嫌なのに断れないのはどうして?
「嫌なことは断ればいい」と考える方もいるでしょうが、それが簡単にできない人がいるのも事実です。しかし、どうして嫌なことなのに断ることができないのでしょうか。ここでは、嫌なのに断れない理由についてお伝えします。
相手に嫌われるのが怖い
誰でも、人から嫌われるのは嫌に決まっています。できることなら誰からも嫌われず、好かれて生きていきたいですよね。人からのお願い事を断ってしまうと、それが原因で嫌われてしまう、ということは十分あり得ます。
断れない人の多くは、相手から嫌われることを恐れて断れません。断ることによって、今まで築いてきた良い関係が壊れてしまうのではないか、縁が切れてしまうのではと思ってしまうのです。その恐怖心に縛られてしまい、嫌なことでも断れないのです。
断ったら嫌な奴になると思っている
嫌なことを断るのは、決して悪いことではありませんし、むしろ断るべきです。しかし、断ることで嫌な奴だと思われてしまう、自分が嫌な奴になってしまう、と思ってしまう方もいます。
人から嫌な奴だと思われるのは当然愉快なことではありません。誰でも、嫌な奴だとは思われたくないでしょうし、できることならイイ人だと思われたいはずです。また、自分が嫌な奴になることで、人としての価値が落ちてしまう、と恐れる方もいます。
断らないことで周囲との関係を維持している
周りの人との関係を維持するため、嫌な頼みでも断らずにきいているという方は少なくありません。このような関係が良いか悪いかは別として、それで関係が成り立っているのなら、それを壊したくないと考えるのも理解できます。
破綻しても問題ないような関係性なら、嫌なことを断っても問題はないでしょう。しかし、職場やママ友のグループなど、表面上だけでも良い関係を維持しないといけないこともあるはずです。余計な波風を立てないよう、という考え方です。
他人に依存してしまいがち
他人に依存してしまう人だと、嫌なことでも断れないことが多いです。他人に依存してしまうということは、自分で物事を解決できないということですし、常に誰かに頼ることになります。このような方だと、依存している対象から頼まれたことなら、嫌なことでも聞き入れてしまいます。
依存体質の方は寂しがり屋なことも多いため、依存している対象から嫌われたくないと考えています。そのため、例えどんなに嫌なお願いだったとしても、嫌われないために聞こうとするのです。
断れない人を続けていると…
断れない人を続けていると、いったいどうなってしまうのでしょうか。自分の時間や労力を無駄にしてしまう、人と対等な関係を築けない、といった弊害が生じます。また、ストレスが溜まりやすいのも問題といえるでしょう。
自分の時間や労力を無駄にする
時間は誰にでも平等に与えられていますが、それをどう使うかは本人次第です。嫌なことを断れない人だと、本来自分のために有効活用できたはずの時間も失ってしまいます。
人から頼まれた嫌なことに労力を使ったとして、あなたに何の見返りがあるのでしょうか。何かしらの見返り、メリットがあるのならともかく、多くの場合そうではないでしょう。つまり、自分の時間や労力を無駄にしてしまうということです。
人と対等な関係を築くことができない
相手からの嫌な要求、お願いを聞き入れてばかりいると、その相手と対等な関係を築くことができません。相手にとってあなたは、「何でも言うことを聞いてくれる都合のいい人」になっています。
このような関係は、決して対等な関係とは言えないでしょう。主従関係、上下関係が出来上がっていますし、恐らくこれから先もそのような関係性が続いてしまいます。嫌なことを断れない人だと、いつも人の風下に立つことになってしまうのです。
ストレスが溜まりやすい
嫌なことを断れない人の多くは、好き好んで嫌なことを断れないわけではありません。本心では断りたい、こんなことしたくない、と思っているのに、断ることができないのです。
このような状態なので、当然ストレスも溜まりやすくなります。自分のしたくないこと、強要されたこと、嫌なことをすると、ストレスが溜まりやすくなりますよね。ストレスを発散できずに溜め続けていくと、心身に不調をきたすことになります。これも大きな弊害といえるでしょう。
断れない性格を改善する方法
「できることなら、この性格を何とかしたい」と考えている方もいるかもしれません。では、いったいどうすれば、断れない性格を改善することができるのでしょうか。ここでは、改善するためのヒントをお伝えします。
断るという断固たる決意を持つ
もっとも大切なことは、絶対に断るという強い意志を持つことです。漠然と「嫌だなあ」「断りたいな」と思っていてもダメです。本気で嫌なことを断れる人間になりたいのなら、まずは断固たる決意を胸に秘めてください。
もし、嫌なことをお願いされそうな日だと分かっていれば、頭の中で「絶対に断る!」と強く5回ほど念じてみましょう。また、「嫌なことは絶対に断る」とメモ帳などに書き、そのページを破って財布などに入れ、常に持ち歩いてください。
断るという行為に、罪悪感を覚えてはいけません。人からのお願い、頼みごとを断る権利は誰にでもありますし、嫌なことならなおさら断って問題ないのです。人としての当然の権利だと考え、嫌なことは断固として断ってください。
相手のことではなくまずは自分のことを考える
嫌なことを断れない、という方だと、自分よりも先に相手のことを考えてしまう傾向にあります。断ったら相手に迷惑がかかるかも、困ってしまかも、と考えてしまうため、嫌なことでもつい引き受けてしまうのです。
あなたの人生はあなただけのものです。誰のものでもありませんし、時間や労力も自分のためだけに使うべきです。そこをきちんと理解できていれば、嫌なことも断れるようになるでしょう。まず考えることは、相手のことではなく自分のことと覚えておいてください。
まずは小さい事から断るクセをつける
最初から大きなお願い事を断るのは、精神的な労力も大きいと思います。そこで、まずは小さなことから断るクセをつけてみましょう。小さなお願いを断り続けていると、それが次第にしみついてきますし、自然に断れるようになります。
嫌なことを断れない人は、断るという行為に耐性がありません。そのため、小さなことを断るという行為を何度か経験していくことで、免疫をつけることができます。経験を積んでいけば、いずれは堂々と嫌なことを断れるようにもなりますよ。
頼まれた時に即答せずに一旦保留にする
嫌なことを断れない人だと、その場ですぐに返事をしてしまうことが多いです。その場の勢いや雰囲気に流されてしまい、OKしたものの、後悔してしまうというパターンが多いですね。こうしたことを回避するためにも、何かを頼まれたときは、即決せずにいったん保留にするクセをつけましょう。
相手からのお願いごと、頼みごとを一度持ち帰り、じっくり検討することが大切です。自分だけで答えを出すのが難しいのなら、家族やほかの友人、信頼できる職場の上司などに相談するのも良いでしょう。じっくりと考え、「やっぱり嫌だな」と感じたのなら、正式に断るようにしてください。
まとめ
嫌なことを断れない人は、高い確率で人生で損をしてしまいます。時間や労力を無駄にしてしまいますし、常に人の風下に立つようになってしまうでしょう。このような生き方だと、あまり面白くはありませんよね。もっと楽しく、快適で幸せな毎日を送るためにも、嫌なことはきちんと断れるようになりましょう。ここでご紹介した内容が、そのヒントになれば幸いです。