緊張してしまうのはどうして?
緊張しにくいと思っている人でも大切な場面で緊張してしまうことってありますよね。逆に緊張しやすいと思っている人でも、意外と落ち着いて取り組めて、よい結果になることもあるでしょう。
絶対に緊張しない人はいないものです。
どのような人でも置かれている環境や過去の経験や記憶、そして精神状態によって「緊張の度合い」は決まります。「緊張」の原因についてみていきましょう。
自分を過小評価してしまっている
自分を過小評価している人ほど、大切な場面で緊張することが多いです。
たとえば目上の人と話すとき。自分の方が立場は下であるということを強く意識してしまい、その結果お話をするときに緊張して上手に口が回らないという事態に陥ります。このように、自己評価が低い人は、他人とコミュニケーションを取るタイミングで緊張状態が作られやすいです。
ネガティブに物事をとらえる傾向がある
心配性で物事をネガティブにとらえ、もしものことばかりを考えている人も、緊張状態が作られやすい傾向にあります。本番に弱いタイプだと思い込んでいる人は、そう思い込むことによって更に緊張が増してしまい余計なミスをするのです。
慎重にこなそうとしていると、かえって身が固まってしまうものですので、緊張しないためには物事をネガティブに捉えないことも大切になります。
完璧主義者である
常に失敗しない、完璧な結果だけを求める完璧主義者であることも、緊張の原因になるでしょう。完璧にこなさなければならないという使命感で縛られてしまうため、本番で緊張へと発展してしまいます。
確かに結果は大切ですが、完璧という考えにとらわれ過ぎてしまうのも問題ですね。
過去のトラウマ
過去の記憶や経験も緊張状態を作る原因です。過去の失敗による苦痛を想像してしまうと、同じことにならないように集中しなければならないと身構えてしまいます。それが緊張へとつながるのです。
緊張は集中力を高める効果もあるので、一概に悪いというわけでもありません。しかし失敗の経験がトラウマになっていると、過度に緊張して余計なことにまで気を回してしまいます。それによって再び失敗へとつながりやすくなるのです。
試してみたい!緊張をほぐす方法
それでは体の緊張状態をほぐすためには、どのようなことを実践すれば良いのでしょうか。
- 深呼吸
- ツボ押し
- 太陽の光を浴びる
といった体の調子を整える方法は王道の1つ。
- 笑える動画を見る
- 前向きな言葉を発する
というのも、気分転換の方法としておすすめです。1つ1つ、具体的な方法についてみていきましょう♡
深呼吸をして心を落ち着ける
深呼吸をして空気中の酸素を体内へ多く取り込むことで、緊張状態が緩和されます。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、緊張状態では交感神経の働きが強まることが分かっています。
これを抑えるためには副交感神経の働きを促す必要があり、深呼吸はこれに役立ちます。
正しい深呼吸のやり方は
- まず肩の力を抜いて、片手を胸の上に上げる
- もう片方の手をお腹へあてる
- 大きく呼吸をする
という流れです。
ここで注意したいのが、口の形です。
口笛を吹くときのように口先をすぼめて深呼吸を行うようにしましょう。
緊張をほぐすツボを押す
ツボを押してマッサージをすることで、副交感神経の働きを促すことができます。緊張緩和に適しているツボは、手のひらの中央に位置する「労宮」と、親指と人差し指の間に位置する「合谷」です。
労宮は心の疲れに効くツボとしても有名で、血行がよくなり、緊張状態を緩和してくれます。合谷は全身の痛みを緩和してくれるツボで、緊張緩和の効果も期待できるでしょう。
太陽の光を浴びセロトニンを分泌させる
幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンは、心身を安定させて、心を落ち着かせる働きのあるホルモンです。セロトニンの分泌は太陽の光を浴びているときに起こることが分かっています。そのため日頃から外出して朝日を浴びることが大切ですね。
トリプトファン・ビタミンB6が入った食事を摂る
トリプトファンやビタミンB6は、セロトニンの分泌を補助する役割のある栄養素です。そのため緊張を緩和するためには、これらの栄養素をしっかりと補給する必要があります。
セロトニンの分泌を助ける食材としては、魚や肉類、納豆や味噌などの大豆食品、ナッツ類などが挙げられますので、食事で積極的に摂ってみてください。
前向きで元気になれる言葉を発言する
脳はだまされやすく、たとえ本心では思っていないようなことでも、自分の発する言葉次第で簡単に騙せてしまいます。思い込みの力は確かにありますので、この作用を活用して緊張を緩和してみるのも有効です。
頑張ろう、自分なら大丈夫、できる、といったようなポジティブな言葉を口に出していうように心掛けてください。
自分が好きな音楽を聞く
自分が好きな音楽や動画を聞いていると、癒し効果が期待できるでしょう。音楽や動画を視聴したときにオホルモンが分泌されることが分かっており、恐怖や不安といった感情から解放してくれます。緊張しているときほど、音楽を聞いて癒し効果を得るべきです。
軽く体を動かす
一定の姿勢を保ち続けていたり、緊張していたりする場合、体の筋肉が凝り固まってしまうので、血流も悪くなります。血流が悪くなると副交感神経の働きが抑えられて、更に緊張につながるのです。
ストレッチや伸びをするといった軽い運動は、凝り固まった筋肉をほぐす効果があります。凝りが緩和されると血流がよくなり、それに伴って副交感神経の働きもよくなるので、緊張の緩和へとつながるのです。緊張をほぐしたいときほど、ストレッチや運動をした方がよいでしょう。
面白い画像や動画を観る
「笑う」ことにより、脳のアルファ波が増え、脳がリラックスします。また笑うことは、大脳新皮質の血流がよくなることが分かっており、脳の働きを活発化させる効果があります。
この他にも笑うことは、副交感神経の働きを優位にする効果も期待できるので、緊張の緩和に笑いは有効的です。インターネットを活用して笑える画像や動画を視聴するといった、具体的な方法も実践してみるとよいでしょう。
書籍で緊張しない方法を学ぶ
緊張に関する書籍も多数出版されていますので、そういった本から学んでみるのもよいかもしれません。難しい本ではなく、誰でも楽に読める実用書などから、緊張に関する本を探すのがおすすめです。
緊張している方に大人気の自己啓発本3選
緊張のせいでなにかと失敗しがちな人は、自己啓発本を読んでみるのもよいでしょう。緊張に関する書籍で大人気のものを集めてみましたのでチェックしてみてください。
あがっても大丈夫! 3秒であがり症を克服する技術
いわゆる「あがり症」について解説されている書籍です。あがり症の原因や対処法が細かく紹介されています。
いい緊張は能力を2倍にする
緊張状態を脳科学の見地から解説している自己啓発本です。緊張のメカニズムや科学的な根拠から知識をつけていきたいという人にはおすすめ。
緊張をコントロールして最高の結果を出す技術
5000人以上のメンタルトレーニングを行ってきた大人気のメンタルトレーナーが監修した、緊張を緩和する方法が紹介された本です。普段から緊張に悩んでいる人、心を鍛えたいと思っている人におすすめの一冊です。
まとめ
緊張してしまうことは、誰にでも起こり得ることです。ですから、緊張とは上手に付き合っていく必要があります。緊張状態を緩和するための具体的な方法としては、深呼吸をしたり、ツボを押したり、ストレッチをすることなどが挙げられます。
また食事においても、セロトニンの分泌を促す食べ物を積極的に摂取することで、緊張を緩和することが可能です。ちょっとした緊張緩和術と共に、食生活や生活習慣も見直して、緊張しにくい体を実現していきましょう。