ミカンが太ると言われる理由
中性脂肪になりやすい果糖が含まれている
果糖は血糖値を上昇させない甘味料として知られていますが、最近の研究では過剰摂取が健康被害を及ぼすことが分かっています。
適量食べる分には問題ないですが、果糖が多い飲み物とブドウ糖が多い飲み物だと、果糖のほうが内臓脂肪を増やしやすいことが分かったのです。ただ、あくまでこれは摂りすぎた場合の話となります。
腹持ちが悪いので食べ過ぎてしまいやすい
ミカンはそのほとんどが水分でできていると言っても過言ではありません。そのため、一度に2~3つほど食べても、腹持ちが悪いためすぐにお腹が空いてしまうのです。目の前にあればついいつまでも食べ続けてしまう、ということもあるでしょう。これだと、果糖の摂りすぎになってしまい、太ってしまう可能性があります。
ミカンにはダイエット効果もアリ!
食べ過ぎは肥満に繋がる可能性があるミカンですが、実はダイエット効果も期待できます。便秘の解消に効果が期待できますし、突き出たお腹もスッキリするかもしれません。むくみ解消、脂肪燃焼の向上といった効果も期待できますよ。
便秘の解消
便秘は腸内に老廃物が溜まっている状態です。いつまでも便秘が続くと、ポッコリとしたお腹になってしまいます。また、肌トラブルの原因にもなりますね。
ミカンの内皮にはペクチンという成分が含まれていますが、このペクチンは腸内の善玉菌を増やす働きがあります。善玉菌が増えて腸内の環境が整い、便秘が改善できるというわけです。
むくみの解消
ミカンに含まれる成分の一つにカリウムが挙げられます。カリウムには利尿作用があるため、むくみの解消に効果的だと言われているのです。
むくみは体内に余分な水分が溜まっていることが原因です。また、それを引き起こすのは体内の塩分濃度が高いからなのですが、カリウムがあれば、水分と一緒に余分な塩分も排出してくれるのです。
脂肪燃焼力を向上させる
ビタミンCやシネフリンといった成分が含まれており、これが脂肪燃焼を促進させてくれます。ダイエットの目的は、体についた余分な脂肪を取り除くことです。それを考えると、脂肪の燃焼効率をアップさせることは必要なことですよね。脂肪の燃焼力を上げることができれば、効率よく余分な脂肪を減らしていくことが可能になるのです。
冷え症を改善
みかんには、体を温めるヘスペリジンという成分が含まれています。毛細血管を広げて血流を良くしてくれるので、全身をくまなく血液が巡るようになるのです。手足の末端まで血液が行き届くことになるので、冷え症改善が期待できるでしょう。
ダイエットをサポートするミカンの主な成分
みかんにはさまざまな成分が含まれており、ダイエットをサポートしてくれる成分も豊富です。ビタミンやカリウム、クエン酸、ポリフェノールなどが代表的です。詳しくご紹介しましょう。
ビタミンB群:脂質・糖質の燃焼をサポート
ビタミンB1は、糖質の燃焼を促す働きがあります。またB2には脂質の分解や代謝を促進する働きがあるので、脂肪燃焼効果を高める効果が期待できるのです。
ビタミンB群は主にエネルギーを作るのに活躍している成分です。糖質や脂質をエネルギーに変える働きのほかにも、神経の働きを正常に保ったり、脳と肝臓の働きに関係することもあるため、人体には必須の成分です。
ビタミンC:脂肪燃焼をサポート
ビタミンCは脂肪燃焼をサポートしてくれるので、ダイエット中には効率よく脂肪を減少させることが可能となるでしょう。
また、美容に良い成分としても知られています。コラーゲンの生成に必須の成分でもあり、不足してしまうと血管がもろくなるといった症状も引き起こします。強力な抗酸化作用で、アンチエイジングにもいいと考えられています。
ビタミンE:代謝を上げる
アーモンドのようなナッツ類に多く含まれています。血流を良くする働きもあると言われているので、代謝アップも期待できるでしょう。全身をきちんと血液が巡るようになり、トータルでの代謝量が高まります。代謝が高まるということは、脂肪燃焼の効果も期待できるということです。
また、体内にある脂質の酸化を防止し、体を守る働きもがあります。
カリウムなどのミネラル類:むくみを予防
カリウムは、さまざまな野菜や果物に含まれている成分で、利尿作用があります。ミカンにもカリウムは含まれていますし、摂取することで体内の余分な水分、塩分を排出してくれます。
特にデスクワークに携わっているような方だと、足がむくみやすいと思います。そのような方こそ、ミカンを食べてむくみの予防に役立ててほしいです。
クエン酸:疲労回復
クエン酸は酸味のある成分として知られていますが、疲労を回復する効果が期待できます。
クエン酸の疲労回復効果は実証されていますし、実際にさまざまなサプリメントにも使われています。筋肉中の乳酸の代謝を活発にしたり、乳酸濃度を下げたりする効果もあるようです。
ポリフェノール:中性脂肪が増えるのを防ぐ
ポリフェノールはチョコレートや赤ワインなどにたくさん含まれており、中性脂肪が増えるのを防いでくれると言われています。中性脂肪が高めだと、動脈硬化のような生活習慣病の原因にもなってしまうので、それを予防できるのは魅力的ですね。
ダイエット向けのミカンの食べ方
ダイエット中には、どのようなことに気を付けてミカンを食べればいいのでしょうか。
夜は食べない
ミカンには果糖が含まれています。果糖は人工の甘味料と違って、血糖値を急激に上昇させることは少ないですが、それでも糖分であることには違いありません。そのため、夜に食べてしまうと太る原因になる可能性があります。
夜はエネルギー消費が少なくなりますし、糖質を摂る必要もありません。わざわざ夜に食べるくらいなら、朝食や昼食に食べるようにしてください。また、日中のおやつ代わりにミカンを食べる、というのもおすすめですよ。
焼きミカンにして食べる
ミカンは加熱することによって、ペクチンの吸収率が高くなるのです。つまり、体に取り込みやすくなるということですね。
焼きミカンにするときは、皮ごと焼くのも基本です。皮をむいて焼いてしまうと、ミカンに含まれるビタミンCなどの成分が壊れてしまう恐れがあるのです。
焼くときには、トースターや魚焼き用のグリルで焼きましょう。トースターなら10分くらいが目安です。
筋を取らずに食べる
ミカンの内皮の部分に、ペクチンが含まれています。また、筋の部分にはヘスペリジンという成分が含まれています。そのため、筋は取らずに食べましょう。
まとめ
ミカンにはダイエット効果が期待できる、ということがよく分かったのではないでしょうか。ダイエットをサポートしてくれるさまざまな成分が含まれていますし、上手に食べることでダイエットを成功させられそうですね。
ただ、やはり食べ過ぎには注意が必要なので、一日にいくつ食べるかは決めておいたほうが良いでしょう。