赤ちゃんの手遊びのメリット
赤ちゃんにとって手遊びには数えきれないほどの重要なメリットがあります。脳の発達を促し、リズム感を養い、体の動かし方が学べます。それだけではありません。ママやパパと触れ合うことで情緒が安定するのです。詳しく見てみましょう。
脳の発達を促すことができる
手遊びにより赤ちゃんの脳の発達を促すことができます。手は外部の脳、第2の脳と言われており、左手は右脳、右手は左脳と密接につながっています。
3歳までに脳の神経細胞は爆発的に増えると考えられています。手遊びで音楽に合わせて左右の手をリズミカルに動かすことは脳への良い刺激となり脳を活性化させ発達を促してくれるのです。
リズム感を養える
手遊びは歌と動作がひとつになっています。手遊びを繰り返し行うことで赤ちゃんのリズム感が発達します。赤ちゃんにもわかる簡単な言葉を簡単なリズムで何回も繰り返し一緒に遊んであげることで赤ちゃんのリズム感が養われていくのです。
様々な種類の音楽を聴きながら手足を動かす手遊びを行うことでリズム感だけではなく反射神経も発達します。毎日遊んであげることで効果は確実に現れます。
体の動かし方を学べる
赤ちゃんは手遊びを通じて体の動かし方を学ぶことができます。いろいろな形を指で作ったり、腕を大きく広げたりと日常では行わない動きにより体の各部分の動かし方や力の入れ方を身に付けることができるのです。
歌に合わせて指先を動かす手遊びでは赤ちゃんや幼い子どもは思うように指先を動かすことができないこともあります。しかし繰り返し行ううちに手指が滑らかに動くようになってきます。
手遊びにより赤ちゃんや子どもたちは手指の使い方を学び、お箸や鉛筆を持ったり、ボタンを留めたりできるようになるのです。手遊びは子どもたちにとって重要な訓練となります。
両親と触れ合い情緒が安定する
ママやパパが手遊びを通じて赤ちゃんと触れ合うと赤ちゃんの情緒が安定する効果があります。ママやパパと赤ちゃんがスキンシップを取ると赤ちゃんの脳内に「オキシトシン」と呼ばれる愛情ホルモンが分泌されます。
この「オキシトシン」には赤ちゃんのストレスを減らし心を穏やかにして気持ちを落ち着かせる効果があり、赤ちゃんの情緒を安定させてくれるのです。
「オキシトシン」の分泌には赤ちゃんが外からの刺激を吸収できるようにする効果もあります。手遊びは赤ちゃんの心と体の成長につながる重要なスキンシップなのです。
想像力が鍛えられる
手遊びで遊んであげることで赤ちゃんの想像力が鍛えられます。手遊びには映像や絵はありません。そんな中で指で作った形を「メガネ」や「てんぐさん」など何かに見立てることで想像力が育まれていくのです。
赤ちゃんは「変化」と「繰り返し」が含まれる体が触れ合う手遊びが大好きです。赤ちゃんの頃から手遊びで遊んであげると成長するにつれて動きの面白さや歌詞の内容に目が向くようになり、意外性が理解できるようになりさらに想像力が発達します。
コミュニケーション能力を身に付けられる
手遊びには赤ちゃんのコミュニケーション能力を発達させる効果があります。赤ちゃんと手遊びで遊ぶにはお互いに体が触れ合う歌がおすすめです。指を親指から順に一本ずつ伸ばしたり折り曲げたりしながら歌います。
歌いながら親子でスキンシップを取ることで赤ちゃんはママやパパの温もりを感じて安心感を得ることができ、気持ちの共有を体感できるのです。
そして赤ちゃんに「自分の気持ちをママやパパに伝えたい」という欲求が生まれます。それがコミュニケーション能力の基礎となるのです。
言葉が増える
手遊びには赤ちゃんの言葉を増やす効果があります。手遊び歌の歌詞にはいろいろな名称や擬態語が含まれているため新しい言葉に出会うことができるのです。
簡単な言葉を楽しく繰り返す手遊び歌を耳にすることにより赤ちゃんの脳は言葉を自然と憶えていきます。赤ちゃんは成長するにつれて意味はわからなくても歌を口ずさむようになります。
手先が器用になる
赤ちゃんが手遊び歌で遊ぶことで手先が器用になります。手遊びでは指先をたくさん使います。日常使用しない手先の動かし方を学ぶことができるので手先が器用になるのです。
お座りがまだできない赤ちゃんはまだ手を上手に使うことができませんが、お座りができるようになると手の使い方も発達しいろいろな動きができるようになります。
1つの手遊びが上手にできるようになったら、新しい手遊びを教えてあげましょう。赤ちゃんはさらに新しい指先の動きを学ぶことができるでしょう。
赤ちゃんとの絆を深められる
手遊びで赤ちゃんと触れ合うことで赤ちゃんとの絆を深めることができます。赤ちゃんが泣いてぐずっているときや寝かしつけたいときには赤ちゃんと体を触れ合う手遊び歌を歌ってあげましょう。
赤ちゃんに語りかけるつもり優しくゆっくりと歌うことで赤ちゃんはママの温もりを感じ安心します。子どもは泣き止んだり穏やかな表情で眠りにつくはずです。
赤ちゃんにおすすめの手遊び5選
手遊びには年齢に応じて様々な種類があります。「一本橋こちょこちょ」や「うまはとしとし」、「きゅうりができた」や「とんとんとんとん ひげじいさん」などは赤ちゃんが大変喜ぶ手遊びです。ぜひマスターしてください。
一本橋こちょこちょ
おすわり期におすすめの手遊びが「一本橋こちょこちょ」です。手のひらから脇の下まで赤ちゃんを優しくくすぐっていく手遊びです。赤ちゃんとスキンシップが取れて、きゃっきゃっ、と笑顔で喜んでくれるママもパパもとっても幸せになれる手遊びですよ。
うまはとしとし
「うまはとしとし」もおすわり期におすすめの手遊びです。ママやパパが体全体を使って赤ちゃんと遊びます。馬をイメージしながらやってみましょう。
お散歩の際などの外出先でもできますよ。おんぶをして飛び跳ねるように遊んであげると赤ちゃんはキャッキャッと笑って大喜び。いろいろな方法がありますので赤ちゃんが一番気に入るやり方で遊んであげてください。
きゅうりができた
「きゅうりができた」は赤ちゃんが大喜びするふれあい遊びです。「きゅうりができた~」と歌いながら赤ちゃんのあんよを左右に振ったり、「塩ふってパッパパ~」「いたずりキュッキュキュ~」などと歌いながらこそばしたりしてスキンシップを楽しみます。
げんこつやまのたぬきさん
「げんこつやまのたぬきさん」は有名な手遊びの1つです。子どもがじゃんけんができるようになると歌詞の最後の「またあした」で盛り上がるのですが、じゃんけんのできない赤ちゃんでも歌のリズムやママの踊りを楽しめます。
ママは恥ずかしがらずに赤ちゃんの前で踊ってあげましょう。笑顔と大きなアクションが赤ちゃんを喜ばせるポイントです
手遊びをする際の注意点
赤ちゃんの心身の健やかな発育にとっても効果のある手遊びですが、赤ちゃんと遊ぶ上でいくつか注意点があります。嫌がる時は無理強いしない、怒らない、赤ちゃんに適した手遊びを選ぶなどです。詳しく説明させていただきます。
嫌がる時は無理にしない
赤ちゃんが嫌がる時は手遊びを無理にするのはやめましょう。いやがる手遊びを強要したりすると赤ちゃんは楽しくないので手遊びを嫌いになってしまいます。せっかくの楽しい手遊びが台無しになってしまうのです。
赤ちゃんにも気分が優れない時や静かにしていたい時がありますし何らかの理由で好きな手遊びと嫌いな手遊びがあったりします。赤ちゃんが手遊びを嫌がる時には別の時間に試してみたり、他の手遊びを試してみたりしましょう。
怒らない
赤ちゃんが手遊びを嫌がったり上手にできなかったりしても怒ってはいけません。ママやパパと赤ちゃんがスキンシップを取りながら楽しくコミュニケーションを取ることが指遊びの要諦です。ママやパパに怒られて赤ちゃんは指遊びが嫌いになってしまうと、指遊びの目的が台無しになってしまいます。
特に2歳ごろの赤ちゃんは「いやいや期」の真っ最中ですので、ママやパパや大人が言うことのほとんどに「いや!」という反応を示します。
楽しい手遊びにも「いや!」という反応をしますのでママやパパはつい怒ってしまったりしがちですが、怒ってはいけません。「いやいや期」だから仕方がないと考えましょう。
赤ちゃんと一緒に赤ちゃん目線で楽しむ
赤ちゃんと手遊びで遊ぶ時には赤ちゃん目線で楽しむことがポイントです。赤ちゃんはママやパパの真似をするのが大好き。ママやパパが赤ちゃんになったつもりで笑顔で手遊びを楽しめば、それを見た赤ちゃんも「自分もやってみたい」と思うのです。
恥ずかしがりのママは、赤ちゃんと2人きりのお部屋で手遊びを楽しめばいいのではないでしょうか。ママが本気の笑顔で一緒に手遊びで遊んでくれた体験は赤ちゃんの心と体の発育に大きな栄養となるはずです。
赤ちゃんの年齢や発達具合に合わせて適した手遊びを選ぶ
手遊びには赤ちゃんの年齢や発達に合わせて様々な種類があります。赤ちゃんにぴったり合った手遊びを選んであげましょう。
例えば0~2歳の赤ちゃんの場合は楽しいリズムで大きな動きを含む手遊びが適しています。単純な動きが繰り返されることで、リズム感や脳の発達が促されます。
まとめ
赤ちゃんの手遊びのメリット、赤ちゃんにおすすめの手遊び、手遊びをする際の注意点などについて解説してきました。手遊びは場所も取らず、道具も必要とせず赤ちゃんを喜ばせることができる素晴らしいふれあい遊びです。
手遊びには赤ちゃんの心身の発達を促す素晴らしい効果も期待できます。ぜひマスターして赤ちゃんの健やかな成長に役立ててください。