市販されているキッチンワゴンの種類
キッチンに置くことも可能な、カゴやラック付きの台がキッチンワゴンです。収納も兼ねており、どのタイプでも天板部分を作業台としても使えます。その種類は大きく分けると3つです。
ラックタイプ
一つめは物を乗せて動かしやすいことが特徴のラック型キッチンワゴン。ラックにキャスターを取り付けたシンプルな製品が多く、手軽に収納と作業スペースを増やしたい方におすすめのタイプです。
バスケットタイプ
ラックにバスケットが付いたようなデザインのバスケットタイプ。ラックの上は作業台として使え、ラックの上段や下段にバスケットがあります。カゴ型になっているので、お皿など丸い物も収納でき、より収納性を確保したキッチンワゴンです。カゴが最初から付いているタイプや、カゴだけ取り外せるようなタイプがあります。
引き出しタイプ
カートに引き出しが付いたタイプです。引き出しのみ付いた製品や、扉が付いている製品などいくつかあります。扉や引き出しになっているので、コップや皿などを収納しておいても埃がつきにくく、長期収納に向いています。
キッチンワゴンの魅力
キッチンワゴンにはキャスターが付いており、作業台もあります。普通の棚やラックとは違い、キッチンで使うのに便利と言われていますが、工夫すれば収納や作業以外の使い方もあります。
料理を運ぶワゴンとして使用できる
キッチンワゴンには作業台が付いており、料理の作業場所として使うことが可能です。さらには、料理をキッチンから食卓まで運ぶワゴンとしても機能します。キッチンで料理を作り、出来上がった料理をキッチンワゴンに乗せて、テーブルまで運ぶのです。こぼれやすい汁物、重さのある鍋物などを運ぶと楽で便利です。小さい皿やコップに盛った料理を、一度にたくさん運ぶこともできます。
ただ、料理を運ぶワゴンとして使うなら、耐熱タイプが適しています。耐熱性がないワゴンでは一部が溶けることも考えられます。
調理途中のお鍋やフライパンを置くことができる
料理するときに、一度に何個もの鍋やフライパンを使うと置き場所に困ります。わざわざ離れているリビングなどのテーブルに置くのも大変でしょう。そんなときはキッチンワゴンの登場です。キッチンのシンクやコンロの近くにキッチンワゴンを置いておけば、料理途中の鍋やフライパンを置く台として使えます。鍋やフライパンを置くときは、耐熱性のワゴンを使うか、鍋敷きなどを使うとよいでしょう。
冷蔵庫に入れる必要のない常温保存の野菜を収納できる
冷蔵庫で保存しなくても長持ちするような食品は、キッチンワゴンに収納できます。特に頻繁に料理に使うような食品や調味料は、キッチンワゴンに収納しておけばいつでも手軽に使えます。
ハーブなどのちょっとした自家栽培植物を置くことができる
キッチンにある出窓にハーブなどの鉢植えを置いて、自家栽培している家庭もあります。そんな時にもキッチンワゴンは重宝します。出窓の代わりにキッチンワゴンに鉢植えを置けば、水やりやお手入れが楽です。日当たりによって、ワゴンごと場所を移動できるので、その日の天気で移動させることも可能です。家の中で植物のインテリアとしても設置できます。
自分にぴったりのキッチンワゴンを選ぶポイント
キッチンワゴンにはいろいろな大きさのものがあり、製品の材質や棚の数も違います。それぞれのポイントを抑えて選ぶと、使いやすく、長く愛用できるでしょう。
設置場所のサイズにあっているか
キッチンでの設置場所と、購入するキッチンワゴンの大きさが合うかどうかは重要です。大きすぎると、キッチンに置くことができません。ちょうど良い大きさのキッチンワゴンを使うためにも、購入前は設置場所の寸法を測ってください。広さのみならず、高さも測ります。ワゴンは、高すぎても低すぎても使いにくいのです。
耐熱タイプか
料理中の鍋やフライパンを置くならば、耐熱素材のキッチンワゴンがよいでしょう。熱いままでも、キッチンワゴンに置けます。ほとんどのキッチンワゴンは、ステンレスや木材などでできており、耐熱性があるので大丈夫ですが、塗装剤は耐熱ではないかもしれません。よく素材の性質をみて購入しましょう。
収納する物のサイズにあっているか
何を収納したいかによって選ぶキッチンワゴンは変わります。収納する物の高さやサイズを考えてください。ワインなど背の高い物であれば、収納スペースに高さがあるとよいでしょう。鍋など大きな物を収納するならば、広さを確保します。収納スペースを重視して大きなキッチンワゴンを買うと、キッチンが狭くて設置できない可能性があります。キッチンのスペースとの兼ね合いも考えましょう。
キャスターの動きやすさ
キッチンワゴンにキャスターが付いていると、移動が楽で便利です。重い物を乗せても、軽々と移動させられます。キャスターにロック機能が付いていると、動かしたくない場合にロックできて便利です。キッチンに設置して動かさずに使う場合は、キャスターがないタイプがよいかもしれません。
おすすめのキッチンワゴン7選
おすすめのキッチンワゴンをご紹介します。購入時の参考にしてください。
山善(YAMAZEN) キャスター付き スチールラック
キャスター付きのシンプルなスチールラックです。ラックの1枚の耐荷重は10kgです。キャスター付きで移動させやすく、シンプルで使いやすいです。幅40cm奥行き30cmとなっており、コンパクトでキッチンワゴンとしても使えます。キャスターとアジャスターが付属しているので、移動させない場合はアジャスターを付けるとよいでしょう。キャスター4個のうち2個にはストッパーが付いています。ラックとなっていますが、段ボールケースなどを使えば収納ボックスとしても使えます。
・本体サイズ:幅43×奥行30×高さ83cm
・本体重量:3kg
・材質:スチール
ドウシシャ キッチンラックワゴン
シンプルなキッチンワゴンです。キャスターが付いており、ワゴンにはハンドルがあるので移動が楽にできます。本体は粉末塗装となっており、水にも強い製品です。ラックは、それぞれの4辺に落下防止のフレームが設置されています。耐荷重は最大で6kgです。カラーはアイボリーとブラウンがあり、2段タイプと3段タイプがあります。組み立て式ですが、シンプルな作りなので10分程度で組み立てられます。
・本体サイズ:幅43×奥行29.5×高さ76.5cm
・本体重量:2.8kg
・本体:スチール
不二貿易 バタフライワゴン
テーブル付きのキッチンワゴンです。テーブルの半分が折りたためる構造になっており、使わないときはコンパクトにできます。キッチン用品を移動させたり、サブテーブルとして活躍させたりすることができます。棚板は3段階で調節可能な可動式で、たっぷり収納が可能です。キャスター付きで移動に便利ですが、キャスターの動きはあまりよくありません。
テーブルとなる天板を折りたためば幅が35cmに、天板を広げれば幅が70cmになります。
・サイズ:35~70cm×45cm×69.5cm
・本体重量:8kg
・本体:繊維板・天然木
山善(YAMAZEN) キッチンワゴン バスケット
バスケットタイプのキャスター付きキッチンワゴンです。カラーはホワイト・ターコイズブルー・ダークブラウン・ブラック・アイボリー・ライトグレーがあります。3段のバスケットになっていますが、2.5cm間隔で高さを設定できるので、収納する物に合わせられます。バスケットの底は通気性のよいメッシュ仕上げです。ワゴンの支柱は安定性が弱く、多少ぐらつきが出ます。バスケット1つの耐荷重は20kgとありますが、重い物は置かない方がよいでしょう。
・本体サイズ:幅46×奥行38×高さ81cm
・材質:スチール
IKEA(イケア) キッチンワゴン
IKEAのバスケットタイプのキャスター付きキッチンワゴンです。製品としては、山善(YAMAZEN) キッチンワゴン バスケットとほとんど作りは変わりません。こちらは支柱が左右2本になっているので、安定性が増しています。バスケットは3段になっていますが、中段のみ高さ調節可能です。
・本体サイズ:長さ35cm×幅45cm×高さ78cm
・材質:スチール
サンコープラスチック すき間収納 テーブルワゴン
細長い隙間に置いて使うのに便利なワゴンです。スリムタイプになっており、幅は15cm・22cm・29cmの3種類があります。バスケット型になっており、バスケットは2段~5段まであります。カラーはホワイトとベージュ2種類です。幅も段数もいくつかあるので、使いたい場所に応じて選ぶことができます。
支柱は金属製で、バスケットはプラスチック製なので、バスケットには耐熱性はなく、重い物はあまり乗せられません。1段目と2段目の柱、2段目と3段目の柱がジョイント式になっているので、3段目を外して2段としても使えます。
・本体サイズ:幅152mm~285mm×奥行499mm×高さ654mm
・本体重量:約1.1kg
ワイエムワールド キッチンワゴン
引き出しと扉付きのキッチンワゴンです。キッチン用品や食器などの収納をメインに使いたい人に向いているワゴンです。カラーはブラウンとホワイトがあります。合計1500Wのコンセント付き、鏡面仕上げと機能面もデザイン性も充実したワゴンです。キャスター付きで移動が楽です。収納場所によって、ペットボトル、箸などの小物、炊飯器も置けるので、これ1つでキッチンの収納をまかなえます。
組み立て式の製品であり、組み立てるには2時間ほどかかります。
・商品サイズ:幅80cm×奥行き44.8cm×高さ91cm
・材質:前板/天板:塩ビ化粧繊維板・その他:プリント化粧繊維板
キッチンワゴンのおしゃれな活用事例
キッチンワゴンは、キッチン用品や食器などを収納できますが、それ以外の使い方も可能です。いくつかおしゃれな活用事例をご紹介します。
ベビー用品の収納
ベビー用品の収納ワゴンとして使いました。上段にはベビー用品の小物をメインに置き、中段は白いケースを使い収納性を増しています。下段にはタオルなどを畳んで置いています。ベビー用品は、小物などが多くて散らかりやすいので、ワゴンで収納すれば部屋が散らかりません。3段のワゴンなら、それぞれの段に何を収納するかを決めておくとよいでしょう。
サーバーワゴンとして
サーバーワゴンとして、ダイニングテーブルの横に設置すれば、料理を運ぶワゴンになります。こちらの写真には大きな車輪が付いていますが、シンプルなキャスタータイプでも同じように使えます。サーバーワゴンとして使うなら、段数の少ないシンプルなタイプがよいでしょう。天板が広いとたくさんの皿やコップを置いて運べます。
キッチン周りの小物の収納
キッチンワゴンとして、キッチン周りの小物を収納して使っています。みりんや醤油などの調味料、砂糖やこしょうの入れ物など、常温で置いておける物を収納しています。キッチンワゴン本来の使い方に近いかもしれません。調味料などを置いておくときは、タオルなどを一枚上にかければ、埃が付かず清潔です。
ペット用品をまとめる
ペット用品をまとめるワゴンとしても使えます。ワゴンの天板や最上段には、エサ用の皿やエサ、水やり用の皿などを置き、中段にはタオルなどの大きめの物を置くと便利です。ペットを飼っているケージの横に置いておけば、いつでもすぐに餌やりなどができて便利です。
観葉植物を収納
観葉植物を置いてガーデニングの鉢の収納場所として使っています。バスケット型のワゴンならば、上段に背の高い植物を、中段と下段には背の低い植物を置けます。ハーブやサボテンなど、それほど背が高くならない植物の鉢を置くのに適しています。ワゴンにキャスターが付いていれば、日当たりの良い場所に移動させられて便利でしょう。
スキマスペースを有効活用
細身のスマートなワゴンを使えば、隙間スペースを有効に活用可能です。写真では、冷蔵庫横にワゴンを収納し、有効な収納スペースを生み出しています。特に冷蔵庫脇はデッドスペースになりやすく、このようなワゴンが活躍します。細身のワゴンは12cmや13cmぐらいの幅の物もあるので、わずかな隙間も活用可能です。ワゴンの上段にはすぐ使う調味料などを、下段には重い物を置くと安定します。
マガジンラックとして
上下2段のラックタイプのワゴンを使い、マガジンラックとして使っています。雑誌を立てて収納できるぐらいの高さのあるワゴンを使えば、マガジンラックとしても使用可能です。マガジンラックとして使うならば、安定性をもたせるためにキャスターがないタイプがよいかもしれません。
まとめ
キッチンで使う道具や食器、食品をキッチンワゴンに収納すると便利です。それ以外にも、ベビー用品やペット用品、観葉植物などを置いておくこともできます。使い方次第で、生活をより便利に、快適にしてくれるでしょう。キッチンワゴンにはいろいろなタイプがあり、大きさや幅も違うので、自分の使いたい用途に応じて選んでください。