1歳のパクパク期。離乳食完了までの10のステップ

離乳食はだいたい生後5ヵ月~6ヵ月頃から始まります。最初はドロドロのものからスタートし、少しずつ形の残るもの、固形物、そして大人と同じような食べ物へと変わっていきます。赤ちゃんの成長に寄り添った進め方が大切です。今回は1歳頃から始まるパクパク期から離乳食完了までのステップをご紹介します。

1歳はパクパク期。離乳食卒業への総仕上げ!

はじめに、赤ちゃんの成長スピードには個人差があります。
一般的な目安時期よりも早くに離乳食を卒業し、いろいろなものを食べられるようになる赤ちゃんもいれば、食事に興味を持たず、なかなか食べてくれない子もいます。

それらは赤ちゃんの個性ですので、焦らずに赤ちゃんのペースで進めていきましょう。

10倍粥からはじめた離乳食は、7倍、5倍と少しずつ咀嚼をしながら食べられるものへの変わっていきます。
だいたい1歳頃になると5倍粥が食べられるようになります。

その他にも指先が発達し、自分でつかみ食べができるようになったり、食べ物に興味を持つようになったりします。
顎の筋力が発達し、歯茎で噛みながら食べられるようになるのもこれくらいの時期からです。

次第に食事のリズムも大人と同じように1日3回になり、一緒に食事を楽しむことができるようになります。

それでは離乳食完了期のステップアップ方法を順番に確認してみましょう。

step1:パクパク期に移行する目安

赤ちゃんの離乳食は大きく4段階に分かれます。

10倍粥のようなトロトロのものを飲み込むことができるようになる「ゴックン期」。

舌でつぶせるくらいの半固形物を自分でつぶして食べられるようになる「モグモグ期」。

歯茎のなかで育った乳歯で食べ物を咀嚼して食べられるようになる「カミカミ期」。

そして大人と同じような食べ物が食べられるようになる「パクパク期」へと移行していきます。

食事を与えた際、しっかりと自分で噛んでいる様子が見られたら上手に歯茎や歯を使って食べられている証拠です。
そろそろパクパク期へステップアップしても良い頃合いでしょう。

また食への興味が出始めるのも移行タイミングの目安になります。

赤ちゃんが自分でスプーンを持ちたがったり、食べ物を手づかみで口元に持っていくような動作が見られたりしたら、それは食への興味がわいてきている証拠です。

step2:食事のリズムを整えよう!

パクパク期に何を食べさせるかも大切ですが、生活リズムを整えることも重要です。

これまでは1度の食事で十分な量を食べられないこともありましたが、固形物が食べられるようになると1度の食事でお腹いっぱいになるくらいの量が食べられるようになります。

もちろん食が細い赤ちゃんもいますので、足りない場合はミルクやおやつで不足分を補ってあげることも必要です。

赤ちゃんがお腹を空かせるたびに与えていたご飯を、少しずつ1日3食のリズムに切り替えていきます。
そこに不足分を補うおやつを1~2回ほど加えるようにしましょう。

あくまで主役は1日3食の食事ですので、おやつは食事で取り切れなかった分を補足してあげる程度に考えます。

リズムをつくる際に大切なことは、大人と同じリズムをつくることです。

たとえばお昼寝をさせすぎて夕方にお昼ごはんを食べさせてしまうと、食事のリズムが狂ってしまいます。

寝る時間を考え、きちんと朝、昼、夜のリズムで食事をするようにしましょう。

step3:食事の量を少しずつ増やそう!

1回の食事の分量に細かい決まりはありません。
だいたいの目安として確認する程度で問題ないでしょう。

主食となるご飯やうどんなどは80~90g程度が目安です。

パンはロールパン1個、子ども用の小さなパンであれば2個くらいが丁度良いでしょう。

肉や魚は15~20g、豆腐は50~55g、卵は1個半程度、乳製品は100g、その他果物や野菜は40~50g程度が望ましいといわれています。

もちろん最初からすべての量をきちんと食べさせる必要はありません。
はじめは「食べる」という行為を楽しんでもらうことも重要です。
子どもが食べるのを嫌がるようであれば、無理に食べさせず、足りない分はおやつで補足してあげるくらい気楽にはスタートしてみましょう。

最近のおやつにはカルシウムや鉄分などの栄養が含まれているものも多く売られています。
おやつばかりに頼ってしまうのはあまり良くありませんが過度に栄養不足を心配する必要もありません。

step4:大人より少しだけ柔らかくしてあげよう!

1歳くらいになると大人とほとんど同じくらいの硬さのものが食べられるようになります。
しかし茹で野菜や蒸し野菜は子どもにとっては少し硬すぎる場合があるので、歯茎でも噛めるくらい柔らかくしてあげるようにしましょう。

ご飯も少し柔らかめの方が食べやすいので、大人のご飯を少量のお湯でふやかすなどして与えると食べやすくなります。

魚は身をほぐしてあげると食べやすくなります。
きちんと小骨を取り除き、少量ずつ与えればご飯と同じように食べられます。
飲み込みづらそうな場合は柔らかめのご飯と混ぜて少しずつ食べさせるようにしましょう。
お米は粘り気が出るので噛みやすくなります。

まだ自分の口の大きさを考えてパンを千切ったり、一度に食べる量を調整したりするのが難しい時期です。
子どもに渡す前に千切って渡したり、子ども用のスプーンを使ったりすることで喉に詰まらせてしまう危険を回避することができます。

step5:味付けは大人の1/3程度に抑えよう!

離乳食完了期になるとこれまで以上に食べられるものが増えてきます。
大人の食事を取り分けて与えられるようになり、ますます食事の幅が広がります。

しかしメニューによっては、赤ちゃんには味が濃すぎるものもあります。

塩分や油分が多すぎるもの、香辛料はなるべく避けるように心がけましょう。
大人の食事を取り分ける場合は水分を増やしたり、ソースを除いたりするなど工夫して与えれば問題ありません。

食品添加物の有無については過度に気にする必要しなくても大丈夫。
油分の多いインスタントは避けた方が良いですが、パンや惣菜などはそれほど気にしなくても問題ありません。

家庭で調理する場合は、味付け前に赤ちゃん用の食事を取り分けてから大人用の味付けをするようにしましょう。
調理過程で取り分けることで赤ちゃん用の食事を別につくる必要がなくなり、時短にもなります。

step6:パクパク期は顎を鍛える時期!

1歳頃になると顎の筋力が発達し、噛む力がついてきます。
それに伴い、食べられるものの種類が増え、自分で食べ物を噛み、食べる楽しさに触れることができます。

これまで10倍粥、7倍粥、4倍粥と進めてきたご飯も、少しずつ普通炊きのものへと移行していきましょう。

パンや麺類も同様に食べられる範囲が広がっていきます。
食パンの白い部分だけを与えていたのであれば、パンの耳、バターロールなど種類を増やしてみても良いでしょう。

うどんやパスタもくたくたに煮なくても大丈夫。
少しずつ噛む力がついてくるので大人と同じくらいの硬さに調整していきましょう。
ただし麺類はつるんと喉に入ってしまうため、細かく切ってあげると安心です。

肉類などの繊維のある食べ物はまだ上手に噛み切れません。
細かく切って与えるようにしましょう。
一口サイズにしてあげれば口の中で噛み、飲み込むことはできます。

色々な食べ物に挑戦し、食材ごとの食べる楽しさを味わいましょう。

step7:食べムラがあっても心配なし!

色々な食材を与えても食べムラがあってなかなか食事が進まない、と悩んでいるママさんは多いのではないでしょうか。

1歳頃の食べムラはよくあることです。
私たちが想像するような「好き嫌い」があって食べないのではなく、単純に食べ物への興味が薄いために食べてくれないことも多くあります。

なかなか食べてくれなくても無理に食べさせる必要はありません。

ご自身が食べる様子を赤ちゃんに見せてあげたり、「おいしいね」「楽しいね」などと声をかけてあげたりしながらゆっくりと食べ進めていきましょう。

赤ちゃんにはそれぞれ個性があり、成長段階にも個人差があります。
なかなか進まなくても焦ったり心配したりする必要はありません。

まずはお子さんと一緒に食事を楽しむことから始めてみましょう。

step8:食事を楽しむことが大切!

パクパク期は色々な食べ物を食べられるようになる時期ではありますが、早く色々なものが食べられるようになれば良いというわけでもありません。

大切なのは食事を楽しむこと。

せっかく作ったのに食べてくれない、すぐに吐き出してしまう、床に捨ててしまうなど、赤ちゃんとの食事にはトラブルがつきものです。

しかし一つひとつにイライラしていては、ママが怒っていることが赤ちゃんにも伝わってしまいます。

イライラした雰囲気では楽しく食事ができませんよね?

食事をする際はみんなが笑顔で食べられるような環境づくりにも注意してみましょう。

何をどれだけ食べてくれるか、次はどうステップアップするかを考えることも大切なことではありますが、それ以上に食事を楽しむということが重要なのです。

食事をする際は与えることに集中するのではなく、赤ちゃんに話しかけながら楽しみましょう。

step9:視覚から食事を楽しむ!

大人と同じような食事が取れるようになれば、食事の色合いにも気を付けたいところです。

母乳・ミルクや離乳食前期では食事に「色合い」という考えがあまりありませんでした。

しかし色々な野菜や肉、麺などを食べられるようになったからこそ、食事を視覚で楽しむこともとても大切なことです。

例えばこれまではくたくたに煮た素うどんだったものに、にんじんやほうれん草、ねぎのような彩りを添えるだけでも一気に華やかな料理に変身します。

一つの料理から色々な食感を楽しんだり、栄養を取ったりと一石二鳥です。

また和食、洋食、中華など料理のテーマを変えて楽しむのも良いでしょう。
テーマが変われば使う食材、調味料、味付けなどが異なります。
もちろん本格的なものでなくても構いません。
大切なことは赤ちゃんに色々な経験をさせてあげることなのです。

少しの工夫で食の楽しみはどんどん広がっていきます。

step10:食感で食事を楽しむ!

あまり硬いものは食べられませんが、顎の発達とともに噛む力も少しずつついてくる時期です。
舌だけではなく、食感で楽しむ食事づくりにも挑戦してみましょう。

例えばじゃがいも料理には蒸す、焼く、煮る、揚げるなど色々な調理方法があります。
調理方法を少し変えれば舌で押しつぶす程度や歯で咀嚼する程度など硬さを調整することができます。

同じ食材でも調理方法ひとつでレパートリーがどんどん広がっていきます。

蒸し野菜などは食材ごとに硬さを調整し、色々な食感を経験させてみるのも良いでしょう。
レンコンやごぼうは繊維がしっかりしているので小さく切り、噛み砕けるくらいの硬さに調整します。
そうすることでじゃがいもよりも少し硬めの食感を味わうことができます。

その他にもホットケーキミックスを使ったコーン蒸しパンやサツマイモ蒸しパンなどは、ふわふわとした食感とコロコロとした食感を一品で経験することができます。

色々な食材を掛け合わせることで、より多くの食感を楽しめます。

パクパク期は食事を楽しむ第一歩

パクパク期は食事を「楽しむ」ための第一歩と言えるでしょう。

空腹を満たし、栄養を取ることはもちろん、食事を「楽しいもの」と認識させることも非常に重要なことです。

最近は「これはダメ」「あれもダメ」と食事に神経質になってしまうような情報も数多くあります。

赤ちゃんの健康を守ることも大切ではありますが、何でも禁止にしてしまえば食事から楽しさがなくなってしまいます。

アレルギーにさえ気を付けてあげれば、食べられるものはたくさんあります。

お子さんの興味や様子を観察しながら、ゆっくりと食べ進めていきましょう。