トマトダイエットの効果とは?
トマトには健康にいい影響を与えるファイトケミカル「リコピン」が含まれており、体内の活性酸素を除去しアンチエイジングや生活習慣病の予防・改善の効果が期待されています。
リコピンは、抗酸化で有名なアスタキサンチンやβ-カロテンよりも高い抗酸化力を持っているので積極的に撮りたい栄養その1つです。
トマトにはビタミン類も豊富で、ビタミンB1は糖質の代謝、ビタミンB2は糖質や脂質の代謝に必要で、ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせません。日本人に不足しがちなカリウムも豊富に含まれているため、むくみの改善や高血圧予防などにも役立ちます。
トマトダイエットに期待できる効果をもう少し掘り下げてみましょう。
効果① 脂肪燃焼
トマトには、脂肪を燃焼させる成分13-oxo-ODA(リノール酸/不飽和脂肪酸の一種)が含まれていることが京都大学の研究で報告されています。
これは特にトマトジュースに多く含まれていることがわかっています。
効果② 腸内環境の改善
ペクチンという食物繊維が、トマトには多く含まれています。ペクチンは整腸作用があり、腸内環境の改善に役立ちます。
効果③ 美肌
トマトの赤い色素リコピンは、β-カロテンと同じカロテノイドの一種です。
活性酸素を除去する強力な抗酸化作用を持っており、トマトジュース1缶を12週間飲んだ方において角質層状態の改善や目の下のシワが減少したという実験報告もあります。
効果④ むくみ防止
むくみを引き起こす主な原因の1つは塩分の摂りすぎ。体内の余分な塩分を排出するカリウムが不足することで起こります。
トマトにはカリウムが豊富に含まれているので、むくみの改善や予防に役立ちます。
効果⑤ 皮膚や骨の強化
トマトに多く含まれるビタミンCは、コラーゲンというたんぱく質合成に不可欠。皮膚や骨の健康を維持したり、傷の修復をサポートします。
トマトダイエットを実践する上でのポイントや注意点
トマトダイエットを効果的に取り組むにはトマトジュースがおすすめ
トマトのリコピンが体の中で効果を発揮するには、まず体内に吸収される必要があります。
しかし、リコピンは消化酵素の働きを受けにくい細胞壁に守られ、分解されにくい状態で色素として存在しています。そのため、吸収しやすくするための工夫が必要になります。その工夫とは…
トマトジュースで摂取すること。
生の状態で食べるのもいいですが、それよりも加工されたトマトジュースで摂取する方がリコピンの吸収率がアップします。しかし、いくつかの注意点もあるのでしっかり念頭におくことが必要といえます。
トマトジュースは無添加で
トマトダイエットでトマトジュースを飲む際には、食塩や砂糖が添加されているものは避けましょう。成分表をしっかり確認することが必要です。
食前に飲むのがおすすめ
トマトダイエットの際、トマトやトマトジュースは他の食事を食べる前に摂るのがおすすめです。満腹感が得られ食べ過ぎ防止にも繋がります。
3食の食事ごとにトマトジュースを取り入れることで、リコピンをよりたくさん摂取できます。特にリコピンの吸収は朝が最も優れているといわれています。普段は朝食を取らない方も、トマトダイエットを機に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
効果的にダイエットできるトマトダイエットのやり方
トマトダイエットの基本ルール
毎食1個(約150g)のトマトを食べる or トマトジュースを200nl飲む
ゆっくりと効果がでてくるダイエット法なので少なくとも3ヶ月、できれば6ヶ月継続することをおすすめします。
また、トマトは体にいいからといってトマトだけを食べるのはNGです。必ずお肉や魚、穀物、他の野菜などとバランスのいい食事を心がけることがより効果を出すポイントです。
①油と摂る
リコピンは脂溶性のため、油と一緒に摂取することで効果的に吸収することができます。
トマトとオリーブオイルの組み合わせは南欧・地中海料理の代表ですが、動脈硬化によって引き起こされる心血管疾患の要望効果が高いという研究データも明らかになっています。
②加熱する
リコピンは加熱することでより吸収しやすい構造に変化し、効率よく摂取することができます。
さらに加熱によってトマト内のグルタミン酸が増加し、旨みがアップします。
トマトダイエットにおすすめの簡単レシピ4選
トマトダイエットでは、基本のルールさえ守ればどんなふうに食べてもOKです。生のまま、トマトの缶詰、トマトジュースなどお好きな食べ方で食べてください。
強いていうなら、リコビンは油に溶ける性質があるので加熱した方が吸収が高まります。ただ、油はカロリーが高いので多量に使わないよう注意しましょう。
①焼きトマト
オリーブオイルをかけて焼くことで、リコピンの吸収率がアップします。また、加熱により旨み成分のアップするので、シンプルな調理法ながら非常に満足度の高い一品になるでしょう。
【材料】
- トマト・・・1個
- ハーブソルト・・・適量
- オリーブオイル・・・適量
【作り方】
①トマトのヘタをくり抜き、横半分にカットする。
②トマトの切り口にハーブソルトとオリーブオイルを振りかける。
③オーブントースターで10〜15分焼いたら出来上がり。
②シンプルトマトサラダ
作り置きメニューにも便利なシンプルなトマトサラダは、適量の塩によって甘みが際立つのでとても食べやすくなります。少量のにんにくでイタリアン風に。
【材料】
- トマト・・・1個
- オリーブオイル・・・大さじ1
- 酢・・・小さじ1/2
- 塩こしょう・・・適量
- にんにくみじん切り・・・少々
【作り方】
①トマトを1口大にカットする。
②ボウルに全ての材料を入れて軽く混ぜ合わせる。
③冷蔵庫で冷やす。
③トマトミルクスープ
牛乳に含まれるアミノ酸は成長ホルモンの合成に役立ち、脂肪燃焼や筋肉強化の働きをサポートしてくれます。
また、牛乳の脂肪分でリコピンの吸収がアップする上、不足しがちなカルシウムも補うこともできるいいことがたくさんのレシピです。
【材料】
- 無添加トマトジュース・・・150〜200g
- 牛乳・・・お好みの量
- とろけるチーズ・・・1枚
- コンソメ・・・適量
- にんにく・・・適量
- はちみつ・・・少量
- ブラックペッパー・・・少量
- パセリまたはバジル・・・少量(なくてもOK)
【作り方】
①トマトジュースを器に入れ、電子レンジで温める。
②温めたトマトジュースを1度取り出し、とろけるチーズ以外の材料を全て入れてよくかき混ぜる。
③スープの上にとろけるチーズを乗せて、もう1度電子レンジで温める。
④最後にパセリ、またはバジルをふりかけたら完成。
④キノコとベーコンのトマトパスタ
時間がないときはフライパン1つでできるメニューがおすすめです。
パスタはGI値が白米よりも低く、血糖値が上がりにくい食材なのでうまく活用しましょう。
【材料】
- スパゲッティ・・・80g
- ベーコン・・・2〜3枚
- たまねぎ・・・1/4個
- お好みのきのこ・・・ひとつかみ
- ★トマトジュース・・・1/2カップ
- ★オリーブオイル・・・大さじ1/2
- ★塩・・・適量
- ★水・・・1/2カップ
- ★唐辛子の小口切り・・・ひとつまみ
- 追加トマトジュース・・・1/2カップ
【作り方】
①フライパンに★印の材料を入れ煮立たせる。煮立ったら弱火にしてスパゲッティを半分に折って入れる。
②ベーコン、たまねぎ、きのこを食べやすい大きさにカットする。
③スパゲッティをフタをして5分ほど煮たら、カットした材料と追加トマトジュースを加える。
④材料が焦げ付かないように全体を混ぜながら、フライパンの水分を飛ばしていく。
⑤最後に味見をし、必要があれば塩を加えたら完成。
さいごに
いつもの食事にトマトを加えるだけ、という簡単さが女性の人気を集めているトマトダイエット。
トマトは生のままではもちろん、さまざまな食べ方が可能なので食べ飽きるということが少なく長続きしやすいはずです。ダイエットの効果が実感できるまである程度の時間が必要ですが、無理なく健康的に行えるダイエットとしておすすめの方法です。
ぜひトマトダイエットにチャレンジしてみてくださいね。