豆乳ダイエットの効果とは
「豆乳ダイエット」といっても、なぜ豆乳でダイエットができるのか気になるところでしょう。豆乳の材料である大豆は、次のような効果が期待できます。
血液中の脂質の代謝を促す
豆乳には、血液中の脂質の代謝を促進する「抗肥満効果」があります。食べ過ぎやお酒の飲み過ぎ、運動不足などで血液中の中性脂肪が増えると、体脂肪の合成が活発になり、体脂肪が増えやすい状況になってしまいます。
体脂肪が増えやすい状態になると、ダイエットは成功しません。しかし、豆乳を摂ることで大豆たんぱくの働きにより、脂質の代謝が活性化され、体脂肪が増えにくい状態にしてくれます。
筋肉の材料になり代謝を高める
私たちの体には筋肉がありますが、筋肉は食べたものをエネルギーに変え、燃焼する作用があるため、筋肉量が多いほど基礎代謝量も増えます。そんな筋肉は、食事から摂るたんぱく質を材料に維持されて、増加もしています。
しかし女性の場合、食事だけではたんぱく質が不足しやすいため、筋肉が少ない人が多いことも事実。そこで、コップ1杯に鶏のささみ約1本分のたんぱく質が含まれている豆乳を摂取することで、基礎代謝を活発にしてくれる効果が期待できます。
ホルモンバランスを整える
排卵後から生理前までの期間は、「プロゲステロン」と呼ばれる黄体ホルモンの分泌が増え、栄養分や水分などを体に蓄えようとします。そのため、この時期は「痩せにくい時期」といわれているのです。
しかし、豆乳などの大豆製品を摂取することで、「イソフラボン」という女性ホルモンの「エストロゲン」のような働きをする生理物質が優位に働くことに。すると、水分や脂肪がたまりやすくなることを防いでくれ、結果、ダイエット効果も期待できます。
豆乳ダイエットのやり方
豆乳は美容と健康によいといわれますが、血中脂質の代謝を活性化したり、筋肉量を増やして代謝を高めたりなど、ダイエット効果も期待できます。「さっそく試してみよう」と思われたかもしれませんが、その前に豆乳ダイエットのやり方を確認しておきましょう。
食事の30分程度前に飲む
豆乳に含まれる大豆たんぱくには、血糖値を上げにくくする働きがあることもわかっています。食事や間食をとると血糖値が上がりますが、その上がり方によって太りやすさが変わってくることをご存じでしょうか。
血糖値が上がると、「インスリン」というホルモンが分泌され、同時に体脂肪が作られていきます。しかし、大豆たんぱくを食事の30分ほど前に摂取することで、血糖値の上がり方がゆるやかになり、体脂肪が作られにくくなるのです。
さらに、たんぱく質は腹持ちがよいため、自然に食べ過ぎをセーブしやすいという効果も期待できます。
間食に取り入れる
「太りたくないから」とカロリーを抑えようとして、ランチをサンドウィッチで済ませたり、お菓子を食事代わりにしてしまうことはないでしょうか。しかし、このことがかえって痩せにくい体を作ることにつながりかねません。栄養不足の食事が続くので代謝が下がったり、腸内細菌のバランスが崩れて、お通じが悪くなる原因になったりすることもあるので要注意です。
豆乳コップ1杯で、ゆで卵1個または、ささみおよそ1本分のたんぱく質を補えます。さらに、お腹の調子を整えるサポニンやオリゴ糖、女性ホルモン様の働きをする「イソフラボン」も補えるので、おやつの際にも取り入れるとよいでしょう。
生理の7日前から生理が始まるまで飲む
豆乳ダイエットをするなら、飲むタイミングもとても重要で、「生理が始まる7日前から生理が始まるまで」飲むとよいとされています。生理前になると、女性ホルモンの「プロゲステロン」が増えますが、それにより水分や脂肪を蓄えるため、太りやすくなるのです。
豆乳は、女性ホルモンの「エストロゲン」と似たような作用があり、生理前に飲むことで水分や脂肪がたまりやすくなることを防いでくれます。したがって豆乳ダイエットをするなら、この時期に飲むことがポイントになるので覚えておきましょう。
豆乳ダイエットで気をつけるポイント
豆乳ダイエットにトライする前に、知っておいたほうがよいことがあります。より効果的に、そしてより安全に取り組むためにも、次の2点は押さえておきましょう。
甘い豆乳飲料に注意
最近、豆乳飲料のバリエーションが増えていて、果汁がミックスされたものや、スイーツのように甘い豆乳飲料もよくみられます。豆乳が苦手という人もいるかもしれませんが、これらを豆乳ダイエットに取り入れることはおすすめできません。
なぜなら、全体的にカロリーオーバーになってしまい、体脂肪が減らないためです。豆乳ダイエットをする際には、無糖の調整豆乳や無調整豆乳を選ぶようにしましょう。
イソフラボンの過剰摂取に注意
いくら豆乳がダイエットや健康に有効とはいえ、豆乳の飲みすぎには注意が必要です。「食品安全委員会」では、豆乳に含まれる「イソフラボンの1日の上限は70~75mg」としています。
豆乳200mlに含まれるイソフラボンは約40mgなので、1日あたり200~300mlが適正量ということに。豆乳は、この量を意識しながら毎日取り入れていきましょう。
豆乳ダイエットにおすすめのレシピとアレンジ
豆乳ダイエットに興味があっても、フレーバーがついていない無調整豆乳は苦手な人も少なくないのでは?そこで、「豆乳は苦手」という人でも続けられる、おすすめレシピを紹介したいと思います。
朝食に取り入れやすい豆乳スムージー
朝に時間がないことを理由に、朝食を抜いてしまう方は多いもの。しかし、朝食を抜くことは太りやすい体を作ります。そこで、簡単なスムージーで、さくっと朝の栄養補給をしてみるのはいかがでしょう。果物や野菜の美味しさを、豆乳が引き立ててくれておすすめです。
【おすすめの組み合わせ】
- 豆乳+バナナ+小松菜(オリゴ糖が豊富。お腹の調子が気になる方に)
- 豆乳+りんご+キウイ(ビタミンが豊富。疲れやすい方に)
ソイラテやソイティーとして楽しむ
もし、日頃カフェなどでラテやミルクティーを飲む機会がある方は、牛乳を豆乳に切り替えてみましょう。牛乳に比べると、豆乳は「低カロリーで高たんぱく」です。
また、コーヒーや紅茶との相性もよく、牛乳よりも優しい甘さがあることも特徴です。カフェでオーダーをする際は、豆乳に変更してみてはいかがでしょう。
まとめ
豆乳は、とても健康的なイメージがありますが、事実、たんぱく質やイソフラボンをはじめ、ビタミン類や食物繊維など栄養素が豊富に含まれています。そのため、ダイエット目的以外にも、体調がよくなったり肌がきれいになったりなど、そのほかの効果も期待できそうです。
ただし、ダイエットや美容によいからといって、豆乳を大量に摂取することは禁物。豆乳に含まれる「イソフラボン」は、1日の上限量が定められているので、適切な量を守りながら摂取することが大切です。
そのほかの注意点として、飲むのに適している時期もあります。効果をより実感するためにも、正しい方法で取り組んで「きれいにスリム」になることを目指しましょう。