舞茸茶の効果
免疫力を活性化させる効果が期待できるほか、血圧や血糖値を下げる効果も期待できます。ダイエットにも効くといわれているため、シェイプアップしたい方にもおすすめのお茶といえるでしょう。ストレスの緩和にも効果が期待できます。
免疫力を活性化する効果
舞茸にはたくさんの食物繊維が含まれていますが、その中の一種がB-グルカンです。このB-グルカンには免疫力を活性化させる働きがあるといわれています。大麦や酵母、大麦、キノコ類などに多く含まれる成分で、由来によって種類が異なるのも特徴。免疫を高めることができれば、病気やケガに強い体を作ることも可能です。
血圧を下げる効果
舞茸はサルノコシカケ科に属するキノコです。舞茸を含むサルノコシカケ科の茸には、血圧を下げる効果があるといわれているので、高血圧な方にもおすすめの食材。生活習慣病の予防も期待できるでしょう。
血圧を下げられる理由は、カリウムが含まれているからです。カリウムは体内の塩分を尿と一緒に排出しますし、余分な水分も出してくれます。高血圧を予防できるだけでなく、むくみの防止にもつながるでしょう。
血糖値を下げる効果
舞茸には血糖値の急上昇を抑えて下げる働きがあることが分かっています。白米だけを食べた後と、白米と舞茸を一緒に食べた後では、明らかに血糖値の上がり方が違うことが研究で判明しているのです。
高血糖の状態が続いてしまうと、体内の細い血管がダメージを受けてしまいます。血管は体にあちこちに栄養を送り届けるための大切なもの。それがダメージを受けることでスムーズに栄養が運べなくなり、さまざまな弊害を引き起こす可能性があります。
ダイエット効果
舞茸には、ダイエットを促進してくれる成分がたくさん含まれています。舞茸に含まれているMFフラクションは、腸の蠕動運動を活発にする働きがあるので、便秘を解消してポッコリお腹も改善できるでしょう。
また、余分な脂肪の吸収を妨げる働きもあるほか、体内に蓄積されていた脂肪を分解する働きもあるといわれています。こうした理由から、舞茸はダイエットに効果的だといわれているのです。また、便秘解消や脂肪吸収を抑制する食物繊維が豊富に含まれているのも、ダイエットによいと言われる理由。
ストレスを緩和する効果
ストレスが溜まると、イライラや不眠など私生活にさまざまな弊害を及ぼしてしまうことがあります。舞茸にはストレスを緩和する効果があるといわれていますが、その理由はナイアシンという成分をたくさん含有しているからです。
ナイアシンは、幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンの元になる栄養素。幸せホルモンのセロトニンをたくさん分泌するには、ナイアシンが不足してはいけません。舞茸は、さまざまな食材の中でもナイアシンの含有量がトップクラスです。
舞茸茶に含まれている栄養成分
舞茸茶には、脂肪の分解を促進するMXフラクションをはじめ、カリウムやビタミン類も豊富に含まれています。また、鉄分も含まれているので、貧血気味な方にもおすすめのお茶といえるでしょう。ここでは、舞茸茶に含まれる成分をまとめてみました。
MXフラクション
テレビなどメディアでも取り上げられることが増えたMXフラクション。数あるキノコ類の中でも舞茸にのみ含まれるという貴重な成分です。肝臓でのブドウ糖の合成を抑制したり、インスリン受容体の感受性を高めるといった効果があるといわれています。
また、肝臓や小腸でのコレステロールの吸収を抑えてくれる働きがあるほか、コレステロールの排泄を促進する効果も。コレステロールや血糖値は生活習慣病につながることがあるため、健康のためには見逃せないポイントです。
タンパク質
肉や魚、大豆類にたくさん含まれているタンパク質ですが、実は舞茸にも含まれています。タンパク質は言うまでもなく、筋肉の元となる栄養素ですし、三大栄養素の一つでもあります。
筋肉だけでなく、爪や髪の毛など、人体のさまざまな部分はタンパク質が元となって成り立っています。肉や魚ではなく、ヘルシーな舞茸からもタンパク質が摂取できるのはメリットといえるでしょう。また、舞茸由来のタンパク質には、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する働きがあることが分かっています。
カリウム
さまざまな野菜や果物に含まれているカリウム。体内の塩分や水分を体外に排出する働きがあります。体内の塩分濃度が高いと余分な水分を溜め込みやすくなりますし、それがむくみや高血圧などの原因にもなってしまいます。
舞茸には、100gあたり約230mgのカリウムが含まれています。舞茸茶だと、舞茸に含まれる成分がギュッと凝縮されているため、そのまま食べるよりも摂取しやすくなるでしょう。
ビタミンB1
水に溶ける性質を持つ、水溶性ビタミンの一種がビタミンB1です。日本における国民病の一つといわれていた脚気をご存じの方もいるでしょうが、あの病気はビタミンB1の欠乏が原因といわれています。
ビタミンB1の働きですが、皮膚や粘膜などの健康を維持し、サポートするような働きを持っています。また、人の脳神経系は糖質を栄養として用いていますが、その正常な働きにも関係しているとか。穀類や豆類、レバーなどにもたくさん含まれている成分です。
ビタミンD
油脂に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンの一種です。食べ物から摂取することが多いですが、太陽光を浴びることで体内でもある程度作り出せる栄養素の一つ。カルシウムやリンなどの成分を、小腸、肝臓で吸収しやすくさせる働きを持ちます。
血液中のカルシウム濃度を保つことで、強い骨を作る働きがあるのも特徴といえるでしょう。ビタミンDをたくさん含む食材はかなり限られており、舞茸のほかには卵類や魚介類などが挙げられます。過剰摂取は逆効果となるので注意が必要です。
鉄分
人の体内で赤血球を作るために必要な栄養素が鉄分です。体内にある鉄のほとんどはヘモグロビンの成分となっており、残りは肝臓などの臓器に貯蔵されています。血液を作り出すほかに、酸素を体のいたるところに運ぶという大切な役割も担っています。
鉄分がたくさん含まれている食材といえば、レバーがまず思い浮かびます。ほかにも魚介類や大豆、緑黄色野菜などにもたくさん含まれています。舞茸茶にもたっぷりの鉄分が含まれているので、効率よく鉄分を摂取できるでしょう。
舞茸茶の作り方
舞茸茶はどのようにして作ればよいのでしょうか。舞茸茶を作るのは難しいことではありませんし、必要な物さえそろっていればすぐにでも作れます。ここでは、舞茸茶の作り方についてまとめてみました。
1.鍋でお湯を沸かす
必要となるのは鍋と舞茸です。まずは鍋でお湯を沸かしますが、鍋に600mlくらいを目安に沸かしてください。用意するのは舞茸1パックです。鍋にお水を入れ、ガスレンジやIHクッキングヒーターにかけてお湯を沸かしていきましょう。お湯が沸騰し始めたら、舞茸を入れてもいいタイミングです。
2.舞茸を入れる
お湯がしっかりと沸騰したら、舞茸を入れましょう。舞茸はパックで買ってきたものをそのまま入れるのではなく、あらかじめ下処理をしておくことです。石づきは包丁で切り落とし、手でほぐしておきましょう。極端に細かくする必要はありませんが、ある程度ほぐしておいたほうが煮だしやすくなります。
3.30分煮出して完成
煮だす時間はだいたい30分ほどを目安にしましょう。お湯が沸騰したあとは、弱火にして30分ほど火にかけてください。ずっとそばで見ておく必要はありませんが、適度にかきまぜてあげるとよいかもしれません。30分ほど経ったら、粗熱をとってザルなどでこしてください。これで完成なので、コップや湯飲みに注げば飲めます。
粉末舞茸茶の作り方
舞茸を毎回煮だすのが面倒くさい、という方には粉末舞茸茶がおすすめ。粉末状にしておけば、市販のティーバッグやお茶パックなどに入れていつでも舞茸茶を飲むことができます。ここでは、粉末舞茸茶の作り方をご紹介しましょう。
1.舞茸を細かくほぐす
パックで購入したままの舞茸は塊になっているので、まずはそれを細かくほぐしていきます。後から包丁を使って細かく刻んでいくことになるので、まな板の上でやるといいかもしれません。あまり神経質に細かくほぐすことはないので、包丁で刻みやすいくらいの大きさにほぐしておきましょう。ほぐす前に水洗いしておくのも基本です。
2.ほぐした舞茸を包丁で細かく刻む
先ほどほぐした舞茸を、今度は包丁を使って細かく刻んでいきます。どれくらいの大きさに刻めばいいのか迷うかもしれませんが、これもそれほど気にすることはありません。最終的にはすり鉢で粉末にしてしまうので、この時点では1の工程よりも細かくしておけばよいでしょう。刃物を使うので、指などを切って怪我をしないようにしてください。
3.干し野菜ネットに並べ風通しの良い所に置き2日~5日乾燥させる
ここからは乾燥の工程に入ります。干し野菜ネットに刻んだ舞茸を並べて、風通しのよい場所で乾燥させましょう。干し野菜ネットはスーパーや100円ショップなどでも手に入ります。新聞紙などの上に並べて干してもよいですが、外に干す場合だとゴミが混入したり、野良猫や野鳥に食べられてしまう恐れも。乾燥させるのはだいたい2~5日ほどです。
4.乾燥させたものをすり鉢で粉末にする
しっかりと乾燥し終わったら、すり鉢を使って粉状にしていきます。きちんと乾燥できていれば、すり鉢で粉末にするのもそう難しくないでしょう。すりおろしているときに風などが吹くと粉が舞ってしまうので、室内での作業をおすすめします。窓などもできれば閉めておいたほうがよいでしょう。
5.お茶パックに入れて完成
粉末にしたものはお茶パック、もしくは市販のティーバッグに入れて使用します。飲みたいときにサッと取り出してお湯を注ぐだけなので、わざわざその都度煮だすようなこともありません。最初から粉末にして売られているものもあるので、そちらもぜひ検討してみましょう。
煮だしたあとの舞茸で!おすすめリメイクレシピ
舞茸茶にするために舞茸を煮だしたものの、捨てるのはもったいない、という方は少なくないでしょう。煮だしたあとの舞茸も使い道があるので、最後まで美味しくいただいてください。ここでは、おすすめのリメイクレシピをご紹介しましょう。
舞茸パスタ
舞茸とパスタの相性は抜群なのでおすすめのレシピです。パスタを茹でている時間に、オリーブオイルをフライパンにひいて舞茸を炒めてください。刻んだニンニクを入れると香りつけになります。茹で上がったパスタを先ほどのフライパンに投入し、バターも加えてさらに炒め合わせます。
舞茸だけでも美味しくなりますが、細かく刻んだ玉ねぎやネギ、シイタケやシメジなどを加えるとさらに美味しくなるでしょう。好みで海苔を散らすのもアリです。洋風にも、和風のパスタにもアレンジ可能なレシピです。ほかのキノコ類をたくさん入れて、和風だしで味付けすれば和風キノコパスタにもなるでしょう。
参照:https://cookpad.com/recipe/5201912
舞茸のきんぴら
煮だしたあとの舞茸とニンジンを細かく刻みます。ニンジンは短冊切りくらいでよいでしょう。ゴマ油を入れたフライパンを熱し、舞茸とニンジンを入れて混ぜていきます。焦げ付かないようにしっかりと下から混ぜ合わせましょう。水分がなくなりそうになったらイリゴマを混ぜて完成です。オイスターソースを隠し味に入れるとコクをプラスできますよ。
舞茸は煮だした後だと旨味などがほとんどなくなっているため、少々濃い目の味付けにするのがポイント。味付けは酒やみりん、しょうゆ、砂糖、だし、オイスターソースなどです。オイスターソースは小さじ1杯くらいで十分コクを出せますが、途中で味見をしつつ味を整えていきましょう。
参照:https://cookpad.com/recipe/5191274
舞茸のポタージュ
まいたけと牛乳、水、塩コショウ、固形コンソメ、ブラックペッパーなどがあればできます。まず、舞茸はミキサーを使ってなめらかになるまで処理してください。鍋に塩コショウ以外の材料をすべて投入し、しっかりとかき混ぜながら沸騰するのを待ちます。固形のコンソメが熱で溶けてきたら、塩コショウを入れて味を調えていけば完成。
最後にブラックペッパーを軽くふると豊かな香りになります。手軽で簡単に試せるレシピなので、舞茸茶を作った後の舞茸の処理に困っていた、という方はぜひ試してみましょう。
参照:https://cookpad.com/recipe/5259490
まとめ
免疫を高めて血圧や血糖値を下げてくれる舞茸茶。ダイエットにも効果が期待できますし、健康志向の方ならぜひ試してほしいですね。舞茸に含まれるさまざまな健康成分を、料理で摂ろうとすると大変ですが、舞茸茶なら効率よく摂取できます。ここでは舞茸茶の作り方もご紹介したので、気になった方はぜひ試してみましょう。