バジルとは
バジルとは、どのような作物なのでしょうか?バジルのハーブとしての歴史は古く、原産地のインドではいろいろな儀礼や心霊にまつわるハーブとしての位置づけで、神にお供えするものでした。日本では江戸時代に薬の一種として入ってきたとも言われています。バジルには歴史があり、世界各地で栽培されているハーブなのです。
シソ科のハーブ
バジルは、シソ科のハーブであり、原産地はインドです。バジルはあたたかい地域に育つハーブで、もともと多年草ではありますが、日本では越冬できないので一年草として取り扱われることもあります。ふちにギザギザのある緑の葉っぱに、白や紅色の小さな花を咲かせます。一般的には花を咲かせる前に摘み取り、ハーブとして活用します。
家庭菜園などでも育てやすい
バジルはとても育てやすいハーブです。春に種をまくと夏から初秋にかけて花を咲かせます。鉢植えやプランターで育てることもできますし、工夫によってはキッチンでの水耕栽培で育てることもできます。
乾燥に気を付けて水をたっぷり上げること、日当たりと風通しの良い場所に置くこと、適宜肥料をやることなどを心がければ、初心者でも育てられます。挿し木で増やすこともできますので長く楽しめるハーブです。
イタリアンバジルは食用として親しまれている
イタリアンバジルはバジリコとも呼ばれて食用として親しまれています。特にジェノベーゼソースやカプレーゼなどに利用されています。ナポリの代表的な料理であるマルゲリータも、ピザ生地にバジルの葉をトッピングします。特にトマトやチーズとの相性も良いことから、イタリア料理にはそれらとともにセットで用いられることが多いです。
バジルの効能が期待できる成分
バジルはさわやかな香りを楽しむことができるハーブです。それだけでなく、バジルは栄養成分も豊富であり効能も幅広いハーブです。バジルの幅広い効能について知っておきましょう。
タンニン:抗菌・抗アレルギー作用
バジルには、タンニンという成分が含まれています。タンニンはポリフェノールの総称であり、お茶などに含まれる苦み成分のことです。タンニンには体に有害な細菌やウイルスなどを殺菌、解毒する作用があります。
また、抗アレルギー作用もありますし、抗酸化作用もあると言われています。そのため、アンチエイジングを考えている人も抑えておきたい栄養素の一つです。
バジルカンファー:鎮静作用
また、鎮静作用のあるバジルカンファーも含まれています。バジルカンファーは、イライラをしずめて神経を落ち着かせてくれ、リラックスできる効果もあります。
バジルを食するだけでなく、香りをかぐだけでリラックスできますので、バジルを栽培したり、花瓶に生けたり、ハーブティーやお風呂に入れて楽しむのもおすすめです。なんとなくイライラする人に最適のハーブです。
リナロール:抗不安作用
バジルカンファーとあわせて、リナロールというバジルに含まれている成分は、不安感を和らげてくれるという働きがあります。なんとなく不安を感じて眠れない、先のことばかり考えて苦しくなって眠れない…という人は、バジルのハーブティーなどを寝る前に飲んだり、バジルの香りをかぐだけでも気分を落ち着かせることができます。
オイゲノール:鎮痛作用
バジルに含まれているオイゲノールという成分は、歯科でも使用されている成分であり鎮痛作用があります。神経を鎮めて精神的な苦痛によく効くという作用があります。バジルを食べるのが苦手な人は、香りをかぐだけでも一定の効果があるとされていますので、精神的な鈍痛に悩んでいる人におすすめです。
バジルの効能
では実際、バジルを摂取するとどのような良いことがあるのでしょうか?バジルの知られざる効能について、知っておくとよいでしょう。
集中力アップ
バジルのスパイシーな香りには、気分をすっきりとさせ、集中力を高めてくれる働きがあります。ここ一番という勝負の時には、バジルのハーブティーなどで集中力を高めるとよいでしょう。イライラしたり不安があって何かに集中できない際も、バジルには精神的な不安を鎮めてくれる作用があるとされていますのでおすすめです。
消化促進作用
バジルには、ハーブティーとして飲んだり料理に取り入れることで、消化促進を促す作用があると言われています。脂っこい料理を食べたときにも、バジルを食することで問題なく消化できます。
安眠効果
バジルには、自律神経のバランスを整えたり、不安を和らげたりする作用がありますので、安眠効果があります。なんとなく気分が落ち着かなくて夜寝られないという人には、バジルの香りでリフレッシュして安眠できます。
体を温める効果
バジルには、ほかのハーブと同じように体を温める効果もあります。そのため、冷え性で悩んでいる人にもおすすめです。心身のバランスを整え、身体のさまざまな働きを高めてくれるという効能があります。
胃の調子を整える
バジルには、胃の調子を整える効能もあります。胃炎や胃けいれん、胃酸過多などといった胃の不調から起こるさまざまな症状を緩和してくれます。吐き気止めとしても効果が期待できます。特に料理やハーブティーとして取り入れることがおすすめです。
アレルギー症状の緩和
バジルには、抗菌作用や殺菌作用だけでなくアレルギー症状を緩和してくれるはたらきがあります。鎮痛作用や抗炎症作用のあるシトロネラを含んでいますので、アレルギーによる不快な症状を緩和してくれます。特にぜんそくや呼吸器にダメージを与える細菌、カビについても良いと言われています。
イライラの緩和
バジルに含まれているリナロールやオイゲノールといった成分は、気分を落ち着かせるはたらきがあります。不安感を抑えて気持ちをリラックスさせてくれ、焦燥感からくるイライラを軽減してくれます。集中したいときや、ついついイライラしてしまうときにおすすめです。
バジルの効能を得る使い方
バジルには、たくさんの効能があることが分かっています。そのような効能のあるバジルを生活に取り入れたいものです。バジルを手軽に生活に取り入れる方法について紹介します。
ハーブティー
まず手軽にバジルの効能を味わうなら、ハーブティーです。フレッシュなバジルの葉の部分を摘み取り、よく洗って水気を切ってからお湯で煮出すだけです。乾燥バジルでも使えますので1年中楽しむことができます。眠れない時や集中したいとき、食後におすすめです。
料理に使う
バジルは、生のままサラダやビザのトッピングに使えます。それだけでなく、バジルペーストやバジルオイルを作ってしまえば、パスタソースや肉・魚料理のソース、ドレッシングやディップなど多彩な使い方ができます。作り方もいたって簡単ですし、料理のバリエーションも増えます。
エッセンシャルオイルを湯船に垂らす
バジルのエッセンシャルオイルを生活に使う方法があります。バジルのエッセンシャルオイルを風呂に数滴たらすだけで、フレッシュな香りでバスタイムを快適なものにできます。また、バジルのエッセンシャルオイルは虫よけや肌の炎症を鎮静させるなど、幅広い使い方ができます。
まとめ
バジルは、シソ科のハーブであり、家庭菜園でも育てやすく、イタリア料理や東南アジア料理など幅広く使われます。
バジルの効能としては集中力を高めたり、消化促進・胃の働きを正常化することが挙げられます。また、アレルギー症状やイライラ、不安な気持ちを緩和してくれます。このようなバジルですが、ハーブティーにしたり、バジルペーストとして料理に取り入れたり、エッセンシャルオイルをお風呂の湯に入れるなどいろいろな使い方があるので、ぜひ使ってみてくださいね。