが難点です。
迷惑をかけることを恐れ人と踏み込んで付き合えない
自分が他人に迷惑をかけてしまったとき、あまりに過剰な後悔と反省の念を抱く人がいます。そうなるくらいならば、人と関わらないほうがまだマシだと考えるかもしれません。迷惑な人間だと思われてしまえば、いよいよ自分に存在価値を見出せなくなります。それを避けるため、他人と距離をおいてしまうのです。
本来の人間関係なら、相手に迷惑をかけるのはお互い様。多くの方はそれを前提として生活しています。一方、居場所がないと感じやすい人は、他人へ少しでも迷惑をかけてはいけないという発想です。しかしどのような場面であっても、誰かに迷惑をかける可能性がゼロになることはありません。
また、人を信じることができないと感じている方は、以下の記事もチェックしてみてください。
一人になるのに抵抗を感じる
一人になってしまうと、自分が一人ぼっちであることを余計に意識してしまいます。その姿を他人に見られるのが嫌であり、自分がそれを強く意識してしまうことにも耐えられません。そのため、できるだけ他人のそばにいようとします。
たとえ居心地が悪い場所であっても、「一人でいるよりもマシ」という発想になるのです。楽しくてそこにいるわけではないため、精神的に満たされるわけでもないでしょう。
居場所がないと感じる時の解決法
現状に不満や不安を抱えているなら、解決のために動いてみましょう。無理やり居場所を確保するというよりは、考え方を変えて少しずつ他人とコミュニケーションを取っていくことが大切です。居場所がないときの解決法について紹介します。
好感度が完ぺきな人なんていない事を知ろう
居場所がないと感じるのは、思い込みであるケースがほとんどです。自分は嫌われているのではないかと恐れ、他人と関わることに尻込みしまうかもしれません。
しかし、全員から好感を抱かれている人間なんて存在しないもの。どんな人でも他人に好かれる点があれば、嫌われる点もあります。極度に自信がないのは、自分の理想が高すぎるためでしょう。
他人に少し嫌われるくらい、平気なつもりで振る舞ってみてください。余計なプレッシャーから逃れられれば、言動にも変化があらわれます。その状態のあなたを好きになってくれる人は、必ずいるはずです。
無理をしないで簡単なことからコミュニケーションを取っていく
自分の中で理想とするコミュニケーションの形を求めて、ハードルを上げている人がいます。身近に人間関係をうまくやれる人がいて、その人を理想像にしているケースもあるでしょう。しかし、コミュニケーション能力があることを前提に考えるのが、そもそもの間違いかもしれません。居場所がないと感じるようなタイプの方は、対人スキルもあまり高くないはずです。
最初は簡単なコミュニケーションから始めてみましょう。たとえば笑顔で挨拶をするだけでも十分です。笑顔が難しいならば、普通に挨拶するだけでも構いません。そこから少しずつ世間話に話題を広げていきましょう。一言二言会話をするだけで、それが自信として積み重なっていきます。
自分が思う自分の悪いイメージを忘れる
思い込みの激しい方は、自信をなくしやすい傾向にあります。まわりの思う自分の印象を、勝手に決めつけてしまうためです。自分の悪いイメージは、マイナス思考が生み出した幻想。それは他者のイメージと一致しないばかりか、事実と大幅に異なることもあるでしょう。
面と向かって他人から指摘されたのであれば、それは確かにあなたの悪いイメージかもしれません。しかし他人から言われたわけではないならば、そのイメージは忘れてしまいましょう。なかなか前向きになれないという場合、趣味について深く勉強してみたり、特技を極めてみたりと、胸を張って「自分の長所だ」といえるものを身につけてみるのはいかがでしょうか。
人と自分を比較するのはやめる
自分と他人を比較してしまうことに、メリットはありません。この癖は、ますます自分の自信をなくしてしまうだけです。どのような人にも得意不得意はあり、それを一つひとつ比べていてはキリがないでしょう。他人と比較するのではなくて、自分の中で価値基準を作るべきです。そうすれば他人と比較する必要はなくなります。
自分にとってなにが良い状態で、どうなれば悪い状態なのか、基準を明確にしてみてください。また、過去の自分と比較をして、成長を見つける方法もおすすめです。これなら自己嫌悪に陥ることなく、前向きな気持ちになりやすいです。
自分のやるべきことに集中する
居場所がないと悩んでいられるのは、ある意味で時間の余裕がある人でしょう。自分のやらなければいけないこと・やりたいことがあるならば、それに集中するべきです。そうすれば、余計なことを考える暇はなくなります。たとえば忙しく働いていたり、集中して勉強していたりする人などは居場所がないなんて考えません。
自分から忙しい状況を作り出すことによって、やるべきことにのみ集中できます。そうすれば他人と比較している暇などなくなり、次第に充実感を得られるようになるでしょう。
一人の時間を有意義なことに使う
集団のなかに自分の居場所を求めてしまうがために、存在意義がないと感じて不安になります。逆にいえば、一人の時間を大切にしている方は、居場所がないという発想自体ありません。一人の時間こそが最もリラックスできる居場所であり、それ以外はおまけのように考えています。このような考え方は、今日からでも実践できるでしょう。
たとえば何か趣味を作るのも一案です。一人で楽しめる趣味があるならば、生きがいになるまで突き詰めます。そうすれば、たとえまわりとの関係が悪くなったとしても趣味が支えとなり、あまり気になりません。仕事はお金を稼ぐための手段と割り切ることもできるでしょう。無理にまわりと打ち解けたり、必ずしも仲良くなったりする必要はありません。
趣味やサークルなど自分に合った別の集まりを探す
職場や学校で居心地の悪さを感じるなら、これらとは別に居場所を作るという方法もあります。たとえば趣味やサークルなどの集まりに参加するのも良いでしょう。そこで居場所を作ることができれば、職場や学校で孤立しても大きなダメージになりません。自分の居場所がどこかに存在していると、それだけで安心できるものです。
集まりが楽しければ、学校や職場に固執することもなくなるでしょう。楽な気持ちで過ごせるようになります。案外そのほうが自然体で他人と接することができて、コミュニケーションも上手くいくかもしれません。
自分の強みを知る
居場所がないと感じてしまう原因の中には、「自分に自信がないから」というものもあるかと思います。
そんな方は、まずは自己分析から始めてみましょう。グッドポイント診断であなたの5つの強みを知ることによって、あなたのいいところを知ることができます。
潜在的な自分の長所を知ることによって自信をつけることができますし、さらにそれを強化していくことによって、さらにあなたの良さを磨くことができます。
自分に魅力があれば、居場所がないなんて落ち込んでしまうこともきっと少なくなります。ぜひ、一度診断を受けてみてくださいね。
まとめ
自分に存在価値がないと思うと、居場所まで見失ってしまうことがあります。他人とコミュニケーションをとることが怖くなり、だんだんと自信も失われていくかもしれません。
精神的につらくなってしまう前に、別の集まりで居場所を作ったり、一人でいる時間を大切にしたりと、ご紹介した方法を試してみてください。