学資保険の加入タイミングと受け取るタイミングとは【FPが伝授】

将来の教育資金を貯める方法として昔から王道の学資保険。昨今の長引く低金利により加入率が低下傾向にあるものの、それでもなお、半数近くのご家庭が利用されています。

こちらでは学資保険とはどのようなもので、どのように選べばよいのかアドバイスしていきますので是非参考にしてください。

学資保険とは

学資保険とは、子どもの成長とともに将来的に必要となる教育資金を、計画的に準備するための貯蓄型保険、金融商品です。

親(祖父母も可能)が契約者、こどもや孫が被保険者となって加入します。

月払いや年払いなどで保険料を支払うと、中学、高校、大学等の受験費用や進学する際、または在学中など教育資金が必要となるタイミングでまとまった資金を受け取ることができます。

また、契約者に万が一のことがあった場合、その後の保険料の払い込みの必要がなくなり、学資金は予定通り受け取ることができるため、こどもや孫に確実に教育資金を残してあげることが可能です。

子どもがケガなどをした際の医療保険の特約も付けることができます。

ソニー生命の子供の教育資金と学資保険に関する調査(2014年~2018年)では、学資保険の加入率が2016年の60.6%をピークに少し低下しているものの、約半数のご家庭が子どもの教育資金を確保するために学資保険を活用しているということがわかります。

学資保険に加入せず、定期性貯蓄や金融商品だけで教育資金を貯めようとしているご家庭ではマイホームを買うときの頭金や車の購入、住宅ローンの繰り上げ返済などに教育資金として貯めておいたお金を使ってしまうケースが目立ちます。

いっぽうで、学資保険であれば、他の用途に流用しにくいという点でも、教育資金を貯めるのに向いている方法だと言えます。

学資保険はいつ加入するべきか

学資保険は子どもが生まれたらすぐに加入

学資保険は子どもの年齢がなるべく低年齢のうちに加入されることをおすすめします。

契約条件にもよりますが、早ければ早いほど月々の保険料も安くすみ、保障も契約時から発生するためです。

万一、契約者が亡くなったり高度障害状態になった場合でも、その後の保険料支払いの免除や保険金の受け取りが可能なため安心です。

また、被保険者にあたる子どもの年齢が上がると月々の保険料負担が大きくなってしまうばかりでなく、そもそも子どもが小学校にあがる6歳頃には加入できなくなる商品がほとんどなので、加入したいと思ってもできません。

もちろん、7歳以降でも加入できる学資保険はありますが、選択肢は限りなく少なくなってしまいます。

出産予定日の140日前から加入できる学資保険もある

ほとんどの学資保険は子どもが産まれて0歳以降から加入するものばかりですが、最近では出産予定日の140日前から加入できる『出生前加入特則』が付いている学資保険が増えてきています。

子どもが産まれる前から学資保険に入るメリット

子どもが産まれる前から学資保険に加入する最大のメリットは『ゆったりと検討することができる』点です。産後は赤ちゃんのお世話や役所関係の手続きなど慌ただしくなります。
子どもが産まれたらすぐに学資保険に入ろうと思っていたのにバタバタして遅れてしまったというご家庭も少なくありません。出産予定日の140日前(妊娠6ヵ月頃)からであれば妊婦さんの体調も大分安定してくる時期なのでゆったりと余裕をもって学資保険について検討することができます。

学資保険を受け取るタイミングはいつがベスト?

学資保険金は、教育費が一番かさむ時期までに受け取っておきたいものです。

大学に入学するために多くのお金が必要なのは、一般的には入試費用を支払う1月から、入学金と諸費用、そして前期の学費まで納めなければならない2~3月までです。

この大学入学前の短期間に大きな費用がかかってきますので、大学入学準備前には受け取ることをおすすめします。

最近は推薦入試で大学に入学するケースも多いため、高3の秋を満期時期に設定するのもよいでしょう。

こどもの将来が決まる大切な時期、資金がないがために諦めさせることのないよう、受け取り時期は、わが子の将来を見据えてタイミングを外さぬよう慎重にきちんと決めましょう。

学資保険の払済のタイミングはいつがベスト?

払済のタイミングは何を優先するかによって変わってきます。

月々の保険料を抑えたい場合

家計において、保険料にかけるお金にあまり余裕がない場合や今は余裕があっても先々高い保険料を払い続けることに不安があるご家庭は月々の保険料をできるだけ安く抑えたいものです。

その場合、満期金を受け取る直前のギリギリまで払済期間とすれば、毎月の保険料を低く抑えることができます。

保険料の総額を抑えたい場合

月々の保険料よりも、保険料の総額を抑え経済的メリットを享受したい場合は、短い期間で払済とすることをおすすめします。

また、短期間で払い納めるということは、その分保険会社側が長く運用できるということなので、返戻率も大きくなります。

中学校ぐらいまでは比較的教育費があまりかからない時期であること、児童手当の支給が中学校卒業まで続き、保険料に充当することができる点などを踏まえ総合的に考えると短期間で払い終えてしまう方がおすすめです。

学資保険の選び方

信頼できる保険会社の商品

学資保険は元本保証商品ではなく、販売保険会社が破綻した場合、満期金はおろか、支払った保険料の何割しか戻ってこないということにもなりかねません。

まずは、販売保険会社自体に信頼があり経営状態が健全であるところ、安心できる会社の保険を選びましょう。

保険会社の健全性を判断する指標として、S&P(スタンダードアンドプアーズ)やR&Iといった格付け機関の格付け、保険会社の支払い余力の充実度を数値化したソルベンシー・マージン比率などがあるので、必ずチェックするようにしましょう。

返戻率が高いもの

返戻率は受け取る学資金、満期金を保険料総額で割り、100をかけたパーセンテージで表します。
支払った保険料総額よりも、受け取る学資金や満期金の合計が多くなると返戻率が100%を超えてくるので、効率的に教育資金を準備したいということであれば、返戻率が100%以上の商品を選びましょう。

保障や特約のチェック

学資保険の特約には主に、契約者が亡くなった場合、その後の保険料の支払いが免除され満期金は受け取ることができる『払込免除特約』と契約者である親が死亡または高度障害状態になった際に所定の期間、育英年金を受け取ることができる『育英年金特約』、子どもが入院や手術をした際に入院給付金と手術給付金を受け取ることができる『医療保険特約』などがあります。

保障が厚ければそれだけ不測の事態にも対応が可能ですが、その分保険料は高くなります。

保険料が少額からできるか

家計の状況を考えた場合、どうがんばっても保険料にあまりお金をかけることができないというご家庭もあるでしょう。中途解約は元本割れする可能性が極めて高いため、確実に払込満了まで払える額で契約することが大切です。

中には満期保険金が50万円以上から設定可能な少額の学資保険もあります。

また、保険料を支払い続ける自信がないのであれば、満期保険金を200万円にするところを100万円2本などに分けて加入するという手もあります。

将来、家計が厳しくなったときに、どちらかを解約し、その解約返戻金で残りの保険料を払えるようにしておくのです。

まとめ

必要な時期までに、十分な資金準備ができていないと予定していなかった貯蓄にまで手を出したり、奨学金や教育ローンの力を借りて乗り切る羽目になります。

また教育資金の準備不足は、親の老後資金にも影響してくるので、教育資金準備で後悔しないためにも学資保険の活用を考えてみてはいかがでしょうか?