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美味しい紅茶を淹れる秘訣はティーポットにある!
ほとんどの人が、紅茶の味は茶葉によって決まると考えるのではないでしょうか。茶葉から味わいや香りが抽出されてできるのが紅茶であるため、その考えももちろん間違いではありません。
しかし、紅茶の仕上がり具合を大きく左右する存在として、ティーポットもまた大切なのです。
茶葉をジャンピングさせられる
茶葉の味わいや香りを引き出すうえで特に大切になってくるのが、ジャンピングといえるでしょう。試しに容器などに茶葉を入れて、お湯を注いでみてください。すると、お湯の対流に乗って茶葉が舞い上がるのが確認できるでしょう。この動きこそがジャンピングと呼ばれるものです。
ジャンピングにより紅茶の成分が溶け出し、味わいや香りをしっかりお湯に移せます。茶葉の表面全体に、お湯を触れさせるという点でも重要でしょう。
ティーポットはジャンピングに適した形状や大きさをしているため、茶葉をしっかり舞わせることができます。紅茶向き以外のポットでは、それが不十分になることが多いのです。
保温性がある
前述では、ティーポットの中で茶葉をジャンピングさせることによって、紅茶の成分をしっかりお湯に移せることを紹介しました。
しかし、ティーポットは保温性の面で優れていないものも少なくありません。温かい状態で楽しみたいなら保湿性に優れたものを選びましょう。
紅茶をカップに注ぎやすい
ティーポットは、その名のとおり紅茶を淹れるために作られたポットとなっています。そのため、ティーカップに注ぎやすい注ぎ口になっているものがほとんどです。
熱い紅茶をこぼしてしまうと、火傷をしたり、シミを作ってしまったりすることはもとより、純粋に飲める量が減ってしまいますよね。ティーカップに注ぎやすいティーポットであれば、そういったトラブルも回避しやすくなるでしょう。
素材別ティーポットの特徴
ティーポットに使われる素材は次の4種類が代表的ですが、それぞれ特徴が異なります。自分が重視したいポイントを押さえているティーポットは、どういった素材でできているのかを知りましょう。
磁器:保温性がある・使い勝手が良い
磁器で作られたティーポットがあります。磁器は骨董品にも使われる素材ということもあって、美しいデザインが施されたものも少なくありません。絵柄はもちろん、取っ手や注ぎ口なども、繊細なデザインになっているものが多いでしょう。
また、ほかの素材よりも厚みがあることが多い点も特徴です。よって、保温性を期待することができます。できたての紅茶を温かい状態で飲みたいと考えるなら、磁器製のティーポットが適しているでしょう。
陶器:まろやかな味わい・保温性も高い
磁器も似た存在ですが、土を使って仕上げた陶器製のティーポットもあります。土の塗り方や焼成温度で機能性が変わってきますが、まろやかな味わいの紅茶を楽しみたい際に重宝するでしょう。
ただ、内側に釉薬が塗ってある場合は、磁器とも同様の使い勝手になります。釉薬の塗られていない、陶器製のものを選びましょう。磁器と同じく、保温性についても期待できます。
金属:手入れが難しい・保温性に欠ける
安価で加工しやすい金属製のティーポットは、多くみられる種類のひとつです。ですが、ティーポットとしての機能を期待するのであれば、あまりおすすめできません。
金属素材であるため、手入れが難しく感じられるでしょう。茶葉の匂いがつきやすいので、長く使い続けるのが難しいのです。そして何より保温性に欠けるため、紅茶が比較的冷めやすいというのも難点でしょう。
ガラス:茶葉の状態を確認できる・お手入れが簡単
数あるティーポットの中でも、特におすすめなのがガラス製です。一見扱いにくいようにも思えるかもしれませんが、メリットが多いといえます。
透明であるため、茶葉がジャンピングしている様子や抽出具合をはっきりと確認できるでしょう。見た目にも美しいので、毎回のティータイムが楽しく感じられるかもしれませんね。また、お手入れしやすいという点もポイントです。
ティーポットの形状別の特徴
ティーポットは、形状についても分類することができます。美味しい紅茶を入れるには、茶葉をジャンピングさせることが欠かせません。その点を考慮すると、ジャンピングさせやすい形状を選ぶのが理想的でしょう。
とはいえそれぞれの形状には、ジャンピングという点以外から見ても特徴があります。ティーポットの形状についてご紹介しましょう。
丸型:香りが豊か・味に深みが出る
丸い形状は、お湯の入る部分が曲線でできたタイプのティーポットです。ティーポットの中では定番といえる形状かもしれません。
この形状は、まさに茶葉をジャンピングさせることに適しています。丸型の曲線に沿ってお湯が対流するため、茶葉が舞いやすいのです。豊かな香りや、深い味わいに期待できるでしょう。
スクエア型:大量の紅茶を淹れられる・場所を取らない
スクエア型は容量が大きいため、紅茶を大量に作りたい人に向いています。家族の人数や来客が多い家に適していることはもちろん、イベントなどの際にも重宝するでしょう。
また、容量の大きさの割に場所を取らないという点も魅力です。スクエア型をしているため、棚などにもぴったり収まりやすいでしょう。
筒型:風味がでにくい・元々はコーヒー用に開発された
この筒型は、あまりおすすめできないタイプといえるかもしれません。茶葉のジャンピングに適しておらず、味わいや香りが出にくくなってしまうのです。
元々はコーヒー用に開発された形状であるため、紅茶に向いていないのも無理はないかもしれません。筒型の形状が好みである、コーヒーポットとしても使いたい、そのほか特別なこだわりがある、そんな場合に選ぶと良いかもしれませんね。風味を重視するなら、避けるべきでしょう。
特殊型:デザイン重視
上記3つが基本の形状ですが、これらに当てはまらないような形状もあります。デザインを重視した、特殊形状のタイプです。
いかに紅茶の味わいや香りを引き出せるか以上に見映えが重視されているため、美味しい紅茶を入れるためのティーポットとしては理想的でないでしょう。ティータイムをおしゃれに彩りたい人は、検討してみても良いかもしれません。
良いティーポットを選ぶポイント
ティーポットにはさまざまな種類が存在します。数ある中でも良いティーポットと呼べるものには、どのような特徴があるのでしょうか。良いティーポットを見極める秘訣を知っておきましょう。
茶葉がジャンピングしやすいもの
何をおいても、やはり茶葉のジャンピングがポイントとなります。ジャンピングのしやすさで選ぶことが、最優先のポイントになるでしょう。
おすすめは丸型タイプで、なおかつ深さのある作りになっているものです。お湯の対流によって、勢い良く茶葉を舞わせることができるでしょう。
一度に淹れる量に合わせる
ティーポットそのものの良し悪しはもちろん、自分が使ううえで理想的に機能するかどうかも、良いティーポット選びの基準になるでしょう。
ティーポットにはさまざまな容量があるため、自分が一度に淹れる量に合ったサイズのものを選ぶべきです。容量の大きいもので少量を作ることも可能ですが、その場合ジャンピングが不十分となってしまいます。こうした点からも、ちょうど良いサイズを選びたいものですね。
注ぎ口の形状
注ぎ口にも、ティーポットそれぞれの個性がみられます。長いもの、短いもの、曲線状になっているものなど、メーカーや作り手によってさまざまですが、おすすめなのは短めのタイプかもしれません。
注ぎ口が短いとお手入れがしやすく、茶葉のつまりやタンニン汚れを、比較的抑えられるためです。
カップやお部屋に合ったデザイン
いかに美味しい紅茶を淹れられるかが重要とはいえ、やはりデザイン面においても妥協すべきでありません。
お部屋のコーディネートやカップに合わせてティーポットをデザインすると、見栄えがよく気分が盛り上がったりするのです。
おすすめの磁器製ティーポット
磁器製ティーポットには、おしゃれなものが少なくありません。機能面はもちろん、デザイン面にもこだわることをおすすめします。以下では、魅力的なティーポットについて紹介しましょう。
KINTO (キントー) ティーポット ブリム 750ml ホワイト 22388
全体がほぼホワイトのシンプルなティーポットですが、絶妙なフォルムが目を引きます。さすがは、「機能美を備えたデザイン」をテーマに掲げるKINTOのアイテムといったところです。
大きめのストレーナーにより、茶葉をゆったりと舞わせることができます。またストレーナーのふち部分にABS樹脂を施し、保温性を高めている点もポイントです。
やまに 北欧ブルー 切立ちティーポット スーニャ型 3515316
温かみを感じさせるような、やさしい印象のシルエットが特徴的ですね。日本が誇る焼き物のひとつである美濃焼で、北欧をイメージさせるようなブルーの蓋が絶妙なアクセントを加えています。
食べ過ぎにならないサイズ感もgoodです。
おすすめの陶器製ティーポット
焼き物の素材が直接触れるため、磁器以上にアイテム選びに力を注ぐべきかもしれません。上質な一点を選んで、まろやかな味わいを楽しんでください。
白山陶器 ポット(小) 青
まさに骨董品とも呼べるような、品格のあるデザインに仕上がっています。それもそのはず、絵柄はひとつひとつ手作業によって描かれているのです。
それでいて蓋とポットの境目や注ぎ口などはシャープにまとめられており、現代的な印象すら漂います。
ZEROJAPAN ユニバーサルティーポット 350cc ホワイト BBN-01 WH
卵を思わせるような、何とも可愛らしいフォルムが目を引きます。斬新かつ洗練されたデザインは、海外でも好評価を受けるほどです。
卵さながらのゆったりとした曲線構造により、茶葉のジャンピングにも期待できるでしょう。
おすすめの金属製ティーポット
前述のとおり、金属製ティーポットはあまりおすすめできません。ですが、加工がしやすいという素材の性質上、アイデア製品も多くみられます。検討してみる価値は十分あるでしょう。
仔犬印 エルム ティーポット 2人用
金属製の重厚なシルエットでありながら、繊細さも感じられます。それもそのはず、ステンレス加工で名高い新潟県燕市で作られた製品なのです。
職人のこだわりが随所に感じられることでしょう。機能面では食洗器使用可のためお皿洗いもしやすいです。日常的に役立てることができるでしょう。
藤田金属(Fujita-kinzoku) スイト ポアールティーポット ツル 0.7L アクア (茶こし付き) 026909
一見するとやかんのようですが、もちろんそうではありません。ティーポットのサイズであるにもかかわらずやかんのフォルムという見た目からは、ユーモアが感じられますね。
ティーポットには珍しい上部の取っ手がついており使いやすいです。
おすすめのガラス製ティーポット
前述では、4種類の素材の中でも特にガラス製ティーポットがおすすめだと紹介しました。見た目や機能性はもちろんですが、ガラスという素材であるだけに、丈夫さについてもこだわることがポイントでしょう。
iwaki(イワキ) 耐熱ガラス ティーポット
耐熱ガラスを使用した安心感のある素材です。また、お手入れのしやすさが魅力です。
底のプラスチックカバーが取り外せることに加え、口が大きいので洗いやすく、頻繁に使う場合でも衛生的な状態を保てます。
Home Time ティーポット 耐熱ガラス 450ML
ガラス素材とステンレス素材が見事に調和した、センスが感じられる一点です。一風変わったポット部と、内部のステンレス製茶こしにより、洗練された印象となっています。
薄手のガラスに見えますが、120℃まで耐えられるタフな耐熱ガラスなので、安心して使用できるでしょう。
まとめ
ティーポットにはさまざまな種類が存在しています。美味しい紅茶を楽しみたいのであれば、理想的なティーポットを用意しましょう。
特に、茶葉のジャンピングは紅茶の味わいや香りを大きく左右するため、その点についても考慮してみてくださいね。上記のポイントやおすすめを参考に、お気に入りの一点を探してみてはいかがでしょうか。