れんこんのあく抜き・選び方・保存方法・切り方を調理師に学ぶ!

この記事の情報提供者:AKIさん
AKIさん
調理師免許を保有しており過去に5年程中華料理店で調理の仕事を行なっておりました。

壊れにくいビタミンC、ミネラル、食物繊維も多く含まれるれんこん。おせち料理の定番食材としてもよく知られています。今回は調理師の資格ホルダーであり、中華料理店での実務経験を持つAKIさん提供の情報を基に、れんこんのあく抜きについてまとめました。さらにれんこんの選び方や保存方法、切り方についても解説していますので、そちらもぜひご覧ください。

れんこんのあく抜きが必要な理由

下ごしらえとしてれんこんのあく抜きをしなければいけない理由は、2つあります。あく抜きをしなければ褐変を起こしてしまったり、食感を引き出せなかったりするためです。詳しく見ていきましょう。

褐変を防ぐ

包丁などでれんこんに切り込みを入れると、その表面から赤茶けた色に変色していく褐変が起こります。れんこん本来の白さを保ち、料理を美しく見せるためにあく抜きが必要です。なお、褐変が起こるのは、れんこんにポリフェノールの一種であるタンニンが含まれているためです。タンニンは空気に触れると酸化する性質持つため、変色してしまいます。

食感を良くする

れんこんのあく抜きをすると、食べたときの食感を楽しめるようになります。ただ、あく抜きのやり方を間違えると反対に食感を悪くしてしまうこともあります。それに加えて、れんこんに含まれている栄養素まで失わせてしまう原因にもなるため、気をつけなければいけません。

れんこんのあく抜きをする方法

れんこんのあく抜きは、酢水に浸す方法と普通の水に浸す方法の2種類があります。どちらのあく抜き方法を選ぶのが適しているのかは、料理によって違います。ここでは、れんこんのあく抜きのやり方について解説します。

酢水につける方法

れんこんを切ったら、水に少量の酢を加えた酢水に浸しましょう。食材によって浸しておく時間は異なりますが、れんこんの場合は5~6分程度浸しておけばOKです。酢水に浸すあく抜き方法は、サラダなどれんこんの色が見栄えに影響する料理を作るときに選択するのに適しています。酢のかわりにレモン汁や重曹などを使う方法もあるため、酢がないときには行うと良いでしょう。

普通の水につける方法

煮込み料理については、酢水に浸したあとに調理するとホクホクの食感がなくなってしまいます。しょうゆなどの調味料を使って味付けや色付けをする場合は褐変を意識しなくて良いぶん、あく抜きの必要はないと考えることもできます。ただ、それでも変色が気になる方はしたほうが良いです。れんこんを切ったら、普通の水に10分ほど浸しておくと良いでしょう。

れんこんのあく抜きをするときのコツやポイント

料理によって酢水に浸すか普通の水に浸すかしてあく抜きをするのも重要ですが、ほかにも押さえておきたいコツやポイントがあります。以下にまとめましたので、順番にチェックしていきましょう。

れんこんは酸素が天敵

褐変はれんこんを切ったあと、しばらく時間が経過してはじまる現象ではありません。切った直後から進んでいくため、れんこんを切ったらすぐに酢水または普通の水に入れるのが重要です。できるだけれんこんの表面を空気に触れさせないようにしましょう。

酢を上手く使う

あく抜きが必要な理由のひとつに、食感を良くする狙いがあるのはすでに述べたとおりです。酢を入れた水であく抜きをすると、れんこんのシャキシャキ感を強調することができます。れんこんのネバネバ成分が、酢とあわさることによって抑制されるためです。

あく抜きの時間を管理する

あく抜きをあまり長い時間していると、あくに含まれる栄養素を分解しすぎてしまいます。そのため、酢水に浸しておく時間の目安は守ったほうが良いでしょう。キッチンタイマーなど、アラームで知らせてくれるものがあれば時間の経過が把握できて便利です。

れんこんの正しい切り方

れんこんは切り方によって食感などに違いが出ます。定番の輪切り以外にも料理に合わせた切り方をして工夫すれば、料理の腕はグッと上がり、より料理が楽しめるようになるでしょう。

切る向きで食感に違いが出る

繊維の向きに逆らってカットするのか、繊維の向きに沿ってカットするのかによって、れんこんの食感に違いが出ます。たとえば、やわらかな食感を楽しみたければ、繊維の向きに逆らってカットするのが良いです。反対に歯ごたえのある食感を楽しみたい場合には、繊維の向きに沿ってカットするのが良いでしょう。

料理によって切り方を使い分ける

たとえば、きんぴらなどれんこん本来の食感を残した場合には、少し大きめの半月切りにします。煮物など味をしっかり浸透させたい場合には、表面積を大きくする乱切りが適しているでしょう。さらに炒めものについては、歯ごたえを良くするために繊維に沿わせて縦切りが良いです。そのほか、サラダを作るときは、シャキシャキ感を出すために薄い輪切りにすると良いでしょう。

皮をむくのがおすすめ

れんこんは皮を取り除かず食べても問題ありませんが、かためで歯ざわりがイマイチです。皮をむけばかたさや泥の汚れが一緒に取れて、白くきれいな面を出し、味なじみが良くなります。れんこんの皮はピーラーを使用すれば、薄くなめらかにむけるためおすすめです。

豆知識:れんこんと鉄鍋は相性が悪い

調理するときに鉄鍋を使って加熱調理すると、れんこんに含まれているポリフェノール類のタンニンが、鍋の鉄分と結合してタンニン鉄が発生します。すると、れんこんの色が紫や黒に変色してしまうのです。このことから、れんこんを調理する際には鉄鍋の使用は避けたほうが良いといえます。

上手なれんこんの選び方

スーパーなどでれんこんを買うとき、手に取って見た目や感触、重量感をチェックして選ぶことによって、美味しくきれいな料理作りに繋がります。なにに注目すべきか、ここで把握しておきましょう。

購入OKなれんこん

手に取ったときにかたくしまりがあり、重みがあるれんこんが良いです。また、見た目では傷や色ムラがなく、太さが十分にあるものを選びましょう。また、節の見た目については切られて断面が見える状態になっていないもの、または切り口が小さく白いものが良いです。そのほか、れんこんの穴については小さめで、大きさがバラバラではないものを選びましょう。

購入NGなれんこん

購入OKなれんこんと逆の特徴を持っているものは、買うのを避けたほうが良いことになります。たとえば、断面や穴の内側に変色が起こっていれば、鮮度が低下していると判断できるためです。それ以外の要素についても、購入OKのものと反対の印象を受けるれんこんは品質が良くないため、購入は避けるのが良いでしょう。

長持ちさせるれんこんの保存方法

1回ですべて使いきれなかったれんこんや、すぐに使う予定のないれんこんを長くもたせるには、ちょっとしたコツがあります。ここでは冷蔵保存と冷凍保存のやり方についてご紹介しましょう。

冷蔵保存

カットしてあるれんこんは、切り口をしっかりラップで覆い庫内の野菜室に入れておきます。または、水を入れた密閉容器にれんこんを浸し、フタを閉めておく方法でも良いでしょう。そのほか、土がついた状態のれんこんや、丸ごとのれんこんを手に入れたときには、表面の乾燥を防ぐために濡れた新聞紙で全体をくるみます。その上でビニール袋に入れ、野菜室に置いておくと良いでしょう。

冷蔵保存で7日ほどはもってくれますが、水に浸しての冷蔵保存ではビタミンCが逃げていくため、次の日には使いきりたいところです。

冷凍保存

適当な形にカットしたあとれんこんを酢水に浸します。そうしてあく抜きあと水気を拭き取り、冷凍用保存袋に入れましょう。なお、酢水に長くれんこんを浸していると酢のニオイがついてしまうため、この点には気をつけなければいけません。冷蔵保存に比べ長くもちますが、ひと月を目安に使いきってしまいましょう。

まとめ

れんこんを選ぶ段階から鮮度が高いものを購入し、さらに作る料理に合わせてあく抜きを行えば、きれいな白色やホクホク、シャキシャキの食感が楽しめます。切り方も工夫すれば、より食感や味のしみこみが良くもなります。保存方法も含め今回ご紹介した内容を参考に、れんこんを上手く扱えるようになりましょう