便利なめんつゆ、代用品はどんなものがある?
いつも変わらない味を引き出してくれる合わせ調味料、めんつゆ。
その名の通り、うどんやそばといった麺類から丼もの、煮物など和食に幅広く利用できますよね。1つあれば料理の味を簡単に決めることができるので、キッチンに常備している家庭は少なくないでしょう。
万能ともいえる調味料のめんつゆですが、実は家庭にある他の調味料でも代用することができるんですよ。
①白だし
煮物に色をつけたくない時に主に使われる調味料で、料亭や関西地方の家庭料理で好まれ使用されています。塩味が強く感じられるので、甘み成分を加えるために砂糖やみりんを加えるのがおすすめです。
②すき焼きのたれ
白だしとは反対に甘みが強く、しょうゆやだし汁で伸ばして使います。
③ポン酢
そのままでは酸味の強いポン酢も、加熱することで酸味を飛ばしめんつゆの代わりとして使うことができます。加熱後に味見をして、足りない塩分や甘みを加えるといいでしょう。
④納豆のたれ
冷蔵庫のポケットに眠っていたりすることもある納豆のたれも、実はめんつゆの代用品に使えるアイテムです。メーカーごとに多少の違いはありますが、白だし同様に味を調整して使用することができます。
冷蔵庫にあるもので好みに合わせためんつゆを作ることも可能!
上記ではめんつゆの代用品になるものを4つご紹介してきましたが、運悪く冷蔵庫の中に見当たらない…なんてこともあるかもしれません。
そんな時は、もっと身近な調味料を使って自分だけのオリジナルのめんつゆを作ることも可能です。めんつゆを作るなんて難しそう…そう考える方も多いかもしれません。しかし、めんつゆの材料となるものは思っている以上にシンプル。
めんつゆの主な材料
・だし
・酒
・砂糖
・みりん
・しょうゆ
めんつゆは基本的に上記の材料で作られています。あとは自分の好みや使いたい料理に合わせて調合のバランスを整えるだけなので、なんだか簡単に作れそうな気がしてきませんか。
覚えておけば、料理シーンで活躍すること間違いなしのレシピを以下からご紹介していきます。ぜひ毎日の料理に役立ててくださいね。
めんつゆ代用品レシピ① 濃縮つゆ
濃縮つゆは、簡単にいうと「だしの効いたしょうゆ」で「濃縮だし」のことです。
この濃縮つゆを薄めて使ったり自分好みの調味料を加えることで、難しく感じる和食の味付けが簡単にできるようになります。
材料と作り方
しょうゆ・・・カップ3
酒・・・カップ1/2
砂糖(みりんでも可)・・・カップ1/2
削りがつお・・・30g
だし昆布・・・10cm角3枚
濃縮つゆの作り方
①全ての材料を鍋に入れ、弱めの中火にかける。
②煮立ったら、約5分煮たのちにこす。
③煮沸消毒した容器に入れ、冷めたら冷蔵庫で保管すれば2〜3週間保存できます。
めんつゆ代用品レシピ② 八方だし
八方だし、という名前を聞いたことがある方はあまり多くないかもしれません。八方だしとは、食べた時に丁度いいと感じるよりも薄味で、材料を煮炊きする際に使用するだしがよく効いた調味料です。
どんな材料にでも合う(四方八方に使用できるという意味。どんな人にでもいい顔をする人のことを八方美人って呼びますよね。)ので、こんな名前がついています。八方地、八方汁と呼ばれることもあります。
今回ここでご紹介する八方だしは4種類。料理に合わせて使い分けてくださいね。
◆塩八方だし
素材にしょうゆの色をつけることなく仕上げることができます。煮物などで素材の色を綺麗に出したい時におすすめです。
材料
だし・・・500ml
酒・・・50ml
みりん・・・50ml
塩・・・小さじ1 (5g)
◆酒八方だし
白身魚や貝など魚介類の煮物によく使います。生臭さを抑えるために酒をたっぷり使うのが特徴です。
材料
だし・・・400ml
酒・・・600ml
みりん・・・100ml
塩・・・小さじ1 (5g)
濃口しょうゆ・・・大さじ2 (30ml)
薄口しょうゆ・・・大さじ2 (30ml)
◆濃口八方だし
しょうゆの香りを活かしたい時に使うのが濃口八方だしです。
材料
だし・・・500ml
酒・・・50ml
みりん・・・100nl
塩・・・小さじ1 (5g)
濃口しょうゆ・・・大さじ2 (30ml)
◆薄口八方だし
薄い味付けで上品に仕上げたい時におすすめなのが薄口八方だしです。
材料
だし・・・500ml
酒・・・50ml
みりん・・・50ml
塩・・・小さじ1/2 (2〜3g)
薄口しょうゆ・・・大さじ2 (30ml)
各種八方だしの作り方
①素材や料理の種類に適した八方だしの材料を混ぜ合わせる。
②料理に使用する。
※材料となるだしは、自分の好みのものを用意しましょう。
めんつゆ代用品の作り方のポイント
便利で使いやすい万能調味料なイメージのめんつゆですが、実はコスパが高かったり味付けがワンパターンになってしまったりという難点もあります。
今回ご紹介しためんつゆの代用品のように料理に合わせて材料の調合を変えたものを使えば、料理の美味しさをさらに際立たせることができる他、市販のめんつゆの購入するコストをカットすることも可能です。
煮立たせNG!火加減には細心の注意を
めんつゆの代用品の作り方で共通するポイントがあります。
それは、煮立たせないこと。煮立たせてしまうと、上品なだしの風味が飛んで行ってしまいます。和食の醍醐味ともいえる旨み成分が感じにくくなってしまうので火加減には十分注意して作るようにしましょう。
だしは数種類の組み合わせがGOOD
上品で繊細、そして奥深い味付けを可能にしているのが、だし。
だしを取るのは面倒に感じるは多く、ついだしの素のような手軽な方法を取る方もいるかもしれませんが、料理の味を左右させている非常に大きなポイントです。なるべく素材からだしを取ることで、料理の格を上げることが可能であるといっても過言ではないでしょう。
だしを取るための昆布がなければ、昆布茶で代用することも可能です。また、削りがつおの使用が面倒であれば、パックの鰹節を急須に入れ80℃くらいのお湯を注げば簡単にだしを取ることができます。
だしには、アミノ酸系グルタミン酸(昆布やたまねぎなど)、グアニル酸(しいたけなど)、イノシン酸(かつお節、サバ節といった魚やお肉など)を組み合わせることで、相乗効果によって単体でだしを取るよりもより強い旨み成分を得ることができます。
さいごに
今回ご紹介しためんつゆの代用品は作り置きもできるので、1度作ってしまうと毎日の料理がとても楽になります。
いつもよりも上品で味わい深い味付けに、恋人や家族はきっとあなたのことを料理上手と認めざるを得ないでしょう。日々の健康のためにも、見えづらい化学調味料や過剰な塩分がない手作り調味料は役立つはずです。
初めはレシピ通りに作っていためんつゆの代用品も、手慣れてくれば次第に自分好みに調整できるようになってきます。ぜひ自分好みなオンリーワンの調味料を作ってみてくださいね。