記憶力をアップさせる3つのポイント
記憶力には大きな個人差がないばかりか、必ずしも加齢による記憶力の低下があるわけではありません。記憶力を向上させるためには、脳を効果的に刺激したり、脳が働きやすい環境を整備したりすることが大切です。記憶力アップを図る3つのポイントを紹介します。
生活習慣の改善
勉強法をどんなに工夫しても記憶力が向上できない人は、生活習慣の改善を第一に考えてみる必要があるでしょう。偏った食事、乱れた生活習慣などが体調に与える影響が大きいことは誰もが知っています。
脳も例外ではなく、良くない生活習慣が続くことによって記憶力が低下します。「快眠・快食・快便」が健康のバロメーターと言われるように、睡眠や栄養の不足、ストレスや運動不足などは記憶力を低下させることを理解しておきましょう。
食生活の改善
記憶力と食生活にはあまり関連がないように思われるかもしれません。しかし、脳へのエネルギーも脳内の神経伝達にも経口摂取した栄養が深く関係しています。したがって、記憶力をアップしたいのであれば、脳の活性化に効果的な食事を心がけることがポイントとなります。
栄養バランスの取れた食事だけでなく、記憶力向上に関係する栄養素を積極的に摂取することが大切です。
記憶力を向上させるトレーニング
脳を活性化させる「脳トレ」が流行っています。簡単なゲームやパズルなどさまざまな種類がありますが、このように脳のトレーニングをすることによって記憶力を向上させることは可能と言われています。
特別なゲームなどをしなくても記憶の仕方を工夫したり、生活の一部に習慣を取り入れたりするだけでも記憶力を向上させるトレーニングはできます。
記憶力をアップさせる生活習慣
記憶力はただ机に向かって長時間勉強していれば向上するものではありません。毎日の生活習慣のなかに効果的に記憶するための工夫を取り入れることが重要です。記憶力をアップさせるための生活習慣についてまとめました。
早寝早起きにする
テスト勉強や就職試験の勉強などを集中できる夜でないとできない人も多いのではないでしょうか。夜型と呼ばれるタイプですが、実際に記憶した内容をアウトプットして発揮する時間帯は、夜ではなく日中であることがほとんどです。
眠る直前に記憶したことが睡眠中に整理、定着されることを考えれば、早寝早起きに切り替えるのがいいでしょう。記憶の定着が図られるだけでなく、一番脳が働いて欲しい時間帯に合わせることができます。
8時間以上ぐっすり寝る
記憶力をアップさせるためには8時間以上の質の高い睡眠が必要です。
また、睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠が交互に現れますが、記憶の整理、定着には深い眠りとなるノンレム睡眠が必要です。ノンレム睡眠をしっかりととるためにも8時間以上の睡眠時間を確保するようにしましょう。
ウォーキングやストレッチを行う
記憶力アップにはウォーキングやストレッチなどの適度な運動も効果的です。暗記するのが苦手な人が、記憶力をアップするために体を動かしながらリズムに乗って覚えることもあります。
また、定期的に運動をすることによってストレスの発散ができることも記憶力アップにつながります。毎日継続できる体に無理のない運動を取り入れるようにするといいでしょう。
記憶力をアップさせる食生活
人間の体は食べるもので構成されるため、記憶力アップが期待できる栄養素に注目して食事するのも効果的です。脳のエネルギー源や脳神経伝達物質など、記憶力をアップさせるための食生活について考えてみましょう。
ブドウ糖:米やパン、イモ類
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源と言われています。朝食に米やパンなどが推奨されるのは、血糖値を上げるだけでなく脳に栄養素を補給して脳の働きを活性化するためです。
睡眠中であっても脳はブドウ糖を消費しているため、午前中から勉強や仕事で脳をフル回転するためには朝食にブドウ糖を十分に補給する必要があるのです。
DHAやEPA:マグロや鯖、秋刀魚
マグロや鯖などの青魚に豊富に含まれるDHAやEPAを摂取すると頭が良くなると言われています。EPAには血液を固まりにくく作用があり、脳への血流を促進してくれると言われます。魚が苦手な人は多いかもしれませんが、お刺身やお寿司なら食べられるという人もいるでしょう。
記憶力をアップさせるトレーニング
記憶力は年齢とともに低下するものではなく、脳を十分に使わないこと、刺激を与えないことで低下します。記憶力をアップさせる脳トレーニングではクイズやゲームなどが定番ですが、そのほかにも記憶力をアップさせるためのトレーニング法があります。
日記を毎日つける
不確かな記憶を呼び覚ましたり、記憶力をアップさせたりするためには毎日日記をつけることが効果的です。その日あったことを数行でもいいので日記につける習慣を身に付ければ記憶力の向上に役立てることができます。
毎日継続することが重要なポイントとなるため、3日坊主にならないように無理して長文を書かないようにしましょう。書き留める作業とともに脳に記憶を残す作業を兼ねることができます。
クロスワードパズルをやる
クロスワードパズルは虫食いの単語を文字の配列やヒントによって考え、マスを埋めて完成させるゲームです。文字に隠された法則や意味を推測する力や注意力を養いながら脳を活性化することができます。
忘れてしまった言葉を思い出して穴埋めする際に、脳が活性化され記憶力の向上を図ることが可能です。普段脳を活用する機会が減ってしまった人、脳を仕事でしか使わない人にぴったりの脳トレと言えるでしょう。
週末に翌週の予定をシミュレートする
記憶力は過去や現在のことをメインとして語られることが多いものです。しかし、週末に翌週の予定をシミュレートするなど、未来のことを考えても脳トレはできます。翌週の予定をシミュレートするには、予定や理想を自分のなかで考える行為であり、記憶をアップさせるために大きな効果を期待できます。
新しいこと、未知のことについて考えれば脳への刺激を与えることにもなり、記憶力アップにつながることでしょう。
覚えたいことを声に出したりノートに書き出す
記憶する際には目や耳をよく使いますが、短期記憶で終わってしまいすぐに忘れてしまうことが多くなります。記憶したいことを声に出したり、ノートに書き出したりすることは、情報を脳にインプットするだけでなく同時にアウトプットする行為も兼ねます。
また、要点をまとめて声に出したり書き出したりすることで、ポイントを絞って記憶することができるようになるでしょう。
朝起きてすぐに前日の暗記の復習をする
記憶は睡眠中に脳の中で整理、定着されて長期的な記憶となります。したがって、効果的に記憶するためには就寝前1~2時間前に勉強することがおすすめです。また、一度記憶した記憶は復習を繰り返すことで強化されます。
歴史や英単語などの暗記物を眠る直前に勉強したことを朝起きてすぐに復習すると記憶力アップを図ることができるでしょう。
まとめ
記憶力は生まれつきや加齢によって大きく変わるものではありません。記憶力を向上させるためのポイントを押さえて工夫さえすれば誰でも記憶力を向上させることができます。「食習慣の改善」「生活習慣の改善」「記憶力を向上させるトレーニング」の3つのポイントを押さえて記憶力アップを図りましょう。