指示待ち人間と呼ばれている人に共通する特徴
まずは指示待ち人間に共通する特徴を紹介します。優柔不断でだれかに選択を頼ってばかりではないか、自分のことしか見えておらず、気が利かない行動をとっていないか……など、自分の普段の仕事ぶりを振り返って、当てはまらないかチェックしてみてください。
優柔不断
自分の判断で何かを決めるのが苦手な人は、指示待ち人間と呼ばれてしまいがち。複数の選択肢があるとき、どれが最適なのかを自分で決める自信が持てません。
いつも他人に選択を委ねてばかりなため、周囲からは「指示してもらわないと決められない人」と映ってしまいます。
気が利かない
自分のことばかり考えていて周りの人が見えていない場合も、指示されたことしかやらない指示待ち人間と言われてしまいます。
周りに困っている人がいても気がつかなかったり、手助けしようという発想がなかったりするため、自分の仕事が終わったら、ほかの人を気にかけることがありません。気が利く人というのは、常に周りに気を配っており、自分がやるべきことを見つけ出すことができる人です。
柔軟な対応ができない
マニュアル通りにしか動けないという人も要注意。想定外のことが起きてしまうとパニックになってしまい、何をするべきか、正しい判断ができなくなってしまいます。
融通が利かず、些細なことでも上司の指示がないと不安になってしまうのです。
当事者意識が低い
自分の責任や役割を自覚していない人は、指示されたとおりにしか動けないことが多いです。自分の仕事に関心がないため、「仕事=言われたとおりの作業をこなすこと」ととらえています。
当事者意識が高ければこそ、改善のために何が必要なのか、自分は何をすれば良いのか、という視点も持てるのです。
自分の意見を発言しない
仕事では自分の意見を発信する機会が多々あります。ここで有益な主張ができれば評価が上がりますし、自信がない、面倒くさがりなどで発言を控えていれば、「自分の意見がない」「主体性がない」などと判断されてしまいます。
責任感が皆無
自分が会社に雇われて給料をもらっているという責任を意識していないと、自分で考えて行動をする必要性も感じません。言われたことをやっていれば良い、というマインドになってしまうでしょう。
会社は、社員に対して会社に貢献することを求めています。たとえば自分から新しい提案をすることも期待されているでしょう。会社のために自分は今何ができるのか、自分で考えて実行する姿勢が大切です。
周囲から使えない人間と思われている
指示されたことしかできない社員は、結果的に周囲からも使えないと思われてしまう可能性が高いでしょう。
常に指示を出す必要があって上司の負担が増えてしまううえ、周囲に気を配るのが苦手なのでチームワークがとりづらく、同僚からも扱いづらいと思われてしまうのです。
指示待ち人間になってしまう原因
指示待ち人間になってしまう原因は、本人のやる気やマインドセットにあります。ここでは指示待ち人間になる原因を探ってみましょう。
周りが忙しそうにしていても手伝うという選択肢が浮かばない
困っている人や忙しそうな人を見たとき、自分がその人を助けようという発想がない人は、気が利かないとみなされてしまいます。
本人に悪気がなくとも、ほかの人が忙しくしている状況で自分の仕事を終えて指示を待っていれば、「指示待ち」と言われてしまうでしょう。
上司が有能過ぎて自分で考えることを放棄してしまっている
上司の指示にしたがって仕事をしているだけでも仕事が回る状況では、自分で何かを判断する余地がほとんどありません。
それに慣れてしまうと、しだいに自発的な行動もしなくなってしまうでしょう。裁量がなくとも任された仕事の範囲内での改善はできるはずです。
最初から自分で考えるのを放棄してしまっている
自分で考えた提案や企画を否定されるのはつらいもの。考えることそのものにエネルギーを使いますし、結論が出ずに苦しいと思うこともあるでしょう。
しかし、つらいことを避けて考えることをやめてしまうと、他人の指示がないと身動きがとれなくなってしまいます。
仕事に情熱を持っていない
現在の待遇に不満を抱えていたり、興味のない仕事をしていたりする場合、仕事のモチベーションが低いことから指示待ちの状態になっているのかもしれません。
真剣により良い仕事をしようという意識がないので、与えられたことをこなすだけになってしまうのです。
現状を良くしようという気持ちがない
現状で満足していたり、これ以上成長することがないと諦めていたりすることから指示待ちになっている可能性もあります。
現状以上の仕事をする必要を感じていないので、自分から仕事を見つけたり、何かを提案したりしようとすることもないでしょう。
なぜこのような仕事をしているのか考えたこともない
自分のしている仕事の意味や価値、全体のなかの位置づけを理解することは重要です。自分の仕事はだれにとって役立つのか、何のためにしているのかを考え直すことで、仕事に求められていることも見えやすくなります。
自分の仕事は単なる作業ではなく全体の流れのなかの一部ととらえられるようになれば、自己判断できる領域も広がるでしょう。
指示待ち人間と呼ばれないために
では実際に指示待ち人間から抜け出すためには何が必要なのでしょうか。大切なのは、考えるクセをつけ、責任感を持って仕事に取り組むこと、提案や質問をためらわないことです。
指示待ち人間と呼ばせないためにできることを紹介します。
作業内容について自分で考察する
自分がしている仕事の意味や問題点、可能性について改めて検討してみましょう。とことん考察することで新しい発想が生まれるかもしれません。
また、自分の作業の本質を理解することで、何をすれば良いのかわからないという事態を防げます。
作業内容でわからない所があったら説明してもらう
仕事をしていてわからない点や疑問点などがあれば、すぐにその場で質問しましょう。あとから詰まるたびに指示を仰ぎに行っては指導する人の時間を奪ってしまいます。
最初に説明を受けたときに、自分の作業を具体的にイメージして、わからなくなりそうなことや迷ってしまいそうなことを聞いておくようにするとスムーズです。
作業内容に改善点を見つけたらすぐに提案する
社員の仕事を管理するのは上司ですが、実際の作業をしている人にしかわからないことはたくさんあるものです。自分に与えられた仕事に問題点や改善点が見つかったらそのままにせず、新しい方法を模索しましょう。
解決策が思いついたら、怖がらずにすぐ提案してみましょう。有益な提案は、上司もきっと取り上げてくれるはずです。
自分が言い出したことに対しては責任を持つ
簡単な単調作業ばかりしていては、指示待ち人間から成長することもできません。改善提案や実績目標など、自分で言い出した物事は責任を持ってやり遂げることを意識してみましょう。
「これは自分の仕事だ」という当事者意識を持って仕事にあたることで、指示がなくともやるべきことが見えるようになってきます。
周りで忙しそうな人がいたら進んで手を貸す
自分の手が空いたときは、上司の指示を待つ前に、困っている人がいないか一度周りを見渡してみましょう。仕事はチームで取り組むもの。
自分の作業が終わったからといって、一人で休んでいるのは無責任です。手を貸すことで、自分が困ったときも周囲が快く助けてくれるでしょう。
まとめ
自分に自信がない人や、責任感のない人は指示待ち人間になりやすいです。自分の仕事をよく理解すること、周りの人を気遣うことを意識すると、指示を待つばかりではなく、自ら仕事を見つけられるようになっていくでしょう。ご紹介した方法を実践して、主体性のある社員を目指してください。