自己憐憫の意味とは?
自分をかわいそうだと思う感情のことを、自己憐憫と言います。かわいそうな自分に酔っている、利己的な考えをしている人のことでもあります。
ここでは、自己憐憫の意味をもっと詳しく見てみましょう。
自分をかわいそうと思う感情
自分がかわいそう、と思う感情のことです。自分のことを憐れな人間と思ってしまい、なんでもマイナスに捉えてしまうことが多いです。この先、憐れな人生を送るに違いない、と何の根拠もないことを考えてしまいます。
不幸の星のもとに生まれているため、何をしてもダメなんだと考えることも多いです。どんなことでもネガティブに考えてしまいますし、日常生活に影響を及ぼしてしまうことも少なくありません。
かわいそうな自分に酔っている
本当に自分のことをかわいそうだと思っているのではなく、そんな自分に酔っているだけです。似たようなところでは、悲劇のヒロイン症候群が挙げられますね。
かわいそうな自分に酔っており、自分の世界に閉じこもってしまうこともあります。かわいそうな自分を慰めてあげたい、こんなにかわいそうなのに、自分は頑張っている、と考えることも多いですね。
利己的な考えをしている
自己憐憫な人すべてがそうとは限りませんが、利己的な考え方をしている人が多い傾向にあります。自分の利益を追求することを利己的と言いますが、自己憐憫の人は利己的な行き方をしていることが多いです。
誰でも利己的な部分は持っています。しかし、自己憐憫の人は自分のことをかわいそうだと思っており、利己的でも許されると思っているのです。
自己憐憫な人が嫌われる理由
自己憐憫な人が嫌われる、というのはよく聞く話ですが、どうして嫌われてしまうのでしょうか。空気が読めない、自分に非がないと思っているといった理由が挙げられます。ここでもっと詳しく見てみましょう。
空気が読めない
空気を読むことができません。そのため、その場の空気にふさわしくない発言をして、場を凍らせてしまうこともあります。本人はまったく悪気がないのですが、だからこそ始末に負えません。
楽しく盛り上がっているような場でも、突然自分の不幸話を始めてしまうようなことがあります。周りとしては、とりあえず聞いてあげるしかありませんし、冷え切った場になってしまうでしょう。このようなことがよくあります。
他人を思いやることができなそう
利己的な考えをしている人が多いため、人を思いやることができないと思われがちです。実際にはそうでもないのですが、そのような人がいるのも事実でしょう。
自己憐憫な人は、かわいそうな自分のことが大好きです。自分大好き人間で、それが発言の端々に現れることも少なくありません。そのため、自分のことばかりで、人のことは思いやれない人、と思われてしまうのです。
また、それにより職場で孤立をしてしまう、という方は以下の記事から対処法をチェックしましょう。
自分に非がないと思い込んでいる
これも人によるかもしれませんが、自分が悪いことをしたとしても、非がないと思う人もいます。
また、自分には非がないと過度にアピールしてしまうこともあるため、そういう部分が嫌われるのでしょう。周りも気を遣って悪くないよ、と慰めますが、内心は腹立たしく思っていることがあります。
失敗の責任を他人になすりつける
失敗を認めること自体が少ないですし、他人に責任をなすりつけてしまうことがあります。他人から評価されたいと考えるタイプですし、被害者意識も強いため、自分が率先して責任を認めるということはありません。
その場を切り抜けるためなら、仲の良い友人でも責任をなすりつけてしまうことがあります。このようなことをしてしまうため、自己憐憫の人は嫌われてしまいます。
自己憐憫な人の特徴
自己憐憫の人には、どのような特徴があるのでしょうか。自分大好きで、ストレス耐性が低い、周りから評価されたいなどが挙げられます。
ここでは、自己憐憫の人の特徴についてまとめてみました。
自分大好き
ナルシスト、と言えるほど自分のことは大好きです。悲劇に翻弄されている、不幸な自分のことが好きで堪りませんし、そんな自分を慰めてあげたいのです。また、周囲から自分がどう見られているかを異様に気にします。
とにかく自分が大好きなので、見た目ばかりに気を遣うことも少なくありません。外見ばかりに気を遣い、中身を磨こうとしないので、内と外のバランスは極めて悪いと言えます。共感力もないため、他人からどう思われているかも理解できません。
ストレス耐性が低い
ストレス耐性はあまり高くありません。そのため、過度のストレスにさらされてしまうと、体調を悪くしてしまうこともあります。ちょっとしたストレスでも体調に顕著に表れてしまうことも少なくありません。
ストレスに弱いことも、自分ではかわいそうだと思っています。一生懸命頑張っているのに、どうして自分がストレスを感じなくてはならないのか、と考えているのです。
幼少期に褒められなかった
自己憐憫になる理由はまちまちですが、多くのケースでは幼少期の家庭環境に原因があると言われています。親や親戚など、身近な人から褒められた経験が少ないと、自分は褒められない人間だと考えるようになるのです。
認められない人間、褒められない人間と考えてしまうようになり、どうせ自分はダメな人間だと思うようになります。幼少期のもっとも褒めてほしい時期に、褒められる経験が少ないようだと、自己憐憫になることが多いです。
他人から評価されたい
人から認められたいという気持ちは、人一倍強いです。幼少期に褒められず、認められなかった経験から、他人からの評価を得たいと考えるようになっています。
人から評価されたい、という想いは強いものの、そのための具体的な努力はしていないことが多いです。結局は、自分はかわいそうな人間、ダメな人間だという結論に至ってしまい、努力を怠ってしまいます。努力はしないけど、評価はされたいと思っているのが特徴と言えるでしょう。
また、褒められたいと感じる方は、以下の記事から対処法をチェックしましょう。
被害者意識が強い
被害者意識が強いのは自己憐憫な人の大きな特徴です。「どうして自分ばかりこんな目に」と思ってしまいますし、世界中の不幸が自分に押し寄せているんじゃないかと考えています。
被害者意識が強いため、すぐ人のせいにしてしまうことも多々あります。私のせいではない、すべて他人が悪いんだと考えてしまうのです。また、被害妄想も強く、自分は誰よりも不幸だと考えてしまいます。
かまってちゃん
とにかく人に構ってほしいと考えています。構ってもらうためには、自分が悪目立ちすることもいっさい気にしません。周りの迷惑を顧みることもありませんし、構ってもらうためにさまざまな不毛な努力をします。
構ってもらうためには、場の空気を読まないこともあります。必要のないことをその場で言ってしまい、他人を不快な気持ちにさせることもあるでしょう。かまってちゃんなので、下手に相手をしてしまうとターゲットにされてしまいます。
執着心が強い
執着心がとても強いです。依存とも言えるでしょう。人に対して依存してしまう傾向がありますし、何をするにも人と一緒じゃないとイヤ、というケースもあります。
変に優しく接して、相手をしてしまうと、依存されてしまう恐れがあります。一度依存されてしまうとしばらく粘着されますし、大変な目に遭ってしまうかもしれません。
自己憐憫な人とうまく付き合う方法
自己憐憫な人とは、なるべく距離を置いた方が良いのですが、それができないケースもあるでしょう。同じ職場で働いている人の中に、このような人がいる場合だと難しいですよね。
ここでは、自己憐憫な人とうまく付き合う方法についてご紹介します。
他人の評価を押しつけない
他人の評価を押しつけてしまうと、それが被害者意識を増幅させるきっかけになることもあります。
そうなると余計に面倒なことになりますし、かまってちゃん度も増してしまうでしょう。人から評価はされたいと思っていますが、他人の評価を押しつけられたいとは思っていません。
ポジティブな声かけを意識する
基本的にネガティブに物事を考えてしまう傾向にあります。そのため、適当に挨拶したり、暗い雰囲気で声かけしたりすると、「嫌われているのではないか」と勝手に思い込みます。そうならないよう、できるだけポジティブな声かけを意識することが大切です。
ポジティブな接し方をすると言っても、グイグイいく必要はありません。どちらかと言うと、あまり関わらない方がいいので、あくまで声をかけるときには多少明るく、ポジティブに、といったレベルです。
長所を褒める
まずは長所を見つけてあげましょう。自己憐憫な人は短所の方が目立ってしまいますが、探せば長所も見つかるはずです。1つでも長所を見つけることができれば、あとはそれを褒めてあげてください。
幼少期に褒められたことがないという方が多いので、褒められると喜びます。自分のことを理解してくれている、認めてくれていると感じるのです。しかし、あまり褒めすぎてしまうと依存される可能性があるので、そこは注意してください。
敵視されたらそっとしておく
自己憐憫な人に敵視されるようなことも考えられます。厳しいことを言ってしまった、イライラしてつい本音が出てしまったということもあるでしょう。このようなときは、できるだけそっとしておいた方が無難です。
何とか状況を改善しようと、行動を起こしてしまうと状況が悪くなることもあります。しばらくそっとしておけば、またいつもの調子に戻るでしょう。いつまでも敵視して根に持っているようなら、本格的に関わらないようにした方がいいです。
粘着されたら周囲に相談する
自己憐憫な人に優しくしたり、共感したりすると粘着されることもあります。依存されて、何をするにも離れないということにもなりかねません。こうなると面倒なので、なるべく早く周囲に相談した方が良いでしょう。
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自己憐憫をしてしまう人へ。オススメの二つの診断を紹介
自己憐憫をしてしまう人のために、ぜひしていただきたい二つの診断をご紹介します。まずは自己分析をすることから始めてみてください。
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まとめ
自己憐憫な人は常に自分がかわいそうだと思っています。また、空気を読めない、人に責任をなすりつけるようなこともあるので嫌われます。自分が大好きで、常に周りに認められたいと思っているのも特徴ですね。
ここでは、自己憐憫な人とうまく付き合う方法についてもお伝えしたので、もし周りにこのような人がいるのなら、ぜひ参考にしてください。