ふわふわの卵焼きを作るための4つのコツ
卵焼きを作る際に気をつけたいコツを解説していきます。このコツを覚えておくだけで、簡単にふわっとした卵焼きを作ることができるので是非実践してみてください。
コツ①卵液に出汁を加えたあと、マヨネーズを混ぜて溶かす
卵液に出汁を加えただけでもふわっと仕上がりやすくなるのですが、よりふわふわに仕上げるためにはマヨネーズを混ぜることが効果的です。卵焼きがかたくなってしまう原因はたんぱく質がかたく結合してしまうことにあるのですが、マヨネーズを加えることで熱によるたんぱく質の結合をソフトにすることができます。
そしてマヨネーズの成分の中の「乳化させた植物油」は冷めてもかたまらないため、時間が経ったあとでもふわふわの状態を保つことができるんです。それプラス、マヨネーズの成分の「酢」の効果で仕上がりの色もきれいなたまご色に仕上がります。
コツ②卵液はしっかりとこす
卵焼きをふわふわに仕上げるためには卵液をきめ細やかな状態にすることが重要です。なので焼く前に混ぜた卵をこし器やざるなどに入れて3回はこしましょう。
そうすることで卵の殻や混ざりきらなかった卵白を取り除くことができるのと同時に卵液が滑らかできめ細やかな状態になり、焼いた後がふわふわで色味もきれいな卵焼きに仕上がります。卵を混ぜる際にも泡立てないように、白身の部分を箸で切るようにしてから混ぜるようにしましょう。
コツ③卵焼き器は強火で温めておく
初めにフライパンをしっかりと温めておくことで、油がフライパンにしっかりと染み込みくっつくことを防いでくれます。なので卵液を入れる前にフライパンに手をかざすように近づけて、温かいと感じるくらいまでしっかりと熱してください。
ふわふわに仕上げるためには焼く際の火加減も大切です。焦げることを恐れて弱火にするとふわふわにならないので、最初から最後までずっと中火~強火で焼きましょう。
コツ④卵液は3回に分けてフライパンに流し込む
卵液の全体の3分の1の量を流し込んでフライパン全体に広げ、菜箸で気泡をつついて潰しながら焼いてください。それくらいたっぷり流し込むことで卵白のたんぱく質が固まり、ふわっとした厚みを出すことができます。
多くの方が卵液を4~6回くらいに分けたうえに弱火で焼こうとしますが、その焼き方では逆にぺったんこで固い卵焼きになってしまいますので注意してください。
きれいな形の卵焼きを作る「道具」のコツ
フライパンには丸形・角型などの形がありますが、その二つでは上手く焼くための焼き方が違ってきます。
四角いフライパンの方がきれいな形の卵焼きを作りやすいですが、「そのためだけに買うのはちょっと・・・」という方もきっと少なくないでしょう。そんな方のために、丸いフライパンでもきれいな形の卵焼きを上手に作るためのコツを解説していきます。
ゴムベラを使う
丸いフライパンで卵焼きを作るときはゴムベラを使うことで、きれいな形の卵焼きを簡単に作ることができます。
卵を混ぜたままの流れで菜箸を使う方もいますが、菜箸で卵を触るととても破けやすいです。それに比べゴムベラは面が広いうえに【しなり】があるので型崩れするのを防ぎ、多少卵が破けたり崩れてしまってもきれいに巻くことができます。
フライパンはできるだけ小さいものを選ぶ
丸いフライパンの場合は、フライパンが大きければ大きいほど卵の厚みが薄くなって巻くときに破れやすくなってしまいます。そのためフライパンはできるだけ小さなものを選びましょう。そうすることで卵に厚みが出やすい状態になり、きれいに整った形の卵焼きを作ることができます。
シリコンフレームを使う
それでも上手くできない方におすすめなのが【シリコンフレーム】。シリコンフレームをフライパンに乗せ、その中に卵液を流し込むことで、簡単に長方形の卵焼きを作ることができます。
卵が固まってきたら同様の手順で手前側に巻いていけばきれいな形の卵焼きができますので、上手く作れない方は一度使ってみるのもいいでしょう。
丸いフライパンできれいな形の卵焼きを作るコツ「技術編」
道具を揃えたら次に必要なのは技術です。焼くときのコツをしっかりと覚えてください。
巻くときは両端をたたんでから手前側に巻いていく
丸いフライパンで作る場合、まずは左右の両端をたたみ、奥から手前に巻いていくときれいな形に仕上げることができます。巻く際には、フライパンの手前側が低くなるように傾けたり、角度を変えたりするとやりやすいでしょう。
丸いフライパンの時の火加減は中火で焼く
丸いフライパンで卵焼きを作るときは、卵焼き用の四角いフライパンの時と工程が違うため、強火だと焦げてしまう可能性があるため中火で焼いていきます。
焼く際には、卵がまだ半熟の時に作業することで卵同士がくっつきやすくなりますので、火が完全に通ってしまう前に巻いていきましょう。それに卵焼きは焼きすぎて熱を過剰に加えてしまうことで、固くパサパサな状態になっていってしまうので、たまに火から外したりしながら手際よく巻いていくことが大切
卵焼きを巻くための手順とコツ
それでは実際に作っていく際の手順やコツを解説していきたいと思います。この工程通りに作っていけばきれいな形の卵焼きを作ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.フライパンをしっかりと温める
フライパンに油をしいたら強火にかけ、手をかざした際に温かく感じるまで温めておきます。手をかざしても分からない方は、菜箸でフライパンに卵液をたらしてみて、すぐに固まる状態であればOKです。
2.卵液を流し入れ気泡をつぶす
卵液の3分の1をフライパンに流し込み、外側から内側に優しく寄せます。その際にスクランブルエッグを作るようなイメージで軽く混ぜるとふわっと仕上げることができます。固まった後に混ぜると崩れてしまうので、火が通る前に軽く混ぜ、しっかりと気泡をつぶしましょう。
3.卵を巻く
卵が半熟のうちに巻いていきます。卵液の表面が少し固まり始めてきたら、まずは菜箸でフライパンの内側を線を描くようにして卵液を外しましょう。そうしたらゴムベラで3分の1くらいの位置まで手前にたたみ、ひと呼吸おいてください。ひと呼吸時間をおくことにより、折り返した部分の卵液がくっつき、崩れにくくなります。
ひと呼吸おいた後はそれをさらに半分にたたみます。たたみ終わったら卵の手前側にゴムベラを入れ、フライパンの手前側を持ち上げるように傾け奥側に移動させましょう。
4.残りの卵液を2回に分けて流し込む
まずは油をしきなおし、1回目と同量の3分の1の卵液を流し込みます。流し込む際には、先ほど焼いた卵焼きの手前側を少し持ち上げ、下にも卵液を流し込みましょう。そのあとは1回目と同様に卵を巻いていきます。
残りの卵液も同様に流し入れ巻いていきましょう。全ての卵が巻き終わった状態で、卵焼き器と同等の厚みが出ていれば理想的です。
5.卵焼きの両端を焼く
きれいな形の卵焼きを作るためには、卵焼きの両端を焼くことも大切です。両端を焼けるように卵焼き器を左右に傾け、きれいに形を整えましょう。
両側ともにしっかりと熱を加えて形を整えたら完成です。
6.ぬれぶきんで包み、まきすで巻いて粗熱をとる
出来上がった卵焼きを生地の薄いぬれぶきんで包み、まきすを使って形を整えます。整え終わったらまきすを広げ、ふきんに包んだままの状態で粗熱がなくなるまで寝かせます。まきすの下に箸などを置いておくと下面が蒸れないため理想的です。
粗熱が取れるまで寝かせることで、余熱で半熟な部分にも火が通り、よりしっかりとしたきれいな形の卵焼きに仕上がります。包丁を入れる際は、必ず余熱をとってからにしましょう。
卵焼きのおすすめレシピ
お弁当などで使う際の、冷めても美味しい卵焼きのレシピです。
冷めた卵焼きはある程度しっかりと味がついていた方が美味しいと感じられるので少し濃いめの味付けです。
材料 2~3人分
・ 卵(Lサイズ)・・・3個
・ 白だし・・・・大さじ1
・ 砂糖・・・・・大さじ1
・ マヨネーズ・・大さじ1
マヨネーズはなかなか完全には混ざりにくいので、ある程度しっかりと混ぜてあればOKです。
砂糖が多いぶん焦げやすいので、手早く焼くように気をつけてください。
卵焼きの色味を濃く出したければ、醤油を少し足すと卵焼きの色が濃くなります。
温かい状態ですぐに食べられるときは、卵自体の旨味をしっかりと感じられるように水を少しだけ入れるだけで焼くのがおすすめです。質のいい卵を使う割烹などでは出汁などは入れずに水だけで作ることが多いです。
まとめ
今回解説した卵焼きを焼き方のコツを実践するだけで、いつもよりもワンランク上の卵焼きが完成するはずです。
シンプルな料理だからこそ料理の腕の差が出やすいので、上手く作るコツをしっかりと覚えて作ってみてください。
卵焼きはさまざまな具材を混ぜたりするアレンジのレシピが豊富なので、シンプルな卵焼きを上手に作れるようになったら、自分だけのオリジナルレシピを考えてみてはいかがでしょうか?