フレンチラベンダーってどんなラベンダー?
ラベンダーのアロマオイルやハーブティーなどはよく知っている、という人は多いでしょう。リラックス効果が高いと言われるラベンダーですが、種類も豊富です。
その中でも、見た目がかわいらしく、育てやすいと言われているのがフレンチラベンダーです。フレンチラベンダーの特徴について紹介しましょう。
うさぎの耳のようなキュートな花を咲かせる
青紫の小さな花を咲かせるラベンダー。フレンチラベンダーの花は、細く伸びた茎の先端にフリルのような葉をつけます。葉とは言って緑色ではなく、紫色です。
美しいその色のせいか、花びらのように見えるこの葉っぱは苞葉といい、花穂を守るために葉が変化したもの。4枚の苞葉がまるでうさぎの耳のように見えて、キュートな雰囲気です。
観賞用としての人気が高い
イングリッシュガーデンなどにもよく使用されているラベンダーは、見た目も美しく人気があるハーブの一つです。中でもフレンチラベンダーはかわいらしい見た目から、観賞用としても人気が高い品種。
甘い香りが特徴のラベンダーですが、フレンチラベンダーはそこまで香りは強くありません。しかし、キュートで個性的な見た目は、目を楽しませてくれます。
暑さに強く比較的育てやすいのが特徴
ラベンダーは品種によって暑さや寒さに弱いものと、強いものがあります。一般的に見かけるイングリッシュラベンダーは暑さに弱く、寒さに強いのですが、フレンチラベンダーは暑さに強いのが特徴。
湿気には注意が必要ですが、ラベンダーの中でも比較的育てやすい品種と言われています。
雨や霜などに注意して、ジメジメした環境下に置かなければ、元気に成長してくれます。水やりもほとんど必要ないくらいなので、それほど神経質な手入れも必要ありません。ガーデニング初心者にもおすすめです。
初心者でもできる!フレンチラベンダーの育て方
複数あるラベンダーの品種の中でも暑さに強く、比較的育てやすいと言われているフレンチラベンダーは、ハーブを育てるのが初めて、という方にもおすすめです。
元気で美しいフレンチラベンダーを育てるためのポイントや注意点を紹介しましょう。
種よりも苗からスタートするのがおすすめ
育て方として、種まきをして苗を育てる方法と、苗から育てる方法があります。種からスタートした方が、費用をかけずに量産することができるので、庭いっぱいのラベンダーを鑑賞することができるでしょう。苗を選ぶ際には、色が変わっていないか、葉が欠けていないか、を確認します。
ただし、発芽まで時間がかかるラベンダーはきちんとした管理が必要です。水やりのタイミングなどにも配慮しなければなりません。発芽させるは難しいので、初心者の場合は、苗から育てた方が失敗しないでしょう。
酸性の土を好まない
フレンチラベンダーは酸性の土を好まない傾向にあります。土が酸性の場合は、水はけのいいアルカリ性の土を混ぜるようにしましょう。ラベンダー用の土もあるので、それを用意すると間違いありません。
また、赤土が多いと、水はけが悪くなるので腐葉土とパーライトを混ぜるといいでしょう。
肥料はあまり必要としない
肥料をあまり必要としないのもフレンチラベンダーの特徴です。生育が旺盛の時期、4~7月の間のみ、液体肥料などで追肥をするといいでしょう。
比較的どこでも植えることができる
ラベンダー畑のように庭いっぱいにラベンダーが欲しい、というのであれば地植えをすれば、それも可能です。ラベンダーは花壇にも植えることができますし、ベランダで育てたいというのであれば、プランターで育てることもできます。
フレンチラベンダーは、比較的どこでも植えることができるのも、初心者が育てやすい理由の一つ。プランターで育てるときには、日の当たる場所にプランターを置きましょう。
鉢に植える場合は苗よりも一回り大きいものをチョイス
フレンチラベンダーは、根の成長が早く、株が大きくなります。鉢に植える場合は、根詰まりを起こさないよう、苗よりも一回り大きいものを選んでください。
3.5ビニールポット苗なら5~6号鉢がおすすめです。フレンチラベンダーは湿気が苦手なので、素焼き鉢を選ぶといいでしょう。
多湿を嫌うので寄せ植えはできるだけしない
いろいろなハーブなどを一緒に植えると、華やかで美しいものです。庭先のインテリアとしても魅力的です。ただし、フレンチラベンダーは多湿を嫌うハーブ。
高温多湿の環境下では、アブラムシやハダニなどの害虫も発生しやすくなります。ジメジメとした環境にならないよう、できるだけ寄せ植えはしないようにしましょう。
水やりは土が乾燥してきたぐらいがベスト
湿気を嫌うフレンチラベンダーは、水の与えすぎにも注意しなければなりません。カラッとした暑さには強いフレンチラベンダーですが、湿気には弱いのです。
特に地植えの場合は、ほとんど水やりの必要はないくらいです。水を与えるタイミングは、土が乾燥してきたくらいに行うといいでしょう。鉢植えの場合、鉢が熱くなる昼間は鮭、朝夕の水やりがおすすめです。
春先に思い切って剪定を行うと強い枝にすることができる
春先に剪定を行うのがおすすめ。古い枝や幹は思い切って切ってしまいましょう。剪定をすることで、枝の新陳代謝が促され、強い枝が育ってきます。
風通しをよくするためにも、春先から7月上旬、9月、12月頃も、枝や茎が伸びすぎたり、込み合ってきたりしたら、剪定をするといいでしょう。
剪定は、養分を蓄え、翌年の花の成長に使われるためにも大切なこと。思い切って行いましょう。
フレンチラベンダーは挿し木でも根付く
挿し木は花を増やすことのできる方法の一つです。フレンチラベンダーを増やしたい場合は、5~6月の成長期に行いましょう。根の働きが活発な時期なので、根付きやすいです。
株元の古い木は根が出にくいため、枝の先から約7~8cm程度カットして使います。カットしたら、2~3時間ほど、水の入った容器につけ、水を吸わせます。
挿し木から根が育つまでは、霧吹きなどで水をあげます。水を与えすぎないようにしましょう。目安としては1日1回程度でOKです。
プランターや鉢植えの場合
大量のフレンチラベンダーを植えたい場合は地植えがおすすめですが、そこまで多くなくてもいいという場合は、プランターや鉢植えがいいでしょう。
プランターや鉢植えの場合の育て方において、ポイントや注意点についてお伝えします。
梅雨の時期は雨を避けられるところに移動する
フレンチラベンダーは基本的に日当たりがよく、風通しのよい場所で育てることが大切です。多湿は苦手な品種なので、梅雨の時期や雨が降り続くときは要注意。雨を避けられる軒下などに移動するようにしましょう。
夏場は風通しのよいところに移動する
地中海の強い日差しとカラッとした環境で育つフレンチラベンダーは、湿気には非常に弱いと言われています。通しが悪いと、うどんこ病の心配もあります。
湿気がこもらないよう、風通しのよい場所で育てるようにしましょう。直射日光や西日などが当たらない場所に移動することも必要です。強すぎる日差しは、水枯れの原因になるので注意しましょう。
夏は土が乾燥しやすいですが、水は与えすぎないことです。カラカラに乾燥していたら水を与える程度で心配ありません。
冬場は寒さを避けるために室内などに移動する
冬にはめっぽう強い、というわけではないので、寒さを避けるためにも、室内に移動することをおすすめします。霜や雪が降ると湿気につながるので、それを避けることも必要です。
霜には弱く、霜が原因で枯れてしまうこともあるので、注意しましょう。
まとめ
うさぎの耳のような葉が特徴のフレンチラベンダーは、個性的でキュートなハーブです。他の種類よりも暑さに強く、育てやすいので初心者にもおすすめ。
育て方の注意点としては、湿気に弱いので、水のやりすぎには注意することです。雨の多い季節は雨に当たらない場所に移動させる、夏は風通しのよい場所で育てる、などといった管理をしっかりするようにしましょう。