結婚しない・したくないと思っている人が増えている理由
結婚願望を持っていて、懸命に婚活をしている人が数多くいる一方で、主に以下の理由により結婚願望を持たない人もいます。共感できるかどうか、詳しく見ていきましょう。
結婚しない人=特殊な存在ではなくなっている
昔であれば、「一生結婚しないなんてあり得ない!」とうるさい親や親戚にクドクドと文句をいわれ、無理やりお見合いさせられるケースも珍しくありませんでした。
しかし今は、適齢期になれば結婚するのが当たり前という考え方が、古いとする意見が定着してきています。これが、結婚しない人、したくないと思う人が増加していて、実際に一生結婚しない人の割合が高まっているもうひとつの理由です。
働き方が変わっている
高度成長期の頃の日本とは異なり、今はひとつの会社に勤めたら定年まで働いて退職金で悠々自適な老後生活を送るというわけにはいかなくなってきています。 これが結婚しない人や結婚したくないと考えている人が多くなっている理由のひとつです。
たとえば、突如として転職したくなることも十分にあり得ます。そんなときに、家族がいるとそう簡単に行動に移せるとは限りません。現状より収入がアップする、安定した収入が見込める仕事に変えたいと思っても、家族がいたら反対されることもあるでしょう。
自由に転職するなど自分の思いどおりに人生を送りたいと考える人にとって、それができなくなる可能性のある結婚はわずらわしいものに思えてきているのです。
生涯結婚しないと思っている人の理由
家庭を持つことを望んでいる人にとっては、ここであげる理由に理解しがたいものもあるかもしれません。いくつかピックアップしましたので、順番にチェックしていきましょう。
結婚は自由がなくなる・縛られるものと考えている
たとえば、大きな点でいうとすでに述べたように自由に転職する希望が叶わないケースがあります。また、小さな点でいうと独身の頃のように趣味に没頭したり、好きなときに飲みに行くことができなくなったりする場合もあります。
趣味や飲みに行くことが好きにできなくなるのは、パートナーから受ける行動の制限の場合もあれば、小遣い制度の導入のケースも多いです。そしてこれらによって自分が家庭のために犠牲になりたくないと思う人は、生涯結婚しないと考える傾向があります。
お金の問題
非正規労働などによって低賃金で仕事をしていたり、自由業・自営業で収入が安定しなかったりするために、一生結婚しないと思っている人もいます。自分一人が食べていけるお金を稼げれば十分、家庭を持つために高収入、安定した収入を得られる仕事に変えるつもりはないと思う人もいるのです。
人に合わせるのが苦痛・面倒だと感じている
一生独身を通す決めている人の中には、「エアコンの温度設定ひとつでも自分は相手に合わせたくない!」と思うような人も珍しくありません。自由気ままな独身生活を長く送っていると、相手に合わせなくてはいけない結婚生活を窮屈に思う傾向があるのです。
生涯結婚しないと思っている人のメリット
結婚して家庭を持つことをしない人生を選択する人が享受できるメリットは、以下のように少なからずあります。自分がどう生きていくかを決める上での参考にしてみてください。
自分のためだけに時間を使うことができる
結婚して配偶者ができ、さらに子どもが誕生すれば、自分のためだけに使える時間は自ずと激減します。独身の頃に趣味や息抜きとして好きに使っていた時間を家事や育児に費やさなくてはいけません。場合によっては子どもの急な体調不良や学校行事など、仕事の時間さえも削って家族のために時間を使う場面も出てくるでしょう。
自分のためだけにお金を使うことができる
時間と同様に、稼いだお金を自分のためだけに貯蓄したり消費したりすることが可能です。結婚して家庭を持てば生活費が独身の頃よりかなりかかる形になり、さらに子どもが産まれれば子育てにかかるお金は莫大です。家族で暮らすための家を購入すれば、ローンを抱えることにもなるでしょう。
これらのお金をすべて自分のためだけに使うことができれば、相当な自由を手にしているといえます。この点は結婚しない大きなメリットです。
わずらわしい人間関係が増えない
結婚すれば大抵の場合、パートナーの両親や兄弟姉妹などとのつながりを持つことになります。過干渉や金銭トラブル、同居によって気を遣うなど苦労させられるリスクがあるのですが、結婚しなければそれがありません。
生涯結婚しないと思っている人のデメリット
メリットが多くある生涯結婚しない選択ですが、デメリットがないわけではありません。ここで取り上げるデメリットとメリットを比較し、後悔のない生き方を決めましょう。
老後の不安がある
結婚していれば配偶者や子どもが老後の面倒をみてくれる望みがありますが、結婚していなければそれがなく常に老後の不安がつきまといます。この不安を払拭するには、老後の計画を立てて貯蓄するなどの対策が必要です。すでに述べた稼いだお金を自分のためだけに使えるメリットはあるものの、老後に備えての貯えはしておく必要はあるでしょう。
病気やケガをしたときに看病してくれる人がいない
老後に限らず、人間はいつ病気になったりケガをしたりして働けなくなるかわかりません。そんなときに配偶者がいれば看病してくれたり、働けなくなった自分の代わりに働いて稼いでくれたりということも可能です。
生涯結婚しないのは、こういった安心感がないのが大きなデメリットです。医療保険や休業保障のある保険に加入するなどの対策をしておくに越したことはありません。
後悔先に立たず状態に陥るリスクがある
まわりがどんどん結婚していって子どもを持てば、その人たちは家庭優先で、自分の趣味や飲みなどに付き合ってくれなくなる人が増える確率が高いです。そんな中で友人などの家庭が幸せそうでうらやましくなったり、以前のように頻繁に遊べなくなって寂しさを感じたりすることは珍しくありません。
今は一生結婚しないと心に決めていても、こういった経験から、「やっぱり自分も……」と結婚に向けて動き出しても、望みが叶うとは限りません。婚活市場では年齢が高いほど不利になり、結婚できたとしても子を授かるのが厳しくなる問題もあります。
まとめ
パートナーや子ども、パートナーの家族のために時間やお金、労力を費やさず、好きなように生きていける生涯結婚しない選択。しかし、自分にもしものことがあったときの支えがいないおそれがある、あとから結婚したいとなってもその希望が叶わないかもしれないなど、リスクやデメリットもあります。
そしてリスクやデメリットについては、結婚しない生き方を選ぶにあたってよく考えなければいけないポイントです。今回ご紹介した内容を参考に、後悔のないよう慎重に判断しましょう。その結果、一生結婚しないことを決断した場合には、貯蓄や保険への加入による老後の不安の対策などはしっかりと行いましょう。