攻撃的な人の特徴
攻撃的な人間には、共通する2つの特徴があります。もしかすると、あなたが苦手なあの人にもぴったりと当てはまるかもしれません。また、攻撃的になってしまうことに悩んでいる人は、きっと自分のことだと感じるでしょう。
勝ち負けにこだわる
相手に圧力をかけて追い詰めるような攻撃的な人間は、勝ち負けに異常なこだわりを持っており、常に自分は人より優位な立場でありたいと思っています。そのため、人に対して自分のほうが優れていることをアピールしたがる特徴があります。
たとえば部下や後輩が自分よりも優れていると感じた場合は、あえてマイナスポイントを探してダメ出しをしたり、嫌味をいったりすることで蹴落とそうとします。
被害者意識が強い
このタイプの人は、あまり精神的に強くなく、自分に自信がありません。そのため、被害者意識が強く、他人からいわれた些細な言葉に対しても、「馬鹿にされている」や、「嫌われている」などと感じてしまう特徴があります。
そのようなまわりからの批判、攻撃に打ち勝つために、先に攻撃的になることで自分を守っているのです。
攻撃的になってしまう人の心理
ただただ嫌な人に見える攻撃的な人間ですが、実は心の奥底に大きな弱さを持っています。これを少し理解することで、その相手の見方も変わるかもしれません。主に働いている心理は次の2つです。
劣等感を強く持っている
攻撃的な人間は、劣等感を抱きやすく常に不安を感じています。自分に自信がないため、まわりは何とも思っていない状況でも、「馬鹿にされているのではないか」や、「影で笑われているのではないか」といった考えになってしまうのです。
「弱い犬ほどよく吠える」ということわざがあります。この言葉のとおり、持っている弱さや劣等感をまわりに感じさせないために攻撃的になり、自分を強く大きく見せようという心理が働いているのです。
見下されたくない
人に対して攻撃的になる人は、自分に自信がありません。しかし、人から見下されたくない気持ちが強いため、自分が優位に立つためであれば手段は選ばないのです。そして同時に、認められたい気持ちも強いため、上司や先輩に褒められるためであれば、他人の仕事を取ったり、ときには人の良い部分や手柄を取ってしまうことも。
攻撃的になってしまう原因
では、このような人間はなにが理由で攻撃的になったのでしょうか。それは昔の記憶や子どもの頃から培ってきたものが大きく影響しているようです。詳しくは以下のとおりです。
生まれ育った家庭環境
人の性格や考え方に大きく影響を与えるのは、育ってきた生活環境です。攻撃的な人は、小さな頃から両親にダメ出しばかりされていたり、兄弟と比べられたりすることで、人よりも劣等感を強く感じて育つ傾向があります。
そして、責められることに恐怖を感じるようになり、攻撃的になることで相手を萎縮させ、自分の気持ちを保つようになるのです。
強い罪悪感を抱えている
過去の記憶のなかで、とても強い罪悪感を持っている場合もあります。その記憶は常に自分のコンプレックスとして頭の片隅にあり、「こんな自分は愛されるわけがない」や、「人に嫌われる」などと感じて些細なことで被害者意識が出てしまいます。
しかしこの罪悪感は、自分のなかでは罪悪感だと気づいていない場合もあります。自分の経験から、無意識に性格へと変化してしまったのです。
攻撃的な性格の直し方
人に対して攻撃的になってしまう場合、あとになって悔やんだり、「どうしてこんな性格なんだ」と悩んだりするときもあるでしょう。しかし、自分の悪いところに気づいていれば、強い覚悟で変われる可能性もあります。次のようなことを意識してみましょう。
自分と向き合う
攻撃的になってしまう人間を、まわりが食い止めたり直したりするのはとても難しいです。しかし本人が、「この攻撃的な性格を直そう」と決めて自分と向き合うことで、直せる見込みがあるのです。そのためにはまず、攻撃的な性格になったもとの原因と向き合う必要があります。
家庭環境や過去の経験など、なにか思い当たることが出てくるかもしれません。いつまでもその影響や経験に囚われている自分を解放してあげましょう。今の自分は自分自身で作り上げるという、強い決断が必要です。
自分の弱さを認める
特徴や心理にもあるように、攻撃的になるのは自分の弱さを隠すためです。変わりたいのであれば、その自分の弱さを自分で認めて受け入れましょう。「自分は傷つくことが怖いんだ」と、弱い自分も自分自身なのだと認めるのです。
人は皆、少なからず弱い部分を持っています。あなただけが特別に弱いわけではありません。しかし周囲とうまく付き合える人は、自分の弱さを認めています。攻撃的な人も自分の弱さを認め、自分に優しくなることで、他人に対しても優しくなれるのです。
攻撃的な人との付き合い方
攻撃的な人とは、普通の接し方ではなかなかうまくコミュニケーションを取ることはできず、避けてしまいがちですよね。しかしコツを掴めば、会社や学校の“あの人”とももう少しうまく付き合えるかもしれません。
弱みを見せない
攻撃的な人は、自分よりも弱い相手や弱そうだと感じた相手に対して攻撃的になる傾向があります。その圧力に負けてしまったり、オドオドしている姿を見せたりすると、ターゲットにされてしまいます。
もしもそういった相手から、理不尽に怒られたり威圧的な態度をされたりしたら、怖がる素振りは見せないことです。しっかりとその攻撃的な言葉を聞いた上で、間違っていると感じることがあれば反論する強さを持つのが望ましいでしょう。そして、反論すると感じた相手には態度が一変するかもしれません。
自分の味方を増やしておく
自分のまわりの人間関係を良好にすることも大切です。攻撃的な人はとても気が弱いため、多くの人間に嫌われることは避けたい気持ちがあります。そのため、仲間が多いタイプの人に対しては攻撃することができません。
そこで、その人以外のなるべく多くの人と仲良くし、攻撃させないようにして距離を置くようにしましょう。また、ほかの先輩や上司とはうまく付き合うことも大切です。
まとめ
人間は10人いれば10通りの性格や考えがあり、それは育ってきた環境や経験で作り上げられます。社会生活を送っていると、苦手な人や合わないと感じる人と出会い、それでも我慢しなくてはならない環境のときも出てきます。
一方、攻撃的になってしまう人は、強い決断と意思が必要になります。今まで通り、人にどう思われているのかを気にしたり恐れたりする場面はたくさんあると想像できますが、自分と向き合う時間を作って変わる努力をしましょう。攻撃的な部分が抜ければ、きっと今よりもまわりに人が集まるようになり、人間関係もうまく築けるようになるでしょう。