痩せやすい時期のカギはホルモン
月経周期によって痩せやすい時期やそうでない時期に分かれるのは、ホルモンバランスが関係しているようです。ホルモンバランスの変化は体の代謝や精神面にも影響を与えやすくなっています。月経やダイエットに影響を与える大切な二つのホルモンについて紹介します。
エストロゲン
エストロゲンというのは女性ホルモンのひとつであり、女性の美しさを高める働きを持つため「美人ホルモン」などと呼ばれることもあります。本来の役割は妊娠を成立させることであり、子宮内膜という受精卵のためのベッドを作る働きを持っている女性ホルモンです。
エストロゲンが多いと、肌や髪が美しくなるほか、女性らしい体型を作る働きや代謝もアップします。また、頭の回転も良く、活動的にしてくれます。
プロゲステロン
プロゲステロンは女性ホルモンのひとつですが、エストロゲンとは違った性質を持っています。基本的には妊娠を成立、維持継続する働きを持ち、子宮内膜を整えるためのホルモンです。
プロゲステロンの妊娠を維持する働きは、体の中に水分や脂肪を蓄えさせる方向にも働きやすくなっています。そのため、プロゲステロンが多い時期には太りやすく、食欲もアップしがちです。さらに体調もすぐれないことが多く、イライラしたり腹痛や腰痛などが起きたりします。
女性の体は生理を中心にこう変わる
女性の体の中にある女性ホルモンは、生理周期をベースとして刻一刻と変化します。生理周期と女性ホルモンの変化に合わせて変化する女性の体調や痩せやすさ、痩せにくさをチェックしてみましょう。
参考 http://beautymonster.jp/diet-menstrual-cycle
生理前
生理前の時期はプロゲステロンの分泌がさかんになり、脂肪がつきやすい時期です。排卵後から妊娠しなかったことが分かるまで、胎児を育てるための環境を整える作用が働き、水分や脂肪を溜め込みます。食欲もアップしますし、さらにイライラによって暴飲暴食に走ってしまうリスクもアップする時期です。
溜め込もうとする作用によって、便秘やむくみなどの症状やニキビなども増えやすくなります。ダイエットをしてもなかなか効果が出にくい状態です。
生理中
生理中は、プロゲステロンも減少をはじめますが、エストロゲンも少なく、女性ホルモンがもっとも少ない時期となります。脂肪や水分の溜め込みは続いており、代謝の悪さや血行不良によりむくみや冷えも気になる時期です。
また、子宮内膜がはがれて血液と一緒に排出さているため、腹痛があったり体の負担が大きく疲れやすかったりします。そのため、ダイエットに励もうとしても効果が出にくく、不快症状によってやる気も起こりにくい状態です。
生理後
生理が終わってから約1週間は、エストロゲンの分泌がさかんになります。ここがやっと訪れた痩せやすい時期です。心身ともに調子が整い、活発に行動できます。新陳代謝も良くなり、それまでため込んでいた水分が排出されるタイミングです。
むくみは改善され、運動効果もアップ、ダイエットにも向いている時期です。また、精神的に安定し、食欲も抑えやすくなります。肌の調子も良く、美容へのモチベーションもアップしそうです。
排卵後
排卵前後のタイミングは、女性ホルモンのエストロゲンが減少をはじめ、反対にプロゲステロンが増加をはじめる時期です。排卵後にはプロゲステロンが優位になりますが、まだまだダイエット効果も継続しており、体調もキープされています。
生理後1週間目のようには行きませんが、軽い有酸素運動を続けるなど、適度な運動は可能です。また、生理前の不調が始まる前に、体調を整えたい時期でもあります。
ダイエットは痩せやすい生理後に集中して行うのがおすすめ!
生理前後には、女性の体調は大きく変化しており、それぞれのタイミングで優位になる女性ホルモンの影響によってダイエット効果も大きく違っていることが分かりました。特に積極的にダイエットを行えるのは、生理後です。
こうした生理周期に関係した痩せやすさや痩せにくさを念頭に置いて行うことで、ダイエットはより効率良く進められるでしょう。また、痩せにくい時期でもそれぞれの時期に合った過ごし方をすることが大切です。
生理周期にあわせたダイエット
生理周期のそれぞれのタイミングごとの特徴に合わせて、ダイエットのために良い過ごし方を考えてみましょう。時期によっては体重の減りも体調も悪く、辛い時もありますが、それぞれの時期で最善を尽くすことが大切です。
【生理前】現状維持につとめよう
生理前のタイミングではダイエットを頑張り過ぎず、現状維持できればOKという気持ちでゆとりを持って過ごしましょう。生理前のプロゲステロンが優位になるタイミングでは、いくらダイエットを頑張っても成果が出ず、挫折してしまうこともあります。
また、体調も悪くなっていく時期であり、運動や食事制限などがより辛く感じてしまうかも知れません。わざわざ効果の出にくい時期に無理をするのは辛いだけなので、次の痩せやすい時期までじっと待ちの姿勢を貫きましょう。
【生理前】豆乳で体調管理
生理前のタイミングには、女性ホルモンのエストロゲンが減少をはじめるため、代謝が落ち、むくみなどが気になる人も多いものです。代謝をアップするためには、イソフラボン豊富な豆乳を摂取するのがおすすめです。
豆乳に含まれるイソフラボンには女性ホルモンのエストロゲンのような働きがあり、代謝をアップする効果が期待できます。ダイエットのためにも、快適に生理前の時期を過ごすためにも役立ちそうです。
【生理中】無理せずリラックスして
生理中は女性ホルモンも分泌される量が減り、妊娠せず、使われなかった子宮内膜が剥がれ落ちるため、体調もすぐれません。そのため、無理にダイエットのための運動や食事制限などはせず、リラックスして過ごせる環境を作りましょう。
生理中は頑張ってもダイエット効果は出にくく、体調の悪さで運動もはかどりません。また、体への負担が大きくなります。体調を整えながら生理が終わるのをじっと待ちましょう。
【生理後】最も痩せやすい時期!筋トレ推奨
生理が終わった後は、もっとも痩せやすい時期なので、積極的に運動することをおすすめします。特に筋トレの効果は出やすく、筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、ダイエット効果が上がりそうです。
代謝アップと脂肪を燃焼させる働きを持つエストロゲンの分泌が多い時期なので、筋肉を鍛えることでその効果をより有効活用できるでしょう。質の良いタンパク質を取り、筋肉の成長を栄養面からもサポートするとより効果的です。
【生理後】有酸素運動も効果的
筋肉を鍛えることで新陳代謝を高めたら、有酸素運動で脂肪を燃焼しましょう。体調も良いので、体を動かすのも楽しくなりそうです。筋トレでは筋肉が鍛えられ、代謝はアップしますが、それだけでは十分に脂肪は燃焼しません。
併せて有酸素運動を行うことで、筋肉を効果的に使って脂肪を燃焼させることができるのです。有酸素運動はある程度長時間継続して行う運動で、負荷は軽く呼吸をしながら行います。おすすめはウォーキングやランニング、水泳などです。
【排卵後】リバウンドに注意
排卵後はプロゲステロンが増え、エストロゲンが減少をはじめるため、体調もダイエット効果もやや悪くなっていきます。そのため、この時期にはあまり無理はせず、ダイエットで落とした体重をキープさせる調整期に当てましょう。
まだ体調の悪化も本格的ではないなら、軽めの運動を継続しても大丈夫です。ただし、基本的には本格的な筋トレなどは行わず、リバウンドを防ぎ体重を定着することを重点に置きます。
まとめ
女性の体は月経周期の影響を受けやすく、生理前後でダイエット効果の出方も変わります。快適にダイエットを行い、効果的に痩せたい場合には、この生理周期を上手に活かして痩せやすい時期に合わせて運動等を組み込みたいものです。不調な時期には無理せず、体を休めることも大切です。