その1:身長・体重

女の子の場合は男の子よりも少し小さめの身長79.8~91.2cm、体重9.30~13.73kg程度が平均になります。
2歳児後半の2歳6ヶ月~3歳未満の男の子の場合、身長85.2~97.4cm、体重10.94~16.01kgが平均になり、女の子は身長84.1~96.3cm、体重10.18~15.23kg程度が平均です。
1歳児の頃と比べ全身の筋肉が発達し、身長もぐっと伸びるため全体的にほっそりとした体つきになります。
これまでムチムチとしていた手足も細くなり、赤ちゃん体型から子ども体型に変わっていくのもこの時期くらいからです。
ただし子どもの成長には個人差があるため、平均に満たないからといって一喜一憂する必要はありません。
同じ2歳児でも生まれた月によって異なることもあるため、子どもの成長を優しく見守ってあげましょう。
その2:運動能力

行動範囲もどんどん広がっていくため、ママやパパは子どもから目を離さないように注意する必要があります。
その他にもボールを投げたり、平均台のような細い道をママやパパと手を繋ぎながら渡ったり、降りたりすることもできるようになります。
運動機能については兄弟の有無でも多少異なりが見られます。
普段からお兄ちゃんやお姉ちゃんと遊んでいる下の子は自分よりも体力がある子たちと遊ぶため、同年齢の子どもよりも全身の筋肉が発達し、年齢以上の運動機能を発揮することもあります。
もちろん何事も早くできるようになれば良いというわけではないので、無理に走らせたり、外で遊ばせたりする必要はありません。
その3:手先の能力

2歳頃になると手先の器用さも高まり、自分からスプーンやフォークを持って食事をするようになります。
最初はボロボロとこぼしてしまうこともありますが、少しずつ経験を積んでいくことで上手に食べられるようになります。
その他にも自分で靴を履いたり、ハサミを使って紙を切ったり、クレヨンを持って線を描けるようにもなります。
自分の思い通りに手先を使うことができるようになると、周囲に対する好奇心がより一層強まります。
時にはおもちゃ箱をひっくり返したり、非常用ボタンなどを押したがったりすることもあります。
子どもの好奇心に応えてあげることも大切ですが、公共のマナーとして子どもの思い通りにさせてあげられない際は代わりのものを与え、チャレンジ精神を満たしてあげましょう。
その4:知能

また身近なものの名称に興味を持ち始めるようになります。
動物や乗り物、キャラクター、食べ物、場所など日常的によく耳にする言葉を理解し、「公園、行く」など自分の気持ちを言葉で伝えられるようになります。
ものの大きさや長さなども理解できるようになり、2つの異なる大きさの動物やおもちゃを見せ、「どちらが大きい?」という質問に対して正しく答えられるようにもなります。
ただしこのような知能面の発達は子ども本人の興味や個性によって獲得時期が異なります。
たとえば車が好きな子であればたくさんの車の種類を自発的に覚えますが、車にそれほど興味のない子はあまり多くの種類を覚えることができません。
子どもの個性に合わせて成長を見守ってあげましょう。
その5:言葉

爆発的に語彙力が増えることからこの時期を「爆発期」と呼ぶこともあります。
自分の名前、年齢が言えるようになり、名前を呼ばれれば上手にお返事ができるようになります。
「おはよう」「さようなら」など簡単な挨拶ができるようになるのもこの時期くらいからです。
ただし言葉を発することと理解することは異なります。
子どもによっては言葉を正しく理解しているものの、積極的にお話しをしない子もいます。
これはその子の言葉の能力が低いというわけではなく、気分が乗らない、あまりお喋りが好きではないという個性に関する場合もあります。
また男女でも差があり、比較的女の子の方が早い時期にお話しをするようになり、男の子は女の子よりも遅い傾向があります。
これも男女での脳のつくりに違いがあるためだと考えており、それほど心配する必要はありません。
その6:食事

これまで食べていた柔らかめ、薄味の食事から少しずつ大人と同じような食事を食べられるようになります。
ただし香辛料の効いた刺激の強い食べ物や油分の多い食べ物はあまり好ましくありません。
食事をつくる際は栄養バランスにも気を付けてあげましょう。
子どもの好き嫌いが顕著になってくるのも2歳頃からです。
特に野菜を嫌う子どもが多くなり、栄養バランスが偏りがちになります。
なかなかご飯を食べてくれないときは、子どもの好きなキャラクターの食器を使ったり、食後のデザート(お楽しみ)を用意してあげたりするなど、食事が楽しくなるような工夫をしてあげるのも効果的です。
栄養バランスを考えてあげることも重要なことですが、まずは楽しく食事ができるような環境を整えてあげましょう。
その7:トイレ

子どもがおしっこやうんちを認識しはじめた頃から少しずつ挑戦させてみましょう。
これまでずっとおむつをつけ、好きなときに用を足していた子どもにとって、おしっこやうんちは必ずトイレで行う、ということは決して当たり前のことではありません。
最初はトイレをテーマにした絵本などを使い、トイレや排せつを理解させることからはじめましょう。
トイレは何をする場所なのかを理解できるようになったら、日中を中心に「おしっこする?」「トイレ行ってみる?」など時々声をかけてあげるところからスタートします。
もちろん最初から上手にトイレに行きたい意思を伝えられるわけではありませんから、おもらしをしてしまうこともたくさんあります。
まだまだ練習中なので失敗しても怒らず、根気よく教えてあげることが大切です。
その8:睡眠

まず2歳児に必要な睡眠時間はおおよそ11~14時間程度といわれています。
それほどの時間をまとめて眠ることは難しいため、1日1~2時間程度のお昼寝をするのが良いとされています。
しかし2歳頃になると体力もつき、なかなかお昼寝をしないときも増えてきます。
お昼寝を嫌がる場合は無理に寝かしつける必要はありません。
1~2日程様子を見て眠そうにしていたり、足元がフラフラしたりするようであればお昼寝をするようにうながしてみましょう。
大切なのは規則正しいリズムをつくってあげることです。
なかなか寝ないからといって遅くまで起きたままにしてしまうと生活のリズムが狂ってしまいます。
寝る時間や起きる時間だけでなく、遊びの時間、食事の時間、お風呂の時間などもきちんと管理してあげることで良い生活習慣を身につけることができます。
その9:こころ

この第一反抗期は通称イヤイヤ期とも呼ばれており、それが魔の2歳児とも呼ばれる所以です。
とにかくいろいろなものに興味を示し、たとえ無茶なことでも「自分でやる!」と果敢に挑戦しようとします。
時には上手くできなかったことに悔しさを滲ませ、泣き出してしまうこともあります。
少し前までは機嫌よく遊んでいたのに、いきなり「これはイヤ!」「そうじゃない!」と癇癪を起すこともあります。
自我が芽生える時期といっても、それを上手にコントロールできるわけではありません。
これは脳にある感情をコントロールする部分が未発達なことと、自分の感情を上手く伝えられるほどの語彙力が備わっていないからだと考えられています。
少しずついろいろなことができるようになる一方で、上手くできないことに歯がゆい気持ちを抱く時期でもあります。
なるべくゆっくりと時間をかけて子どもの声に耳を傾けてあげましょう。
その10:しつけ

ひとつの目安として基本的なマナー、人を傷つけないことから教えてあげるようにしましょう。
たとえば食事の際にフラフラ立ち歩いて食べるのはお行儀が良くありません。
誤ってご飯をこぼしてしまうのは自分でスプーンを持ってご飯を食べようとして失敗しただけですが、フラフラ立ち歩くことはマナーとして良くありません。
食事のときはきちんと椅子に座り、椅子の上に立ったりテーブルに登ったりしないように注意してあげましょう。
またお友達を叩いたり、突飛ばしたりすることも良くありません。
同じ子ども同士ぶつかり合うこともありますが、相手に怪我を負わせるようなことがあれば「叩いちゃダメだよ」「痛い痛いだよ」ときちんと注意してあげましょう。
2歳児は大変だけど面白い!

2歳後半になってくると言葉も達者になり、親をイライラさせることもあるでしょう。
しかしこれまでの成長時期のなかで最もたくさんの成長を見られる時期でもあります。
すやすやと眠っていることが多かった新生児期、何でも親がお世話してあげていた1歳児時期に対して、2歳時期は好奇心と新たな発見で溢れています。
もちろん最初から何でも上手にできる子どもはいません。
いろいろなことに挑戦し、失敗と小さな成功を繰り返すことで少しずつ成長していくのです。
大変なこともたくさんありますが、どれも子どもの成長に必要な要素だと理解して温かく見守ってあげましょう。