妊娠中にダイエットする前に
妊娠中にダイエットをするならば、事前知識として頭に入れておきたいことがあります。お腹の赤ちゃんに影響がないことが大前提になるため、注意点を意識して無理のないダイエットを心がけるようにしましょう。
妊娠中の体重増加のペースは適正か確認する
妊娠中のダイエットに取り組む際には、まず体重増加のペースが適正かどうかをま確認してください。妊娠すると体重増加は避けられませんし、それが普通です。妊娠による適正な体重増加なのに無理にダイエットをしてしまうと、本人の身体はもちろん、赤ちゃんの身体にも影響が出ることがあるので注意しましょう。
妊娠中の体重増加は当たり前のため増えすぎない努力程度に止める
妊娠中の体重増加は「当たり前のこと」です。赤ちゃんがお腹に入っているので当然重くなりますし、赤ちゃんに栄養を送るためにしっかり食べるので体重も増えます。
それはあくまでも自然なことなので、過度に太っていなければ妊娠中のダイエットは必要ありません。妊娠中のダイエットは、体重の増加が過度にならない程度に抑えるためのものと考えてください。
医師にダイエットをすすめられていない限り自己判断はしない
ダイエットをする場合は、担当の医師に必ず相談してください。過度に体重が増加している場合は、医師の方からダイエットを打診してくることもあります。そうでない限りは普通の標準妊娠体型だといえるので、無理なダイエットはしないでください。
鏡の前に立ってみると「かなり太ってしまった」と落ち込むかもしれません。ただ、出産して日常生活が戻ってくれば、自然と体重も戻っていくことが多いです。くれぐれも自己判断で「ダイエットした方が良いかも」と思い込まないようにしましょう。
バランスのとれた食事をとる
よく「妊娠すると食の好みが変わる」といわれており、今までまったく食べたくなかったものが食べたくなることもあります。また、普段の食生活から大きく変わるということもあり、好きなものだけ偏って食べてしまうケースもあるでしょう。
しかし、妊娠中はバランスの良い食事を心がけることが重要です。栄養素の豊富な緑黄色野菜はもちろん、フルーツなども取り入れ、さらに肉類や魚類、豆類などもバランスよく食べましょう。栄養素をコントロールするだけで、体調も全然違いますし、赤ちゃんの健康も根本から変わってきます。
妊婦の体重管理を成功させるオススメの習慣
体重管理を成功させるためには、習慣を作っていくことも重要です。妊娠すると動くことが減ってくるので、今まで通り生活することができなくなります。そのため、妊娠中は妊娠している身体に合わせた習慣が重要です。
毎日体重計に乗る
どうしても体重が気になる場合は、体重計に毎日乗るようにしましょう。これは日々の体重の変化を観察するためにも良い習慣です。お腹の中の赤ちゃんと合わせて増加しているようであれば問題はありません。
毎日乗っていると体重の変化にも敏感になり、過度な体重増加に気付くことができます。暴飲暴食を控えるきっかけになり、ダイエットのモチベーションにも繋がっていくでしょう。
アプリを活用して食事管理・体重管理をする
アプリを活用して食事管理や体重管理をするのも効果的な習慣です。近年は妊娠中に活用できるアプリも多く出てきています。グラフや表で体重を管理したり、食べたものを記録したり、妊娠中の体の変化を観察したりといった機能を活用すれば、ダイエットにも取り組みやすくなるでしょう。
また、記録したデータを参考にすることで、自分の身体に起きている変化を主観的かつ客観的に見ることができます。データがあれば医師に相談する時にも活用できるので、ダイエットに限らず体調管理方法として有効です
妊娠中の食生活について学ぶ
自治体や病院によっては、栄養教室など妊娠中の女性が適切な食生活を学べる場が設けられています。妊娠中に取るべき適切な食事について学ぶことはダイエットにも繋がるため、基礎知識を身につけておくのも重要でしょう。
近年はインターネットを活用して独学で調べることもできますが、自治体や産婦人科病院などであれば、同じく妊娠して悩んでいる女性とも交流が持てます。そこからママ友になったりすることもあるので、同じ悩みを共有できる場としてもおすすめです。
代謝が上がるウォーキングなど軽めの運動をする
激しい運動はできませんが、妊娠中にウォーキングをするのは効果が期待できます。無駄な脂肪を落としてくれるのはもちろん、基礎代謝が高くなるので太りにくい身体を作っていくことができます。ウォーキングは外に出る機会が増え、気持ちもリセットできてストレス解消になるという点でもおすすめです。
また、適度な運動すれば健康促進にもなり、血液循環が良くなり、赤ちゃんに届く栄養も多くなるかもしれません。まずは短い時間から散歩感覚で始めてみてください。
妊婦の体重管理を成功させる食事の工夫
体重管理を成功させるためには、食事を工夫することが必要です。妊娠してから暴飲暴食をしてしまうと本人だけではなく、赤ちゃんにも影響が出てしまいます。適切な食事をとるためのコツをおさえて実践してみてください。
和食を中心とした食生活をする
洋食が中心の食生活を送っていると、塩分過多になったり糖質過多になったりしやすくなります。基本的にはビタミン・ミネラル・タンパク質をバランスよく摂取できる和食を中心とした食生活にしましょう。和食ならばカロリーも抑えられるので、ダイエットせずとも理想の体型を維持しやすいです。
ただ、日本食の中には味付けが濃く塩分が多いものもあるので、塩やしょうゆ、みそなどの調味料の過度な使用には注意しましょう。
ゆっくりよく噛んで食べる
ゆっくりよく噛んで食べることによって、満腹中枢が刺激されます。その結果、食べ過ぎなどを抑えることにも繋がります。お腹が空いているとガツガツ食べてしまいがちですが、早食いは消化不良を引き起こすほか、太る原因になるので注意してください。
よく噛んで食べることによって消化吸収が促進され、赤ちゃんに届く栄養も適切にコントロールできます。咀嚼回数は30回以上を目安によく噛んで食べる習慣をつけましょう。
食欲が控えられない時はダイエット食品を取り入れる
どうしても食欲が抑えられないという時には、ダイエット食品を取り入れてみてください。近年はダイエット向けのカロリーが抑えられた食品も多くなっていますが、それらであれば過度な体重増加を避けつつ、お腹いっぱい食べることもできます。
もちろん、ダイエット食品だからと言っても摂取し過ぎると身体に良くないので、あくまでも食欲が控えられない時だけにしましょう。
また、妊婦によくないものが入っていないか確認したり、担当の医師に確認してから取り組んでください。
おやつには食物繊維が多く含まれているものを選ぶ
食物繊維を多く含む食べ物を食べることで、お通じが良くなるのはもちろん、身体の巡りが良くなります。食物繊維はシャキシャキした心地良い食感もあって食欲増進になりますし、身体全体のデトックスも促進してくれるといわれています。
おやつを食べる場合には、ぜひ食物繊維の多いものにしましょう。口が寂しい時などには、茎わかめなど、食感も楽しめる食物繊維の豊富な食べ物がおすすめです。
妊娠中にオススメのヘルシー手作りおやつレシピ
お腹が減ったときにはやはりおやつが食べたくなるもの。しかし、適切な体重を維持するためには、カロリーを抑えつつおやつを楽しみたいところです。ここでは妊娠中におすすめのヘルシーなおやつを紹介します。
さつまいもはちみつレモン
食物繊維が豊富で栄養価も高いサツマイモは、妊娠中にとてもおすすめの食材です。
とても簡単にできるのでトライしてみてください。
ノンフライポテトチップス
妊娠中は油の過剰摂取は避けたいところ。しかし、ポテトチップスなどジャンクなおやつを食べたいという時もあるでしょう。そんな時はノンフライのものがおすすめです。
ヘルシーなのに美味しくておすすめです。
おからバナナケーキ
おからは健康に良い食材で、それを使ったバナナケーキはヘルシーおやつとしておすすめです。
牛乳寒天
ダイエットを意識するなら、お腹の中で膨れてくれる寒天がおすすめです。牛乳と寒天、みかんなどの果物と水、砂糖で作れるので試してみてください。妊娠中の気分転換として、こういう簡単なデザートを作ってみるのもよいでしょう。
うどんドーナツ
ドーナツはカロリーが高くて食べられないのですが、どうしても食べたい時にはうどんを使って作ってみましょう。
簡単ヘルシー♡トースターでうどんドーナツ by 15makiart
妊娠中のダイエットの注意点
妊娠中にダイエットしたい気持ちもわかりますが、過度なダイエットは厳禁です。ついやってしまいがちなことも多いので注意しましょう。そんな妊娠中のダイエットの中でも、特に注意しておきたい点について紹介します。
赤ちゃんに栄養を送るために食べないダイエットはしない
赤ちゃんに栄養を送るというのが妊婦の最大の役目です。そのため、単に食事量を適正以下に制限するダイエットはおすすめしません。ダイエットをするのなら、バランスの良い食事を意識しつつ、食べる量を減らさずに痩せられるようにすることが重要です。
栄養が偏ってしまってもいけないので、暴飲暴食ももちろん避けましょう。妊婦は赤ちゃんに栄養を送るために普段よりも食欲が出て多く食べてしまいがちですが、食べ過ぎには注意しつつ、過度な食事制限によるダイエットもしないようにしましょう。
激しい運動はしない
適度な運動をすることは大切ですが、激しい運動は避けるのが賢明です。ダイエットの基本は運動することですが、妊娠中は自分ひとりだけの体ではありません。お腹の中にいる赤ちゃんは羊水に満たされているとはいえ、激しい振動や衝撃、圧迫には弱いです。
また、激しい運動をするということは、その分転倒など怪我をしてしまう確率を高めてしまいます。転んでお腹を地面にぶつけてしまうと、赤ちゃんの身にも危険が及んでしまうでしょう。運動するにしても、ウォーキングやエクササイズなど軽いものだけにしてください。
刺激の強いダイエットサプリの服用はしない
ダイエットサプリは年々新しい商品が開発されてきており、より効果の強いものも多くなっています。妊娠前にそういったサプリで体型維持をしていたという方もいるかもしれませんが、刺激の強いサプリを服用するのは危険です。赤ちゃんにどのような影響が出るかわかりません。
天然由来を自慢にしているサプリもありますが、それでも赤ちゃんにとっては害になってしまうこともあるので、サプリなどの服用は避けるのがよいでしょう。どうしてもという場合は医師に相談して、服用しても大丈夫かどうか確認をとるようにしてください。
必ず担当の医師と相談しながらダイエットする
妊娠中にダイエットをする場合は、必ず医師に相談することが大切です。医師は妊婦の体調を常に管理しているため、やってはいけないことと、やっておくべきことを指示してくれます。その指示に従って行動するのが大原則となります。
「ちょっとくらい良いかな」と思うこともあるかもしれませんが、それによってお腹の中の赤ちゃんに影響が出てしまっては、笑い話では済みません。妊娠しているという自覚を持ち、どうしてもダイエットをしたい場合には医師の管理下で行ってください。
まとめ
妊婦の方の中には、自分の体形を気にしているという方もいるでしょう。しかし、原則としてダイエットは出産してから行う方が安心です。どうしても妊娠中にダイエットしたいという場合は、こちらの記事で紹介したことを参考に慎重に取り組んでみてください。