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お金なんてどうでもいいから、一人でも多くの人を幸せにしたい
—– まず、えるさんが心理学やメンタリズムに関する情報発信をはじめたきっかけは何だったのでしょう?

—– というと?

僕はいろんなことを人生で経験してきた中で、人生相談や恋愛相談に乗ることが多くて。すると相手から「とても良かったです。ありがとうございました!」と言ってもらえることがたくさんあったんです。
この経験から「自分のいろいろな学びや考えを伝えることは、もしかしたら、誰かの人生を少しだけでも幸せにできるのかもしれない」という思いが芽生えてきて。
—– YouTuberはビジネス的な側面が注目されがちですが、えるさんの根源にあるのは純粋な「人のためになることをしたい」という気持ちだったんですね。

はい。1対1ではなく、多くの人に発信を届けることができれば、より多くの人を幸せにできるかもしれないじゃないですか。
だから僕は「発信」をしたいんです。
お金とか本当にどうでもよくて「一人でも多くの人に、幸せになるきっかけを与えたい」ということしか、僕は考えてないんですよ。
もちろん、それを最速で行う為には一定のビジネス視点も必要なので、その部分の戦略は考え抜いています。
2030年に必要なスキルは「AI」でも「プログラミング」でもなく「〇〇」
—– えるさんは「一人でも多くの人に幸せになってもらう」ために、心理学の分野で情報発信をすることに決めたということでしょうか。

最近って「AI(人工知能)の時代だ」とかって言うじゃないですか。でも僕は、これからの時代こそ「人間の心理」がクローズアップされていくと思うんですよね。
先日、NewsPicksで話題になっていた「2030年に求められるスキル(The Future of Skills : Employment in 2030)」でも、1位の戦略的学習力に続いて、2位に心理学がランクインしてるんです。
しかも面白いのが、そのランキングの1位〜30位は本質的には全て「人とのコミュニケーションに関するスキル」で占められてたんですよ。
—– へえ!2030年に求められるスキルと言うと、たいていの人は「プログラミング」や「クリエイティビティ」をイメージすると思います。

動画制作を始めた当時、このランキングのことを知っていたわけではなかったですけどね。ただ、心理学の重要性についての確信だけはありました。
「プログラミング」といまおっしゃいましたが、実は僕も一番最初はYouTubeにプログラミングについての動画をあげようとしてました。
でも、冷静に考えると「この動画、誰も見ないだろうな」という気もして。そこで心理学に完全にフォーカスすることに決めたんです。
—– テーマを決めるにも紆余曲折があったんですね。

「心理学」をメインテーマにすると決めてからも、さらに色々考えましたよ。心理学だけだと、まだコンテンツとして弱い気がして。
—— 心理学と一口に言っても、範囲が広いですもんね。

だからこそ「皆がもっと、人間関係で悩んでいることってなんだろうな」と考えた時、たどり着いたのが「恋愛」で。
そうして、恋愛心理学に特化した発信を始めようと決めました。
「お金も時間もあったし、デートの下調べもしたのに全然モテなかった。」仮メンタリストえるの恋愛事情
—— えるさん自身の恋愛事情はどうですか。
これまで人一倍悩んできたからこそ、恋愛心理学というテーマを見つけることができたという面もあるのでは?

めちゃめちゃ悩んでましたよ(笑)
僕、大学生の時に起業して、正直けっこう稼いでたんです。仕組み化がうまくいったので、僕が何も手を動かさなくてもお金が入ってくる状態でヒマだったんです。だから「よし、遊ぶぞ」と思って。
遊ぶといっても、別にキャバクラに行くわけじゃないですよ。普通に女の子をデートに誘って、遊びたかったんです。
—– 暇で、お金があるなら普通に考えればめちゃめちゃモテそうです。

ところが、ぜんぜんモテなかったんですよ……。
—– 不思議ですね。

時間もあったし、お金もあったし、女の子をデートに誘うとなれば事前にしっかり下調べもやるし、我ながらいろいろ気を使ってたつもりなんですけどね。「デートの誘い方」なんて、何回ネットで調べたかわからないくらいですよ。
でも、そんな風に痛い経験もした中で「これをやれば、絶対に女の子は喜んでくれるぞ」というノウハウもつかめてきたんです。
そのノウハウが本当に使えるものなのかを確認するために、色んな女の子に話を聞いて勉強もしましたし、デートで実践することもしてきましたし、論理的な裏付けを得るために本もいっぱい読みましたね。
—– ぶっちゃけ当時は、相当遊んだのでは?

自分が考える理論、テクニックが正しいと証明されるまで相当チャレンジをした事は間違いないです(笑)

このとき、仮面の裏でニヤニヤしていた気がしました
—– さすが……!

当時の経験は、いまのコンテンツにいきてます。
十分なサンプルがあった上で「使える」と確信した上で、論理的な裏付けもあるものだけを発信しているので。
逆に実践的に使えないものや裏付けがないものは、一切出してないですね。
「相手のことを何も知らないのは、めっちゃ有利!」趣味も性格も異なる異性との距離の縮め方
—– さっそく恋愛について色々と聞かせてください。
自分とはまったく趣味も性格も異なる男性を、好きになる女性は一定数いると思うんです。でも、距離を縮められずに終わるケースの方が多い気がしていて……。

あ、女性ってそうなんですね。このケースは、むしろ女性にとってはやりやすいシチュエーションですよ。
—– そうなんですか!
えるさんが考える、自分とは趣味も性格も異なる男性との距離の縮め方を教えてください。

「アドバイスを求める」のが一番いいですね。
基本的に人間はアドバイスを求められるのが大好きなんですけど、特に男性の場合はプライドが高いし、自尊心を守りたがる生き物なのでアドバイスを求められるとより喜びます。
だからこそ、そういう心理を刺激してあげるのが効果的ですね。
今回のシチュエーションって、女性は相手のことを何も知らないじゃないですか。この「何も知らない」っていうのは、めっちゃ有利です。
—– 知らないのが有利……??

「それって何?私も知りたいから、教えて!」っていう質問は、相手のことを知らないからこそ生まれてくるものですよね。
知ってたら、質問なんて一個も出てこないです。
男は「私も知りたいから教えて」って言うと、めちゃめちゃ喜んでなんでも教えます(笑)。だからアドバイスを求めるのが、距離を縮めるには一番いいですね。
—– これって「相手に話させておけばOK」ですか?
自分から、相手の男性の趣味に合わせにいく必要はないですか。

基本的には話させておけばOKだし、趣味を合わせにいく必要もないです。
なぜなら、男性は話を聞いてもらえるだけで満足をしますし、ハーバード大学の研究でも質問の回数と好感度は比例するという事が分かっています。だからひたすら質問をして話しを聞いているだけで十分です。
ただ、相手に惹かれているという前提ですよね。惹かれたってことは、何かしら自分は相手に興味を持ってます。だから相手に話させた上で、自分の趣味としても取り込めそうなことがあったら積極的にやればいいです。
多分、1つくらいは自分にとっても興味を持てる対象が見つかると思いますよ。そして「この前教えてくれた◯◯について調べてみたんだけど」とか「〇〇やってみたんだけど、楽しかった!」と伝えれば好感度が上がること間違いなしです。
—– 無理して相手に合わせる必要はないってことですね。

もちろん。興味を持てないことを無理してやる必要はないです。
「元気じゃないのに、元気に見せる」というような「心と体で真逆のことをする」のは人間にとって一番負荷がかかることですから。そんなことをしても、自分の人生はまったく幸せにはならないです。
是非、幸せになる勇気を持ってください。
モテる男はどんな女性にも「脈ありサイン」を出すから要注意!
—– 交際前の男性が女性に対して出す、脈ありサインを教えてください。

まず女性が、気をつけなくちゃいけないことが1つあって。
そもそも男性は一見脈ありサインに見えることを、どんな女性に対してもやりがちなんですよ。
ボディタッチだったり、スキンシップだったり。女性からすると勘違いするようなことを、平気でやるんですよね。
—– なるほど……。

たとえば、男性の典型的な脈ありサインの1つに「よく自分に対して、質問をしてくる」というのがあります。男性って論理的なんで、興味がない人に対しては質問しないですよ。
興味がない人に質問しても、無駄なので。質問してくるってことは、それだけ自分に興味があるってことなので脈ありの可能性は高いですね。
ただし、モテる男性って「質問」をどんな女性に対してもやるんですよ(笑)。モテる男性は、まずは多くの女性を囲い込もうとするので。
—– 「イケメンにたくさん質問されて、会話が盛り上がった」からといって、脈アリとは限らないってことですね。

モテる男性に質問されるってことは「リストに入っていること」の証明でもありますけどね。とはいえ、浮かれすぎないことも大事です。
浮かれずに事実を謙虚に受け止めた上で、さらにリストの中から抜き出るための工夫をしていくとよいですね。
シャイな男性を相手に、女性が「待ち」に徹すると悲しいことが待っている
—– 逆にまったく質問をしてこないような、シャイな男性が出す脈ありサインがあったら教えて欲しいです。

これね、自分とは真逆のタイプなんですよ。
だから、彼らが何を考えているかは想像するしかない部分もあります(笑)
—– (笑)

ただ、シャイな男性がまったく脈ありサインを見せないのは事実です。
シャイな男性が好意を持ってても、女性からすると「自分は脈なしなんだろうな」と思っちゃいます。そして、そのまま関係が進まずに終わります。
—– ちょっと切ないですね。

だから、女性の側がちょっと踏み入ったことをしてあげる必要があります。手を握るとか、ボディタッチをするとか。
シャイな男性って本当に好きな相手とじゃないと、こういった踏み入ったことは遠慮するんですよ。手に触った瞬間「あ、すいません」みたいな反応であからさまに拒否をされたら、これは脈なしの可能性が高いです。
逆に恥ずかしがりつつも、それでも手を繋いでくれるなら脈ありです。自分からいけなくても、相手から来た場合に一定の好感度があれば受け入れてくれるので。
—– シャイな男性を相手に、いきなり手を触るのはちょっとハードルが高いですね。

デートに誘うのもありです。
シャイな男性って、そもそも脈ありの人とじゃないとデートに行こうとしないので。
—– シャイな男性が、脈ありの人とじゃないとデートにいかないのはなんでですか?

そもそも男性は何かしらの目的が明確でないとデートに行こうと思いません。加えて、シャイな男性にとってデートは一大イベントです。緊張もするし心理的ハードルも高いです。
ですから、わざわざ脈なしの人とデートに行こうとしない場合が多いです。
それに、脈なしの人とデートをしたとしても、つまらない顔されてしまったらこっちまで辛くなってきますからね。これは脳のミラーニューロンの働きが関係していたりもするんですけど、人は目の前の人の感情と似た感情を持ってしまいやすいので、余計によくないですよね。
—– えるさんって、脳科学にも詳しいんですね!

目の前にいる人が退屈そうな顔をしていたら「あ、この人は自分といても楽しくないんだ」と感じ取り、ただでさえシャイなのに、一層シャイになっていきます。
それくらいシャイな人物にとっては、デートはものすごく緊張するイベントです。その誘いに応じるということは、デートにやってきた時点で相当脈ありですよ。
—– 相手がシャイな男性の場合は「デートに誘ってくれること」を期待するより、女性からどんどん誘った方が良さそうですね。

お互いに好きだったとしても、その恋がなかったことになっちゃいます。なので相手が内向的な人だったら、こちらから仕掛けるべきです。
仕掛けるというと大変なようですけど、実際は内向的な人って仲良くなりやすい相手なので心配いらないです。
—– そうですか?シャイな人ってむしろ仲良くなりづらいイメージが……。何話していいか、女性からするとわからなかったりもしますし。

気持ちはわかります。たとえば懇親会とか行くと、内向的な人ってちょっと話しかけずらかったりしませんか?
—– どちらかというと明るい人の方が、そういう場では話しやすいですね。

だからこそ内向的な人にとっては、積極的に話しかけてくれる人はレアなんですよ。バックトラッキングで、相手の言ったことを繰り返して質問してあげるだけでも喜ばれると思いますよ。仲良くなることは比較的簡単です。
【LINEが続かない人必読】好きな男性とのLINEが続かない理由
—– 交際前の男女にとって、LINEはとても大事なコミュニケーションツールだと思います。
しかしLINEを交換したところで「LINEを送るきっかけがない」「話題がない」ということもあります。
LINEを盛上がらせるような、コミュニケーションのきっかけを教えてください。

対面のコミュニケーションとそんなに違いはなくて「相手に興味を持って質問すること」が鉄則です。
—– ふむふむ。

超具体的な話をすると、質問の仕方にも「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」の2種類があります。
クローズドクエスチョンは、質問の答えが「YES」「NO」の2通りしかない質問です。たとえば「昨日、楽しかった?」という質問の答えって「YES」か「NO」しかないじゃないですか。
これって対面でもLINEでも、めちゃめちゃ会話が続きづらいですよね。
—– LINEのやりとりが、2~3通で終わりそうですね。

これに対して、オープンクエスチョンはもうちょっと答え方に幅がある質問です。
「昨日、楽しかった?」と聞くのではなく「昨日、何が一番楽しかった?」と聞くと、YESかNOではなく「◯◯している時が一番楽しかった!◯◯は、こんな仕掛けがあって〜」というように話が広がるじゃないですか。
オープンクエスチョンを意識した上で、相手に質問し、アドバイスを求める。このことを意識するだけで、相当盛り上がると思います。
—– オープンクエスチョンを意識するだけで、一気に会話が続きやすくなる感じがしますね。

あともう1つテクニックがあって。意外と皆「マッチング」をやらないんです。
—– マッチングって何ですか?

相手とコミュニケーションのテンションを合わせる(マッチングする)ことです。
LINEで相手が普通のテキストしか送ってこないのに、こっちがガンガン絵文字送ったら引かれてしまっても仕方ないですよね。
—– 相手からすれば「何でこの人、こんなにテンション高いんだろう」と思いますよね……。

これを逆手にとって、マッチングをすると潜在的かつ必然的に「この人とはテンションが合うな」と相手に思わせることができます。
絵文字をめっちゃ使う人なら絵文字を使い、スタンプを使う人ならこちらもスタンプを使うと良いです。
—– 同じ有料スタンプを買うのもありですか?

僕の場合だったら、マジで落としたい相手に限ってはやるかもしれないです。本気で好きな女の子が相手なら、有料スタンプ送られてきた瞬間に買って「俺も同じスタンプ持ってるよ」と言いかねないです(笑)。
—– (笑)。相手から送られてきたスタンプが、女の子らしいスタンプだったとしても買いますか?

セーフラインは設けます。いかにも女の子らしいスタンプを買って送ると逆に変な憶測を生むので。受け取った女の子は「このスタンプ、前の元カノの影響で買ったのかな」とあれこれ考えちゃいますよね。
女の子っぽいスタンプが送られてきた時には、僕がよくやるのは「男の子バージョン」を探すことです。すると同じカテゴリのスタンプの中でも、ちょっと違ったものを送ることができるので盛り上がりますよね。
これはキャラクターもののスタンプでも同じことが言えて。女の子がミッキーのスタンプを送ってきたら、自分はプーさんのスタンプを送ってみる。こういうマッチングを心がけると、LINEが楽しくなりますよ。
—– 相手の声が聞ける分「LINEより電話の方が好き」という女性も多いと思います。LINEではなく、電話をかけるのってどうですか。

個人的にあんまり電話が好きではなくて。僕自身、電話に全然でない方なんですよ。
電話って、相手の時間を強制的に奪ってしまうツールじゃないですか。僕に限らず、電話があまり好きじゃない男性は多いと思います。
—– なるほど……。

ただ「シンプルに声が聞けると嬉しい」というのはありますよね。
電話が好きじゃないとはいえ男性って甘えられるのが好きなので、LINEをする仲なら、徐々に電話に移行していくのは効果的です。
—– 効果的とは言っても、男性は電話が嫌いな傾向があるんですよね?やっぱり電話すると、嫌われちゃったりしませんか。

夜に電話をするとしますよね。夜に電話で話す男女って、たいていカップルじゃないですか。
電話で話すうちに男性は潜在的に「夜にこんなに電話で話すなんて、カップルみたいだよな。俺、この子のことが好きだから電話してるのかな」と思うようになるんです。
電話で話せば話すほど、こういう心理の変化が起きてきます。こういった現象を心理学用語では「認知的不協和の解消」と言います。
こういう効果を狙って、電話でのやり取りをだんだん増やしていくのは戦略的には良いですね。
—– おもしろいですね。「電話が好きじゃないのに夜に電話をするのは、その子のことが好きだからだ」と理由付けがなされていくんですね。

1つ注意が必要なのは、それでもやはり男性には電話を重いと感じる人がけっこういることです。だから電話に移行する最初の段階では、理由を作ることが大事です。
「どうしても伝えたいことがあるんだけどテキストだと伝えづらいから、一瞬だけ電話したい」と理由付けをしましょう。男性は論理があれば、相手の行動に素直に納得するものなので。
—– ありがとうございます。後編では「交際中」や「メンヘラ」に関する悩みについて、お考えを聞かせてください!
この記事のインタビュイー
「発信したい」という純粋な気持ちですね。